■スポンサードリンク


異邦の騎士



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

異邦の騎士の評価: 4.24/5点 レビュー 95件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.24pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全75件 41~60 3/4ページ
No.35:
(5pt)

※レビューや感想を読まないほうがいいです

この物語の真相に触れていない所謂ネタバレ無しのレビューでも、ある一点についての言及があるせいで、読者を驚かせる“ある仕掛け”に気づいてしまう可能性があります。私はそれを見てしまったため、読みだしてすぐにその“ある仕掛け”に気づいてしまいました。

なので公式のあらすじ以外は、例えネタバレ無しのレビューであっても読まないほうがいいです。
ここでも思いっきりタイトルでそれに言及しているレビューがあるので注意です。

ちなみに御手洗潔シリーズは刊行順に読んだほうが楽しめます。この作品から読むと面白さと感動が半減です。
なので『占星術殺人事件』と『斜め屋敷の犯罪』の次にこの作品を読んでください。短編集『御手洗潔の挨拶』は後回しでも大丈夫です。

物語の感想として言えることは、この『異邦の騎士』が、称賛に値する傑作だということです。この本に出会えてよかった。
異邦の騎士 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:異邦の騎士 (講談社文庫)より
406185044X
No.34:
(4pt)

後半になるほど面白くなっていく

ストーリーが幾度かダイナミックに変わります。読んでいて何ども”え?”とびっくりしました。決して島田荘司氏ならではの大胆なトリックがあるわけではありませんが、ストーリーが良く構成されており、終盤に向かうほど面白くなっていきます。お薦めのミステリー小説です。
異邦の騎士 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:異邦の騎士 (講談社文庫)より
406185044X
No.33:
(5pt)

占星術殺人事件は必ず読んでおくこと

あとがきにもあるが、本当なら本作がデビュー作品となるはずだったが、
島田氏いわくデビュー作としてはインパクトにかけるということで、
「占星術殺人事件」がデビュー作となった。

占星術殺人事件で度肝を抜かれ、斜め屋敷の犯罪と発表順に読み、
その面白さに御手洗潔シリーズに相当な愛着を持ち始めていた私は、
異邦の騎士・完全改訂版で完全に御手洗シリーズの虜になった。
本作にはそれほどの力があると思うし、思い入れもかなりあり異邦の騎士改訂愛蔵版も買った。
だだ本作は、占星術殺人事件、斜め屋敷、御手洗潔の挨拶というシリーズの前作を読んで、
初めて魅力をフルに発揮する作品である。

大事なのでもう1度。
本作を完全に楽しむには、占星術殺人事件、斜め屋敷は必ず読んでおくこと。


異邦の騎士 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:異邦の騎士 (講談社文庫)より
406185044X
No.32:
(5pt)

御手洗シリーズ危険作!

シリーズものを最初から読む必要はないと言ったのは誰だったか……。
ネタバレになるから触れないが、こればかりは御手洗潔に関連する本で最初に読んではいけない。
いや、読んでもいいがキャラクター同士の関係に注目したい私としては、許せない。
一番最初に読んでは感動が薄れる。初見でこの本はおすすめしない。

トリックに関しては、島田荘司の著書の中でも異色かつ群を抜いている。
文章の見せ方、表現もまた上手いのだこれが……見事に「だまされる」!

また個人的に、シリーズの中で1、2位を争う、「優しい御手洗」が出ずっぱりの作だろう。
まあ他の著書に、(主に彼の同居人に対する)愛情が見られないというわけではないけれど。
異邦の騎士 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:異邦の騎士 (講談社文庫)より
406185044X
No.31:
(5pt)

『陽気なやつでも聞こうよ』

読む度に涙が止まらないミステリー作品。

この作品を短く説明するのなら、正にこの表現に尽きると思う。若き日の御手洗が出会ったある男と、彼に出会った事で巻き込まれた事件。その結末は余りに悲しく、切なく、不器用な優しさに満ちていて…。

先の展開が分かっていても。事件の真相を覚えていても。やはり、目にする度に込み上げてくる涙を堪える事の出来ない一作になっている。

一つだけ、この作品を手に取る時の注意点があるとしたら―――この一点だけ。「決して、この作品を『最初に読む御手洗作品』にしてはならない」と云う事だ。既存のシリーズを読めるだけ読んで、御手洗潔と言う男がどんな男なのかを理解して、シリーズ自体に愛着が沸いた頃にこそ、この『異邦の騎士』を読んで欲しい。

この作品を読んで私が感動した様に。この作品を読んだ沢山の人が感動した様に―――…。物語が大きく動く終盤の展開には、堪え切れない何かが溢れてしまうだろうと思うから。






異邦の騎士 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:異邦の騎士 (講談社文庫)より
406185044X
No.30:
(4pt)

