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黒い海 船は突然、深海へ消えた
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黒い海 船は突然、深海へ消えたの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全96件 61~80 4/5ページ
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事故の原因究明が進まない中での苦悩がいたたまれてなりません。深海へ消えた船(人・関係者)の思いが想像するだけでも苦しくてなりません。早い原因究明(真実)を願います。 | ||||
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毎年毎年、大きな事故や事件は起きる。中には、不思議な経緯や結末をたどるものがある。当初マスメディアは大きく騒ぎ立て、取材合戦によって新たな事実も明らかにされるが、真実に迫ることなく沙汰止になるケースも多い。政府や政治が絡んでうやむやにされてしまったのかと疑われるものもある。この第58寿和丸の沈没事故・事件も、それが疑われるものだった。 マスメディアは民間企業として「ニュースを売って」おり、新たな事実やニュースネタがなくなると、疑念は残っていてもそれ以上の追求は行わない。この事故・事件でも、潜水艦の衝突による沈没の可能性を報じたメディアがあったが、それ以上の追求はなく紙面から消えていった。 著者はこの事故・事件のことを、地域誌の取材でいわき市を訪れたことで知った。2019年秋のことだった。取材相手の地域紙の編集長が地元の福島県漁連会長の取材を行うという事で同行し、第58寿和丸の沈没事故に関する二人の会話を小耳にはさんだことがきっかけだった。多数の犠牲者が出たにも関わらず、真相があいまいなまま閉じられてしまったことに著者のジャーナリストとしての魂に火が付いた。著者の「真実」の追求のための入念で広範な調査が始まる。 事故が起こってから11年が経過しており、関係者もあちこちに拡散していて取材は容易ではない。口の重い関係者も多い。著者は彼らに対して手間を惜しまずコンタクトし、心のバリアを取り除きながら丁寧に取材を重ねる。期待した証言がなかなか得られずもどかしさも伴うが、いつか読者も著者と同行して取材を行っているような感覚にとらわれる。じっくりと話を聞き、決めつけたり答えを誘導したりしない。相手が自分の言葉で語ってくれるのをじっと待ち、それが期待した回答ではなくても、真実を明らかにするための「証言」として淡々と受け止めてゆく。 取材を始めてから2年弱で著者は約100名に取材を行っている。行政側の取材対象者へもアプローチし、その人柄ゆえか、あるいはバイアスがないことが受け入れられたのか、取材拒否されることもなくコメントや証言を引き出すことに成功している。その結果、潜水艦による事故を隠ぺいするために政府が介入したのではないか、という憶測とは異なった様相が浮かんでくる。 著者の真摯な取材の底流には、大事故に遭遇した苦しみだけではなく、生存者の証言を真剣に取り上げてもらえず、真実の追及ができなかった当事者や関係者の悔しさに対する共感がある。運輸安全委員会は資料の情報公開を拒んでおり、委員会に対する行政訴訟を担当している弁護士の「運輸安全委員会はまさに将来の事故を防ぐってところに眼目がある。だからこそ、事実を歪めるのは絶対にダメなんですよ」という言葉が著者のこころを代弁する。 事故や事件に遭遇しても「真実」が明らになれば、人はそこから立ち直っていける。死亡または行方不明の乗組員には残された家族がおり、息子や夫や父親を失った家族を含む当事者や関係者も、「真実」が明らかになっていれば未来に向かってもっと前向きに進むことができただろう。「真実」がわからないままであることが、何年たってもこの事故・事件が関係者の心にとげのように突き刺さっている。 「黒い海」、とは油の浮いた海のことだけではない。事実や真実に蓋をすることで、多くの人の人生から光を奪ってしまうことも暗示している。光を奪われても、人は「折れて下を向いても花を咲かせる野の花」のように生きてゆく。著者の真実の追求のための地道で真摯な取材と情報収集に「同行」し、やるせなさを感じるとともに、不条理な世界で生きていかなければならない人生について改めて考えさせられる。 本書はノンフィクションでありながら、独特のリズムで取材を進める著者が、次第に真実に迫ってゆく良質のドラマを見ているような感覚を与えてくれる。 | ||||
