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夏日狂想



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【この小説が収録されている参考書籍】
夏日狂想

夏日狂想の評価: 5.00/5点 レビュー 3件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(5pt)

大正から戦前、そして戦後の日本の情景まで鮮やかに脳裏に浮かぶ

窪さんの作品、僕は正直、アタリ・ハズレが大きいんだけど、これは珍しく、大当たりでも、大外れでもなく、淡々と、でもグイグイと読めた。3人のことはもちろん、3人が生きた時代を、改めて見てみたいと思った。
夏日狂想Amazon書評・レビュー:夏日狂想より
4101391475
No.2:
(5pt)

著者得意分野の女性の生涯物語

実際のモデルがいるだけにイメージが沸きやすい点はあるが、それを差し引いても登場人物達のリアルさが迫ってくる。
特に戦時中の描き方がの心情が訴えかける。

1代記ということで、1冊にまとめるにはやや一つづつのエピソードが希薄になり物足りない部分もあるが、結末まで終えるという点での満足感はある。

著者ならではの女性の視点でも描き方で、いつもの作風が好きな人にはぴったし。
夏日狂想Amazon書評・レビュー:夏日狂想より
4101391475
No.1:
(5pt)

表現することの意味

この作品の主人公・礼子が、中原中也・小林秀雄との三角関係で知られる長谷川泰子を
モデルとしていることは明らかだ。でもそれは、着想のヒントというだけであって、
完全に作者のオリジナルな人物像へ昇華されている。
あまりにも自分に正直なため常に誤解や反発を受け、それでも
自分の信じた道を進むしかなかった礼子。
「器量よし」として生まれた女性として享受するメリットも
それゆえの女性が突き当たる壁も真正面から受け止め、
生涯にわたって自分の心を誰にも譲り渡さなかった礼子。
その不器用極まる、しかし潔い生き方を、作者は「書くことに魅せられた自らの生き方」に
重ね合わせて描いているように思えた。
礼子が好きになった相手は(男に限らず)、例外なく何かを表現するために生きている人たちだ。
表現することが自分をどう変えていくのか、周囲をどう変えていくのか、
いつも突き詰めて考え、その重さを認識しているからこそ、
その執筆活動は挫折と屈折を余儀なくされたのだ。
女性の一代記として、「ボヴァリー夫人」「テス」「ジェーン・エア」に連なる名作だとさえ思う。
夏日狂想Amazon書評・レビュー:夏日狂想より
4101391475

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