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借金取りの王子: 君たちに明日はない2
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借金取りの王子: 君たちに明日はない2の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全50件 21~40 2/3ページ
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首切り業務を専門とするリストラ請負会社という設定は、かなり思い切った設定だが、第二弾ではうまく機能し始めました。 さまざまな業種で、さまざまな条件下で行われるリストラを巡り、渦巻く人間模様。 小説環境としてはいいですね。シリーズとして命を得た感じです。 真介と陽子は狂言回し役で、別な登場人物たちが、一期一会の人生絵巻を展開してくれます。 中でも、表題作「借金取の王子」はいい。小泉孝太郎と木下優樹菜が勝手に頭の中でキャスティングされ、ドラマを見てるような感じで読めました。 これはうまくすれば映画にしても十分グッとくるいいお話だと思います。このエピソードだけで完結させていいくらい。 表題作は読み返しました。このお話に出会えてよかったです。 | ||||
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あざといのはわかるが、表題作である「借金取りの王子」を読んで涙が出てきた。そこまで深くはないが、普通にエンターテイメントとして楽しめる。続編も読むよ。 | ||||
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「君たちに明日はない」の続編。 前作を読んでこれも買ったので、面白かったし、続きも読んでみたいと思ったということだと思う。 更に続編が出ていたので、文庫がでるのが楽しみになった。 っていうような面白さでしょうか。 主人公の仕事(リストラ請負会社)を介在して、リストラ候補者の人間ドラマを書いた話。 「君たちに明日はない」を読んだ時に感じた 成人君主を気取るつもりはないが、ここまで性描写を書く必要ってあるの? っていう不満が本作では解消されていたのが嬉しい。 表題にもなっている「借金取りの王子」は、お涙ちょうだいにはもってこいのお話。 これに関しては、垣根氏(男性)が書いているけど、読者の男女共に思い入れながら 読めるのがさすがです。 「なんかちょっと感動できる話を軽く読みたい」 って方には超お勧めです。 | ||||
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表題作の『借金取りの王子』ドラマ化はされなかったが 何度読み返しても感動してしまう。 ノルマで精神的に社員を追い詰めることで利益を保ってきた消費者金融業界。 私も9年弱某消費者金融にいたので、まぁ内容のリアルさに驚きました。 とても業界のことを取材してありますね^^; だからこそリアリティがあって感動するのかも・・・ 宏明と美佐子のカップル、本当にお似合いです。 美佐子かっこいい! | ||||
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期待に胸を踊らせ職場からの帰り道、本作を手に取った。借金取りの王子、このタイトルは主人公・真介にクビをきられる側の人間の渾名だ。本作に登場する人間は、なぜか総じて魅力的な人間が多い。読み進めるに連れて、だんだんと笑みが溢れたり、各人の発する台詞にいちいち感動してしまう。それほど魅力的な人間が数多く出てくる作品も、なかなかないだろう。 地の文も、どうしてこんなうまい言い回しが出てくるのか。素晴らしい。 もし、迷っているのなら、迷わず購入することをすすめる。 蛇足になるが、先の方が書いているレビューの通り、本作最後チャプター、『人にやさしく』での二人のやり取り、そして陽子の台詞は、なんともすがすがしい思いがした。 なんとなく、ふと読み返したくなる、そんな作品だ。 ‥最後に、本作のNHKテレビドラマを見た方、そして、『つまらなかった』との感想を持った方に言いたい。 個人的には、あれは偽物だ。きっと番組プロデューサーは原作を読んでいないし、おそらくは理解していない。 前作『君たちに明日はない』と本作を読んで得られるすがすがしさと、ある種の興奮は、テレビドラマのそれとは一線を画すものだ。 まだ手に取っていない方は、ぜひ、ご賞味ください。きっと、素晴らしい読了感が得られるはずです。 | ||||
