■スポンサードリンク
死者は黄泉が得る
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
死者は黄泉が得るの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.91pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
二つの場面を行ったり来たりして、これがどうつながるのか全く予想がつかないまま読み続けていると、ちゃんと繋がりました!ただ、それまでの出来事の時系列が頭の中でごちゃごちゃになって、たぶんもう一度読まないと理解できません。どこが本当でどこが嘘なのか。そして、最後の謎解き。記憶をなくしているはずの人物が相手の話だけでここまでの推理が出来るものなのか・・・と、疑いながら注意深く読み進めていくと、もっと理解できるかもしれません。でももう結末がわかっちゃったので読み返さないと思います。ちょっとわかりづらかったです。面白かったかと問われれば、もう少し注意深く読めばもっと面白かったと思うと答えます。どんでん返しは好きなんですけどね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
タイトルそのまま、死者が蘇るというミステリー小説としては非常に相性の悪い設定を取り込んだ本作。 この設定で有名なのは言わずもがな「生ける屍の死」という別作者のミステリー小説で、後書きを見るとその作品に影響されて本作を完成させたとのことで納得。 過去と現在の視点が交互に入れ替わる文章形式を採っており、どこまでも現実的な過去視点とSF色全開の現在視点のストーリーにいい意味で混乱させられます。 終盤に畳み掛けるように過去と現在が繋がり一連の殺人事件の謎が解けるわけですが、なるほどと思うと同時に少し力業な印象もありました。 特にラスト一行。どんでん返しもどんでん返し、えええ!?とびっくりさせられました。 しかしそれによって、それならなんであの人はそんな嘘を?という新たな疑問が沸いてしまうので、驚きの代償として力業の副産物ができているのがやや残念。 そういった小さな齟齬は読者の想像で補うしかなく、ミステリー小説としてはちょっと不親切な面はあるものの、全体的な仕上がりは非常に高く面白いです。 物語の締め方も綺麗です。最後の最後についホロッと感動してしまいました。まさかこういう着地点を作るとはうまいなぁ…。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
西澤氏と山口雅也氏は既存のミステリーの構造を破壊し、再構築しようとする姿勢がよく似ているのだが、その山口氏の「生きる屍の死」の西澤版を目指して書かれた作品。 もちろん設定やらは全く異なるが、ミステリー界の2大奇才の内の一人が同じ死者が蘇る設定のミステリーを書いたというのだから、これは読まずに済ませられるかという作品だ。 アメリカの地方都市を舞台にした、男女の愛憎から発生する連続殺人と謎の館での話がカットバックで進行し、ラストでそれらが繋がる凝った構成。最後の一文のどんでん返しも困惑レベルだが、落ちとしては効いている。 あまり生きる屍の死ほどは、直接的に蘇る死者のネタが大々的に使用されているわけではないが、十分楽しめる作品になっている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読み終わる直前までこれは凄い、なんという大作だ、と思っていたのだが、 最後の1文で「ん???」となってしまった。 西澤保彦にしては珍しく最後に謎が残るように構成している。 そこからまた一時間程かけて斜め読みしてようやく、仕掛けに気付けた。 そして全体として見た時の物語の形相が一変した。そういう物語だったのか、と。 展開の面白さやトリックの奇抜さもさる事ながら、 何度でも読み返したくなるような、奥が深い作品に仕上がっている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読み終わる直前までこれは凄い、なんという大作だ、と思っていたのだが、 最後の1文で「ん???」となってしまった。 西澤保彦にしては珍しく最後に謎が残るように構成している。 そこからまた一時間程かけて斜め読みしてようやく、仕掛けに気付けた。 そして全体として見た時の物語の形相が一変した。そういう物語だったのか、と。 展開の面白さやトリックの奇抜さもさる事ながら、 何度でも読み返したくなるような、奥が深い作品に仕上がっている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
