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深淵のガランス



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【この小説が収録されている参考書籍】
深淵のガランス
深淵のガランス (文春文庫)

深淵のガランスの評価: 3.92/5点 レビュー 13件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.92pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全8件 1~8 1/1ページ
No.8:
(4pt)

満足

とても面白い。
深淵のガランスAmazon書評・レビュー:深淵のガランスより
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No.7:
(5pt)

とても満足しています。

迅速かつ確実なご対応を有り難うございました。思っていました以上の美本でとても嬉しく思っています。
深淵のガランスAmazon書評・レビュー:深淵のガランスより
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No.6:
(5pt)

人は、ある日突然変わる。

深淵のガランスの影の主人公はバーのマスター朱明花であり宇佐美陶子、蓮丈那智に連なるキャラである。
そして、薄っぺらな社交辞令とは無縁の世界に生きるその父朱健民(朱大人)、貿易商、美術品のコレクターにして荒事も辞さない横浜中華街の表と裏の世界の実力者、しかし明花との仲は複雑。
二人は、花師にして絵画修復師である主人公佐月恭壱とセットになっている。
こういう言葉がある。
「至高の美意識によって完成された名画たちを目の前に置き、自らも同じ境地まで高めることを常とするものにとってロマンスなどという言葉は、人間の貧しい感性が生み出した幻想に過ぎない」

第二話 血色夢は中編で美術系、民俗学系の色彩が濃い世界が描かれている。そして、「朱」が。
現代日本人の色彩感覚は中国水墨画の影響により黒系統になっているが、永きに亘って日本人の美意識を支配し続けた色彩は神への畏怖としての朱である。日本列島は巨大な硫化水銀の鉱床の上に乗っかっているようなものである。
登場人物は、多田、本業は岩手農業試験場の技師、そして旅館の実質的経営者にして低温に強い新種の蘭の開発者・栽培家、自分の眼鏡に適った愛好者にのみ株分けする、その極めて限られた愛好者が朱大人である。偶然に自分の持ち山で洞窟の壁面いっぱいに朱色によって描かれた壁画を発見した。
佐月の時により協力者、時により庇護者前畑善次朗(善ジイ)。
己の守備範囲を完璧に知る朱大人のボディガード ミヤギ。
いつもながらワキの存在感が光る。
こういう言葉がある。
「はじめに光ありき、言葉ありき。キリスト教世界においては言葉にできないもの、論争不可能なものは悪であり、偽物である。言葉という共通認識に支えられていないものに価値を認めることはできない」
けれど、佐月は真偽を超えたところに存在する価値観、言葉にするにはあまりに直観的な正義、そうしたものが己の胸中にあることを知っている。
無論、喉が鳴るようなおかしなものが何も入っていない菜っ葉や赤蕪の漬物、焼き味噌などがでてくる。
紛れもなくなく北森鴻の世界であり十分に堪能出来る。
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No.5:
(4pt)

絵画修復

 2006年に出た単行本の文庫化。
 絵画修復士兼花屋の佐月恭壱を主人公としたミステリ3編が収められている。
 さまざまな絵画の修復を通して犯罪を暴いていく物語である。まさに著者のためにあるような題材で、盛り込まれた仕掛けやトリックも実に面白い。ファンなら見落とせない一冊だろう。
 独特の緊迫感ある文体も健在で、読んでいると、なんだか全身に力が入ってしまう。
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No.4:
(5pt)

手放しでお勧めの新シリーズ登場

 北森鴻さんの、佐月恭壱を主人公とした、美術修復師のシリーズ第一弾。
 ビアバーの「香菜里屋」を営む工藤氏を主人公としたシリーズ、冬狐堂という骨董屋を営む宇佐見陶子の「狐罠」のシリーズ、民俗学者の那智と三国を主人公にした民俗学探偵のシリーズなど、北森鴻にはいくつかのミステリシリーズがありますが、そのどれよりも格好良くて気障な台詞が似合うシリーズが誕生しました。
 彼の他の作品でも、裏京都シリーズや福岡のシリーズなど男が主人公のものはいくつかありましたが、今回の主人公ほどかっこよくてクールな男はいませんでした。普段は、花師として色々な店の花を活けているものの、紹介があればいかなる絵画の修復も可能な天才的な修復師という設定と、喋り方や周囲の登場人物などどれをとってもきまっています。主人公の美術に対する信仰に近いほどの思い込みも接し方も、美術ファンとしては二重にたまりません。
 文庫ですし、是非是非ご一読を。
 手放しでお勧めです。
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No.3:
(4pt)

本物の意味

絵画において本物とはオリジナルというわけではないのだろう。古い作品は修復しなければ観賞すらすることが出来なくなる。修復することでオリジナルであり続けることになる。そんな絵画の運命を軸に描かれた作品だけれども、頭の中にイメージが広がりきらなかった。自分に知識が不足していることを痛感した。
でも作家なら、そういう読者も意識して作り込んで欲しいとも思う。
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No.2:
(5pt)

あの人はあの人だな〜!

これは私の憶測に過ぎないけど・・・
電話の女性は、冬狐堂さんで、「封印されるべき記憶は・・・」を言った「知り合い」さんはきっと那智だな〜。
本当に、人物相関図を書いていただきたい!
ついでに、これが冬狐堂も出ているとすれば、「狐闇」(これの表バージョン?が、那智のシリーズであるように)と同じように、冬狐堂サイドからの視点で書かれた作品もでてくるはず!
・・・と思っていますが、実はどんでん返しがでてきたりして?
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No.1:
(4pt)

美術の闇世界を歩く、絵画修復師の物語。

北森鴻氏の、骨董・美術系の流れの、絵画修復師の物語。
天才的な技を持った絵画の修復師が巻き込まれていく、美術品にまつわる物語。個々の美術品がもつ人間の物語と、繰り広げられていく美の技に、思わず引き込まれます。
物語の中に漂うのは、美をめぐる人間というもののほのぐらい影。美と、富と…。芸術を生むのは人間で、生ませるのも人間で。そしてそこに巣くう魑魅魍魎もまた、人間であって。
修復は、原作者以上の腕が無ければ出来ないという、そんな修復者の技。そして、作者と同様の心を持ってこそ為し得る修復。
そんな修復者が生み出す作品は、真作なのか贋作なのか。果たして贋作者によって創られた新しい作品は、未発見の真作と区別がつかなくなってしまうのか。
或いは、贋作者は、贋作が贋作と見分けられる様にその印を作品に刻むのか。
真贋を見極める目を持つということは、真贋を偽る能力もあるということであって。
…物語を支える、その「美の技」の世界も、非常に面白く、読み応えがありました。
世に現れない、美術品や絵画、遺跡など、実は数多存在するのだろうか、などと夢想しつつ。
1枚の絵の分割とか、実際にそんなことが行われたりしている世界があるのでしょうか。絵の下のもう一枚の絵、などは聞きますが。
そして、物語を彩る登場人物達もまた、なんとも魅力的で。
続編を、是非是非読みたいです。…北村氏には、あれもこれも続編を書いて貰いたい…。
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