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このシリーズ、なかなか良いです。 企業のリストラ請負人といういけ好かない仕事を生業にしている主人公ですが、この主人公が半端な人間ではないのだ。加えてその主人公のターゲットになる側のもう一人の主人公、つまり企業から退職勧奨される登場人物がまた味のあるひとかどの男あるいは女なのです。リストラ対象となった人間に自主退職を勧める真介によこしまな思いはないし、相手を蔑むようなことは決してしない。一方、リストラ対象となる社員もまた決して使えない人間ではない。その証拠に彼あるいは彼女たちは決して会社にぶら下がってはいないのだ。首を切られるかもしれない状況にあっても、それを他人や会社や社会のせいにしない。つまり一人の人間として自立している。そして、そのような逆境にあってなお、毅然としているのだ。垣根氏は読者に対しこう問いかけているのではないだろうか。「生き方なんて何万とおりだってあるんじゃないですか? 生き方次第で、明日はある。そう思いませんか?」 もちろん、現実の世の中はそんな甘いものじゃないだろう。現によこしまな意図を持って社員の首を切る会社があるし、ろくに仕事をせずに寄生虫のように会社にしがみついている人もある。格好良く会社を辞めても、次の仕事で能力をきちんと評価してもらえるとは限らない。下手をすれば能力を発揮するチャンスすら与えてもらえないかもしれない。そう、現実は厳しく理不尽だ。しかしそれでも垣根氏はこういっているのではないか。「矜持を持て。その会社に勤めることではなく勤め方が問題なのだ。大切なのは生きることではなく、生き方なのだ」と。 | ||||
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リストラ請負会社に勤める村上真介主人公の「君たちに明日はない」第二弾です。 前作は,リストラ面接で相手を追い込む場面が面白かったですが, 今回は,追い込み場面自体はちょっとまんねり。 その代わり,追い込まれる人たちに軸を置いて,それぞれの人生模様が丁寧に書き込まれており,よかったです。 まあ,浪花節的だったり,いかにもだったりするんだけど・・・でも,ほろ苦い感じがうまいですね。 しかし,一番の注目は,真介の8歳年上の恋人陽子の心理描写だな。 年の差をちょっと気にしたり,でも案外相手を頼りにしていたり, 時に別の人にちょっぴり目移りしていかんいかん!と自分を戒めたり。 文体は,独特の端的で男っぽい感じのものですが,それでこの細やかな描写ができるなんて,さすがですね。 女の私も何の違和感もなし,というか,普通にあるあるって感じで感情移入してしまいました。 そのうち,垣根氏らしいハードボイルドな作品もちょっと読んでみたいと思います。 多少苦手ジャンルでも,この人のなら読めるかも。 | ||||
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シリーズ1作目の「俺たちに明日はない」より すごーくおもしろかったです! こんなこともあるんですね。 タイトルになっている「借金取りの王子」では、 会社の食堂でひとり、号泣してしまいました。 泣きへの誘導がしっかりしていて、 わかりやすく泣けるので、スカッとします。 生命保険会社の男、消費者金融の男の会が、 心模様がよくわかって、入り込んでしまった。 旅館の会も、いち女性としてよくわかって良かったです。 各界の知られざるしくみ(?)が知れるのも面白い。 現在勤めている会社もリストラ中なのですが、 楽しく読み終えました(笑)。 会社の良いも悪いもわかってきた世代の すべての人におすすめしたいです。 | ||||
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垣根涼介といえば大藪春彦賞、吉川英治文学賞、日本推理作家協会賞を トリプル受賞した一大スペクタクル:ワイルド・ソウルにとどめをさす、 ラテンの香りのフンプンたる濃ゆ〜い小説を得意とする作家である、と思っていた。 その作家が初めて?裏稼業ではなく表稼業?の爽やかなフツーの?サラリーマンの ストーリーを書き上げ、(かなり?が入るのは若干その職業が・・である故である) しかも、らしくない(失礼)山本周五郎賞までとったのが前作、 「君たちに明日はない」である。この「借金取りの王子」はその続編にあたる。 タイトルに惑わされずに、まず前作を読んでから入ることを推奨したいところだ。 作者の名前を読まなければ、奥田英朗の 「ガール」に並べてもおかしくない爽やかさ。 ただしよく読むとやはりそこは垣根節がちょいちょい混じる。 女子を描いているようで結局は男子寄りの視点が常に付加されるスナップショットには、 ある種爽快感さえ覚える程だ。 ちなみに文庫判の巻末の解説文というよりは感想文にも苦笑混じりににんまり。 なんとも男性目線のオンパレードだ。 ところでタイトルになっている「借金取りの王子」といい、 主人公+恋人の年齢設定といい、もしかしてアラフォーの女子狙い? これ、このまま連ドラになりそう。それこそ小池徹平と天海祐希とかね。 | ||||
