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セリヌンティウスの舟
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セリヌンティウスの舟の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.70pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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石持浅海さんのストーリーを、質素な段ボールに入れられた宝に例えた人がいる。 そう、この話は設定が極めて地味である。 自殺者が出る。 そうしてその理由を、とある一部屋でみんなで語り合う。それだけである。 自殺は揺るぎない。場所もほとんど移動しない。回想シーンはあるが、基本、時間軸の移動もほとんどない。 ダイビング中の事故で、海に取り残された6人は手をつなぎ、円になって浮かんで脱落者なく、救助される。 その事故を経て、ほとんどお互いを知らなかった6人の絆が強まり、たびたびダイビングに行くようになる。 そんなダイビング後のある夜、一人の家で雑魚寝をしていた6名のうち、一人が青酸カリによる自殺を図る。 自殺として処理されたその一人の思い出を語るうち、小さな疑問が生まれる。 その疑問は次第に大きくなり、それぞれが自殺の方法と、幇助者の存在を考え始める。 お互いを信じ合いながら、しかしその自殺の理由と幇助者を理解しようとする仲間たち。 はたしてその、結末は。 この地味なストーリーが最後に、セリヌンティウス、メロスという単語を軸に、論理的に解明される。 人が死ぬという状況を前に、いがみ合い疑い合うのではなく、お互いを絶対に信じるところから始める、その結末には、驚かされる。 ・・・・しかし・・・・ 青酸カリが入れられていた瓶の、螺式のキャップが巻かれていたところを前提としてすべての推理が始まるんだけど・・ キャップ式にすれば、いいじゃん。 あ、それも、わざと推理させるための誤謬なの? いやでも、そこ、まっさきに議論されるとこじゃないの? なんつってちょっとだけ気になったので、マイナスイチで。 | ||||
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登場人物の関係性が美しいです。 壊してはいけない大切なガラス細工を、必死に守ろうとして起こった事件です。 手段は許してはいけないと思いますが、最後まで繊細な美しさで私は魅了されました。 なぜ彼女は自殺したのか、でもなく、誰が彼女を殺したか、でもなく…。 曖昧なまま、話が進んでいくのではっきり、犯人?や、動機が知りたい方には不向きかも。 物語の美しさを、あるがままに受け入れると、読後に何か綺麗なものが心に残ります。 | ||||
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