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2008年6月千葉沖での漁船転覆事故が、何故発生したのかを、今なお取材中のジャーナリストが書いたノンフィクション。 専門家や関係者への粘り強い聞き込みや事故原因究明の地道な検証から考えられる事柄と、既に解決済とする運輸安全委員会の報告書との違いは、大変ショックでにわかには信じ難いものがありました。 漁業会社の社長をはじめとする関係者の方々が、すこしでも納得出来て気持ちが楽になられるように、真相が判明することを願いたいです。 | ||||
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丁寧に取材し事実を積み上げた本。 しっかりとした読み応えのある一冊 | ||||
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ほんの偶然から事件にのめり込んで行く記者の執念。少しずつ明らかになる事件の概要と真実を隠そうとする関係者たち。この本を読んで私は立花隆を思い出しました。恐ろしいのは巨悪が個人ではなく仕組みとして今も私たちを取り巻いていることです。 | ||||
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転覆の原因は三角波と不適切に積まれた漁具という記事を覚えています。2008年6月23日に3人の生存者を残して17名が犠牲になった停泊中の漁船が突然沈没した原因に疑問を抱いた著者が調べ上げた記録です。調査半ばで潜水艦の衝突が原因と思いに至り、国の形だけの情報公開と米国の情報公開法を駆使し、今も調査を続けています。多くの関係者が取材に応じますが、一人の元官僚がかたくなに拒みます。多分この官僚には少し良心があるのでしょう。「occupied Japan」 文章は読みやすく構成もよく物語性もあり、巷の告発物と並べられぬ秀作です。 | ||||
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圧倒的な取材量とそれに対する著者の真摯な姿勢は、ソースの信憑性はもちろん著者の温かい人柄も垣間見えて、読んでいるこちらの感情を揺さぶるものだった。続編があるのであれば必ず読みたいと思う一冊。 | ||||
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今回購入したこの本の事件は、記憶にない事件でしたがとても興味深く読み進める内にどんどん真相が知りたくなり、普段本を読む事に時間がかかる私でも読みやすく読み進めることができました。 | ||||
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圧巻の内容で夜通し一気に読破してしまいました。 朧げに事故のことは覚えていたのですが、こういった背景があることは一切存じあげませんでした。国防とは何かを考えさせられるものでした。震災も重なり未だ苦しみながら生活しておられる方々もいることも忘れてはいけないですね。 しかし調査、取材での圧倒的な情報量、、、驚嘆の一言です。 まだ継続して審議されているとのこと。作り上げられた事実とは異なる真実が明らかになり、こういった事故の再発が起こらないことを望むばかりです。 | ||||
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長年趣味でヨットに乗っています。沿岸から離れることはそれ程ありませんがドローグ、パラシュートアンカーと呼ばれるものは常備しています。外海の深い海でも何かに衝突する事は低い確率とはいえ一応想定内。しかし、この漁船の様な事件に遭うのは全く御免ですね。海難審判にはほぼ全面的な信頼を感じていましたが、この本でその信頼も揺らいでいます。見事な取材です。 | ||||
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検証可能な形でドキュメンタリーに取り組む姿勢に感銘を受けた。これなら後に再検証してみることも出来るのではないかと思う。著者が学んだ英国大学のジャーナリズム学科というのにも興味が湧いてくる。日本では官僚が情報を徹底的に隠そうとする傾向があるように感じるが、こういったジャーナリストが現れれば逆に隠すことのデメリットも考える切っ掛けになるかもしれない。 結論から言えば『彼女が描く「驚愕の真相」とは、はたして・・・・・・。』ってのは煽り過ぎで、今だ事実は解明されていないし、今後もわかる機会はないだろうと思う。 ただ、読後にこの問題について真剣に考えてみたいとか、この国の制度を変えてみたいとか、問題意識を読者に持たせるような書きぶりは素晴らしい。次回作も是非とも読ませて戴きたいと思います。 | ||||
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読み終えた後は放心状態でした。 途中、何度と涙を抑えながら読みました。 沈没事故という日常では考える事もなかった現実と、そこで未だ苦しんでいる人達の様子、そして真実を追い求めるジャーナリスト魂の強さを感じながら一気に読みました。 たくさんの方々を丁寧に取材されている様子がよく分かります。 是非、沢山の方々に読んで頂きたいです。 | ||||