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本書は、山本周五郎賞を受賞した『君たちに明日はない』の続編にあたる、リストラ請負人・村上真介のエピソード短編集である。’06年5月号から’07年1月号にかけて「小説新潮」に掲載された5編からなっている。 前作は、真介の仕事と、8才年上の恋人陽子との恋愛が主体の痛快エンターテインメントだったが、本書の各作品では最後の『人にやさしく』を除いては、ふたりは脇役にまわり、真介が面接するリストラ対象者達が主役になっている。なぜ会社から自主退職勧告の面接を受けるに至ったか、それぞれの入社以来の仕事の来歴や個人的な心情を描くことに筆がさかれているのだ。 私の心に特に響いたのは、File2の『女難の相』とFile3の表題作『借金取りの王子』だった。両編共に被面接者の過去の生き様とこれからの人生の生き方、周りの人々との関係など、個人的な人間模様が良く描かれており、前作を上回る人間ドラマが展開されているように思った。ただのエンターテインメントを超えて、ひとまわり重く深みを増した感じだ。 それと、本書では、「老舗百貨店」、「生命保険会社」「消費者金融」「温泉旅館」が相手企業になるのだが、前作同様、垣根涼介による業界リサーチもきちんとされており、充分に取材したことがうかがえて、物語が恐ろしいほど現実味を帯びている。 ともあれ、現在は、派遣切りや内定取り消し、賃金カット、希望退職者募集の拡大など、本書が初出で書かれた時期よりも不況は深刻だ。明日はわが身だ。のんびりとはしていられない。しかし、そんな時代でも、世の中とうまく渡りをつけて自分らしく、人間らしく生きるとはどういうことなのか。ふとそんなことを思いながら本書を読了した。 | ||||
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一言でいえば、面白かった! 前編の「君たちには明日がない」よりすごかった! 短編でありながら、驚かせるところは驚かせ、 終わり方の余韻も素晴らしい! とにかく是非読んでみてください! | ||||
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前作「君たちに明日はない」も面白かったですが、続編である本書は最高に面白く、そして 泣けます。他の方も指摘している通り、前作は主人公である真介と陽子の関係が主軸である のに対して、今回はリストラされる人達がメインです。 同じことばかり書くのもどうかと思うのですが、やはり「借金取りの王子」はかなりお勧め です。個人的な話になりますけど、この池口店長、もろに自分の好きなタイプの女性だった ので、尚更感情移入してしまいました。 唯一難点を挙げるとすれば、これは完全に「君たちに明日はない」の続編と言う位置づけ なので、真介と陽子の関係は自明のものとして描かれているため、この本だけ読んだ方には 分かりづらい点があること。続編だから仕方ない、と言われればそれまでですが、続編とは どこにも書いていないわけで、偶然この本を手にした人は戸惑うのではないでしょうか? それにしても垣根涼介氏の芸域の広さにはびっくりです。 | ||||
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前作「君たちに明日はない」をイマイチと評したが、こちらは意外や意外! 主人公が、ちゃんと前作より何年か経って、リストラ請負人として成熟したゆえの対話力が、きちんと描かれていて、非常に説得力があった。 皆さん書かれてますが、私にも言わせて欲しい。 表題作「借金取りの王子」は、女の私も感動した! もうずっと前だが、筆者が「王様のブランチ」に出た時、この王子には、実在モデルがいると語っていた。 それをきっかけに、まずは「君たちに明日はない」から読んだのだが、私としては今ひとつ…。 で、忘れた頃にこれを読んだのだ。 いや〜、読んで良かった!余談ですが、消費者金融の内部の話…、めっちゃリアルやわ。 きちんと取材してますなぁ。 | ||||
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垣根涼介さんの本は、本当に読みやすい。今まで本をあまり読んだことのない方でもサクサクよんでいけると思います。あまり読書経験のない社会人の方、特に会社勤めの方は是非読んでみましょう。読んで後悔はしないと思います。 | ||||
