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存在のすべてを
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存在のすべてをの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.36pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全59件 21~40 2/3ページ
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グリコ・森永事件を描いた「罪の声」も映画化されるほどの傑作でしたが、同じ著者による本作はさらに傑出した出来です。魂を揺さぶられ、最後にわし掴みされた感じ。ラスト50頁は文字通り号泣。家族が寝静まった後、夜中の1時に読み終えて、しばらく放心状態でした。 前半は二児同時誘拐というミステリーです。(元)刑事と(元)記者が事件を追う、という展開は他の作品に比べてそれほど異質というわけでもありません。後半はそれがベースとなって、全くテイストの異なるヒューマンなお話に。本作はこの切り替えが見事です。 読後の感想を一言で言えば、自分自身が亮やその他の登場人物たちと共に芳醇な人生を生きた感じ。それ以外、私などの文章力ではとても相応しいレビューが書けません。是非多くの人に読んで貰いたい大傑作です。映画化はもちろんあるでしょう。配役を考えるのも今から楽しい! 絶対観に行きます。 | ||||
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何本もの線が複雑に絡み合う話を整然と組み立てられており、ぐいぐいと引き込まれてしまいました。最後も私には、とても好ましいもので 幸せな気分になりました。 | ||||
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新聞記者が、未解決誘拐事件の真相を追うという形をとるが、作品の主眼はそこにはない。身勝手な身内が犯罪を犯し、巻き込まれた者たちが最善の生き方を模索する物語だ。 読み終われば、静かな感動に包まれる。だが、途中にガンプラや美術業界の内幕、行き違いのラブストーリーなどが絡まり、中盤で物語のメインストリームを見失いそうになった。くじけずに読み進めてよかった。 | ||||
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とにかく面白かった! | ||||
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各キャラクターがどれも主役級に魅力的で ストーリーも無駄な物がない。 全てが意味を持つ。 存在を描く。 やり過ぎ感もあったが 最高でした。 | ||||
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序盤はよくある誘拐事件、メディア、警察関連ものかなと思ったらとんでもなかったです。登場人物すべてのバックグラウンドが詳細に描かれていて、特に後半はそれぞれの登場人物の「思い」に圧倒されました。 人として正しいことをしている時でも、人はこんなにも恐怖に晒されて苦しむものかと胸が苦しくなりました。 普通に生活していたら想像もできない、家庭や業界の近況の一部を見せてもらったような感覚です。 | ||||
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この本は、深い哲学的洞察と情感豊かな文体で、人間存在の核心に迫る卓越した作品です。この本は、個々の感情、関係性、そして宇宙との繋がりを探求することにより、読者に自己認識の旅を提供します。著者は、独自の視点から日常生活のさまざまな瞬間を捉え、それらがどのようにして私たちの存在感とアイデンティティを形成するかを見事に描写しています。 本書の魅力は、複雑な感情や思考を細やかに言葉にする能力にあります。著者は、愛、喪失、喜び、そして悲しみといった普遍的な感情を通じて、読者自身の内面と向き合うきっかけを作り出します。また、人と人との関係のもつれや解決を通じて、人間関係の微妙な力学を巧みに描き出しており、その洞察には深い共感を覚えます。 さらに、本書は自然との一体感や宇宙的な視点をもって、私たちの生の意味を問い直します。こうした広がりあるテーマの扱いは、読者に新たな視界を開かせると同時に、存在の奥深さを感じさせるものです。物語の中で織り交ぜられる詩的な表現は、感情の深みを増すとともに、思索的な読書体験を約束します。 『存在のすべてを』は、人生の様々な局面における深い感慨や学びを提供し、それぞれの経験がどのように全体の存在に貢献するのかを照らし出します。この本は、自己の内部に眠る深い部分に光を当て、それによって読者が自己理解を深め、より充実した生を送るための洞察を提供します。 そのため、『存在のすべてを』は単なる読書を超えて、自己と世界との関わり方を考えさせる一冊となるでしょう。 | ||||
