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悪魔の手毬唄
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【この小説が収録されている参考書籍】
悪魔の手毬唄の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.32pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全61件 21~40 2/4ページ
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横溝正史先生の作品に惹かれ,角川文庫さんの「金田一耕助ファイル」を順番に読んでいます.今回で12冊目になります. 時間軸として,過去に鬼首村で起きた殺人事件が貫き,空間軸として,現在その村に住む人たちの人間模様が広がる.いつものことながら,この縦軸と横軸の交わりがお見事で!私は最後まで犯人が分かりませんでした.なので最後まで楽しめました. ただ時間軸が短く空間軸が広いため,過去の殺人事件の際に登場した人物が数多く存命しており,そこに新たなる登場人物が乗っかってきます.一気に読破する方は問題ないと思いますが,私のように数冊の本を並行して読み,結果として一冊読み切るのに時間がかかってしまうタイプにとっては,人物相関図を作りながら読まないと,途中で誰が誰だか分からなくなってしまうと思います. 長編小説ですし,そういった手間も楽しむつもりで手にすれば,むしろゆっくりと探偵気分が味わえると思います. | ||||
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「悪魔」「手毬唄」の二語をとるとオカルトチックな民族物語に見えるが、内実は重厚に計算し尽くされた本格推理小説である。 本作の見所は大きくわけて三つ。 第一に、きわめてリアルな心情描写。 実の旦那に浮気をされて身篭った娘たちが別品と評判になる中、肝心の自分の娘は赤痣によって敬遠されている。その事実に自尊心を傷つけられた「亀の湯」のおかみ、リカ。彼女はこの復讐として次々と若い女たちを手にかけていく。 一見すると、三人もの娘を殺害したシリアルキラーそのものだが、その裏には村全体を巻きこんだ壮絶なドラマが隠されている。この作品はその内実を少しずつ明かしながら進んでいくのだが、これがとにかく「うまい」のだ。だから、飽きずにぐいぐい読み進めることができる。 第二に、多くの人物が見事に織りなすドロドロな人間関係。 横溝正史さんの作品を読むのはこれが初めてなのだが、本作を手にとって第一に感じたことは「登場人物多すぎだろう!」ということだ。相関図でも作らないと頭がパンクしそうになる。 それでも、この作品の持つおどろおどろしい面白さには敵わない。綿密に練られたストーリーと複雑な人間関係は、紐解いていくだけでも面白く、終わりごろには人物の相関もすらすら読み解けるようになっている。他でもない、横溝さんの技量がなせる技だ。 そして第三に、小気味いい台詞回し。 鬼首村という村落を題材としているため、台詞のほとんどにかなりの訛りがある。普通の場合、訛りはたんなる阻害物でしかないのだが、この作品ではむしろいいスパイスになっていて、村落の疎外感とか尋常ならざる雰囲気とかを華麗に演出している。なにより独特で面白い。 もう一度読み返してみたいと思える、とても情熱的な作品だった。 | ||||
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「手毬唄」という予告状(=犯罪計画書)があるにもかかわらず、犯人逮捕どころかその犯罪さえ未然に防げない「名探偵」の無能ぶり炸裂なのは、横溝文学においてこの作品に限ったことではないが、あまりにリアリティーがないと感じるのも私だけではないだろう。(「警部」が無能で、探偵が有能とという構図なら、探偵小説の定番として許容範囲だが) ただ数多くある横溝作品の中でも、トリックや背景などの設定は最高によく描けているし、なにより醜い痣を持つ「里子」が、実に美しく描かれているのには感服する。心が天使的だという意味だけでなく、痣込みで 世にも美しい容姿なんだろうなと、読者σ(^_^)に確信させてしまう筆力には、ただただ感服。 実はさほど横溝ファンではない私だが、この作品だけは 中学時代に読んで以来、古本屋に流れることなくずうっと本棚最前列に存在している。 | ||||
