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セブン殺人事件
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セブン殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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本屋で見つけた。もう少しましなタイトルはなかったのか。七篇の連作短編集だ。 所轄のベテランと本庁の新鋭刑事が事件を追う。章タイトルは、「日本刀殺人事件」だの「美容師殺人事件」だの、やる気のなさそうな題が並ぶ。これは外したかと思いきや、つまらないのは最初の「日本刀」だけで、他の六篇はかなり良い出来だ。 意表を突かれる展開にときめく。「日曜日」は関係者の過去、「美容師」は意外過ぎる動機に驚かされる。「結婚式」は出だしはサスペンスだが、予想不可能な結末が待つ。 最終章「放火魔殺人事件」が白眉である。放火泥棒が発生する日に、決まって女の声で予告電話が入る。犯人に何のメリットがあるというのだろう。真相は切なく印象深い。 意外な拾い物だった。やはり昭和の職人作家は当たりが多い。 | ||||
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滅多に途中で投げ出すこともないのですが、これはヒドイ。キャラの作り込みも弱く、魅力的ではないし、とても悪い意味で淡々とし過ぎて、愉しめるシロモノではありません。 出版社も読者のことを考えてください。この社の本は信用を失いますよ! | ||||
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帯から二人のライバル刑事の対決、短編でいくつものトリックがあるものと思って買ってみました。 残念ながら肝心の二人がいつまで経ってもどっちがどっちか覚えられないくらいの描写で、一つの事件についてどちらかの推理が正しいという結末なのですが、どちらでも何も変わらないというところが残念です。 またトリックや動機に相当無理があるので、なるほどとか、そう来たかとか、そういう読後感は皆無です。推理小説とかミステリーものいうよりは、はぁ?という感じの脱力系の読み物です。 | ||||
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笹沢左保の連作短編を7編収録したもの。1980年作品の再文庫化ということらしい。 帯紙には「書店員が選んだもう一度読みたい文庫ミステリー部門第1位」なるコピーが躍る。これが目についてついつい購入。 笹沢作品を手に取るのは、ずーっと昔に読んだ「求婚の密室」以来2作目である。 セブンとは、収録されている7つの事件のことのようだ。 いずれの作品も謎解きを受け持つのは、所轄署の宮本刑事と警視庁の小林刑事のコンビである。この二人が異なる仮説を立てて議論を戦わせながら真相に近づいていくという過程がなかなか面白い。 本作では、あっと驚く超絶トリックとか、犯人はあなたですね的なサスペンスは余り期待してはいけない。どちらかというと、足で稼ぐ調査を重ねて、可能性をつぶしていって、という捜査過程。流れとしてはクロフツ的ともいえるかもしれない。それでいて各話の結末にはそれなりに驚きのどんでん返しの趣向が。読み進めながらドキドキする楽しみには十分である。 個人的には、全体で「セブン」という軸かなにかが仕込んであるのかと勘違いしていて、あれ?これで最終話?と思ってしまったのだが、別にそういう意味のタイトルというわけではなかったようだ。 | ||||
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帯に惹かれて買いましたが、駄作でした。 むしろこんな悪い意味で時代錯誤の小説をなぜ今更売り出したのか本当にわかりません。 男尊女卑や職業差別、トリックにすら関わる悪い意味での時代性がふんだんに入っています。 それによってトリックにも多数無理があります。まあそれだけなら「昔の小説」として読めたのですが、それら以上に文章力が皆無。 地の分はひどく説明的で、二度も三度も同じことを説明されます(書き方が違うだけです。 かと思えば会話文は箇条書きか、さもなくば英語の教科書のようです。 犯人もすぐわかるし、帯にあったような「二つの推理が対立」みたいなことはありません。一人が推理をし、もう一人がそれを否定使用としたんだよーぐらいの扱いです。 本当に、今更なんでこの本を売ろうと思ったのか謎です。 推理小説はいろいろ読んできましたが、ここまで読む価値のない作品は初めてでした。 この本で一番面白いのは帯です。なので書店で帯を見たらそれで充分です。 著者が死んだらなんでも名作なのでしょうか。 | ||||
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宮本という所轄のベテラン刑事と佐々木という若手キャリア警部補とが7つの事件を巡って推理合戦を繰り広げる(宮本武蔵vs佐々木小次郎のパスティーシュ)という体裁の連作ミステリ短編集。各短編の題名が「***殺人事件」という7文字で統一されている辺りにも作者の遊び心が窺える。文体といい、遊び心といい、推理合戦という趣向といい、私は読んでいて安吾の「安吾捕物帖(勝海舟(!)が引き立て役)」を思い浮かべた。 そして、各編の内容も安吾のミステリ同様、人間模様がジックリと描き込まれていて一応読ませるのだが、それも却って災いして、肝心のトリックに冴えがない。読者にとって分かり易過ぎる(あるいは蓋然性の低い)トリック・犯人しか出て来ず、(執筆年を勘案しても)新規性を全く感じなかった。これでは推理合戦もへったくれもない。特に、ミステリの世界においては忌み嫌われる"万能接着剤"である男女の仲を中心としたものが多く、私の好みには合わなかった。 デビュー当時の作者はバリバリの本格ミステリ派。それだけに推理合戦という趣向に期待したのだが、裏切られた感が強い。これなら、推理合戦ではなく、犯人側から見たエロティック・サスペンスあるいは倒述ミステリにした方が良かったとさえ思った。 | ||||
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短編ながらもどの作品も緻密な構成で説得性のある 犯人捜しで読み応えがあった。 本編の主人公二人の長篇物も読みたくなるような 見事さであった。 | ||||
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「日本刀殺人事件」以下、七文字で統一した七つの短編を収録。宮本部長刑事と佐々木警部補のコンビを探偵役とする、この作者には珍しい本格風味のコージーミステリーである。コージーミステリーやユーモアミステリーの難所は、犯罪という本来深刻な素材とのバランスの取り方である。このへんに苦心するあまり、シリアス作品より遥かに陰惨で後味の悪い仕上がりとなった「ユーモアミステリー」のいかに多いことか。この作品は、探偵コンビも事件も淡々と描写することでその幣を免れている。最後に明らかになる真実はいずれも悲劇的なものだが、切れ味鋭いフィニッシュで不必要にベタベタしないのだ。ラストの二編はとりわけ胸を打つ佳作である。 | ||||
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「日本刀殺人事件」以下、七文字で統一した七つの短編を収録。宮本部長刑事と佐々木警部補のコンビを探偵役とする、この作者には珍しい本格風味のコージーミステリーである。 コージーミステリーやユーモアミステリーの難所は、犯罪という本来深刻な素材とのバランスの取り方である。このへんに苦心するあまり、シリアス作品より遥かに陰惨で後味の悪い仕上がりとなった「ユーモアミステリー」のいかに多いことか。 この作品は、探偵コンビも事件も淡々と描写することでその幣を免れている。最後に明らかになる真実はいずれも悲劇的なものだが、切れ味鋭いフィニッシュで不必要にベタベタしないのだ。ラストの二編はとりわけ胸を打つ佳作である。 | ||||
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