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寝ぼけ署長
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【この小説が収録されている参考書籍】
寝ぼけ署長の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.26pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全35件 1~20 1/2ページ
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特にありません。 | ||||
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さすが、山本先生。弱いものの味方です。いいお話しばかりでした。 | ||||
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最近山本周五郎を読んでいるが、赤ひげ診療譚の主人公赤ひげと、本作の主人公の署長は よく似ていた。多くは語らないが、強い正義感を持ち、弱者貧者に優しい目を向ける。 本作の大きな特徴は、謎解きの要素にある。一つ一つが独立した話で、『赤ひげ』でも感じたが、 設定とか人物とかが想像を超えてくるようなものが多く、作者の力量を非常に感じた。 本作は、戦後間もない頃に連載されていたらしいが、今読んでも古さは感じない。 すぐに本質を見抜き、さりげなくそして強く正義を遂行する、最後は静かに去っていく。 | ||||
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何故、関心を持ったかは恥ずかしい話ですが。毎週土曜日夜、ある放送局で朗読を聴いています。その時、寝ぼけ署長がながれていたのです。こちらも、聴きながら寝てしまった。やっと、小説の著者を覚えAmazonさんで検索したら、本当に探偵小説と言うか、寝ぼけ署長の人格が表れています。発掘しました。間違えたぁ~~覚醒しました。面白いです。是非ともお勧めします。 | ||||
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NHKラジオの朗読で聞きました。中原丈雄さんの語りは素晴らしかった。いま、読み返しても、中原さんの響きが伝わってきます。寝ぼけ所長の眠たそうな声や独り言、それからあの秘書役の真面目そうな雰囲気。 横山秀夫さんが、あとがきというか感想を書いていますが、あのクライマーズ・ハイの出てくる新聞社の元となった上毛新聞時代にこの本を読んでいるですね。半落ち、64、ノース・ライトのあの作者に大きな影響を与えたのでと感心しました。 朗読で読まれなかったのは、毛骨屋親分と十目十指の2話でした。前者は署長がなんと犯人の孫を誘拐指示する、後者は当時の時代背景とは言え、今では差別甚だしい内容です。さすがに放送はできなかったのかもしれません。 全話に通底しているのは、人間愛と勧善懲悪でなかったでしょうか。一時代を代表する思想はいつの時代にも通用する何かがあります。真にローカルなものは実はユニバーサルなものである、というあの考え方ではないでしょうか。 今回もまた素晴らしい出会いとなった「朗読」に感謝しています。 | ||||
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表紙の男性は多分所長だと思うけど、こんなムスッとしてないと思う。 | ||||
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寝ぼけ署長はNHKラジオの朗読番組で取り上げられて読んでみたくなりました。名探偵コナンの毛利小五郎のキャラを思い浮かべすが この寝ぼけ署長の推理、洞察、実行力は完璧。ただ事件を解決するだけでなく人情味の溢れる結末が楽しい。 | ||||
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久々に気持ちがスカッとしました こんな人が今いたら良いのにと思いました | ||||
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十篇の連作短編推理小説集。 五道省三は四十過ぎの独身で、ある地方の警察署長だった。いつも居眠りをしていることから新聞記者に「寝ぼけ署長」という不名誉な二つ名を与えられる。しかし、署長の在任期間中はその前後の十分の一程度しか事件が起こらず、貧しい人たちを中心に多くの市民から愛され、転任時には皆が惜しんで引き止めようとしたという。十篇の物語は署長在任時に秘書を務めていた男が読み手に語りかけるかたちをとり、署長が解決した数々の事件が紐解かれていく。 ぱっとしない見た目の何を考えているのかわからない中年男の五道だが、実は教養があって頭脳明晰で、難解な事件を名推理で解決していく。そして何よりも、常に市民のことを第一に考えており、警察としての職務である犯人を逮捕するということ自体にあまり重きを置いていない。いわゆる「罪を憎んで人を憎まず」を地で行くタイプの人物で、「海南氏恐喝事件」での次の言葉が署長の信条を表している。 「不正や悪は、それを為すことがすでにその人間にとって劫罰である、善からざることをしながら法の裁きをまぬかれ、富み栄えているように見える者も、仔細にみていると必ずどこかで罰を受けるものだ、だから罪を犯した者に対しては、できるだけ同情と憐れみをもって扱ってやらなければならない」 ジャンルとしては推理ものであるはずの本作だが、犯人当てミステリのように事件の謎を売りにした作品というよりも事件を通して登場する人々を描くことが主眼となっている。そのため、振り返ってみれば多くの短編で推理小説では常套の人死にが発生せず、そもそも法的にも誰も裁かれないような結末がほとんどである(そのなかにあって「夜毎十二時」「我が歌終わる」のようにミステリらしい作品も存在する)。また、読者から謎を隠そうという意図自体が希薄な作品も見受けられる。それでも不満なく十分楽しめるのは、ミステリ以前に人間を描いた小説としての出来によるものなのだろう。 上記のように、推理小説であることを前提としているというより、人間、とくに貧しかったり苦境にある人々に寄り添おうとする著者の作家性を土台として推理の要素を付け加えた作品として読める。私が読んだことのある同著者の作品でいえば、『赤ひげ診療譚』の時代と舞台を変えてミステリの味つけをしたといった感触の作品だ。そして、やはり五道も赤ひげ同様、ときには社会への憤りを漏らし、自ら青臭いと卑下する理想論を語る一面を垣間見せ、そのような場面も本作の見せ場のひとつだ。著者の作品が好きな読者ならおそらく気に入るだろうし、逆に謎解きの論理性を楽しみたいミステリファンや、事件や展開の激しさを求める読者には合わないかもしれない。 | ||||