衝撃的すぎて…

御手洗作品を3作ほど読んでいますが、感動的でした!「もしかして?」と思わなくもなかったのですが、一人称が…。あまり書くとネタバレなのでこのへんで。時代を感じるセリフまわし(「この清潔マン!」とか)や、古き良き時代の元住吉、横浜あたりの情景を、純粋に楽しむことが出来ました。大変面白かったです。しかし良子ちゃん、そんなにのめり込む程に良い子かしらん?襲われた際の描写(Tシャツの乳房部分を2つ丸くくりぬいて平然してるあたり)がね〜。女子には刺激強すぎました(笑)その部分だけが頭に残りすぎて、良子が最後まで善良な人間に見えなかったです。別に、えっちなのがイヤ!というのでは全然ないのですけれどね。御手洗作品を読もうとしている方は、この作品を最初に読んではダメです。5作品ほど読んでからの方が、あっと驚く感動があります。
異邦の騎士 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:異邦の騎士 (講談社文庫)より
406185044X
No.29:
(5pt)

ここから、御手洗潔は始まった。

この事件は御手洗潔が最初に出会う事件です。ちなみに、ある人物が絡んでくるのでよく読んでみましょう。どこかで見たことのある名前がそこには出てきますから。この作品は実はこの作品そのものが事件となっています。他の作品とは違い、直接的な殺人は起きません。殺人の「記録」は出てきますけどね。その面では特殊な作品と言えます。そしてここに出てくる記憶を失った登場人物は知らず知らずのうちにある事件へとずるずると引き込まれていってしまうのです。一見すると記憶喪失の男性をかくまっているように見えてしまうのですが、実はもうそこから陰謀への道は進み始めているのです。ただし、この犯罪自体はかなり真相に含まれる要素が要素なため悲しくなってしまうことでしょう。しかも、その一連の犯罪で命を散らすものまで出てくるのですから。注目なのは探偵として出てくる御手洗潔。彼はこのときはまだまともなのです。そのまともさには彼を知っている人は驚くに違いありません。真相部分までが長くなっていますので真相を急ぐ人には向かない作品です。
異邦の騎士 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:異邦の騎士 (講談社文庫)より
406185044X
No.28:
(5pt)

ミステリ風味の恋愛小説。

島田さんが生み出した大人気キャラクター、
探偵・御手洗潔と助手・石岡和己の出会いとなった事件を描いています。
プロットは、最終的な目的のわりにはちょっと大掛かりすぎると思うのですが、
ストーリーテリングが上手いので、物語に引きこまれてしまいます。
ミステリーとしてよりも、ちょっと変わった恋愛物?として読むと面白いかも。
主人公の石岡くんと良子ちゃんの純愛に切なくなりました。
異邦の騎士 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:異邦の騎士 (講談社文庫)より
406185044X
No.27:
(4pt)

御手洗潔ZERO

目を覚ました「俺」は、堅いベンチから起き上がる。路上駐車した車を
思い出し、持って行かれるより先に退かせようと探したが、そんなもの
はどこにも見あたらない。その不安はそのうち、さらなる膨張をみせる。
そもそも「俺」は、自分がだれで何をしているのか、その記憶そのもの
を失っていたのだから…。
本作「異邦の騎士」のキーワードはずばり、「記憶」である。
『斜め屋敷の犯罪』にて、ダイナミックな空間トリックを披露した著者で
あるが、本作は主に「時間」という軸を駆使している。「記憶を亡くした
主人公」がアイデンティティを取り戻すために冒険するというのは、もし
かすると人類史上もっとも古い物語形式の一つなのかもしれないが、こ
の主人公「俺」が懸命にたぐるその記憶の糸の先には、ある明晰な頭
脳の持ち主が仕掛けた、恐るべき犯罪のシナリオが仕掛けられていた
のだ。
また島田荘司の25作目を飾る本作は、「御手洗シリーズ」ファンなら垂涎
の内容なのかもしれない。この小説では、あの天衣無縫なキャラクターが
魅力的な星占い師御手洗にとって紛れもなく「ワトスン」にあたる石岡との
出会いも描かれている。時系列に並べばおそらくシリーズの最初に来るだ
ろうから、いわば「御手洗潔ゼロ」という位置づけになるだろう。
なお、あとがきはこの講談社の文庫版とあともう一つ、最初の91年版のそ
れも収録されていて、いわば作者も複数の時代の複数の「私」が別々のあ
とがきを書いているのだ。この点、他の別の小説を読んだ後ならどうも思わ
ないだろうが、この作品のトリックの全貌を知ったあとに読むと、また違った
趣があるあとがきだった。
ところで、本作における「今」は、実は昭和五三年当時と、新しいようでいて
時代設定は結構古い。何しろ「十月十二日、王選手はホームランを打って
いない」というセリフが飛び出してくるのだ。そのほかにも「知恵遅れ」など、
まだ土着性の残り香のあったであろう昭和の雰囲気が全編を漂っている。
異邦の騎士 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:異邦の騎士 (講談社文庫)より
406185044X
No.26:
(5pt)

「夏への扉」に匹敵?

