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(短編集)

孔雀狂想曲



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【この小説が収録されている参考書籍】
孔雀狂想曲
孔雀狂想曲 (集英社文庫)

孔雀狂想曲の評価: 4.50/5点 レビュー 14件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.50pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全14件 1~14 1/1ページ
No.14:
(5pt)

本がきれい

本文、カバーともきれいで、配送も早かった。
孔雀狂想曲 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:孔雀狂想曲 (集英社文庫)より
4087477800
No.13:
(5pt)

早逝の書き手の傑作短編

蓮杖那智、冬孤堂シリーズからのスピンオフ作品。
氏のこれらシリーズが量産がきかないという理由は、読めばわかります。
まさに博覧強記。作品として表出する前の取材ノートが如何に厚いか想像がつきます。
そもそも民俗学や骨董といった世俗の表層を一枚めくった奥に横たわるものをテーマに、かつミステリに仕立てられるという現代作家が極めて少ないなか、氏が2010年に早逝されたことは本当に悔やまれます。
孔雀狂想曲 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:孔雀狂想曲 (集英社文庫)より
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No.12:
(4pt)

下北沢の雅蘭堂の店主と押しかけバイトの女子高生

初めて 北森鴻さんの本を読みました。
いろんなシリーズがあり、迷いましたが
ますは シリーズ物でなはないこちらを 選びました。もしかしてシリーズ物なのかもしれませんが Kindleでは 今のところは。
骨董屋ではなく 古物商。下北の住宅街に ぽつんとある 目立たない店。
下北沢は馴染み深い場所なので 、確かに駅周辺は いわゆる若者たちが わらわらいます。
当時は女子高生であった私も わらわらの部類かな。越名集平、、年齢は40代後半?くらいなのかな。なんか雰囲気は掴みづらく、想像もできにくい人物像なんですが。でも、越名さんが お客だったり 警察だったり、同業者だったり と接するときの言葉や 思考回路はやはり 、人が良くて 親しみやすいとかいうのとは違って見えます。最初のエピソードの、ジッポーでなぜか?
雅蘭堂を気にいり 押しかけバイト(けして勤勉でもなく、むしろ 迷惑以外のなにが)
でも 越名さんは 自分を繕うことなく 女子高生の安積(アツミ)には 遠慮がない。そもそも押しかけバイト。でもそんな安積の存在、越名さんとの 会話が 気分転換になります。
越名さんも 安積が相手だと 精神年齢下がるかのような 言い合いになってるので。
越名さんは キレ者なのか?キレ者とは ちょっと違うであろう 越名さんの 「何かが、ひっかかる、、」から 事件やカラクリ、を解いていきます。あるエピソードで 安積が 涙をためて 越名さんを止めようと 必死になる姿は なんかとても良かった。
古物商や骨董屋 、マニア、、やはり当然闇の世界と 人間の業などが 描かれています。
でも 難しくないです 読みやすい。越名さんの業界や 古物や骨董 、ビスクドールなど
とても面白く読めました。
続編あったらいいなぁ、、とショック!
北森鴻さん 亡くなられたのですね。
でも 出会えてよかった作家さんです。他シリーズ もちろん読みます!
孔雀狂想曲 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:孔雀狂想曲 (集英社文庫)より
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No.11:
(4pt)

これからの活躍が期待される作家さんでした

容姿・性格双方から「まるで眠っているよう」と評されるが実は目利きの骨董商・越名集治。彼が経営する骨董店で扱う品物にまつわるミステリーです。

抜群の冴えとはまでは言わないものの、独特の感性で事件の謎を解いていく越名に、店のアルバイト安積、悪どい商売をする骨董ブローカー犬塚とその娘恵子…等の魅力的な脇役が絡み物語は進みます。

この脇役達が実に良いです!
安積の清濁併せ持つかのような「今風さ」。話に華を添える恵子。そして犬塚。いるよなぁこういう半グレでアクの強いおじちゃん

奇をてらった仕掛けやトリックはないものの、越名の持つ飄々とした雰囲気が全編に漂い、サクサクと読みやすいです。また骨董を題材にしていますが専門的な切り口で書いてある話は少なく、登場する物もジッポーやカメラ、人形といった一般人にも馴染み深い物が多いので、美術ミステリーを初めて読む方や、連丈那智シリーズみたいな小難しいのはちょっとね…という方にもおすすめです。

