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(短編集)
他人事
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他人事の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.79pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全61件 41~60 3/4ページ
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期待外れですね。進行も内容もグロイ。他にもグロイ内容で書く作家もいるけど・・・ | ||||
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ごく短い短編ばかりで大変読みやすい本作ですが、一口含めば口いっぱいに悪臭が広がり飲み下すどころかむせ返ってゲロまみれになること請け合いな、読後感最悪の逸品ぞろい。いつも通りコッテリ平山ワールド全開で、バッドトリップ感抜群でした。 グロ描写、残酷描写は他の方も多く触れていらしゃるのでアレですが、ワタシ的には平山ワールドの魅力は単にその場の苦痛や恐怖で終わらない「人生の悲惨」に彩られているところですね。本作でもたくさんの主人公たちが恐ろしい目にあっているわけですが、そのほとんどが、劇中で降りかかる非日常の恐怖に見舞われる前から、苦痛と恥辱と退屈と諦観に満ちた悲惨な人生を送っている人ばかり。また、こうしたDQNとか負け組とかいわれちゃうタイプの人物を描かせると「なんで?」っていうくらい平山センセの筆は冴えわたるんですなw たった20ページほどの商品ばかりの本作ですが、そんな悲惨な人生のディティールが細々とちりばめられていて、人物描写に独特の深みを与えています。 そういう意味で、人生の悲惨に自分の人生を重ね合わせてしまった「虎の肉球は消音機」がお気に入り。 ダメな人はダメなりに生きていくしかないわけでダメなりの幸せがダメなヤツのせいでダメになる・・・みたいな無常観がいい。 | ||||
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スゴイ面白かった。怖かった。やっぱりこの人はすごい。 この本は、たとえばあらすじとして人に話すとたいしたことないものになっちゃうんだけど、その場の怖さが半端ない。この臨場感。 一つだけ、救いのある話〈=『恐怖症(フォビア)召喚』〉があって、それが一番好み。 『仔猫と天然ガス』は、いろんな怖い要素があった、うまい。うなった。一番怖かったかも。 最初の『他人事』も相当怖い。こんな人居そうだし。本当に怖い。 怖い、怖い、ってそればっかりなのだが、本当に怖いんだもの。 引き込まれ過ぎて、徹夜で、頭カックンカックンさせながら読んだ。 平山さんの本をまだ読んだことない人に勧めるときは「黒い貴志祐介」と言ってしまう。 って、見当違いはなはだしいって感じだし、双方に無礼な言い方してる、とも思うんだけど、「あの貴志祐介よりさらに黒いって?」って、触手を伸ばさせるのに成功するのだ。 その場の臨場感といい、ストーリーテリングとか、エンターテイメントを提供する作家では、この方たちが日本で1、2位を争ってると勝手に思ってるので。 でも「貴志さんより黒い」レベルって形容では済まないのだった。 | ||||
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すべては文章より映像といった印象な作品。 やりたいエグい暴力シチュエーションを漫画や映画で頭に浮かべ、ただ其を紙面に綴った説明を小説として世に出した感じがします。 文章も言い回しや比喩、たとえが的を得ず、いちいち「こう言う事かな?」と推測しながら読みすすめていくストレスは無視できません。 ストーリー展開の根本にはホラー・サイコ映画や、実際あった事件からのセンセーショナルな部分を抜き出した感があって、まるで大衆紙(カストロ雑誌的)な臭いがプンと鼻につきます。 【恐怖!都市伝説】みたいな読み物なら此で正解でしょうね。ただ社会の暗黒面や人間の狂気を小説で読みたいなら、べつにこの作品でなくてもいいです。ノワール小説でも狂気盛りだくさんですし。 まぁこの作品はハリウッドの【B級スプラッター映画】【ブレアウィッチ・プロジェクト】的なもので、派手に気持ち悪い映像と、なんか謎の雰囲気が重視。万人受けしないけど、コアなファンがいるという部類……。 さてこれは【都市伝説】【本当にあった怖い話】【世にも奇妙な物語】が好きな人にはビンゴ。がっつり文章に浸りたい人は、購入前に一話を確認後に決めて下さい。 蛇足ですが。 この著者さんは、家に誰かが忍びこんでるシチュエーション大好きなんですね。 | ||||
