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少し変わった子あります
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少し変わった子ありますの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.11pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全35件 21~35 2/2ページ
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一人客しか受け入れず毎回違う若い女性と二人で食事をしてくれる風変わりな料亭で、小山は女性と禅問答のような会話を繰り広げる。 読みはじめのうちは、二人の会話の奥深さに引き込まれつつも、男性がお金を払って若い女性と二人きりで食事をするという即物的な設定にチグハグさを感じていた。しかし読み進めるうちに、きっとそれは作者の故意によるものだろうという期待に変わってきた。最後まで読み終えて、たぶん私の期待は正しかったのだろうと思える。 個々の会話も意味深いし、ストーリー全体でも考えさせる。一冊で二度おトクな小説である。 | ||||
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行方不明になった友人に教えられた料亭。 一人でしか行けなくて、場所も毎回替わって、取り立てて絶品の料理が並ぶ訳ではなく……一緒に一人の女性と食事を共にする……そしてその女性はその時、一回限り。 なんとも不思議なそんなお店に、大学教授が通います。相手の女性は普通と言えば普通、「少し変わった子」と言えばそんな感じですし、「もう少し変わった子」と思えばそんな感じの女性になります。 店に訪れる度に何かがあるのではと思いつつも、取り立てて何かある訳ではない。そのくせなぜか何かを考えたり、何か癒されたり、何かに突き刺されたりします。 そんなことを何回か繰り返し…… あぁ、ストンと地面が抜けるような怖さを久しぶりに味わいました。考えてみると、森博嗣さんの最初の作品「すべてがFになる」でも味わった感覚のはずなんですけどね。こちらはそれよりもずっと純粋で…………いや、何がと言われると本当に困るんやけど……うーん、難しいですね、いやあ、あとこうなったら最高なんだけれども、というものがあるようには思うんだけれども、駄目だな、とても言葉になりそうもない。まあ、ようするに、また森博嗣さんの作品を読むしかないか…… | ||||
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言葉で何かを伝えることについて考えさせられました。 最終話の244ページにでてくる名前で、そこまでの違和感が解消されます。次のページのもう一つの名前でも ダメ押しされます。もし、これらの名前が無かったとしたらどうだろうかと思いました。 わかっている立場から考えると、夢の話の違和感と「二回」という言葉からでも結論を導き出せそうな気が します。 でも、実際に名前がなかったらわからないかもしれません。またそれと似たような、よく考えればわかるの だけれど244ページの名前に相当するようなわかりやすい説明が無かった為に読み過ごしていることもあるの ではないかなんて考えてしまいました。 これは人生も同じかもしれませんが。 | ||||
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森博嗣の書くものとしては少し内省的で、連作集ということもあって、読みやすかったです。 詳しく書くとネタばれになってしまうので、書けませんが、読了感がなんとも言えません。 森博嗣がお好きな方にも、そして「ユニーク」な人の内面に興味のある方にもお勧めいたします。 | ||||
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同じ設定で、出来ればもっと淡々とした、続編を読みたい。 私は主人公の様に厭世的では無いので、年に2〜3回位で良いので行って見たいです。 | ||||
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最後まで読み通さないとその恐ろしさも判らない、 ミステリータッチの怪奇譚。最後のネタの隠し方などは 氏の最新作『クレイドゥ・ザ・スカイ』にも通じるものがある。 見知らぬ異性と食事するだけ、といった 特異なシチュエーションだけで一冊書ききる筆力と 一切の性描写を廃しているにもかかわらず この上なく官能的な描写に脱帽。 | ||||
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名前のない料亭で、女性と食事をするだけという不思議な空間。 若かりし頃、アルバイト先の上司の女性と昼食をとりました。その女性は、喫茶店のランチに付け添えとして出された、本当に粗末なサラダを、最後の一かけのキャベツの千切りまで、長くて白い指できれいにお箸を操り、平らげました。その動作を目の当たりにした私は、自分の箸の使い方を恥じ、矯正したのでした。 他人の、特に女性の食事のマナーにへきへきとしている貴兄に。なんとなくほっとする小説です。 | ||||