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確かに基底に人情味、貧者・正直者に優しく、卓抜奇抜な展開で事件解決、周五郎の現代ものに共通する面白さを狙っている、それらは分かるにしても、余りに見え見えで、興を殺がれて、最期まで読み通せなかった。 | ||||
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山本周五郎は、昔読んで、温かみのある作風と理解していたが、本作品の探偵推理小説で、彼の予想外の構想力と筆力に驚いた。自分の遥かに及ばぬ異才である。 実際に、本書に登場するような警察署長がいたら、その管内では犯罪か1/10になるかもしれない。仏教の教えに、「依正不二」という考え方がある。「正」=主体と「依」=環境は一体で、主体により環境が定まるという捉え方である。これによると、署長の行動と人徳が、その管内の犯罪を激減させていることになる。というのは、今の警察官僚は、内心ほどほどに犯罪が起きて欲しいと考えている。自分の実績と成績を上げる場面があってこそ出世することが出来るからだ。 署長は豊かな愛と深い見識を持っている。 ・人生は苦しいものだ。お互いの友情と扶け合う愛だけが生きてゆく者の力です。(31頁) ・善悪はいつか必ずそれ自らの席に座る。・・・・・不正や悪は、それをなすことがすでにその人間にとって刧罰である。(37頁) ・人山を見る、我水を見る。(134頁) ・人間は死ぬまでしか生きない、たしかに愛し合うのは生きているうちだけです。(223頁) ・「力は己(おれ)だ」・・・男が仕事をする場合に、たのむのはおのれのちから一つだ、少しでも他に頼む気持ちが動いたら、仕事の形は出来ても魂が抜けてしまう。(236頁) | ||||
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帯封にも記載されているが、このような上司だと働き易いかな。しかし、罪を憎んで人を憎まず、ただ、悪を憎むを信条に事を進めていく話を読んでいくと、そうあって欲しいと心から思いながら直ぐに読めてしまう。大変面白くためになる小説と感じた。まだ他の小説を読んでいないので、これから山本周五郎小説を読み続けるぞ! | ||||
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お得に手に入りました。 | ||||
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唯一の警察小説らしいが、全然警察ものではない。時代劇の名奉行ものに近い。 某市に赴任した署長・五道三省は、寝ぼけ署長と呼ばれている。 居眠りばかりでやる気が無さそうなのに、トラブルや難事件を鮮やかに解決していく。 しかも、ほとんどの事件で逮捕者を出さないのだ。 十篇の連作短編集である。 『夜毎十二時』は大富豪の毒殺、『新生座事件』は舞台上の殺人と見せかけて実はーー。 探偵小説パロディとでもいうのか、物語の中で大量に死体を転がす作家に対する皮肉のようでもある。 弱者の味方を貫くのが気持ちいい。 『眼の中の砂』は貧民窟の立ち退き騒動を解決し、『毛骨屋親分』は露天商をいじめるヤクザをとっちめる。 最高傑作は『十日十指』だ。差別される夫婦に味方して、周囲に強烈な逆ネジを食らわせる。 そして『最後の挨拶』で淡々と飄々と、町を去っていく。極上の後味だ。 本作が終戦直後の1946年ー48年に連載されたというのは、驚きだ。七十年前だぞ。 その間に何百人もの名探偵が生まれているが、罪人を出さずに解決する人なんて、いたか? 小説の舞台は戦前だ。「女は契約する権利がなかった」という事実に驚いた。 | ||||
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とある市の警察本署長として赴任してきた“寝ぼけ署長"こと五道三省の活躍を描いた連作短編10話。 一見うだつのあがらない署長、でも「やるときは、やる」。 著者らしい人情味あふれる警察もの。 貧しい町民を味方する署長の活躍が小気味よい『毛骨屋親分』、 差別と偏見に真っ向対峙する『十目十指』が秀逸。 | ||||
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面白く読みました。 | ||||
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ほのぼのとしていて、人として忘れかけた大切なものを思い出させてくれる一冊です | ||||
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さすがに山本周五郎さんの作品だけあって、文章はすばらしいですし、どの作品も人情味にあふれていて、面白く読めます。 ですが、その一方で、おおむねどの作品にも(巻末の横山秀夫さんの対話風のエッセイでも言われていたように)設定に無理な点や不自然な点が見受けられます。具体的に1つ1つ記す時間はありませんが、推理小説を読み慣れた方でしたらすぐにおわかりと思います。周五郎さんは若いころにはこのほかにも推理小説をいろいろ書いておられたそうですが、やはりこの分野が本領ではないなと思わざるをえませんでした。 また、巻末に難しい語句の注釈があるのは有難いですが、たいていの人が知っていると思われる語句にも注釈がある一方で、難しいと思われる語句で注釈がないものもあり、完璧とは言えません。 以上の2点により、星1つだけ減点しました。 | ||||
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時代物は普段あまり読まないので、周五郎の小説とは縁が無かった。 本書は一応探偵小説、であるが、人情話でもある。50年も前の世相など興味深く、しかし古さは感じなかった。 同じくらいの時期のチャンドラーと比べると随分違うのも面白い。 | ||||
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(池波正太郎好きで「鬼平犯科帳」全作品を読破)山本周五郎も独自の“格言“入りの推理小説であり、その時代を感じて興味深いものあり。 | ||||
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