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深淵のガランス
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深淵のガランスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.92pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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銀座の花師・佐月恭壱のもう一つの顔は絵画修復師。大正末期に活躍した画家の孫娘から、いわくつきの傑作の修復を依頼された佐月は、描かれたパリの街並みの下に別の絵が隠れていることに気づく…表題作ほか、欧州帰りの若き佐月を描いた文庫書下ろし「凍月」等全三篇。裏の裏をかく北森ワールドに酔う一冊。 | ||||
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またなんか完璧な 人間くさいない人物かな〜と読んでいくと 佐月の人間関係はまた 複雑で こんなに登場人物が必要なのかな、、それも濃い人間ばかり。 のおかげが 主人公である花師であり絵画修復も請け負っている 佐月に人間味を感じました。話し自体は絵画修復がメインですが。 3編でしたが、心に残ったのは 文庫本に書き下ろされた かなり短編の「凍月」でした。 「深淵のガランス」もそれなりに良かったですが、これからのキャストの顔見せ的に 濃いキャラが続々と登場しつつ、2編目では キャラ達の目論みが交錯して 何が謎で 何がミステリー?とやや混乱してしまいました。 香菜里屋の工藤マスターのように 安楽椅子探偵みたいな完璧?な人物像ではないので ちょっと嬉しい。絵画修復の仕事を依頼するのは 女狐女史です。←実はまだ冬狐堂シリーズは読んでませんが 、こんだけ他作品に登場するキャラなので 魅力あるんでしょうね。 でもなんか あまりに深そうな闇がありそうで、なかなか読む勇気が。 越名さんくらいのキャラが好みなので。 | ||||
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花師・佐月恭壱には、もうひとつの顔があった。それは、絵画修復師の顔だった。 彼は、大正末期から昭和の初めにかけて活躍した長谷川宗司の絵画の修復を、孫娘から 依頼される。だが、この絵画には別の絵画が隠されていた。長谷川宗司はなぜ絵画を 隠したのか?佐月は、その謎に迫っていく・・・。表題作「深淵のガランス」を含む 3編を収録。 3編のうち一番印象に残ったのは「深淵のガランス」だ。絵画に隠された謎解きも 面白いが、私にとって未知の世界である絵画についての描写も面白い。佐月恭壱が 対峙する絵画・・・。緻密な描写は、読み手の頭の中に鮮やかな色彩を浮かび上がら せる。そして、息詰まるような修復の場面。隠された絵画を、佐月はどう処理するのか? 絵画が隠された理由もなかなか面白かったし、ラストも感動的だった。そのほかの2編も よかった。佐月にはまだまだ謎が多い。一体どんな過去を持つのか?魅力的な人物だけに、 かなり興味をそそられる。これからの展開が楽しみだ。 | ||||
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とっても面白いんですけど、好みの分かれるところだと思われます。 主人公がスーパーマン過ぎるんですよ。ほとんど神様。 誰がスーパーマンの安否なんか心配するのかというと、スーパーマンは必ず勝つというお約束を知らない、ナイーブなお子様だけ。 この小説の中でも、主人公が絶体絶命のピンチに立たされるシーンが二回ほどあるんですけど、読んでいて全く心配になりませんでした。 だって、スーパーマンなんだもの。 このシリーズの主人公・佐月恭壱とか、考古学者・蓮丈那智とか、晩年になって作者は、完璧な男、あるいは女の、完璧に格好良いパーフェクトな事件解決を描くようになりました。 それを、素敵だ、格好良い、すっきりする、ととらえられる人たちには、たまらなく気持ちが良く、粋な世界だとは思うのですが。 もちろん、こんなスーパーマンは現実にはいないし、美の評価はここで描かれたように誰でも意見が一致するような単純な物でもないのです。 作者は、人間の弱さや、情けなさ、不安やだらしなさも描ける腕を持っていました。にもかかわらず、この方角に作風を変えてしまったわけです。 こういった完璧な世界を願わずにいられなかった作者の、スーパーマンならぬ自己への視線、置かれた環境を考えると、ちょっともの悲しく思えるのです。 色々と、許せないことが多い人生だったんだろうなあ。 | ||||
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絵画修復師・佐月恭壱を主人公とした贋作ミステリー3篇を収録。 花師でもある主人公のクールさがカッコイイ。 著者の作品はしばしば複雑でアクロバティックになりすぎるきらいもある。 本作は短編・中篇的ボリュームの作品なので適度なヒネリで読みやすかった。 柄刀一著「時を巡る肖像」も絵画修復師を主人公にしたミステリー短編である。 併せて読むとよりおもしろいかも。 | ||||
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