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横溝正史は個々のキャラクター描き方がすごく上手いと思う。その中でも酔っ払いの描き方が個人的にツボ。断トツで良い!辰蔵の言動が面白すぎて思わず吹いてしまった。辰蔵だけでも一読の価値あり(笑) | ||||
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楽しく読めました。 原作の面白さを堪能します!映像を想像しながら楽しめます。 | ||||
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岡山県警の磯川警部と金田一との友情が感じられる。 手毬唄と殺人との関係から『獄門島』を思い起こさせるが、出来は『獄門島』には及ばないと思う。 気になるには、「プロローグ」と「エピローグ」の語り手が、「プロローグ」では「私」となっているが「エピローグ」では「わたし」となっていることである。明らかに異なる2人の語り手がいることになる。「エピローグ」の「わたし」は誰なのかが分かるようになっているが、では「プロローグ」の「私」は誰なのか? | ||||
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金田一耕助シリーズでは獄門島と並び最高傑作です。 枡屋・秤屋と言う二つの名家、金田一作品のよくあるシチュエーションにして、最もイメージがある構成なのは本作であると思います。 | ||||
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市川崑版の映画をみる機会があったので、懐かしくなって原作も再読した。 金田一先生は相変わらずいいキャラクターだ。内容も古い作品であることを意識せずに楽しめる。 以下ネタばれ 改めて読みなおしても、恩田(に扮した某人物)のやったことがひどいな。そりゃ事件もおきるわ…。 | ||||
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横溝正史シリーズは、やっぱりこの人が描いてる作品が一番好きです! 他の作品も絶版になってて手に入らないものがあるのが残念。 | ||||
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ボクは映画が先!・・・しかも何度観たかわからないほど何度も観た(今でも観る) ほど大好きな映画!・・・市川崑監督の金田一作品の中で最も好きな映画です。 こうなってしまうと、実は(今さら)原作を読めないというか、読んではいけない ような気になってしまい何十年も経ってしまいました。 でも、どうしてもこれを読んでないのは片手落ちのような気がしてついに・・・ 読んでも、読んでも、映画のキャストの顔が浮かんできて、映画との差に戸惑いを 感じてしまいました。 正直、先に原作を読むべきでしたね。原作を先に読んでいて「あの映画」を観たら どんなことになっていたのだろう?・・・と今更考えてもどうしようもないことを 考えています。(笑) この小説が書かれた時代を考えれば、恐ろしいほどの出来栄えですが、好きすぎる 映画が小説の邪魔をした感じです。青池リカを映画ではあの肉付けをしたところが 市川崑の勝利(映画としての勝利)だと思います。 | ||||
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見立て殺人を扱った古典的名作。この作品は何度も繰り返し読むべき傑作だと思う | ||||
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この作品を読むのは今回で3回目だが、今回読んで感心したのは、約20年前の殺人事件の真相が連続殺人事件の動機に直結していること。 金田一耕助が峠で老婆とすれちがう場面など、サスペンス性は最高。 手毬唄に合わせた見立て殺人も印象的。 作者の作品は複雑な人間関係を構築したうえで、表面に現れていない人間関係の謎を解くのが主眼の作品が多いが、本作品はその真骨頂とも言うべき作品。真相で明かされる驚くべき人間のつながりは読者には予測困難。 一方で、人間関係が複雑すぎて、互いの関係を追いかけるだけでも大変。また、連続殺人事件の犯人の特定に地理的な条件が取り上げられるのだが、文章を読んでいるだけでは周辺の地理的関係がわかりにくいのが難点。登場人物一覧表と付近見取り図があれば良かったと思う。 よく言われる金田一耕助の犯行阻止率の低さの観点からみると、せめて最後の殺人だけでも阻止すべきだった。 | ||||
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○なぜかトップレスの三人組が登場。 ○老婆に変装した金田一が霊だと名乗る(笑) 昔テレビで見た同じ作品とは(かなり)違うけど 笑いたい人にはオススメ! | ||||
