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夜のピクニック
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夜のピクニックの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全71件 61~71 4/4ページ
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一昼夜にわたって歩き続けるという学校行事の中で、それぞれの抱える悩みや葛藤の移り変わる様を描いていく。作者の恩田さん独特のお話。太陽が沈み暗くなり、夜を迎え深い暗闇を抜けて朝になるように、主人公たちもそれぞれの葛藤ともがきながら自分で道を見出していく。 貴子の賭けの場面は素晴らしくて何度も読み返した。貴子の緊張感。結果が出るまでの期待と恐れが混じった空白の瞬間。缶のぶつかるカチリという音。情景が目に浮かぶようだった。 最後のすがすがしいラストは主人公たちの若さと未来を表しているかのようで呼んでいるこちらがにっこりと微笑んでしまう。 | ||||
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これは、この前「本屋大賞」とかに選ばれた本です。 あらすじなどは、知ってらっしゃる方も多いと思います。 ある高校の「歩行祭」という80キロを歩き続ける行事の一日を通じて、甲田貴子と西脇融という異母兄弟の葛藤、謎の闖入者、そして彼等をとりまく友情物語です。 一人ひとりの人物像はとても細やかに描けていて、謎の闖入者の伏線もなかなか面白く、「これが青春だ!」とでも言うのでしょうか、誰もが自分のまだ純粋だった頃の高校時代を思い出せそうな、とても読みやすい本です。 でも、私としては、辛口で星三つ(五点が満点)ぐらいかな? 主人公や周りの人たちも善人ばかり。(ちょっとチクチクとした悪意を持った女の子がでてくるけど、たいしたことはありません。) 国公立志望者ばかりの進学校にあって、せいぜいドロップアウトは早慶上智どまり。 貴子も融も複雑な境遇ではあるけれど、不幸の真っ只中にいるという感じでもなく。 とにかく、私には全体的に「ゆる~い」感じに思えてしまいました。 私がそれなりに年を取りすぎてしまったからかもしれません。 きっと、もっと若ければ素直に感動できたのに。。。。 | ||||
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今年の本屋大賞受賞作です。昨年の小川洋子の「博士の愛した数式」のように、涙、涙のラストというわけではありませんが、久しぶりにさわやかな青春ものを読みました。お話は、一晩かけて歩き通す「夜行祭」という高校の行事が題材なのですが、この学校の雰囲気はある種特殊な雰囲気の学校(共学でその地域一有名な進学校)の経験がないと深く共鳴できないのではないかな?と感じました。そういう道を歩いたことのあるものとないものにはっきり読み手が分かれると思いました。青春小説によくある、できそこない学校あるいは生徒の話は皆が懐かしく、共感できるのに(決してそうじゃなかった元高校生からも)。なぜでしょうね。今の時代の高校生にも、主人公たちのこんな思いはわかってもらえるのでしょうか?それとも惹きつけるのは郷愁のみでしょうか? | ||||
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この作者による同じく学園モノで初期の名作でもある「六番目の小夜子」や「ネバーランド」に隠しようもなく顕現していた、思春期の抑えきれない性的な情動が主人公たちから感じられない。なんだか書き割りのような世界での妙に清潔な御伽噺。上手いけどね。 | ||||
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高校時代。人生の中でひときわ煌く時代だ。しかし、煌いていることを知るのは、過ぎ去ってしまってからかもしれない。彼らは、ただ黙々と歩く。つらいとか、苦しいとか、もうそんなことすら考えられなくなるくらい疲れていても、ひたすら歩く。たどり着く先に待っているのは、一回り大きく成長した自分自身だ。ゴールすることの満足感、達成感。そういうことが、彼らをより大きくする。みんな人生という階段をひとつ上るのだ。貴子と融の関係も、きっとうまくゆくだろう。ゴールしたときの彼らの歓声が聞こえるような気がした。 | ||||