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グロが満載、ときにはスプラッター描写が炸裂する平山作品。 だけど一度ハマると抜けられなくなる。本作でも見事にヤラレまくった。 全部で14の短編が収録されているが、まともな内容のものは1作品もない。 そもそも目次からしてヘンだ。『仔猫と天然ガス』『しょっぱいBBQ』 『れざれはおそろしい』『虎の肉球は消音器』など、怪しげなタイトルがずらりと並ぶ。 そんな中で、表題作の『他人事』が最も気に入った(スプラッター描写アリ) 崖下に車が転落し、中に閉じ込められた男女が理不尽な『無関心』に晒されるのだが、 たった20ページの間にも、文面から滲む『おぞましさ』に何度もゾッとさせられた。 ほかの作品もテイストは似たようなもの(不条理な死のオンパレード)なので、 決して万人ウケはしないと思うが、「グロも平気」という人にはぜひオススメしたい。 | ||||
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この人の名前、どこかで見たことがあると思ったら、毎週読んでるSPA!のコラム書いている人だった。 コラムも変な内容になのだが、小説も怪奇というかホラーというか、筒井康隆的な面もあり、はまった人たちのファンは多いのではないか? 私はこの一冊だけでは、なんとも言いがたいが。 交通事故でがけの下に転落寸前で止まっている車に夫婦二人が血を流して気絶しているところに通りかかった、「普通の人」の対応が、もう本当に「他人事」で面白い。人を助けるとか自分が苦労する・努力する、人道的立場など全く無関心で、とにかく平穏無事の生活を送りたい、めんどくさい事は出来れば避けたい、しかしその行動を非難するような相手が出た場合は、怒りが狂気に変わり反撃をしてくる…。 こんな人物が世の中にはいっぱいいそうで、読んでいて無性に怖くなった。 こんな感じの「狂気」のストーリーの短編集。 私が一番好きだったのは、定年を迎えて会社を出て行くときに、会社の人たちからボコボコにリンチにされ、帰り道では今までの取引先や出入り業者、OBなどに瀕死の重症を負わされ、這って帰って自宅では、妻と息子がおいしいご馳走を作って帰りを待っていたのだが…の話。 | ||||
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でなぜこの人がと思った。 人選ミスでは?ってか違う仕事せずに早く漫画描けよって思いました(笑) | ||||
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これはすごい・・・。吐き気がする、気持ち悪くなる、目を背けたくなる。普段見たくない、思ってもない、人間の悪意。時に唐突に、時にじんわりあぶる出すように、時に巧みな罠で描き出される人間の悪意たちは鮮烈で嫌悪感さえ感じる。表題作・他人事から始まる短編集。後味の悪い作品が好きじゃない人にはオススメしかねますが、僕はかなり好きです。 | ||||
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あれ?良い話?いやいや平山夢明ですぜ。から始まり、あれあれ良い話?本当に良い話?からの最後。うっわー…あああ…やっぱりー…短編の一つ「人間失格」の感想。タイトル人間失格だってのに。分かってたのにショック。こんな風に救いの無い話が爽やかに並んでらっしゃる本。クレイジーハニーの馬鹿馬鹿しさも好きです。解説に冨樫義博ってのも笑える。本当この作者の描く世界は魅力的。 | ||||
