残虐記

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

残虐記の評価:

3.40/5点 レビュー 99件。 D ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.40pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全146件 141〜146 8/8ページ
No.6
(4pt)

引き込まれて読みきった

さっき、私にとって初の桐野作品「残虐記」を読み終えました。最初読み始めてから、ぐいぐいと引き込まれ、あっというまに読み終わってしまいました。面白かったです。とにかく、引き付けるものがあり、他の事をすべて忘れて読み込んでしまいました。それに、普段1度目は飛ばし読みをする私ですが、なぜか几帳面に読んでしまいました。この話の題材自体は、少女が男の家に誘拐・監禁されるという、マスコミ受けするワイドショー的内容です。そのせいもあって好奇心をそそり、引き込まれるように読んでしまうのですが、実はこの好奇心をそそられて読むという行為自体が、桐野氏の「皮肉」なのではないかと感じました。
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.5
(4pt)

妄想の力

 この作家には、まるでタブーが存在しないかのようだ。新潟県人としては、この題材にたじろぐ。虚構性を明確に打ち出さなくては手を触れられない危険な題材である。しかし、明らかな虚構性を持たせたら、ウソっぽくなってしまう。 そこで、この作品の何重もの入れ子構造が編み出されたのだろう。ロシアの民芸品マトリョーシカのように、事実が変形させられながら次々と包み込まれていく。 想像力という美しい言葉で形容しがたい作品である。妄想が形をとった小説である。読みながら、自分の頭の中を覗き見られているようにドキドキした。あるいは、他人の秘密を覗き見ているような後ろめたさを感じながら引き付けられて行った。私の妄想力が、桐野の妄想力に吸い寄せられていったのか。 そもそも小説とは、あまり健全ではない世界に属するものなのだ。
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.4
(3pt)

現実と想像力の相克

この物語では再三にわたって現実と想像力の相克が語られる。しかし懸念すべきは「リアルワールド」「グロテスク」、本作、と徐々に想像力の飛翔の角度が落ちてきているように思われる点だ。これからも桐野さんの作品は読み続けることになろうが、もう一度「OUT」のような充実を、と期待したい。あざといタイトルは谷崎潤一郎晩年の同名作(婦人公論連載中、読者の抗議で中断)からということらしいが、そちらをぜひ読んでみたい。谷崎作品のフィクションとしての練度は現代作家の比ではなく高いから。
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.3
(4pt)

タイトルほど残虐ではないが。。。

35歳の作家(わたし)が一つの文章を残し失踪した。彼女は17年前の少女監禁事件の被害者だったことを、書き記し事件の真実を暴かれようとしたが。。。 この小説もなにか、現実の事件をモチーフにしていそうな気がします。 221ページですが3時間ほどで読めます。 事件が及ぼした両親の離婚、社会的な差別、容疑者との関係、検事との確執など。。。 もっとも残虐記的意味は。。。あとは読んでからのお楽しみに。。
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.2
(5pt)

恋愛小説

新潟の少女監禁事件を元にしたと思われる事件とその後日談がテーマです。監禁事件、そして大人になった少女の失踪事件の真相はどこにあるのか”藪の中”という書き方がこの作者らしいです。構成も多層になっていますが、しつこくなく、まわりくどくなく、ぐいぐいとよませます。うまいです。真相というのは、一つではなく、みる人によってかかわる人によって違うというのが、この作者の持論なのでしょう。この余韻の持たせ方も上手いです。私は、サスペンスというだけでなく、主人公と主人公の夫とそして犯人との三角関係の切ない恋愛ともよみました。
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.1
(5pt)

まさに桐野夏生にしか描けない世界

徹夜度    ★★★★★    話題性    ★★★★★着想     ★★★★☆    作品の重さ  ★★★★★テンポ    ★★★★★    読みやすさ  ★★★★☆謎解き    ★★☆☆☆    感動     ★☆☆☆☆読後感    すこしモヤモヤおすすめ度  ★★★★★本作品は、まさに桐野夏生にしか描けない世界。25年前の少女誘拐・監禁事件の被害者で、現在は作家となった「小海鳴海」こと生方景子。彼女の元に出所した犯人から手紙が届き、彼女は失踪。物語は、夫が出版社に彼女の手記を送付するところから始まる。夫の手紙→犯人の手紙→小海鳴海の手記→夫の手紙と、手紙と手記のいという珍しい構成の作品である。小海鳴海の手記のなかで、彼女が明かさなかった少女誘拐・監禁事件の真実が明らかにされる。わずか221ページであるが、内容はぎっしり。作者独特の「毒」がきっちり詰まっている。作品の「重さ」と「テンポ」は通常相反するのだが、本作品の場合、重苦しい内容ながら、ついついページをめくってしまい、私にとって、「幻夜」に続く2作目の徹夜本となった。「OUT」「ダーク」「グロテスク」の作品を楽しめた方には是非お勧めである。余談であるが、「OUT」の英語版が、日本の小説として初めてMWAが主催するエドガー賞最優秀長編賞にノミネートされた。ノミネートされただけで快挙といえよう
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013