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一昼夜ぶっ通しでひたすら歩き続ける--ただそれだけの装置で300ページ超の長さを持たせることができるのか? そんな興味と「本屋大賞受賞」ということで手に取りました。 で、 作者への公平を期すために言えば、前者については問題ありませんでした。非日常の環境の中で味わう気持ちの高ぶりと気負い、焦りなど、主人公たちの思いに、高校時代の”青い”なりに真っ直ぐな心情、感情がよみがえってくる気がして淡々と読み進められ、中だるみもないではないですが、ちゃんと最後までたどり着けました。今の現役高校生からの「爽やかすぎる」「オヤジくさいノスタルジー」という意見もあるようですが、今の高校生だけが高校生活を語る資格を持つわけではありません。現役高校生が語る2005年の高校生活も、かつての高校生が語るノスタルジックな高校生活も、どちらも当事者にとってはリアルなのですから、それはそれでいいでしょう。 問題は、それだけの分量を読んで、読後感として何も残らないということ(なぜ本屋大賞?)。クライマックスを主人公2人(融と貴子)の間のわだかまりの解決に絞った割には、それによるカタルシスがさほど感じられないことです。2人を取り巻く友人たちの描きこみもいま1つのように感じられます。2人だけでなく、登場人物それぞれが小さな問題を抱えながら歩き続け、そして各々らしい決着をつけていく。そんな小さな解決を集積した群像劇にすれば良かったのでは? | ||||
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本屋大賞だそうで。でもたぶんこういう結末になるだろうと予想がつき、にもかかわらず長い道のりを、こっちもじりじりさせられながら読む感じでした。しかい夜間歩行の描き方は、面白いですね。時間の進行と共に変わる景色、体の変化。そして歩行自体の設定の面白さ、前半がクラス全部で歩き、後半が自由歩行で気のあった者同士で組み、しかもゴールを競うこと。単に歩き続けるより、よっほどドキドキ感があるだろうと思わせます。勝ち負けから誰と走るかといった不安。アメリカ映画でよくある、高校生の卒業の際のダンスパーティに誰とパートーナーになるかといった期待と不安まで思い出しました。 | ||||
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本屋大賞ということで読みました。確かにいい話です。癒されます。昔に戻れます。しかし、大人になって汚れてしまった私には、別世界の話としか思えませんでした。ある意味、”悲しい” | ||||
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不完全燃焼の青春を送った人にとても優しい本です。「まだ自分の人生は始まっていない。できるだけ早く大人になり親の束縛から逃れたい、羽目をはずして恋愛したい、そのためには今は学業第一、それ以外のもやもやとした思いは蓋を」と高校時代を送った多くの人間の気持ちを浄化させてくれます。ゴールした達成感に浸れ、いい気分に。でも、手放しで喜べない人もいるでしょう。登場する多くの女の子が男子に「媚びている」感じがあるからです。彼女達は男子を無条件で愛しているようにみえて実は、言葉や態度によって、自分が彼の記憶に残り、愛してもらいたいという思惑が働いている。なぜ彼女達は、回りくどく受身なの?と歯痒く思いました。同じような高校を舞台にした小説「樹上のゆりかご」荻原規子を読まれると、女が持たされる「無意識の卑下」が鮮明になってきます。私のレビューに疑問や反感感じた方はぜひ読んでみてください。、「夜のピクニック」では自己チュウでストレートな行動の女の子一人出てきます。私は好きです。だから平均点の星3つです。 | ||||
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「青春小説」なのはわかるのですが、全体的にちょっと幼稚すぎる印象を持ちました。自分も同校OBで、風景の描写などを自分の記憶と重ね合わせながら、とても懐かしく読みました。本よりも自分の昔を思い出して感動してしまいました。「青春小説」だから、むしろそれでいいのかもしれませんが。 | ||||
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池上冬樹、目黒考二といった手練の読み手が手放しで絶賛しているので期待して読んだぶん失望も大きかった。登場人物の設定や行動がわざとらしく感じられる部分が多い。特に、ロック好きのチビ少年・高見光一郎「ロックが俺を眠らせてくれなかったのよ」って、高3にもなってそんなヤツいないって。青春ってこんなさわやかに解決されるもんじゃなくて、もっともどかしくやるせないもんだと思うし、それをきっちり描いた小説やマンガもいっぱいある。この作品ではオヤジくさいノスタルジーが昇華されていないという印象。 | ||||
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