西澤氏はSF的設定の中である縛りを設け、その縛りの中で謎を論理的に解くロジカル・ミステリの大家。本作は題名はカー「死者はよみがえる」そのまま、基本的アイデアは山口雅也氏「生きる屍の死」をベースにしていると言う、これで内容が詰まらなかったら顰蹙を買う事必死の背水の陣の作品。よほど自信があるのか、怖い物知らずなのか...。 舞台はアメリカ、死者を蘇らせる装置のある"館"に住むファミリー達。ファミリーは館を訪れる人を次々に殺して、ファミリーの一員に加える。並行して語られる、ハイスクールの同窓パーティをキッカケに起こる連続殺人事件。物語が進むうち、連続殺人事件の犠牲者が"館"に訪れる段取りになっている事が分かってくる。連続殺人事件の方は、ミステリ的に巧みと言うより、アメリカの気恥ずかしい青春物語にグロテスクな体裁を加えたような出来で頂けない。犯人も容易に分かる。事件の起こる街の名を"Hidden Valley"として通り、社会の中で隔離されている人たちへの同情と義憤が本作のテーマかと思えるが、ロジカル・ミステリを期待している身には辛い。物語の進行に連れ、登場するファミリーの人数が六人から順に減って行く点が唯一の技巧。 しかし、山口氏の作品が「死者が蘇るのが分かっていて、何故犯人は殺人を繰り返すのか」と言う強烈なテーマがあったのに比べ、本作の"館"は如何にもご都合主義で、作中に登場させる必然性があまり感じられない。蘇生に至るルールも複雑かつご都合主義で、作者の論理がスッキリと読む者に浸透しない。構想倒れの残念な作品。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
西澤氏はSF的設定の中である縛りを設け、その縛りの中で謎を論理的に解くロジカル・ミステリの大家。本作は題名はカー「死者はよみがえる」そのまま、基本的アイデアは山口雅也氏「生きる屍の死」をベースにしていると言う、これで内容が詰まらなかったら顰蹙を買う事必死の背水の陣の作品。よほど自信があるのか、怖い物知らずなのか...。 舞台はアメリカ、死者を蘇らせる装置のある"館"に住むファミリー達。ファミリーは館を訪れる人を次々に殺して、ファミリーの一員に加える。並行して語られる、ハイスクールの同窓パーティをキッカケに起こる連続殺人事件。物語が進むうち、連続殺人事件の犠牲者が"館"に訪れる段取りになっている事が分かってくる。連続殺人事件の方は、ミステリ的に巧みと言うより、アメリカの気恥ずかしい青春物語にグロテスクな体裁を加えたような出来で頂けない。犯人も容易に分かる。事件の起こる街の名を"Hidden Valley"として通り、社会の中で隔離されている人たちへの同情と義憤が本作のテーマかと思えるが、ロジカル・ミステリを期待している身には辛い。物語の進行に連れ、登場するファミリーの人数が六人から順に減って行く点が唯一の技巧。 しかし、山口氏の作品が「死者が蘇るのが分かっていて、何故犯人は殺人を繰り返すのか」と言う強烈なテーマがあったのに比べ、本作の"館"は如何にもご都合主義で、作中に登場させる必然性があまり感じられない。蘇生に至るルールも複雑かつご都合主義で、作者の論理がスッキリと読む者に浸透しない。構想倒れの残念な作品。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
1997年に講談社ノベルスとして出たものの文庫化。 超常現象を起こす機械をテーマとした単発もの。良く練り込まれたストーリーで、きちんと楽しませてくれた。どんでん返しには確かにビックリする。作品を通底する恋物語もあったりして、印象深いラストだった。 ミステリの部分はいささか弱い。結末の強引さには、ちょっと首を傾げる部分も。 「解説」を読んで、はじめて理解できる物語なので、ご注意。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
1997年に講談社ノベルスとして出たものの文庫化。 超常現象を起こす機械をテーマとした単発もの。良く練り込まれたストーリーで、きちんと楽しませてくれた。どんでん返しには確かにビックリする。作品を通底する恋物語もあったりして、印象深いラストだった。 ミステリの部分はいささか弱い。結末の強引さには、ちょっと首を傾げる部分も。 「解説」を読んで、はじめて理解できる物語なので、ご注意。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
著者の作品の中では『七回死んだ男』に連なるSFミステリ作品。隔絶された屋敷の中に棲む『生ける屍』達の謎と、隣の町で過去に起こった連続殺人の謎が、奇妙に交差しながら描写されていく。連続殺人の犯人は誰かという『フーダニット』の他に、『生ける屍達』の最初の1人は誰なのかという『フーダニット』が加わり、読者の興味を引きつけていく。最後に明かされる真実によって、作者がこの作品に仕掛けた実に巧妙なミス・ディレクションが明らかになる。最後の1ページまでじっくり堪能していただきたい作品である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
著者の作品の中では『七回死んだ男』に連なるSFミステリ作品。隔絶された屋敷の中に棲む『生ける屍』達の謎と、隣の町で過去に起こった連続殺人の謎が、奇妙に交差しながら描写されていく。連続殺人の犯人は誰かという『フーダニット』の他に、『生ける屍達』の最初の1人は誰なのかという『フーダニット』が加わり、読者の興味を引きつけていく。最後に明かされる真実によって、作者がこの作品に仕掛けた実に巧妙なミス・ディレクションが明らかになる。最後の1ページまでじっくり堪能していただきたい作品である。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!