■スポンサードリンク
夜のピクニック
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
夜のピクニックの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全414件 261~280 14/21ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
伝統のある高校では、昔ながらの行事がありますが、この小説の舞台となっている 高校では毎年の大きなイベントとして 一昼夜通して80KM歩き続ける 「歩行際」が催される。 この歩行際では、友人たちと共に歩きながら、普段なかなか言えない悩みなどをいいあったりする。 主人公の甲田貴子もそうだ。3年間の高校生活でいえなかったことを、この歩行際で言うと決めて望む。たいへん、面白くまた感動の多い青春小説でした。 学生が一昼夜かけて歩く様子、また夜の暗闇、朝の清清しさなどもが目に浮んでくるようでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
高校生活最大の行事、夜通し80キロの道のりをひたすら歩く『歩行祭』 この歩行祭に貴子はある誓いを抱いてのぞんでいた。(内容はここではふせておきます。) 意外と簡単に目標を達成してしまったので、少し拍子抜けしてしまいましたが、彼らの周りの友人たちが素晴らしい仲間ばかりで、この仲間たちがいたからこそ、貴子の誓いが叶うことができたんだと思いました。 高校生のころに戻りたくなりました。また青春したいな〜・・・。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
高校生のころの、懐かしい感覚が綴られた小説です。 「言葉にできない、あの感覚」を見事に描いています。 大人になれば次第に忘れてしまうのに、それを大人になってから うまく表現している恩田さんはやはり魔術師だと思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
さすがは“ノスタルジアの魔術師”と呼ばれるだけありますね。青春のときにしか味わえない、誰でも経験したことがある「あの気持ち」が見事に描かれていて、どこか懐かしいものを感じました。それと、キャラクターも魅力的ですね。 最後はもう少し感動させてほしかったな。それと、ひとつの学年にこんなにたくさん美男美女いましたっけ^^。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
うちの学校も40キロですが同じような行事を行っているので、長い道のりを歩いたあと朝早くに友達と歩ききった感動は本当によく分かりました。 うちの学校も自由歩行があればいいのですが・・・(ずっと集団歩行なんです・・・) 誰もが楽しめる作品だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本の中で、印象に残った言葉が2つある。 「惰性」と「不条理」 青春時代は、その後の人生を惰性力で歩んでいけるのに十分な助走期間である。 学校には、不条理がつきものである、というか、学校の存在自体が不条理だ。もともとは高度経済成長期に西洋に追いつけ追い越せで、効率よく動く人材をつくるためにできた箱だ。それが今もなお同じような形で生き残っている。もしや、学校自体、惰性で生きてきたんじゃないだろうか。 この本は、青春を後悔するものたちに送られた本だ。…読み終えてそんな気がした。中学生のとき読んでまだ読むの早かったなーと言っている人がいた。あまりに美しすぎる登場人物たちに自己を投影する。そうすると、後悔は青春によく似合う、という気がしてきた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
映画化したらしいと聞いて読みました。 歩行祭自体には感情輸入が出来ず、正直そこまで疲れるかな?って思ってましたけど。 貴子のキャラクターが良い。なんか高校生らしく、だけど他人とは違う環境にいるっていう事情がよくわかるというか。 後半での美和子からのカミングアウトのときは特に思った。 融のほうも良かった。 自分もこういう立場になったら向こう側を恨んでしまうのかなとか。 まぁ融は最後に自分の本当の気持ちに気づくわけですけど。 貴子が賭けに勝ったらしようと思っていたことが書かれる後半は本当に面白いです。 ページもそれなりにあるけど、読みやすいし終わったときには充実した感じにはなると思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
文庫になるのを待って、今回初めて読みました。 冷静に振り返ると、構成・文体・人物配置などおそろしく計算されているのを感じますが、読後感を一言であらわすと、「うまい。」ではなく素直に「良い小説を読んだなあ。」というのが感想です。 言葉が良い意味でものすごく平易で、それが高校三年生たちの心理描写のリアルさに貢献しています。新しいことに気づいたり、感動したり、おびえたりといった心の言葉の一つ一つが難しすぎず、簡単すぎず・・・、それが徹底されているために、(私も中年といってよい年代の人間ですが)自然と青春期の心理に同調することができました。「誰でも青春時代に戻れる」という感じの宣伝文句をどこかで見た気がしますが、それがウソではない作りになっています。 主人公、特に女性(貴子)のキャラクターがとても良いですね。深刻な問題を抱えているはずなのに、彼女の性格をのんびり屋さんとして描いているから、物語に暗さが出てこない。彼女に比べると見劣りするなあ・・・と読みながら感じていた男性主人公(融)のほうも、最後のほうにはすごく感情移入できる人物になっている。彼らを取り巻くみんながみんな、とても友人思いであるのが、愛らしくて素敵です。 未読の人のために具体的なことは書かないでおこうと思いますが(それがもどかしい!)、お薦めできる一冊だと思います。読むのに時間もかかりませんし。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
