半島
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| 大学を辞した主人公が瀬戸内海に面した小さな半島の先端にあるS市にふらりとやってきたところから物語が始まる。それは目的を持った旅ではなく、そこに居を構えてひとところにじっとしているというものでもない。しばらくの間を過ごすS市は、彼にとってあくまでも仮初の居場所である。なんとなく『暗夜行路』に登場する尾道市のイメージも浮かび上がってくる。 S市に来ても主人公はじっとしていない。少しでも同じ場所に留まっていると、まるでそれが仮初の居場所ではなくなってしまうかのようである。それ故なのかはわからないが、読者の側でも移動しながら読むのが合っているような気がする。私は通勤途中に少しずつ味わいながら読んだ。旅先で読むのも良さそうだ。彼はしばしば現実の中にぽっかりと空いた異空間にふらりと身を投じる。読者はまるで夢の中にいるような錯覚を覚える。その夢はカフカ的な現実離れしたものではなく、現実世界とは少しだけズレた非現実である。それ故に非現実はリアリティを強め、ふと気がつくと曲がり角の先に異空間への扉があるのではないかという錯覚さえ覚える。 物語は、終盤に近づくにつれて夢らしさを増していく。どこまでが現実でどこからが非現実なのか、よくわからなくなってくる。果たしてこれは何なのか?主人公が仮初の居場所とする半島とは何だったのか?と考えざるを得なくなる。最後まで主人公は生きていたのか、どこかで死線を越えたのではないかということもわからぬまま、物語は終わる。 | ||||
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| 読みたいと調べると、もう絶版で手に入らない。 だから、安価に提供してもらえて助かります。 本好きだから、本が無駄にならないのもいいし。 | ||||
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| 小説はあまり読まないので,この作者のことも知らなかったのですが,昨年末,たまたま『巴』を読んでハマってしまい,これで4冊目です.これで終わりそうにありません. | ||||
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| 本作の題名を見て、すぐに思い出されたのは、ジュリアン・グラックの『シルトの岸辺』である。『シルトの岸辺』も、『半島』のように、「拝命」、「海図室』、「会話」など、小題が立てられている。イタリア自治都市を思わせる架空の国オルセンナの、シルト海を隔てた敵国ファルゲスタンを防諜する命を受けた名門出の「私」の、カフカ的とも言える不条理の物語。この小説が、『半島』の作者の脳裏にまったくなかったとは思えない。それと、『半島』の作者があこがれる作家、古井由吉の、輪郭のぼんやりしたような世界の、なまめかしい描写。このふたつが、この作者をして、『半島』の筆を進めさせたと考えられる。 だが、残念ながら、本作は、グラックの強靱な思想も、古井由吉の艶めかしさも持ち得なかった。ただ、文庫解説者の、「東京大学教授」山内昌之の、まとはずれな門外漢の賞賛を得たにすぎない。あ、「読売文学賞」も。それにしても、この著者は、同賞といい、詩では高見順賞、小説では芥川賞、仕事は東大教授(今は退官されたが)、およそ文化に携わる者のあこがれる、ほとんどすべてを手に入れていて、それで、『半島』の主人公が、大学を辞め、人生をどうしたものか、憂えているような中年男と言われても、ほとんどの読者は共感を持ち得ないと思う。それになにより本作には、書く喜びが感じられない。作者自身が、こんな世界を信じていないのではないか。グラックの書く世界は架空ながら、リアリティがある。しかし、本作は、あまりに抽象的すぎて、絵空事そのものである。作者はなんの実感もないまま書いたのではないか? 実感とは、かつて訪れた外国の都市の、細部を知識として知っている、ということではない。また、個人的な思い出でもない。おのれの腹のうちを見せるという覚悟である。私は好みではないが、少なくとも、松浦の「師匠」、古井由吉にはそれがある。それは、某女性作家との色恋沙汰ぐらいどーってことないと呑み込んでいく居直りなのかもしれない。 | ||||
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| 主人公の迫村は大学を辞してある半島に移り住む。そこで現実と非現実の世界を往来する。不思議な老人戸田、その娘の舞踏家の佳代、大学時代の教え子の向井、占師のロク、中国女シェ−フェン、そして自分の影といった個性的な登場人物との関わりが軸となり、読み進むにつれて、点と点がつながり線となり、線と線が絡まるように時間が流れ、島での雑多な出来事の関連が迫村の意識の流れを透して不意にみえてくる。 著者は私の好きな作家である。この本は初めて手にした時その装丁と物語の設定と本の帯と著者のあとがきにひかれてれて購入した。しかし、残念ながらこの長編を読み進むに従い、著者の意図かもしれないが、記憶(過去)との対話、あるいは現実世界と夢の世界の往来が執拗に繰り返され、所々の追跡が難しくさえ感じられた。そして私の不勉強のためか高尚な長めの説明的文章のためか最後の頁に辿り着くまで些か努力を要した。この本は十分な時間の中ですべての雑事を忘れてゆっくりと読むのがお勧めである。 | ||||
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