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香港陥落
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香港陥落の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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何を言いたいのか、わからなかったが、文学的な作品であることは理解できた。 文体は単純だけど、内容は深い。しかし、それが何か、わたしには理解出来なかった。 作者は哲人だな、と思った。 | ||||
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とっても面白いんです。1つの歴史の断面を知らされます。何度も行った香港の歴史を知ることができます。でもね。何か物足りないんです。 | ||||
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歴史に翻弄され続ける街・香港を舞台に、前半はイギリス統治時代に日本軍が侵攻することが決定的になった1941年にペニンシュラ・ホテルでのクワセ者の日本人、変人のイギリス人、何を考えているのかわからない中国人の会話「だけ」で進行する「フランス風香港版サロン小説」です。会話には「 」をいっさい付けないので癖の強い文体ですが,いつの間にか引き込まれてしまいます。 後半は侵攻後の日本軍統治時代にその変人・イギリス人がなぜか引き込まれるように立ち寄った百龍餐館といううらぶれた広東料理のレストランで「偶然」出会った中国人との会話が始まり、さらに1961年に再びここを訪れて、一度会ったことがあるイギリス人女性も交えてまたしても会話だけのサロン小説となります。 皮肉、風刺の効いた独白と人生訓、あいかわらずアメリカのビールを「馬のしょんべん」と馬鹿にするイギリス人の台詞、お互いの腹の探り合い、沸き立つ湯気や香り、味まで迫ってきそうな見事な料理、そしてなんといってもシェークスピアの引用が見事な香辛料となって全体を引き立てています。 | ||||
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香港陥落という限り、もう少し歴史的な展開を期待したが その意味で期待外れ。登場人物は自身の事を明かさない。作者もだましだましで最後まで引っ張っていく。作品がそんなに長くないのでページを進めていくがもっと長い作品だったら 途中で嫌になるだろう。日経は歴史的展開を三人の会話で進めていくとあったと思うが やはり どこまでも続く頭のいい人の会話があまり突っ込まず上品すぎて その意味で読者は物足りないだろう。 | ||||
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「香港陥落」(松浦寿輝 講談社)を読み終えました。 「香港陥落」と「香港陥落-Side B」という二つの作品から成立していますが、「香港陥落-Side B」が「香港陥落」を補完しながら1941年、1946年、そして1961年のペニンシュラホテル、「百龍餐館」という名の食堂を背景に日本人・谷尾悠介、英国人・リーランド、香港に流れてきた中国人・黄という三人のそれぞれの「戦争」が、或いはその「戦争」そのものが三人による<宴>を通して語られていきます。 シェイクスピア的なるもの、ロレックスのような時計、故郷がないということ、「好都合」という言葉への小さな憤り。 一切この作品とは関連がありませんが、読書中、グレアム・グリーンを想い、いくつかの開高健の著作を想起し、リーランドに至っては晩年のル・カレの作品がスライドショーされ、それは似ているということではなくて、いずれかにも似ていないことを再確認しながらの読書になりました。 「そして人間は必ず死ぬ」(p.75)という「メメント・モリ」が、2014年、「香港雨傘運動」に寄り添った藤原新也の写真へとリンクし、誰も本当のことは言わなくとも過去から現在へと「友情」が或いは「友情」のようなものが静かに継承されていくのだと信じることができました。本当に自分以外の誰のことも思わなければ人は苦しむことはない。しかしながら苦しむこともまた喜びなのかもしれません。 | ||||
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