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(短編集)
可燃物
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可燃物の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.85pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全71件 41~60 3/4ページ
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何も残らなかった、人も何も…。 人それぞれだとは思うが、個人的な感想はただ読んで終わった。これが三冠ですか、小説の売上が落ちるのも当然かと。面白い本は確実に存在する。読者は、面白いと期待して、時間を費やし、結果、つまらなかった時に本(小説)離れを起こす。 特に悪い訳ではないが、ここまで期待値を上げるのは全てにおいてマイナスに作用する。 | ||||
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【読書のきっかけ】 本作品は、2023年に発表されたミステリ作品の各種ランキングで上位を獲得しており、実力のある推理作家として定評もある著者の作品ということもあり、読んでみることとしました。 【率直な感想】 本作品の探偵役は、群馬県警本部の刑事部捜査一課の葛警部。彼が捜査に携わった5つの事件が収録された連作短編集となっています。 警察の捜査が描かれていますが、いわゆる警察小説ではなく、葛警部がその優れた推理力で事件を解決していくという、本格ミステリの範疇に入る作品群であると思います。 探偵役の葛警部は、名前の部分は明かされておらず、探偵役の人間性を深堀りしていません。 つまり、葛警部の私生活や家族構成、経歴などは全く出て来ないので、人によっては、探偵の個性が浮き彫りにされていないことで、素っ気ない描き方と受け取るかもしれません。 しかし、著者は直木賞作家であり、人間描写はきちんと出来る作家と考えられます。 このことから、著者は葛警部の設定にあたり、意図的に人間ドラマの要素は省いて、「どのような推理を展開して、事件を解決していくか」という部分に読者が集中できるように配慮したものと感じています。 葛警部は、警察組織の一員として、部下を従えて捜査はするものの、誰かに相談することもなく、物語後半で、独自の推理を展開し、事件の真相を見事に見破ります。 その推理力は、古今東西の名探偵に引けを取らないものがあります。 各作品とも、起こっている事件そのものは、奇抜なものではなく、連続放火事件とか、立てこもり事件など、普段ニュースで流れてきてもおかしくないようなもの。 ところが、捜査を進めていくと、ありきたりな事件ではなく、思いもかけない真相が潜んでいることが、葛警部の推理で明らかになっていく、というのが5つの短編に共通する、展開です。 また、各短編の題名は、どれも、最後まで読むと、これしかないよね、と思わせる奥深いもので、そういう意味でも高品質な短編集といえるのではないかと思います。 ひとつ、題名で気付いたことがあるので、蛇足ながら、述べさせていただきます。 それは、「ねむけ」。 これは、あのハードボイルド作家、ロス・マクドナルドの傑作「さむけ」のもじりでしょう。 内容的には全く別物ですが、このような、過去の作品を連想させるものをさり気なく潜ませるという遊び心も、本作品を気に入った理由のひとつです。 【全体評価】 2022年発表の「黒牢城」は、優れた歴史ミステリでしたが、本作品のように現代を舞台にしたものでも、素晴らしい作品に仕上がっていて、今後も次々と傑作を生み出してくれることを期待しています。 | ||||
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部下を顎で使うやたら切れ者の主人公の刑事は既視感しかない。 トリックも秀逸といったものはない(自殺か?他殺か?○○○ が分からないはずがない)。表題作の顛末も予想がついた。 ただ『可燃物』といったタイトルはさすがだ!直木賞作家の 箸休め的な作品。シリーズ化は無い気がする。 | ||||
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確かに優秀な警察官だ。加賀恭一郎並の観察眼、洞察力、推理力。ただ、、、人間味がクールすぎる。そう描きたいのだろうが、小説となると、この警察側のもっと人情に迫る優しさが前面に出る方が好きだと言うのは個人的な見解。好みの問題。もちろん本作品にも、奥深い優しさも感じる描写はあるのですが。シリーズ化され熟成した行くキャラであれば良いなと思います。 | ||||
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いずれも日常的に起こり得るようなストーリー。それでいて、以外な展開に唸らされる。ミステリーとしてだけだなく、短編小説としても一度手にすべき一冊! | ||||
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米澤穂信さんの作品は、どれも有名かつ面白いのでいろいろ読んできましたが、この小説は、特に、登場する主人公(葛警部)はもちろん、作者がそもそもすごい頭脳の持ち主なのではないかと思わせる内容で、思わずうなりました。 葛警部が関わる5件をそれぞれとりあげたものでどれも読みごたえがありましたが、私はその中でも特に最終話の「本物か」がお気に入りです。 | ||||