続編を期待したい所ですが、北森氏、数年前に鬼籍に入られていたんですね…。知りませんでした。
これからの人を亡くしたと思います。慎んでご冥福をお祈り致します。
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No.10:
(4pt)

奥深い古美術の世界

骨董品を巡り様々な策謀が入り混じる連作ミステリ
短編ながら起承転結がしっかりしていて、薀蓄だけでなくミステリとしても
楽しめる点が素晴らしい
ただ門外漢なので薀蓄があってるのかどうか分からないのが悔しい所
ややいまいちな話もあるものの中々の秀作だろう
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4087477800
No.9:
(5pt)

智慧の言葉

雅蘭堂 店主越名集治が主人公の物語である。
.商品がその人間に買われたがっているか否かを読み取ることができてこの世界では初めて一人前とされる。
.得てしてヒントは外からやってくるものだと、経験則は語る。
.古物商に必要なのは品物の良し悪しを見分ける眼だけではない。この世界にも流行り廃りはついて回る。五感では捉えることの出来ない時代の風を読み取る勘もまた必要な感覚器の一つと言える。
.美意識とは、共通認識でなく個性である。
.清濁は何時だって背中合わせだ。それを知りながら敢えて正義を口にするのは傲慢でしかない。
.忘却力とは、ときに弱者にとっては強い味方となってくれる。

と云った北森鴻の箴言と言ってもいいフレーズが出て来る。これは、「軽み」のある作品である。
哲学者 木田元の解説が巻末に付いている。
相性がいいらしい。病みつきになったと書いてある。相性のいい人が現れることは干天の慈雨に等しい。
この言葉に同意する。
楽しみが一つ増えることなのである。
残念ながらこれ以上作品が増えることはないが。
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No.8:
(5pt)

キャラ設定が絶妙。

骨董をテーマにしたミステリーの、連作短編集。
著者の同じ骨董を扱った「冬狐堂」シリーズと比べて、骨董業界の殺伐とした世界を描きながらもどこか暖かい感じを受ける。
だから全体の雰囲気としては「冬狐堂」シリーズと「香菜里屋」シリーズの中間ぐらいと言えるかもしれない。
本書の登場人物には、極端に善人とか、極端に悪人とか、そういう人物がほとんどでてこない。
悪役として出てくる登場人物も、どこか渋いところがあったりするし、主人公からして完全な善人ではない。
そういったところがリアルで、それぞれのキャラクターを魅力的することになり、ひいては物語全体の面白さにつながる。
解説はハイデガー研究者であり、大のミステリー好きでもある木田元で、北森鴻へのハマりっぷりが書かれていて面白い。
是非続編を出して欲しいと思う。
孔雀狂想曲 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:孔雀狂想曲 (集英社文庫)より
4087477800
No.7:
(5pt)

ぜひ続編を!

 骨董を扱う雅蘭堂はいつも開店休業状態。店主の越名集治はそれなりの目利きであるにもかかわらず、商売があまりうまくないようである。店で万引きをしようとした押し掛けアルバイターの安積をクビにできない人のよさのせいでしょうか。
 同じ骨董を扱った作品の冬狐堂シリーズとはまた少しおもむきの違う作品です。骨董とはいっても美術品ではなく古民具などを扱っているせいで、敷居が低い感じがします。でもそこは、やはり一般の商売とは違った特殊な世界。人がいいだけではやっていけません。犬塚という骨董商との息の詰まるような駆け引きもおもしろいし、骨董に関するうんちくも勉強になります。彼が扱っているのは博物館に飾られるような高級なものではないけれど、それだけにもとの持ち主の思い入れなどもあって、”生きたもの”を扱っているような気がします。
 それらの品々を巡って起こる事件を解決していくのですが、香菜里屋シリーズのような暖かみのある作品です。商売はへたかもしれないけれど、店が潰れてないということはそれなりに収支が合っているわけで、それはやはり店主の人徳なんじゃないかなあと思わせる作品です。
 ぜひぜひシリーズ化して、ずっと続けていってもらいたいと思います。
孔雀狂想曲 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:孔雀狂想曲 (集英社文庫)より
4087477800
No.6:
(4pt)