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安い早い、面白かった。トレンド3月 | ||||
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読み応えが有り、久々に泣けました。良かった | ||||
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質感なき時代に「実」を見つめた、写実画家(たち)の物語。 神奈川で起きる二児の誘拐事件。未解決のまま時は経ち、3年後に誘拐児童の突然の帰宅。 この事件は何だったのか。 時効成立後、当時事件を追った者たちの執念が、多層的な事件の核心に迫る——それは。 油絵を丁寧に精密に塗り重ねたような筆致で、独自のストーリを紡ぎ出した傑作小説でした。 クライマックスが近づくにつれて、物語が終わってしまう心寂しさを味わい、 余韻広がり、それをまた慈しんだ読後。 | ||||
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筆者と同じ40代ということもあり、同世代の作家の作品を読みますが塩田氏は傑出の存在であると改めて感じました。ここまで複雑技巧かつ精緻に物語を紡げる作家は上の世代の現役作家を見渡しても少ないように思います。内容についてはネタバレにもなりかねないので言及しませんが、本作で言及している小説についてタイトルは知っていましたが無性に読んでみたくなりました。 -1点をつけたのは登場人物が多く、かつ時間軸が何度も前後するため一定程度の読む根気が求められるためです。冒頭に登場人物説明などあれば、より理解しやすいと思います。 いずれにせよ本作は傑作のひとつ(塩田氏の作品は多くが一読に値すると思います)なので手に取ることをお勧めしたいです。 | ||||
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1991年12月、神奈川県の厚木と横浜という少し離れた場所で、無関係と思われる二人の子どもが同時に誘拐される。しかしそんな偶然があるはずがなく、包囲網を手薄にさせるための、同一犯による組織的な犯行だろうと警察は見立てる。そして身代金の多寡や被害者家族(マルK)の懐事情から、厚木の事件はおとりに過ぎず、横浜の方が本命だろうと目星をつける。事実脅迫電話がかかってきた横浜の祖父母の家は山手町の豪邸であり、案の定厚木の被害男児はほどなく身柄を確保される。30年前の元町周辺で繰り広げられる犯人と警察の攻防は手に汗握る迫力であり、描写も著者が綿密な調査を行なったであろうことがうかがえる精確さである。身代金の受け渡し場所である港の見える丘公園で、あろうことか警察は犯人らしき人物を取り逃がし、身代金はそれを発見した一般人が警察に届けるという何とも肩透かしの形でこの事件はいったん幕を閉じる。犯人は何者で目的は何だったのか。被害男児は今どこにいるのか。父母の自堕落な生活ぶりから自作自演の可能性まで疑われる中で、およそ3年後、7歳に成長した男児が祖父母の家に無事帰宅する。一体何があったのか。犯人の目的は。事件の真相は。 横山秀夫の名作『64(ロクヨン)』の読者であれば、オープニングの誘拐事件に既視感を覚えずにはいられないだろう。しかし『64(ロクヨン)』では(二度目の)誘拐事件がエンディングに至るクライマックスに位置するのに対し、本作においては誘拐事件は序章に過ぎない。当時警察担当だった新聞記者門田の目線で語られるその後の調査と、誘拐後に無事帰宅した亮のガールフレンドだった里穂の物語が両輪となって事件の謎を次第にときほぐし、第七章以降で真相が明らかになってゆく。 好き嫌いが分かれる作品だと思う。亮と里穂のロマンスや第七章以降の絵画をめぐる泥沼事情については、正直に言ってあまり興味が持てなかった。ばっさりカットしないまでも、伝聞等の間接的な表現方法で、もう少しあっさりと簡潔にした方がミステリーの完成度は高くなったのではないか。しかし中にはあの部分にこそ惹かれる読者もいるのだろう。ネタバレ部分は短いほどいいというのは勝手な偏見なのかも知れない。映像化されることを意識しているかのような造りで、いずれ映画化もしくはドラマ化されるような気がする。個人的にはジョージ・ウィンストンよりもアンドレ・ギャニオンの方が好きだが、横浜が舞台(の一つ)というだけでも楽しく読むことのできる作品だった。 | ||||
