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疫病神
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疫病神の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.24pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全69件 61~69 4/4ページ
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建設コンサルタントの二宮は、依頼のあった建築現場の 「サバキ」を桑原のいる二蝶会に仲介します。 そんな事から二人は産業廃棄物の最終処分場の建設に絡む トラブルに巻き込まれ(自ら飛び込み?)ます。 総事業費百二十億のビッグプロジェクトに関わったおかげで ヤクザに叩かれ、ロープで吊るされ、拳銃を突きつけられ ボロボロになりながら最終的に二宮の手元に残った金は百十万。 何とも割に合わないシノギでしたが、借りはきれいに返し、 約束の金はびた一文欠けずに払って仕事のケジメはちゃんと付けました。 ここが二宮のスゴイところです。 イケイケヤクザの桑原さんも内心では一目置いているのではないでしょうか。 保彦・啓之は“やすきよ漫才”を超えた! ・・・ 多分。 二宮&桑原 WILL BE BACK IN “国境” | ||||
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北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の実情について興味があったので、同じ黒川博行著の『国境』を読んでいたら、レビューで『国境』は本書の続編で、先に本書を読んだ方が良いという記載があるではないか。あわててネットで中古本を購入して読んだ。 舞台は大阪。物語は、ミナミの雑居ビルでしがない建設コンサルタントを営む二宮が、ある産廃の中間処理業者から工事を申請するに当たって必要な水利組合長の印鑑を成功報酬500万円でもらう依頼を受けたところから始まる。補償金の値上げをたてにくだんの水利組合長は判を捺し渋っているという。ここから相棒となるカネの匂いを嗅ぎつけた極道の桑原と共に、産業廃棄物の処分地をめぐっての、ゼネコン、土建屋、コンサルタント、不動産屋、地上げ屋、地方議員、極道たちの、複雑に絡み合った利権争いの渦中に巻き込まれるのだ。 このワルふたり組みが、さらなるワルどもを相手にドツキ、ドツカレ、敵味方入り乱れながら利権の山を掻き分け、命の危険にまでさらされ、問題の真相に迫っていく・・・。「ほんまにダイハードやね。」とは、二宮の事務所のバイトの悠紀(ユキ)の言葉だ。全編大阪弁で繰り広げられる会話が物語の臨場感をいやがうえにも盛り上げていく。 本書は、産廃処理場の巨大利権に複雑にからみあう人間の欲望をテーマとしながらも、まるでパッとしない男二宮が、ここ一番、こだわりを持ってぎりぎりのところで踏ん張る。請け負った仕事はあくまで筋を通して身体を張る姿を描き、極道の桑原共に、結局は大きな儲けにはならず、元々の報酬しか手に入らないが、そこに男たちの心意気というか矜持が垣間見える。内容はむちゃくちゃだが、読後に妙な爽快感を感じるのはそのあたりかもしれない。 | ||||
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週刊漫画雑誌に連載中に、より詳しく内容を知りたくて、この文庫本を買いました。 〔疫病神〕と聞くと、触りたくない神様の存在を感じ、誰のことを指してこの物語が成り立っているのか興味が湧きました。 現代の日本に於ける建築時に排出される産業廃棄物(産廃)。いわゆるゴミです。 燃やすこともリサイクルすることもできない産廃は、埋め立てます。 その為の“埋め立て地”にうごめく関係者たち。 土地所有者、管理団体、市議会議員、ゼネコン、産業廃棄物業者、不動産屋、解体業者、コンサルタントそしてヤクザ(黒社会)。 何が正しくて、何をねじ曲げるのか? 誰が正しくて、誰が裏で糸を引いているのか? 利権、リベートの裏に必ず顔をのぞかせる黒社会の人々と、そこに巻き込まれた建築コンサルタントの必死の逆転劇です。 | ||||
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この面白い小説が漫画化されましたね! 二宮&桑原の印象がだいぶ私のイメージと違うので戸惑ってしまいましたが、漫画を読み始めて興味をもたれた方には、是非とも小説を一読して黒川ワールドを堪能して下さい。 | ||||
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自称コンサルタントの二宮くんと、暴力団二蝶会の桑原くんのコンビが、 産業廃棄物処理場をめぐって、 とにかく、ひどい目に合いまくるお話(笑 もう、この桑原くんがいい味出してて。 説明するより、 是非に読んでください♪としか言えないな。 あ、おもいきり笑った後は、もれなく産廃に詳しい人になれるという、 おまけつきです(笑 しかし、どっちがどっちの疫病神なのでしょう? *******昔昔、産廃処理場の企画立ち上げて、横からかっさらわれて、 死んじゃった知り合いがおります。 そういう意味でも感慨深かったです。 | ||||
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黒川作品の中でも出色の一冊。全体の構成、舞台設定もしっかりしているが何よりも登場人物が秀逸。後の「国境」も含め上質軽妙なエンターテイメント。傑作。 | ||||
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しかしこの小説は、土捨て場がどのような理由で、どれだけの金を産み出すかといった作品だ。ヤクザが覚醒剤などで金を稼ぐってのはどうも作りもの臭い。これが本当の稼ぎかただろうと思ってしまう。 自分が土建屋ではたらいているせいで、より身近でリアルな話に思えた。ただ、一から十までちゃんと内容を理解するのはなかなか難しいかもしれない。 あと、蛇足的になってしまうが、主人公と疫病神のやり取りがなかなか面白い。 | ||||
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とにかく面白い!初期警察小説・その後のサスペンス物しか読んでない方には特にお薦めです。主人公の二宮所長も良いが、相棒の桑原がとんでもないお方で、立派にヤクザしていて何故かかっこいい。物語は産業廃棄物処理場に絡む利権の漁り合いですが、読み出せば、笑いあり涙あり(あまり無いか---)の興奮の5時間になる事請合います。正に黒川氏が大化けした作品ではないでしょうか。私としては4回も読了してしまった2冊目の本です。(関係ないですが、もう一冊は「さらば長き眠り」です。) | ||||
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コンサルタントの二宮、二蝶会の桑原……。この2人のコンビネーションが、ページをめくるごとにエスカレートする。ジャンル分けしてしまえば、ノワール系なのかもしれない(程度の差こそあれ、悪いやつしか出てこない)が、そういう雰囲気ではない。産業廃棄物の裏面を詳細に描くから、経済もの、または社会もの、と言えなくもない。または一種のミステリーかなあ。ジャンルを超えたサスペンスである。ハードボイルドというのがわかりやすいか(実際に文中に「かっこええがな。ハードボイルドを絵に描いたようやで」という桑原のセリフがある。ちなみにここは笑うところだが)。関西弁がいい味である。カネにまつわる現実感、組織暴力についての現実感など、関西が舞台ならではの雰囲気が非常によく出てくる。さて、これを読んだら、「疫病神コンビ」が再登場する「国境」を読まなくちゃね。 | ||||
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