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罪に願いを
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罪に願いをの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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去年のエドガー賞新人長編賞最終候補作(受賞作含む)は5編だが、そのうち4編がすでに翻訳されている。本書は5編のうちの3番目に邦訳出版された作品である。 ペンシルヴェニアの架空の寂れた街を舞台に、共犯性はまったくないが、人物、場所が微妙に重なる3つの犯罪の進行が交互に描かれる。 つまり、 ①火事場で見つけた200万ドルを盗んでしまう消防士ネイサンの窃盗とその後。 ②16歳の末期癌女性の海に行ってみたいという希望をかなえるため、彼女がそこで死ぬかも知れないと予測しつつ、両親の意思に反し、彼女を車椅子に乗せ、病院を抜け出し、海まで連れていく、口唇口蓋裂手術不成功顔貌の看護師キャリーの誘拐。 ③アンジュはケイトと薬物依存者同士で結婚し、ケイトの妊娠後は二人とも薬物をやめ、ダウン症候群で生まれたアンジーを必死で育ててきたが、アンジーは心臓病が進行して9歳で死んでしまい、ケイトもアンジー死体のそばで薬を飲んで自殺してしまう。アンジュは二人の後を追って死ぬ前に、小児性虐待者の神父を殺そうと考える。そのガソリンスタンド従業員アンジュの殺人。 私的感想 ◯5編の候補作の中では、作品も作者も一番地味な感はあるが、寂れた町を舞台に三種の犯罪とストーリーがうまく溶け合って、面白く読めた。 ◯②の看護師キャリー編は末期癌少女を海に連れて行く途中でいくつかの障害・妨害が起き、それを乗り越えて目的を達成する一種の冒険小説。③のアンジュ編は前半は純愛小説風、後半は盗んだアルバムから神父が小児性虐待者であることを知り、神父殺しを実行する殺人小説。①の消防士ネイサン編だけが、妻の看護師ローラや情婦のリーリーが金に絡んで複雑な展開となり、逆転と、意外な真相もあり、ミステリー的といえばこれが一番ミステリー的。最後が突然に愛妻小説風になるが、もはや・・。 ◯1050円+税の価値は充分あると思います。 | ||||
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素晴らしいラスト!途中、何度も泣いたり笑ったりしてしまいました。人間の心情の機微を見事に描く著者の力量に感銘を受けました。きっとジャヴォロウスキさんは優しい人なのだろうと思います。エドガー賞・新人賞候補作、解説にあった次回作も良さそう、本当に楽しみです!カバーも寂れたラストベルトの雰囲気が良く出ていてすごく好みです。 | ||||
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