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もう長年平山氏の小説を読み続けてきましたが、これはまた・・・ ただ残酷な表現で終らせる事の無い平山流の技に磨きがかかっていました。 東京伝説や、いま殺りに行きますでは味わえなかった「もどかしさ」のようなものが離れません。 腑に落ちないような『いったいどうゆうことだ?』や『これまたえげつない・・・』とゆう感情が溢れ出します。 これは狂気に満ちた登場人物達が必ずしも皆ただ狂った訳ではないのです。 各々悲しい過去やトラウマがあるからこその狂気なのです。 だからこそ、恐らく読者の皆さんは彼らを心から憎む事はできないのでしょう。 その演出がまたにくい! トラウマとまでは行かないとしても、この他人事に収録された作品達は半永久的にあなたの脳裏に焼き付き いついかなるときもあなたにまとわりつく事でしょう。 たとえばシチューを食べるときであったり、たとえば彼女と電話するときであったり・・・ 平山氏の世界に一歩踏み入れようと言うなら心の準備をしておきましょう。 悲しくも狂気的で、永久の狂喜があなたを迎え入れる事でしょう。 この作品を読んだら、スカッと爽やかコカコーラではいれません! | ||||
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平山夢明のコアなファンとしては、こりゃアカン・・・10倍に希釈した平山ワールドだぞ!「ケイタイ小説」ってこういうノリなのか?平山ワールドはもっとリアルで、怖ろしい・・・ | ||||
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それにしても面白い。 「独白する〜」「ミサイルマン」と 著者の小説を読むのは三作目であるが、 今回も期待通りの怪作ぞろいで、大いに満足した。 筒井康隆が短編集を出さなくなって久しい今、 「これは面白い短編集だ」と唸れるのは平山夢明の著作位である。 ごく稀に、 「良識を疑う」又は、 「倫理観の欠落した作家」等といった 著者への感想を散見するが それは大きな間違いであろう。 圧倒的な暴力描写でしか、 暴力の惨さは伝わらないと考えたスタンリー・キューブリックが 「時計仕掛けのオレンジ」を作ったのは有名な話である。 同様に、平山もかなり良識的な作家であると個人的には考えている。 そしてこれからも私は、 平山夢明を断固支持していく。 | ||||
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私は平山先生の「超怖い話」シリーズが大好きで、主に得体の知れない恐怖を題材に楽しませてもらっているのですが、この作品はある意味で一線を越えていると言っても過言ではないでしょう。読むにはそれなりの覚悟が必要です。 悪夢のような世界に引きずり込まれ、読み終えた後に味わうなんとも言えぬ脱力感。しかし、個人差はあるにせよ中毒性が強いのも確か。そして味は一級品。 現代の恐怖という概念で例えるならば、おそらく王者に相応しい作品でしょう。残虐ながらも哀しい世界。是非、心行くまでご堪能ください。 | ||||
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この短編集は、今までとテイストが少し異なる。特に印象に残った作品もなかった。余韻が残る作品がないのは、恐怖にある哀しみが読み取れなかったからかもしれない。気味の悪かったのが『仔猫と天然ガス』怖い。 平山氏の作品を読んだ後は、無事の日常がとてもありがたいことなんだといつも、しみじみ思う。こんな世界は、考えられないけれど、そう思わせるのは平山氏の圧倒的な描写が、息を呑むほど巧みだからだ。そこにグロテスクな描写やこの上ない残酷な描写があって、万人に受け入れられないものであったとしても、やはり、この人はすごい作家だと思う。どう感じるかは人それぞれであるが、私は、平山氏は恐怖の中に人間の持つ哀しみを表現しているのではないかと思う。 | ||||
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書いた作者は勿論のこと買った自分の良識をも疑う書。今まで平山は「東京伝説」等、鬼畜な内容でも語り手はまとも、という一線を踏みとどまったものだったのが、最近はタガが外れたように非倫理的なものになっているが本書はその最たるもの。内容はよくいえば前衛的、はっきり言ってひたすら悪趣味で露悪的であり読んで大概の人は(これまでの平山読者でも)ついていけないと思う。 特に、暴力内容が多いのは気になる。私の記憶では著者は幼少時相当な暴力をふるわれたようだが、とにかく暴力描写に拘泥するさまは気にかかる。なんかしら心の傷があるのではないか?それだけは気にかかる。 | ||||