読後感が素晴らしく泣けました。友を救うために御手洗潔が大活躍する。都会に生きる孤独…「ねじ曲げられた世界の修復」と言う共通テーマでハインラインの世界的名作「夏への扉」に近い感動を味わえます。勿論、島田さんらしいトリックも、です。デビュー作ですが、発行順に読まれる事をお薦めします。
異邦の騎士 改訂完全版Amazon書評・レビュー:異邦の騎士 改訂完全版より
4062637707
No.25:
(5pt)

ミステリーとしてではなく読みたい

御手洗シリーズを何作か読んでおいて本当に良かったです。
読んでおかないと、最後の一番の驚きは無きに等しくなってしまうのでは。
改訂版しか読んでいないのですが、初期の物の方がこの小説全体に漂う
ノスタルジックなムードが色濃く現れているのだろうと推測します。
大胆な発想ではありますが、ミステリーのトリックとしては綱渡り的であるように感じます。
登場人物の心理としても納得のいかない点が多々見られます。
ミステリーとしてよりも、この小説に漂う青く切ない雰囲気、主人公の心理状況から伝わってくる
島田氏の青春時代の苦しみを美しい文章で味わうというスタンスで読みました。
横浜の町並み、馬車道などを知っているとイメージが容易になり
小説の中の世界に浸れるのではないでしょうか。
「この作品を書いた頃のような日常的な不安、怯え、そしてやるせなさは永久に失った。
だから、もうこのような作品は二度と書けないだろう」
島田氏自身が後書きに書いていらっしゃるように、この作品は他の作品とは異なる
雰囲気があります。島田氏の作品の中で一番の支持を得ているのも納得です。
異邦の騎士 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:異邦の騎士 (講談社文庫)より
406185044X
No.24:
(5pt)

まるでそこにあったように

このお話はかなり衝撃的でまず記憶喪失の男の視点でいきなり始まって何が何やらわからぬ
ままに強引にめまぐるしく展開していき、そのまま完結しようとするから「おい、ちょっと
待て何か違うぞ...」と思ってた矢先にドーン!!!!ですね。。
トリック以前にストーリー自体が今一つ構築されきっておらず色々批評があるのは確かなん
だが、この「異邦の騎士」のどこに魅かれるのかと考えると人物のなまなましい描写ですよ
ね(御手洗潔とゆう常人とは逆に一周廻る過程で最高に人間臭い男を合わせて、、)。
骨組みは脆いが、もう何だろう有り余るほどのふくよかな肉付けが最高なんです。
そして何よりすばらしいこのタイトルは、、、この作品は色々な諸事情があってタイトル付け
も随分苦心惨憺したらしいのですが、バイクにまたがる御手洗の件といい、リターン・トゥ・
フォーエヴァーの浪漫の騎士の件といい、様々な思惑の中異邦の地で巻き起こった事件の先に
あった泥臭い騎士道精神といい、まるで最初からそこにあったようなナイスネーミングだ。
ミステリーとして読むには多少難がある作品ではあるが、とはいえ大ドンデン返しは純粋に
衝撃的だし何より純粋に友情や愛や人間について考えさせられたり得るものが多いですよ!
異邦の騎士 改訂完全版Amazon書評・レビュー:異邦の騎士 改訂完全版より
4062637707
No.23:
(5pt)

最悪です…。

いえ、作品のことじゃありませんよ。最悪なのは、自分が最初に読んだ御手洗シリーズがこれだったということです。初読では、単に男と女の感動的な物語という印象でしたが、なるほど、「感動的」という意味はこういうことでしたか。と、後になって納得…。ホント、記憶喪失にでもなって、御手洗シリーズと「正しい順序」でもう一度出会いたいです。
異邦の騎士 改訂完全版Amazon書評・レビュー:異邦の騎士 改訂完全版より
4062637707
No.22:
(5pt)

2度目ですが。

昔、御手洗シリーズを読みあさった時期に一度読んだのですが、長旅もあり久しぶりに手に取りました。
トリック云々の前に、ストーリーが面白い。
多少強引な部分もありますが、元町、関内あたりが好きな自分としては、情景まで想像できてよかったです。
でも、やっぱ悲しい話はあとに残るなぁ。。
異邦の騎士 改訂完全版Amazon書評・レビュー:異邦の騎士 改訂完全版より
4062637707
No.21:
(5pt)

