■スポンサードリンク
赤い竪琴
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
赤い竪琴の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.91pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
不倫に疲れたグラフィックデザイナーと、年下の天才的な楽器職人の恋。普遍的な恋愛小説かと思いきや、同時に職人の祖父である詩人の伝記でもあり、最後は幻想小説ともなる。読み手によって、姿かたちを変える、不思議な恋愛小説。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
2005年に集英社から出た単行本の文庫化。 ノン・シリーズの長編恋愛小説である。創元推理文庫に入っているものの、ミステリ要素はまったくない。 30代の女性イラストレイターと、ちょっと年下の楽器職人の恋である。女性の側からの視点で描かれ、しがらみやためらいに重点が置かれている。 男性像は、こういう相手には否応なく恋してしまうだろうなと思わされるもの。 そういうのが好きな人なら……。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
これは、津原泰水さんでなくても書けるような作品だと思います。 勿論文章は洗練されてて、彼以外なしえないものになってますが。 ストーリーがイマイチ。 耿介に魅力というか、主人公が惹かれた理由がよくわからない。 僕が女だったら好きにならないな、というか。 それからいい年こいて中高生みたいな純愛を描かれても、と。 敢えてかもしれませんが。 ブラバンの方がどうしようもない感じがあって好きでした。 恋愛がメインではありませんが。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
小説を読んでいて捲るページがあと少ししかないことに焦りを覚えることがあります。この作品もその一つでした。このまま終わってしまうのか、と。 年齢が近いせいか、少し不安定で、諦めや不安を抱えた主人公の気持ちもすんなりと理解できて、すぐに物語に入り込めました。読み終わってから、いろんな音色の楽器が重なって音楽を奏でるように、いろんな要素が過不足なく静かに一つの物語を作り上げていたのだなぁ、と思いました。 私にとっては、感動するとか泣けるとかではなく、ただただ「こういうの好きだなぁ」と感じさせてくれる作品でした。言葉が少ないからこそ、それぞれの心情を想像する余地があり、より一層、せつなさが心に残ります。クジラが奏でる音楽を聴いてみたくなりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
あきらめかけていた人生に、ひょんな、というか運命というか、出会った恋。楽器職人とデザイナーが少しの間一緒に暮らし、別れが近づく。やり残したという思いを背負って行きたくない、という職人と、ともに海にいく。最後に、ふたりのであったきっかけのノートがぴりっと効いている。何才になっても恋のときめきは、かわらない。これからの道も、お互い苦しいだろうね、と言い合うふたり。ですが、とても幸せを感じるお話でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この筆者が書くんだから、恋愛小説といってもただごとではないだろう。きっと「赤い竪琴」はややこしい代物で、いや、実は「赤い竪琴」というのはある地域の別称でもあって、その土地と主人公の祖母にまつわる因縁が・・・なんて小説に違いない、と少し大げさに思って買ったら、わりと普通に恋愛小説でした。 アウトローチックな楽器職人はけっこうカッコいいんだけど、やっぱりこういった恋愛そのものがテーマ、な作品が苦手な私は、やっぱりこういった評価をするしかないわけです。 「津原泰水氏のなんだか異様な雰囲気が好きなの」な人は、少し考えてからのほうがいいかもしれない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
津原作品に限らず、久しぶりに読む恋愛小説に体が馴染まないのか判りませんがストーリー自体には感動できませんでした。何か、浅い感じがします。ただ、空気がとても洒落ていてカッコ良かったりあっさりした文章に何故か細やかな心理描写を感じたり登場人物のキャラクターがしっかりとあって面白く読めたことは確かです。端的に言えば、この人の書く文章はとても好き。でもこの本に関して言えばストーリーはイマイチ。といったところでしょうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
津原先生といえば怪奇小説。そのイメージが強かったので、一章目を読み終えるまでてっきりその類だと思っていました。二章目からは、文面の海に潜って潜水で水中を進むかのよう。息つぎも忘れて。 まともな恋愛経験もない小娘の私ですが、「赤い竪琴」の中に居る間は確実に1人の男の人に恋をしていました。天才肌で、無愛想な、何を考えているのかわからない彼の言葉や行動が苦しくて苦しくて。ただし、文そのものはまるっきり津原風味。そこらの恋愛小説とは違うことは、ぱっと本を開いた時の文字の並びからも感じとれます。読み終えてみて初めて「ああ、これは純恋愛小説だったのか」と思うほど。この感覚味わってみてください。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本は、知識を身に付けるためでも、フフン、なるほどね!と知ったかぶりになるためでも、面白い!とワクワクするためでもなく、ただ、本当は、ただただ、泣くために読むものだ、ということを、久しぶりに思い出させてくれた本です。お恥ずかしながら、津原さんという著者をこの本ではじめて知ったのですが、単なる「恋愛」ではなく、生きることを描き、美しくもなく、名作でもなく、後の世に残るような普遍性があるわけでも、ノーベル賞をもらえるわけでもないでしょうが、でも昨日の夜、私はこの本を読んで泣き、どうして私が本が好きだったかを思い出しました。変なコメントですが、編集者も著者もここは見るでしょうし、この言葉が届くことを祈ります。ありがとうございます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
恋に浮かれる年齢をとっくに過ぎてしまい、恋に傷つくことを覚えてしまった私には、ヒロインの気持ちが痛いほどよくわかる本でした。恋などいらない、と諦めていたはずの日常に、まるで穴に落ちるかのようにやってきた恋愛。拒みながらも惹かれていき、しだいに「これは運命かも」とはまっていくヒロインの「愚かしさ」は、まんま自分です。ほろ苦くいとおしい作品でした。ラストの電話での会話、泣かされました。降参です。甘いだけの恋愛小説に飽き足らない人に、おすすめします。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主人公は端から別離を念頭に起き行動している。それが30代の恋愛なのか、考えさせられる。好きになったことを咎められるという考え方も大人の恋愛故のことか。傷つかないように避けて通ることに慣れてしまった女性の、しかしその呪縛から抜け出せない心の葛藤の描写には舌を巻く。心の中で生き続けるとはどういうことか、病気を患っている私には本当に大切な一冊になりました。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!