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「罪の声」を読んで、それから塩田さんの本を 他にも読んで好きな作家さんになりました。 この本は発売されて直ぐに買いましたが 買って読んで本当に良かった! ひさし振りに本を読んで泣きました。 なかなかそんな作家さんはいません。 次回作を楽しみにしてます。 | ||||
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誘拐事件をベースに行方をくらました子どもと画家、真相を追う警察や記者を中心に物語が展開。しっかりした構成に視点や時期が交錯し飽きずに進む。人の強さや内面をうまく表現している。 | ||||
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久々に良い作品に出会えました。 | ||||
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序章から、綿密な取材メモからの想定という形で緊迫感とリアリティの感じられる過去の誘拐の現場状況が描かれます。 そして次の章ではまた趣が変わって、また次も。読んでて没頭の感情の揺れが本当に楽しく、視点や時代は結構変わるのと、固有名詞がキーにもなるので読み返しながら進めます。 そして、後半に行けば行くほど、積み重ねられた物語の背景の、静かな熱が胸にくる。というか親子に弱い僕は泣いてしまいました。 真相を辿り、知っていく過程が丁寧で丁寧で、本当に面白かった。 | ||||
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三十年というときの流れの中に埋もれた一つの真実。多くの人がその真実を暴こうと奔走する中、執念の新聞記者が辿り着いた真実。読み進めていくうちに鮮明に情景が浮かび上がるところに作者の才能を感じた。物語の展開も納得のいくもの。今年読んだ中でBest3に入るだろう超大作。最後の締めくくりが実に素晴らしい。最後の一文まで読む価値のある一冊。 | ||||
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空白の三年間の謎解きもあるけど、生みの親より育ての親、深く切なく美しい愛情の物語でした。 良い小説を読みました。 ありがとうございました。 | ||||
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500頁近い長編だが、犯人が中々分からない。 そんな中で関わる人々の心の表現にとても惹かれました。 犯人捜しよりも画家の目指す心の表現や捜査班の心根の表現に、、 作者の深い洞察力に感激しました。お勧めの本です。 | ||||
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30年前におきた誘拐事件を担当した新聞記者が、令和のいま、その誘拐事件の真相を明らかにするため に追跡するというのが、この小説の主旋律です。この新聞記者は真相に近づくにつれて、自分がやろう としている自身の心の深層に気づきます。なぜ書こうとしているのかと問われて、人間を描きたいのだ と答える場面が象徴的です。 真の主人公は、3人の家族なのでしょう。父と子は本当の親子のように、あるいはそれ以上の絆で結ば れているかのように、写実画をとおして対話し、心を通わせていきます。 小説の中に、”写実は見えるまま以上に残酷さを表現する” といった文章が出てきます。最後のクライ マックスに進むにつれ、”写実は、実在以上に至福を表現する” とも言えると思えてなりませんでした。 現代を生きる私たちは、出来事や人の断片を「切り取って」わかったつもりになりがちです。 この小説は、前半部分が冗長でわかりにくいところがあります。加えて、心理描写が雑に見える箇所 もあります。だけども、この小説は人間や生き様を描いたものと了解するなら、正義と悪、正しさと 過ち、美しさと醜さが、区別のつけようがなく混在している「複雑さ」を描いているのでしょう。 表面上は ”空白の3年” と他者からみえる物語が、3人の家族の視点でみた「物語り」としてわかろう とするならば、人生の中でもっともお互いを思いやることを体現し体感していた”至福の3年” だった のかもしれません。 人間とその人生を描き切った力作です! | ||||
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