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森ミステリの中にそこはかとなく流れてるなにかを 抽出したような純度の高いお話です。 不思議だけれど、いっそその雰囲気に身を委ねて ひたってみるのがいいかな。という気になります。 も少し読みたかった。この世界にいたかったなー と思わせるところで終わってしまうのはさすがと いうところでしょうか。 | ||||
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主人公はそれぞれの女性と向き合い、 どこの誰ともわからず、二度と会うことのない彼女たちの本質を 見極めようとしつつ、自分自身をも見つめることとなる。 そして自分の孤独に気づけば気づくほど、 このお店にハマっていく・・・。 知り合いではなく、これからも知り合うことのない男女が たった一度だけ食事をともにするってなんてエロチックなんだろうー。 「食」という人間の最も生々しい欲望的な行為を 他人同士の男女がともにするというエロス。 お見合いや合コンも「知らない男女が食事をする」ということでは一緒なんだけど、 これらには「お互いを知る」という目的が付いてくる。 しかしこのお店にはそういった目的がなく、 ただ本能的な「食」という行為をともにすることだけで 言葉にも態度にもあらわさないのに、 自分を見透かされるような、すべてを見せているような気がしてくる・・・。 性的な描写も、そんな要素もまったくないのに このシチュエーションにはゾクゾクしました。 不思議な雰囲気はやがて“ちょっと怖いな”という印象に変わり、 最後の章の残り数ページでははっとするような展開に。 恐怖とも取られかねない不気味さをかもし出す なんとも不思議な小説でした。 この料理店は果たして何なのだろう。 怖いけど知りたい。 このまるで中毒のような好奇心が男達を惑わせたのでしょう。 彼らの行く先は一体・・・。 | ||||
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読みながら、なんて静かなんだろうと感じました。これは初めての経験。 もちろん登場人物は普通に会話も交わすし、車や電車の描写も出てきます。 それでいながら音のない世界での出来事のよう。 静かに、小さな起伏を重ねながら物語は進みます。 それでいて最後には ん? お。 ああ。と思わせてもくれる。 いい本でした。 | ||||
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毎回違った場所で見知らぬ女性と二人で食事をするという、最近の中高年向け男性雑誌の夢をあつかった小説。こんなレストランが有れば是非行ってみたいと思わせる。 ただ、通常の森博嗣ミステリーワールドと異なり、最後のどんでん返しの謎解きが無いので消化不良となる。ぜひ、続編で回答を書いて欲しい | ||||
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2006年8月30日リリース。初出は別冊文藝春秋第251号から第263号。 今までの森博嗣のカラを破るような作風で、旨く例えが浮かばないが、『注文の多い料理店』の変わった子バージョンみたいな感じだ。主人公は一定の場所を持たない概念のような場所で、毎回違う女性と食事をともにし会話を交わす。会話の内容は様々だ。そして少しずつ怖くなる。読んでいて確かにこういうことを人間は求めているかもしれないと正直に思った。 ミステリーを離れて行く森作品にむしろ森作品らしい輝きを感じる。新境地を感じさせる傑作だ。 | ||||
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森博嗣を連想させる大学教授が、行方不明になった同僚から聞いていた店に通う。『千夜一夜物語』のように、夢を見ているような店での時間。 店の名前も、女将の名前も、食事を共にする女性の名前も、全て秘密だ。 毎回違う女性が食事だけをを共にする。 整理整頓が好きというより、整理整頓されてないと落ち着かない主人公は、この店が持つ魅力に嵌っていく。それは、日常に埋没されていれば、目を背けていられた問題が浮きぼりにされてゆくからだ。 8人の女性との会食を読み終えると、この店は危険な店として終る。 それは、森博嗣がこれ以上この夢を想像し、戯れる危険性でもあるようだ。 森先生、まだまだ変わった子ありますよ。 | ||||
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派手ではないが、不思議な感覚を得る事ができる。たんたんとしているが、それは読み手側の取り方次第。どのようにも解釈する事が出来る。思考部分がとても興味を引かれる。日常を生きていて己の内面を理論的に掘り下げるという事は今の私には殆どない。しかし、この本を読みながら「自分自身」というものについて考えさせられた。 | ||||
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第1話目を読んで、「これだったら私はもっと面白い話ができるぞ」と思っていろいろ頭をひねってみましたが・・・難しい。ありそうでちょっと不思議なことに巡りあうってすごく難しいことなんだなぁと思いました。 いいなぁ。一人でご飯食べるのではなくて、その時だけ「つれ」になってくれる子がいるお店・・・ん?ひょっとして、私かなり「弱ってる?」って思ってしまいました。 ちょっと自分の孤独に気付いてしまう本です。 | ||||
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