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死者は黄泉が得る
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死者は黄泉が得るの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.91pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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タイトルそのまま、死者が蘇るというミステリー小説としては非常に相性の悪い設定を取り込んだ本作。 この設定で有名なのは言わずもがな「生ける屍の死」という別作者のミステリー小説で、後書きを見るとその作品に影響されて本作を完成させたとのことで納得。 過去と現在の視点が交互に入れ替わる文章形式を採っており、どこまでも現実的な過去視点とSF色全開の現在視点のストーリーにいい意味で混乱させられます。 終盤に畳み掛けるように過去と現在が繋がり一連の殺人事件の謎が解けるわけですが、なるほどと思うと同時に少し力業な印象もありました。 特にラスト一行。どんでん返しもどんでん返し、えええ!?とびっくりさせられました。 しかしそれによって、それならなんであの人はそんな嘘を?という新たな疑問が沸いてしまうので、驚きの代償として力業の副産物ができているのがやや残念。 そういった小さな齟齬は読者の想像で補うしかなく、ミステリー小説としてはちょっと不親切な面はあるものの、全体的な仕上がりは非常に高く面白いです。 物語の締め方も綺麗です。最後の最後についホロッと感動してしまいました。まさかこういう着地点を作るとはうまいなぁ…。 | ||||
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西澤氏と山口雅也氏は既存のミステリーの構造を破壊し、再構築しようとする姿勢がよく似ているのだが、その山口氏の「生きる屍の死」の西澤版を目指して書かれた作品。 もちろん設定やらは全く異なるが、ミステリー界の2大奇才の内の一人が同じ死者が蘇る設定のミステリーを書いたというのだから、これは読まずに済ませられるかという作品だ。 アメリカの地方都市を舞台にした、男女の愛憎から発生する連続殺人と謎の館での話がカットバックで進行し、ラストでそれらが繋がる凝った構成。最後の一文のどんでん返しも困惑レベルだが、落ちとしては効いている。 あまり生きる屍の死ほどは、直接的に蘇る死者のネタが大々的に使用されているわけではないが、十分楽しめる作品になっている。 | ||||
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読み終わる直前までこれは凄い、なんという大作だ、と思っていたのだが、 最後の1文で「ん???」となってしまった。 西澤保彦にしては珍しく最後に謎が残るように構成している。 そこからまた一時間程かけて斜め読みしてようやく、仕掛けに気付けた。 そして全体として見た時の物語の形相が一変した。そういう物語だったのか、と。 展開の面白さやトリックの奇抜さもさる事ながら、 何度でも読み返したくなるような、奥が深い作品に仕上がっている。 | ||||
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読み終わる直前までこれは凄い、なんという大作だ、と思っていたのだが、 最後の1文で「ん???」となってしまった。 西澤保彦にしては珍しく最後に謎が残るように構成している。 そこからまた一時間程かけて斜め読みしてようやく、仕掛けに気付けた。 そして全体として見た時の物語の形相が一変した。そういう物語だったのか、と。 展開の面白さやトリックの奇抜さもさる事ながら、 何度でも読み返したくなるような、奥が深い作品に仕上がっている。 | ||||
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1997年に講談社ノベルスとして出たものの文庫化。 超常現象を起こす機械をテーマとした単発もの。良く練り込まれたストーリーで、きちんと楽しませてくれた。どんでん返しには確かにビックリする。作品を通底する恋物語もあったりして、印象深いラストだった。 ミステリの部分はいささか弱い。結末の強引さには、ちょっと首を傾げる部分も。 「解説」を読んで、はじめて理解できる物語なので、ご注意。 | ||||
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1997年に講談社ノベルスとして出たものの文庫化。 超常現象を起こす機械をテーマとした単発もの。良く練り込まれたストーリーで、きちんと楽しませてくれた。どんでん返しには確かにビックリする。作品を通底する恋物語もあったりして、印象深いラストだった。 ミステリの部分はいささか弱い。結末の強引さには、ちょっと首を傾げる部分も。 「解説」を読んで、はじめて理解できる物語なので、ご注意。 | ||||
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著者の作品の中では『七回死んだ男』に連なるSFミステリ作品。隔絶された屋敷の中に棲む『生ける屍』達の謎と、隣の町で過去に起こった連続殺人の謎が、奇妙に交差しながら描写されていく。連続殺人の犯人は誰かという『フーダニット』の他に、『生ける屍達』の最初の1人は誰なのかという『フーダニット』が加わり、読者の興味を引きつけていく。最後に明かされる真実によって、作者がこの作品に仕掛けた実に巧妙なミス・ディレクションが明らかになる。最後の1ページまでじっくり堪能していただきたい作品である。 | ||||
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著者の作品の中では『七回死んだ男』に連なるSFミステリ作品。隔絶された屋敷の中に棲む『生ける屍』達の謎と、隣の町で過去に起こった連続殺人の謎が、奇妙に交差しながら描写されていく。連続殺人の犯人は誰かという『フーダニット』の他に、『生ける屍達』の最初の1人は誰なのかという『フーダニット』が加わり、読者の興味を引きつけていく。最後に明かされる真実によって、作者がこの作品に仕掛けた実に巧妙なミス・ディレクションが明らかになる。最後の1ページまでじっくり堪能していただきたい作品である。 | ||||
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