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犬はどこだ



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【この小説が収録されている参考書籍】
犬はどこだ (創元推理文庫)

犬はどこだの評価: 3.78/5点 レビュー 41件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.78pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全41件 41~41 3/3ページ
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No.1:
(5pt)

THE CITADEL OF THE WEAK

▼STORY
 銀行員の職を辞し、東京から故郷の八保市に戻った二十五歳の青年、
 紺屋長一郎は、犬探し専門の調査事務所〈紺屋S&R〉を開設する。
 しかし、そんな彼のところに舞い込んできた
 依頼は、失踪人捜しと古文書の解読だった。
 それでも、高校の後輩で押しかけ助手になった半田平吉とともに、
 調査を開始した紺屋だったが、次第に二つの依頼に奇妙な接点が現れて……。
▼EXPLANATION
 私立探偵小説において〈失踪〉はメインモチーフです。
 本作に限らず、多くの作品が失踪人調査の依頼を受ける
 場面から始まっています。
 そして、探偵が失踪人の行方を追うなかで、
 彼らが失踪せざるを得なかった状況が浮き彫りになり、
 そこに現代社会の歪みや不条理が映し出されていくのです。
 紺屋も、自分と同じく、傷ついて東京から出戻った失踪人、
 佐久良桐子に対し、シンパシーを抱くようになるのですが……。
 終盤、巧妙に張り巡らされていた伏線が回収されることで、
 物語が鮮やかなツイストを見せ、事件の構図が反転する
 展開は、圧巻です。
 そして、現代において、ただ「普通」であることが、
 いかに困難であるかを改めて痛感させられます。
 それでも、今回の仕事によって「再起」は果たした紺屋。
 戦慄すべき結末ではあるものの、彼が最後にもらす、
 落語の下げのような述懐には、意外なしたたかさも
 含まれているように感じるのです。
犬はどこだ (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:犬はどこだ (創元推理文庫)より
4488451047

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