恩田さんの作品ははじめて読みました。 ホレタハレタばかりでなくって割には露骨な下ネタがないのかな。夜の仮眠所のあたりで。 夏休みの解放感とは不可分な関係にあると思うんで。まあ色々疲れててそれどころじゃないのかもしれませんが。けっこうドロッとしたストーリーですが、どこか清潔なのはそういうあたりの配慮も関係しているんではないかと思いました。 「この時期に生理のある子は云々」という件はリアリティがあってよかったと思います。これに限らず微妙なリアリティをうまく拾っています。感情のニュアンスの入れ方も巧いです。 大人数が出て来る作品に於ける、登場人物をどれくらいどのように視点を当てるかという面に関しては非常に巧いと思いました。 そういう巧さがこの作品の、非常に小さいけれど確固とした世界をつくっている感じがします。どこか清潔なのはこの人の持ち分なのかもしれません。 作品内で完結してなくても良かったので、色々な登場人物の意味のあったりなかったりする雑談を入れるべきだと思いました。そうすると作品にもっと厚みがでるかと(これは作品に雑味を出してフォーカスを狂わせる要因にもなるので難しいか)。ただ、主人公たちの微妙な鞘当をもう少し長い物語として読みたいなという気はしました。 色々言ってますが面白かったです。一気に読んじゃいました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読み終わった後に、とても幸福な気持ちになりました。 登場人物たちに「悪人」がいないからかもしれません。憎んだり妬んだりといった感情は見られますが、この物語の登場人物たちは皆とても「寛大」です。それを物足りないと感じる意見もあると思いますが、私は彼らに好感を抱きました。 また高校時代のことの頃を思い出して、懐かしくなりました。自分も田舎の進学校に通っていて、おもいっきり文系だったので、主人公の言葉に色々共感するところがありました。(英語ができる理系に憧れるところとか(笑))人によって共感する部分は様々なんだと思います。だけどどこかひとつでも自分と重なる部分があったならば、物語はぐんと面白くなるのではないでしょうか。そして自分の高校時代のこと、(はしゃいだ行事のこととか、仲の良かった友達とか、好きだった人のこととか)が思い浮かぶことで、楽しかった気持ちが思い出され、それがこの作品を「素敵だ」と感じさせることに一役買っているのだと思います。そうやって自分の思い出がプラスされることで、「かけがえのない一冊」になるのでしょう。 ストーリーのほとんどが「歩行祭」のなかの出来事で、特に大きな事件が起こって云々…という話ではないので、退屈に感じる方もいらっしゃるかもしれません。けれど、私はとても好きな作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
修学旅行のかわりに毎年行われる行事・歩行祭。 この歩行祭の間にある賭けをした甲田貴子。 もし、その賭けに勝ったら、異母兄弟である西脇融と― 歩きながらおしゃべりをして、進んでいくだけだったら青春なんて感じないんじゃないか? なんておもってたけど、読んでみたらそうでもない。まさに青春!! 仲のいい人と一日中語り合ったり、印象に残る風景が目に焼き付けられたり、恋愛したり・・・ これを読んでると、高校時代を思い出しちゃいますね。 ストーリーもゆっくり進んでいっていい。でももうちょっとドキドキがあってもよかったかもしれない・・・ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
世の中こんなに甘くないかもしれない、人間ってこんなに純粋じゃないかも しれない。でも、みんなリリカルな部分を持っているし、多かれ少なかれ、 青春を感じる瞬間があったはず。 そうした光の部分をぎゅっと濃縮したら、こういう本になるんじゃないかと 思う。これを読んで、自分を振り返るとき現実に追われて忘れていた何かを ふっと思い出す。幸福感といえるのかな。一服の清涼剤になる本です。 途中もたもたしているというレビューもあるけれど、出来事やストーリー ラインよりも、本をつらぬく雰囲気こそがこの本の一番の持ち味だと思う 自分は、むしろ結末に向けて急ぐことなくもっともたもたしてほしかった。 この倍の長さがあってもよいと思うぐらい。 精神的に疲れて、明日に向けての元気が欲しい人、ぜひこの本を読みま しょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