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このミス1位3回獲得の米澤先生の短編警察小説。ちょうど読んでる最中に4度目のこのミス1位が決まりました。が、満願や黒牢城に比べてどうなんだろう?と思ってしまいました。期待値上がり過ぎたのかな?同じ警察小説でも警官の血や隠蔽捜査の方が面白かったように感じます。 とは言え、面白くないことはないんです。最初なんか「へぇ」って感じでしたが、だんだん慣れてくるっていうかタンタンと読み進めていってしまいました。 うーーん、このミス1位って最近首をひねる作品が多くなってきた気がしてなりません。 | ||||
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「崖の下」の凶器は初めてで衝撃でした。 表題の「可燃物」もなかなか人間味あふれる話で印象的。 余談ですが全部の話を通して、葛が菓子パンとカフェオレしか口に入れていないのは笑えました。 警察というのは大変な仕事なんですね。 証拠も自供した容疑者も全て疑い、多角的なアプローチを見せる葛。 「教場」シリーズの風間と似ていますが、葛の方が人間味がありますね。 | ||||
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各ミステリ大賞3冠受賞! 黒牢城面白かったしな って感じで期待値120%で読み始めましたが結果期待外れでした 警察小説の短編集といえば、自分は横山秀夫氏の作品が好きですが面白さでは足元にも及ばす まず主人公の菓子パン、カフェオレ大好きの葛警部が無個性。 冷静沈着な人物なのでしょうがないとしても、発生する事件、その真相もイマイチ それもこれもミステリ大賞3冠って期待値爆上げで読んだのも原因ですね 期待せずに読めば警察小説としては佳作かと思います | ||||
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読書って純粋に楽しいなぁ!と思わせてもらえた本でした。 米澤さんの事を「黒牢城」で初めて知り、次に「氷菓」を読んであれ?なんか思っていたのと違う…となり、あまり期待せずに読み始めましたが私は好きな作風でした。米澤さんって本によって文体が異なるんですね。同じ作家さんなんだろうか?って思うほどに変化する方で、こういう作家さんにこれまで出会ったことがないので驚いています。 「可燃物」の感想ですが、短編なのに次のエピソードが何故か気になってしまう魅力が詰まってます。全編を通して主人公は変わらないので東野圭吾さんの短編集のガリレオや加賀恭一郎の短編っぽさがあります。事前情報なくアマゾンでポチったので短編と気づかず、最初の章が終わって第二章を読んだ時に「え~、短編?!」とがっかりましたが、刑事役の主人公(葛警部)は変わらなかったのでほっとしたくらいに1話を読んだだけで葛警部の虜になりました。 葛警部は発する文章に無駄がなく、短いのが特徴。そして他者にも適当な言い回しを許さない、でもそれをダイレクトには言わない寡黙なキャラ。葛警部の発言する単語の漢字が読めなかったり、読める気がするけど、「ん?この読みであってる?なんでわざわざこの漢字使ってる?」と疑問に思うような単語との出会いが何度もあったので辞書替わりのスマホを傍らに置いて読みました。(これは「黒牢城」でも辞書は必須だったので私の教養がないせいなのかも・・・) とにかく、葛警部の会話のテンポがいつ・どこでも軽快でスッキリで、すがすがしいです。 主人公なのに主人公らしい自分語りが一切ないところがまたよかった。常に食事は菓子パンとカフェオレで健康状態を心配してしまうけど、だんだんとそれがツボになるというか…。本人の性格や日常は無機質な感じでつかみどころがないのに言葉遣いだけは選び抜かれているというギャップにやられました。 注意点として…物語というより、事件の概要の説明部分は新聞の記事を読んでいるのかな…?と錯覚してしまうような文章です。なので「物語」を期待して読み始めると肩透かしをくらっちゃうかもです。でも、だからこそ葛警部との会話の部分がより際立っている構成になっていると思います。 好きな人を選ぶ本かもですが、私は好きでした。他の米澤さんの本も読み漁りたくなりました。 | ||||
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この主人公を始め他の登場人物たちの感情が無くつまらなかった。淡々と起こった事実を書いているだけ。50%のポイントが貰えるから買ったが、その理由が分かった。 なんか私の頭が悪いのか知らんけど、何故か高評価を皆さん言っているけど、そんなに凄いかな?と思った。 | ||||