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この作家の短篇集は初めて読みました。当たり外れの差が大きかったですが、結果は吉。予想していたのよりかなりグロテスクでパワフル、「げげっ!」と一歩二歩三歩、後ろへ引くようなホラーの世界にトリップさせてもらいました。 全十四編、狂気のウィルスがばらまかれている、そんな話ばかり。登場人物の誰かひとりが(たいてい、複数の人間が)狂っている話が、出だしから疾走して行きます。最初のうちは訳分かんなくても「えい、かまうもんか」と読んでいくと、やがて壮絶、凄惨な展開に呑み込まれているっていう、そんな感じでしたね。むちゃくちゃ後味の悪い話や、全く受けつけない話もあったけれど、逆に、「おっ! いけるじゃん、これ」っていうパワフルで面白いホラー短篇にぶつかって、目を剥きながら読みふけっていました。 ずるりずるりと崩れ、失われていく話の喪失感が、何とも言えず哀しかった・・・・・・「おふくろと歯車」 ある人物の脅威の技と、その技が生み出す地獄絵図。「もしも自分がこんな目に遭ったら・・・」と考えると、ぞおーっとした・・・・・・「恐怖症(フォビア)召還」 とんでもない話の成り行きに、「うわあ、マジかよー」と慄然とさせられた・・・・・・「ダーウィンとべとなむの西瓜(すいか)」 以上三つの短篇が、衝撃的あるいは破壊的な面白さ。脳髄直撃のヒット作でした。 あと、各作品のタイトル頁に描かれた有刺鉄線の数が、一話進むごとに一本ずつ増えていくんですね。本作品集にふさわしい、なかなか気の利いた趣向。このイバラの鉄条網をくぐって話の中に飛び込むのは、かなり勇気がいりました(笑) | ||||
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14篇の話が収まったこの本、前半は暴力による恐れが続くが途中から状況による恐怖が主になってくるので、話がパターン化することはない。 本のタイトル「他人事」が象徴するように、共鳴出来ない人たちが特定の人を身体も心もいたぶる。 人生のあてをあざ笑うかのように人の足元をすくうホラー短編集なので、携帯で読む方がもつと怖そうに感じた。 | ||||
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ショートストーリー14編。オチのある話が多いので、毒気があるとはいえ、割と軽い読後感のものが多い。ケイタイ小説として発表されたものに、そういう作品が多いように思う。 だが、どうにも理屈のつかないオチの「他人事」、全くオチのない「おふくろと歯車」「ダーウィンとべとなむの西瓜」が、こちらの不意をつくように重苦しい読後感を残す。 は?は?作者は何を書いているのだ?読者を怖がらせようとしているのでもなく、残酷な描写で驚かせようとしているのでもない。 それがかえって底知れなく不気味である。 平山氏は是非この作風で進んでほしい。 | ||||
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ヤコペッティーも裸足で逃げ出すような話のオンパレード(笑)平山大先生関連の書物のファンならニヤリとする文も出てくるので、完全に平山ジャンキー向けの書籍だと思います。フィクションとはいえ、初見の人には余りにも酷な話ばかり。最後には救いというオチが有るかと思わせておきながらそれが無いのが残酷ですばらしいです。特に『仔猫と天然ガス』。個人的には『おふくろと歯車』と『ダーウィンとべとなむの西瓜』の最後の二行は平山先生の文学的センスに感銘しました。ボリューム的に高く感じるかもしれませんが、平山ジャンキーと日常に刺激(激痛?)を求めたい人には買って損にならないと思い★五つです。 | ||||
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ヒット(?)した前2作品に比べて、「東京伝説」の趣向が強いでしょう。 よって、この作品をもって平山ワールドの一般的な認知への道は、一旦、閉ざされるのではないでしょうか。 と言うのも、前2作品がキャッチーであったとは決して言えませんが、 グロ、下品、救われない話がより現実味を帯びて詰み込まれたこの書は、 大衆が読むには余りに刺激が強いからです。 そこが素晴らしいんですけどね。 恐怖を題材としながらも、「メルキオール…」などにみられる笑いの要素を織り交ぜ、 尚且つ文学として優良な小説を発表してくれる平山氏には、一生ついていきたいです。 | ||||
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