二日間ひたすら歩き続けるというなんとも不思議な学校行事を舞台にして、高校3年生の揺れ動く気持ちを描いた秀作。皆さんもこんな行事に参加したことなんて無いでしょうが、何故か「まるで実経験があったか」のような錯覚を起こさせる設定や、登場人物、お互いの会話など、文章の凄さには本当に驚かされます。ハッピーエンドで終わるところはベタな感がありますが、読後感が爽やかですのでオススメです。今は修学旅行は海外という時代なので、どちらかというと、昭和40,50年代に高校生活を過ごした人の方が実体験に近い感覚(こんな行事出たことないとは思いますが)が得られるのではとも思います。異母兄弟の男女の同級生という設定も何となく「昭和」を感じさせます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
一晩の出来事をとても濃密に描いていて、引き込まれました。文章も読みやすかったです。青春・ノスタルジーを充分感じさせる文体・設定なので、ストーリーの仕掛けはもっと少なくてもよかったかも。 また、時折入っているカットが少し直接的過ぎて、私には違和感がありました。雑誌の冒頭頁ならまだしも、単行本や文庫本、しかも話の途中には、必要ないと思います。 ただ、私もこんなピクニックを高校時代に友達としてみたかっなあと思わせる力を持った作品です。皆が持っている似たような懐かしいイベントを思い出す力も持った作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最後の終わり方が非常によかった!!後味さっぱりの作品でした。 主人公たちの心情、、だけでなく、友人達がつくる二人の突破口。最後は本当に納得する終わり方でした。 青春ものの代表作ですね。「六番目の小夜子」に継ぐ最高傑作だと思います。 当然、一見の価値有りっ! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
非常にさわやかな作品。 登場人物達の作り出す作品全体に漂う空気感が非常に良い。 自身の青春時代を思い起こさせてくれる作品。 青春時代の単調な日々や、小さな出来事など身の回りのすべての出来事が、如何に貴重な経験であり、それ自体が「青春」であったことを感じさせてくれる作品。 作品中「もっと青春しておけばよかった」という台詞があるが、多くの大人がこのような思いを持っているのでは? 忘れかけていた青臭い気持ちを思い出させてくれる作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
きれいにまとめられていて、読後感もまるで、 からっと晴れた日に清涼飲料水を飲むようなさわやかさ。 内容は、24時間で80キロ歩く、歩行祭、 この年に一度のイベントをひとつのマイルストーンとして、 登場人物たちの過去と未来をつなぐ物語。 帯に「ノスタルジーの魔術師」とある。 そう感じるかどうかは別として、青春としての高校時代が、 確固としたイメージとして定着していないと、 このような小説は書けないのではないだろうか。 久しぶりに読後感のよい小説に出会った。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
懐かしい匂いと、頭に浮かぶ鮮やかな情景が印象的な作品です。 歩き続ける、という何でもない設定がどうしてこうも魅力的なのか。 其れは「恩田マジック」に他ならないでしょう。 でも、ぐだぐだ感が少しあるのは否めません。 其れでも、読みやすく、すっきり終わるので、映画の予習にも復習にもどうぞ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
映像から入りました。映画が良かったので、購入。 小説もおもしろかった。映画の主人公たちを思い浮かべながら読みましたが、けっこう良かった。なんというか、読んで熱くなるとか、そういう熱っぽいものではなかったけど、でも、読んだらいいなぁと思う。 あまり歩行祭を経験したことがある人はいないだろうけど、でも、ここにあるドラマは、誰もが経験したことだと思う。 そのことが、懐かしく、やさしい。 主人公の少年が、仲良しの少女たちを、「愛してる」と表現するところがある。もちろん、自分で考えて、相手にそれを伝えるわけではない。 ただ、18歳の少年が、同年代の少女たちに、あこがれも含めた、そういう「愛してる」と思うのは、すごく良かった。自分もそうだったし、そのことが懐かしい。 きっと女性は、女の子たちのことを思うんだろうな。 歩くという行為そのものが、まさに、人生の縮図である。で、いろんな人に助けられたり、共に歩いたりしながら、ゴールに向かっていく。 彼らは、ゴールと共に、高校を卒業し、新しい歩みをはじめる。そのことが、また、妙にさわやかな気分にさせるのだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
恩田さんの本は不思議な感じがするイメージがあったので、この本が当たり前に淡々と存在する人物だけで進んで行く事にちょっと驚きました。でも、読み手である私もいつの間にか主人公たちと歩いている気分になっていたので、これが恩田マジックなのだろうと思います。 こんな行事がある学校がうらやましかった。ただ前しか見なかったあの頃の自分を思い出します。最近、知人が学生時代一晩かけて歩いたことを聞き、夜のピクニックを思い出しました。そんな思い出があるのは素晴らしいことだと思うから、辛い時、思い出して欲しいです。私は残念だけどもう夜のピクニックをするチャンスはないので、いつかまたこの本を読みたいです。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!