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警察小説の連作集といえば横山秀夫「真相」など作家の個性が際だつ傑作がさまざまあるが、さすがというか、実に米澤穂信らしい作品で堪能した。 主人公は群馬県警捜査一課のエース葛警部。現場の指揮官として部下たちを使って事件をめぐるあらゆる情報を集め、多角的な情報を徹底的に考えることで、欠けていた視点に気づき、一気に事件の真相に到達する。部下や上司、他部署との駆け引きや鞘当てが描かれないわけではないが、プライド剥き出しのギラギラした闘争はなく、事件解決を最優先する葛は、周囲と無駄に衝突するような振る舞いはしない。 現代的な警察小説らしく、警察組織の動きは緻密に描かれるが、米澤は警察組織の在り方に関する何かを描きたいわけではなく、ただ、警察は実際にそうした組織だからそのように描いている、という感じ。米澤が描きたいのは、葛の思考の道筋と、その果てに訪れる「気づき」の瞬間なのだろう。 葛は、警察官としての職務の一環として事件の真相に到達し、職務を逸脱した感情を事件の関係者に一切見せない。他の作家が書かないタイプのハードボイルドだと感じた。 各作品の幕切れも徹底的にドライで、米澤穂信らしく、人間という存在を突き放して描いている。登場人物達の行為にどういった想いが込められていようが、違法行為は違法行為であり、法の下で扱われる。いかに切実な想いであっても、警察が犯罪者を確保するプロセスの中で、その想いの行き場はなく何の意味も発揮しない。そして、事件が終熄したしたその後にも、その想いが実るほど世界は都合よくめぐらない。各篇の読後感は決して爽快ではなく、苦さがある。 ただ、本書の最終話「本物か」は、他の4篇とはやや趣の異なる「よかったね」と思える幕切れになっている。その状況を産みだしたのが「人間は、人の想いを受け継いで引きずっていくとは限らない。誰かにとって切実な想いを別の誰かはサラッと忘れていく」みたいなドライさによってもたらされているのにシビれた。 | ||||
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書店のポップに我が郷土である群馬県警が舞台とあったので迷わず購入した。 4編の短編集であるが、主人公の群馬県警察本部捜査一課の葛警部の鋭い洞察力と卓越した推理が展開されて読む者を飽きさせないスリル満点の展開で興味深く読んだ。 それにしてもこの葛警部、事件に没頭すると菓子パンとカフェオレばかり食べて・・・本当の刑事もみんなこんな感じなのだろうなあと刑事という職業に改めて敬意を払った。 | ||||
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「警察小説」は、県警・本庁と所轄署の対立、キャリア対ノンキャリア、超縦社会での縦横対決、指紋や監視カメラ、鑑識による科学捜査などが肝要です。 「ミステリ」は極端な密封設定により通信断絶を行い科学捜査を不可能にしてしまう環境のなかでの個性豊かな登場人物たちの葛藤と事件へのかかわりがポイントになります。 その両方を上手にブレンドした連作短編集が本書です。ただし「その凶器は絶対にムリ。」「まさか全員がそうはならないでしょう。」「バラバラ死体にしても鑑識はすぐにあばく。」「放火犯の動機が?」「立てこもり犯人と周辺情報がちょっとアンフェア。」というあらさがしができてしまうことも事実です。 | ||||
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米澤氏初の警察小説だが、緻密で意外感のある筋運びと鮮やかな謎解きは、いつものとおり。続編も楽しみだ。 | ||||
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著者の圧倒的な取材力や知識に脱帽です。警察の組織や捜査の手順など、素人にはわからない情報が満載で、しかもそれが決して蛇足ではなく物語にうまく機能していて非常に読みやすかったです。派手なトリックやギミックはない王道の「警察小説」なのに、単なる「社会派ミステリ」ではなく、ロジックと張り巡らされた伏線が意外な真相に帰結するという、王道の「本格ミステリ」にしているところはさすがこの著者です。やはり個人的には、米澤さんはラノベよりもこの手の作品の方が自分は好きです。 | ||||
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刑事としての推理、観察、感の鋭さ。ちょっとした違和感からインスピレーションがひらめいたり、凶器は何か、とか、犯人の動機など、鋭い観察から生まれる解決。 | ||||
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曇天のようなほの暗い雰囲気、完全に裏をかかれる謎解き。 初めてのジャンルも米澤節全開で、全く違和感なし。 個人的には、最もシンプルだった「可燃物」がタイトルとなっている点や、その構成順にもしてやられた感あり。表題作までは油断して読んでいた分、面白さ1.5倍増し。最終話は表題作を読んだ後だけに、力を抜いて読んでしまい、ガツンと一発。 まったくもって、すごい作家さんです。 | ||||
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いずれの作品も細かな考察がなされており脱帽 私にとって今年度初の犯罪物 | ||||
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隙間時間に読みやすい短編です。凶悪ではない人の方が怖いということでしょうか? | ||||
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