骨董詐欺

 2001年に出た単行本の文庫化。
 越名集治の経営する骨董店「雅蘭堂」を舞台にした短編集。8編が収められている。普通のミステリとはちょっと違い、骨董業界にまつわる詐欺・だましあいをテーマとした作品ばかり。素晴らしい骨董品と汚い人間の思惑がからみあうように描かれており、小説としての読み応えもなかなか。蘊蓄も楽しめる。
 巧妙な詐欺の手口、それを暴いていく越名のひらめきは魅力的。ただ、あまりにも殺伐とした世界なので読んでいて陰鬱になる。バイトの女の子とのからみで軽くしようとしているが、かえってその部分が浮いてしまっているほど。
 緊張感のある一冊だった。
孔雀狂想曲 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:孔雀狂想曲 (集英社文庫)より
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No.5:
(5pt)

絶妙の短編集に謎の大ポカ

骨董店主とアルバイト女子高生のコンビが遭遇する事件を綴った連作短編集。270頁で8篇収録だから、昨今のミステリ短編集としては1篇が短めなのだが、中身が濃く読みでがある。折り返し地点で、ああ、こういうのを後4つも読めるのか!と感動してしまうぐらいである。といってもタッチはあくまで明朗でユーモラス、主人公に妙な陰がないところもいい。女詐欺師などのサブレギュラーも魅力的。骨董ネタだけにペダントリーも豊富で、おいしいところだらけの短編集だ。こういう手間ひまたっぷりかかった短編集には一人でも多くの読者がつくことで報いてあげてほしい。ところで、最後の「人形転生」の昭和七年の事件の記述はどこをどう勘違いしたのか、あからさまにヘンである。(ミツコはいったい歳いくつなんだ?)修正可能な矛盾なので本書の価値を減じるとは思わないが、この人ほどの名手がなぜ?という点、雑誌から文庫本に至る編集者・校正者、雑誌・初刊本の読者の目をかいくぐってきた点、最大の謎というほかない。
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No.4:
(4pt)

明るい骨董ミステリ

表紙の杉田さんのイラストにひかれて購入。内容もそのイメージを裏切らない楽しさでした。骨董のうんちくやそれをふまえた謎解き,加えて,おしかけアルバイター女子高生とのやりとりがすごくおもしろかったです。読後感もさわやか。続編があったらぜひ読みたいです。
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No.3:
(5pt)

物のロマンを求めて

 骨董屋さん関連のミステリーだ。だが、こちらは同じ北森さんの書く宇佐美陶子の登場するいわば高級品と違い、町の骨董商というのもおこがましいような小さな古物商が舞台になっている。  その中で取り上げられるのは、どこかで見かけた事があるものが多いのでタイトルをみてどれがどれだろうとか想像してみてください。  そんなよく見かけるものを、伏線と思われぬ伏線を張りながら、巧妙に進めた短編数作。  どれも読み終わった後に、頷いてしまう佳品ばかりです。
孔雀狂想曲Amazon書評・レビュー:孔雀狂想曲より
4087745449
No.2:
(4pt)

骨董への愛情

ジッポー、古いカメラ、古九谷、絵画、ガラス切子、根付け、さらにはアンティークドールと骨董好きにはたまらないテーマに推理小説をプラスした短編集です。店主とアルバイト女子高生の掛け合いと、取引の数だけ騙しがあるという骨董の世界に少しだけふれることができ、ミステリーも楽しめる欲張りな作品集でした。人を育てるという意味で「根付け供養」、主人公ほどの目利きもだまされてしまうという意味で「古九谷焼幻化」がおすすめ。
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4087745449
No.1:
(4pt)

雅蘭堂さん

この作品の主人公は骨董・古道具の店・雅蘭堂の店主である越名集治です。もしも北森鴻さんの他の作品群を読破されている方は「あれ、聞いたことがあるぞ」とピンとくるはずです。そうです、「狐闇」で大活躍してましたね。私は「狐闇」を先に読んだので、びっくりで、そして嬉しかったです。内容は狐狸妖怪が満ちあふれた骨董の世界で、雅蘭堂店主が様々な事件に巻き込まれ、そしてそれを解決していく話です。8つの話からなる短編集なので、読みやすいです。「狐闇」では、ひたすら人がいいように思えた雅蘭堂さんですが、こちらの方ではなかなかしたたかで格好良くもありました。押し掛けアルバイターの女子高生・安積とのやりとりも楽しかったです。
孔雀狂想曲Amazon書評・レビュー:孔雀狂想曲より
4087745449

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