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今から30年ほど前に初めて読んだときは、長編を読み切った達成感で、内容についてあまり理解していなかった。 あれから、久しぶりに読んでみると随所に伏線やミスリードの箇所が丁寧に書かれている。 犯人や手毬唄にはやや大掛かりな感はするが、熟練された横溝正史の技量が存分に味わえる。 見事!な作品。 また、しばらくしたら読んでみたい。 | ||||
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昭和の戦後の田舎の空気を味わえる 横溝正史はは本当に文章が上手で、彼の作品は繰り返し読んでしまう | ||||
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映像作品よりも原作の方が数倍面白いというのは定番ですが、こちらもしかり!物語の深さや複線、映像作品では大幅にカットされた磯川警部の心情描写等、練りに練った傑作です。 レビューを書いてはいるものの、実は読み終えてはいないのです。 読み終えることが辛い作品は本当に久方ぶりです。 確か映像作品では、何故手毬歌を使った見立て殺人にしたのかという説明はされていなかったと記憶していますが、原作ではおそらく解明されるのでしょうね。 続きが気になって大雑把に読んで、再読と言う手もあるけれど、この作品はそれをするのが勿体なくてできません。 | ||||
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どこかホンワカ、フンワリした雰囲気が、実は金田一耕助ものの魅力。 市川崑監督作品以外の、オドロオドロしさを強調する映像作品とはかなり違うんですよね。 金田一も神の如き明察の名探偵ではなく、言わば進行役と最後の説明役。 読者と大きな違いもなく、モタモタするところに共感が持てる。 金田一ものが長く長く読み継がれているのも、この同位同質性のためだと思う。 「獄門島」と同じ趣向の見立て殺人。 「獄門島」よりは納得できるストーリーになっていると思いますね、私は。 もちろん「獄門島」も名作ですが。 | ||||
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金田一が主役の大長編です。大長編だけなら「病院坂」(都会)「悪霊島」(田舎)もありますが、昭和三十年の岡山という金田一らしい舞台にしたというと本作は白眉でしょう。 「八つ墓村」があるとはいえ、あそこの金田一は脇役です。 本作は未解決事件がある村に金田一が訪れて、やおら犯罪計画がスタートするという作りになっています。 映画やドラマで有名な「仙人峠」の場面は犯罪計画が整った、いわばスタートの合図に等しいものです。 おりん婆さんが死んでいると聞かされてから鬼首村に取って返す金田一は既に犯人によって「鬼首村物語」の一つの駒にされています。 「獄門島」や「本陣」のような本格的なトリック小説ではありませんし、冒険ロマンとしてもロマンスとしても「八つ墓村」に劣ります。 それでも本作を推す人が多いのは、本作が「失われた恋の物語」だからではないでしょうか。 愛を得る「八つ墓村」の満足感よりも、深い喪失感を味わえる本作に軍配を上げたくなるのは、何故なのでしょう。 | ||||
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期待通り! めちゃくちゃ面白い作品です! 他の作品もオススメです。 | ||||
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金田一耕助の本は初めて読みましたが、活字でも迫力満点、読み応えたっぷりでした。 はじめ登場人物がたくさんで、少し混乱しましたが、前に戻りながらも、引き込まれてしまって、あっという間に読み終わりました。 私は、東京都出身で田舎と言うものがないので、地方の風習、文化に馴染みはないのですが、そういう物を色々考えると、妄想が尽きないですね。今でも、私達の知りえないところで、何か恐ろしい事が起こっていたりするのでしょうか? 方言もなかなか良かったです。『・・・つかわさい。』が耳に残ります。 この話しは美男美女がたくさん出てくるので、最近の俳優で映像化したら絶対見ちゃう。文章だけで、こんなに気味の悪い世界を作り出せるなんて、横溝正史、流石です! | ||||
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