作品の雰囲気がとても好きです。

この作品、推理小説としていろいろ突っ込みたいところや、展開的にええ?って思ったところはあります。
けれども、そんなことより(ある意味失礼な意見ですが)、作品全体に通ずるうらさびれた昭和の雰囲気といいますか、路地裏の臭いがとっても胸に迫ります。
これが発刊当初からあったものなのか、多少時が流れたから感じられるものなのかは、
昨今今作を読んだ自分にはなんとも判断が難しいところではありますが、作品全体の雰囲気がとっても大好きです。
異邦の騎士 改訂完全版Amazon書評・レビュー:異邦の騎士 改訂完全版より
4062637707
No.20:
(5pt)

主人公達と島田荘司氏はほぼ同年代という設定

この作品は島田氏の実質的第一作であります。
主人公の荒々しさと若さは、まるで氏のそれがそのまま文章に叩きつけられているようです。
ミステリー要素もさることながら、あふれ出す青春小説的魅力が
島田氏の作品のなかでも特に人気がある要因かと思われます。
余談ですが、作中で触れられているアルバム「The Incredible Jazz Guitar」は全くのジャズ素人の私でも気軽に聞ける、お勧めの作品です。
異邦の騎士 改訂完全版Amazon書評・レビュー:異邦の騎士 改訂完全版より
4062637707
No.19:
(5pt)

実際にはあり得なくても

面白い。
数年前に読んで、結末に驚かされました。
で・・また読み返してました。
御手洗の不可解な行動も最後になって理解できます。
島田作品の中でベスト5内に入る作品です。(わたしの中で)
異邦の騎士 改訂完全版Amazon書評・レビュー:異邦の騎士 改訂完全版より
4062637707
No.18:
(4pt)

小説苦手でも◎

昨年末入院してたときに、職場の上司からもらったいくつか
の島田本の中の一冊。
売店で唯一売ってたローマ人の物語にも飽きてきた頃で、
ストーリー展開の早さも手伝い、一気に読めた。
ジャンルは推理小説?なんでしょうが、恋愛小説的要素も
強くあり、その後の御手洗シリーズとは一線を画してる気がします。
出会いの不自然さも、突然の死別を一層悲しいものにしていて、
非常にせつない。
2週間の入院中に5冊ほど島田本を読み正直はまったが、本書はその
きっかけとなる本だった。
同じようなシチュエーションの人が読むことは稀かもしれないが
小説が苦手の人でも◎の作品と思います。
異邦の騎士 改訂完全版Amazon書評・レビュー:異邦の騎士 改訂完全版より
4062637707
No.17:
(5pt)

Return to Forever.

「新本格」登場が叫ばれて久しい昨今、
その新人達のはるか先陣を切るように颯爽と文壇に登場した『占星術殺人事件』以後、
なんとデビュー以後24作もおいて発表になった幻のデビュー作『習作T』。
これは著者が初めて手がけた作品でありながら、
どうしても文章表現の稚拙さだけは直さざるを得なかったものの
それ以外の物語の展開等には一切手を加えていないまま世に出た作品である。
若さ故の粗削りな部分もあったり、
昭和の香りの残る横浜・関内の街並みの風景描写などは
読むこちら側も歳を取ったことを確実に感じさせるものではあるが、
数多あるミステリというジャンルの自らの読書体験の中で
これほどの傑作に当たった記憶はない。
何度読み返してみても、傲然たる衝撃と途方もない寂寞とした悲しみが、
読む手を震わせ、涙が止めどなく溢れる感動を呼び起こしてくる。
20代の御手洗潔−それは、著者の、そして我々の青春そのものにほかならない...
異邦の騎士 改訂完全版Amazon書評・レビュー:異邦の騎士 改訂完全版より
4062637707
No.16:
(4pt)

昭和の時代の恋愛小説

目が醒めてみるとベンチの上だった。
記憶を失った「俺」が出会う衝撃の過去。真実はどこにあるのか。
かなり古い時期に書かれた作品なので、雰囲気が非常に昔風で、もの悲しい雰囲気です。元住吉の街が舞台ですが今とは様子がずいぶんと違いますね。昭和のノスタルジーを感じさせます。
なんとなく、うら寂れた雰囲気の中で描かれる愛の姿。恋人の不可解な行動。不条理に踏みにじられる小さな幸福。主人公が向き合う「過去」の重さに圧倒されてしまいました。
正直、トリックというかお話の核心部分はちょっと無理があるかな?という感じはしますが、隠された秘密が明らかになったときには、思わず今までの部分を読み返してしまいました。島田さんらしく、しっかり伏線も張ってありますし、文章も非常にしっかりした、骨太の作品だと思います。
「占星術・・・」のような本格ものというよりも、著者が20代を過ごした時代背景の中で、つらく切ない恋が描かれた作品。著者があとがきで書いていますが、「良子の思い出」というタイトルの方がぴったりとくるような気がします。
異邦の騎士 改訂完全版Amazon書評・レビュー:異邦の騎士 改訂完全版より
4062637707

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!