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針の眼
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【この小説が収録されている参考書籍】
針の眼の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.94pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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所謂、冒険スパイ小説という括りの部類だろうか。 J・ヒギンズやF・フォーサイスのそれと読後感が非常に似ている。共通しているのは読んでいる最中楽しく時間を潰せるが読み終わって何も残らない、折りに触れ読み返す事もない、硬質な文体とも言えず文学的要素も皆無である事。 途中で予想できる結末、安易な数年後のエピローグ、映像化される事を念頭に書かれた様な大立ち回りや濡れ場等スパイ小説には不要。 | ||||
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評者は、2009年に、友人からケン・ホレットの『大聖堂』上・中・下巻を送ってもらって読んだことがある。 このころ評者は、読了した本のレビューをすべてこのAmazonのレビューに投稿していたわけではなかったのでレビュー履歴に、この『大聖堂』は残っていない。 この『大聖堂』は、主人公のジャックという若者が何度もの苦難をのりこえ聖堂を建立する長い物語であった。 なにより中世ヨーロッパを、ケン・ホレットが巧みに描き切っていたのが今でも印象に残っている。 本書『針の眼』と、この『大聖堂』が、テーマがあまりにも異なっていたから同じ作家が書いたものかと訝りながら、昔買った覚えのある『針の眼』をこの友人に読んでもらおうと思い、本棚などを探したが見つからなかった。 仕方がないからAmazonで購入して他の本と一緒に送ったのが同じ2009年のことだった記憶である。 先日、古いダンボール箱のなかから先に読んだカミユの『異邦人』と一緒に見つかった何十冊もあった本の中から送ろうと思って探しても見つからなかった本書『針の眼』を見つけてしまった。 ミステリも他に何冊か見つかったので再読してみようと思ったが、まずは本書『針の眼』を手にした。 評者が本書を読んだのは、30年以上も昔であり、記憶では面白いスパイものだと思い込んでいたので友人に送ってしまったのである。 が、本書の後半まで読み進んできたら唐突に濃厚なベットシーンが描写され始めるのである。 この状況設定に評者は違和感を覚えてしまったのです。 連合軍がDデイに上陸する場所を確定するため、一匹オオカミで冷静沈着のプロ中のプロのスパイが、貴重な囮基地の写真を撮ったあと緊張感を読み手に与えながら物語が進んでいたのに、このロマンスでこのスパイ物語の流れが断ち切れてしまった。 この孤島でのロマンスを挿入することなく巧妙にストーリー展開させることも可能な著者だっただろうと思うと残念でならない。 読者には、それぞれ好みがあるから評価はそれぞれ分かれるだろうが、このプロット構成は評者の好みではない。 かって評者が読んだアラン・ファースト著『影の王国』(講談社文庫)のような地味でリアル感のある作品のほうが評者の好みである。 いかにもアメリカ人好みのDデイをテーマにしているし、濃厚なロマンスもありだから、アメリカ探偵作家クラブが「エドガー賞長編賞」を与えたのも納得である。 『大聖堂』を、評価星5ヶとしたら、本作『針の眼』は、後半までは面白く読ませてくれたので星3ヶ進呈しました。 | ||||
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「The Needle」というコード・ネームを持つドイツのスパイは英国軍の対ドイツ工作の秘密を知り、本国へ警告を発しようとしている。一方、英国北部で満たされぬ生活を送っていたLucy Roseは「The Needle」に出会い、愛国心と欲望との間で板ばさみに…。Ken Folletのデビュー作にして彼の最高傑作と呼び名の高い作品ですが、「melodoramatically」等のチープな副詞・形容詞を安易に多用した原文は決して褒められたものではなく、明らかに表現よりはアイデアで勝った作品です。また、今回の「新約」なるものは旧訳と比べると離乳食的に簡易化されたものに過ぎず、大人層にのみアピールしているはずの後半のラブ・サスペンスを売り物にしている本作には相応しくない改訳だと言わざるを得ません。 | ||||
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