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君たちに明日はないの続編。相変わらずテンポがよくておもしろかった。リストラ請負という厳しい仕事だが、担当者にベストの選択をしてもらおうとあれこれ考える真介の姿勢に共感するところが多かった。特に表題作「借金取りの王子」が感動的だった。過去に非行の経験がある女性と結婚するために彼女に負けないよう一生懸命仕事をする彼と、彼のことが大好きなのに素直になれない彼女の行動が印象的だった。 | ||||
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「君達に明日はない」を読んだ読者なら、 是非読んで欲しい1冊。 同作家の長編作品と比較すれば物足りない との評価レビューも多いが、本作品はあく まで短編のエンターテイメント作品として 読むならば、面白いという評価に値する。 主人公とヒロインの関係も気になるところ だが、そのあたりに触れた作品も登場する。 標題の作品はいわゆるゲストが主人公的な 内容となっているが、涙をさそう素晴らし い作品となっている。 各作品で多様な職種の多様な人生を垣間見 れるという点で評価した。 性描写については、一話完結の見地から見 れば、1つのエッセンスとして書かれてい るような気もするので、それにより、リア リティーが増すのであれば、取り立てて多 くのレビューが指摘しているように不必要 と大騒ぎする程の内容とも思えない。 次回作以降の内容で、本作品の真の評価が 問われると思われる。 | ||||
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主人公の仕事は「クビ切り請負人」。 よく考えたら「明るく楽しく描く」ことが、えらく難しい設定である。 漫然と書いたら陰惨になってしまうに決まっている仕事なのだから。 前作もそうだったが、第1話に工夫がある。 「こいつはクビになって当然だよなぁ」と誰しも思うような相手を持ってきている。 だから主人公がそやつを「追い込む」ときに、我々読者は爽快感すら感じてしまうのだ。 実に達者である。 だが達者なだけではない。 本書第1話「二億の女」では、その「どうしようもない人物」がかつて女性部下をかばってくれた 思い出が語られる。人物の造形が深まり、そう回想する女性部下の人柄がさらに浮き彫りになる。 さすがは山本周五郎賞作家、現代の世知辛いサラリーマン社会の「人情」を描いて余すところがない。 笑って、泣いて、とても楽しめる小説である。 | ||||
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前作に続きさらに充実度アップ。 短編連作のため、ゲストキャラの魅力によって、大きく内容が変化するが面白さは常にハイレベルを維持。 出てくる人物それぞれの背景から入って、本人の目から見た現実と、人生の悲喜こもごもが丁寧に描かれており「クビきり」=リストラ現場のイヤラシサがなくさわやかな希望の持てる作品に仕上がっている。章単位で目線が切り替わるテンポの良さは非常に巧みだ。 これだけ夢や希望や愛に関わる内容でありながら、全くクサさを感じさせないところに作者のロクデナシなところが出ていると思う。表題作「借金取りの王子」は油断してしまい、ちょっと目頭が熱くなってしまった。普段の私はこんなことで感動させられるはずがないのに。筆者の巧さか、それとも・・・。 前作よりも更におすすめ。 | ||||
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この人の作品好きです。かなりくどいSEX描写はさておき、通勤電車でも十分に読める内容で、読後感がすっきりしてます。但し、本作と前作は、彼の作品の中では、若干異色な内容かもしれません。けれど、これがなかなか味わい深い小話集となっておりまして、往年の星新一のショートショートの趣があるかもしれない。しかしそれ以上に日曜日の夕方に放映されている長寿番組に近い雰囲気で、笑えることもなく、泣けることもなく、淡々と文字を追いかけているとなんとなく、すっきりした読後感に至るという、実に良い作品だと思います。 | ||||
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かなり引き込まれました。 自分に照らし合わせて読んでしまいました。 いい描写で書かれています。 ですが、本に登場してきた人たちのその後どうなったのか出てこないままに終わってしまったのには残念。 あああ、気になるぅぅぅぅ。 | ||||
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