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こんな気概を持った著者が来られることに感服。 学校のサブテキストでも使って欲しい位です。 | ||||
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読み進めるほど引き込まれていく! が、決定づける物を得る難しさ、もどかしさ。 不帰の17人の魂、家族、人柄の良い船主の無念さを思うとつらい。 真実を解明してこそ、事故再発防止となるのに・・・。 しかし、著者の調査力に、感嘆した。 | ||||
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とても興味深い内容でした。船に知識のない人(私)でも飽きさせない一冊です。 (人が17人もなくなっているのに飽きさせないとかそんな言葉もないものだけど) 描写がとても詳細で、まるで自分がそこに居て、波にのまれ息苦しくなるような感覚になりました。 読んでいくうちに呆れたり怒りを覚えたり涙したり優しさに触れたり。 ノンフィクションは凄まじい。文字通り事実は小説より奇なり。 これが小説だったらどんなに救われたか。 実は、読む前に帯を読んで「驚愕の真相とは」なんて煽りすぎじゃあない? この手の話って新しい事実やハッキリした結末なんてあるの?と、多少眉唾的な気持ちも有ったのですが ノンフィクションだから、すっきりとしたハッピーエンドと言うわけにはいかないけれど、でもそれでも 読んだ人ひとり一人にそれぞれの気づきが有ると思います。 14年が過ぎた今でも、ある日ひょっこり帰って来るんじゃないかと待ち続ける家族。 過酷な運命を受け入れて前だけを見る優しい社長。 帰らない夫の携帯を解約せずに今でも時折その電話にかけてしまう妻。 「希望を捨てていない家族にとって、私のしていることは「夫をあきらめなさい」という宣告になり、 家族をより深く傷つけてしまう事になるかもしれない」と葛藤する著者。 取材を申し込んでも「本人は不在」という良く聞く逃げの対応には丁寧に直筆の手紙を書いて 「本人の取材抜きに批判的な声のみを取り上げることはしたくありません」と説く。 著者の人となりも感じられます。 行間も広く文字も大きいので読書習慣の無い人でも読みやすいと思います。 個人的には文字が大きくなった小さくなったりするのが 妙に気になってしまったのだけど、それは私の老眼のせいだろうか。 運輸安全委員会もですが、この本のこと以外でも水俣病の時も福島の時もしかり、 ニュースでも新聞でもしょっちゅう見るけれど、一事が万事 必要な事は黒く塗りつぶされ錚々たる肩書の高級官僚達は数年ごとに入れ替わる。 後の事は存じません。 秘密にしたい事も秘密です。 「声を届けたい相手、「国」とは一体誰の事なのか」 この長い年月、酢屋商店の社長さんも遺族も生存者も、被害者達にとっては 本当にもどかしい時間だったと思います。 全ての人が、いつか心から笑える日が来ますように。祈りを込めて、続報を待ちたい一冊です。 そして私は苦海浄土を読もうと思う。政治家達には エーリッヒ・ケストナーのどうぶつ会議でも読んでいただきたい。 | ||||
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この本を読むまで寿和丸の事故について一切知りませんでした。事故の原因は潜水艦との衝突が一番怪しい、とはいえそれを証明するのがかなり難しい。 意図して隠してる事があるのか無いのか、もしかしたら本当に事故の原因は分からない(お金の問題等で調査しきれなかった)だけなのかも知れませんが、亡くなられた17人の方、ご家族、関係者の皆さんの想像しきれないやりきれない気持ちを考えると、現実は酷い。 | ||||
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長い時間をかけて多くの関係者に取材を重ねていく様子が丁寧に書かれています。背景にある疑問とともに、取材した相手や関わった人の様子や思いがとてもよく伝わってきました。自分は15年前の沈没については知らなかったし、当時ニュースで見た記憶もなかったですが、人の命が失われた事実があって、さらに震災という大きな災害に見舞われたご遺族や関係者にとってこの件は何も終わっておらず、こうしたことは今また誰かや自分にも起こりえる事と思います。今後新たな進展がある事を期待したいです。 | ||||
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最初に断っておくと、わたしは本書の最後の章に出て来る弁護士。だから、本書を褒める、というつもりはない。本書の何よりもすごいのはしつこい、とにかくしつこい、長い時間をかけた取材。なかなか取材に応じない相手も筆者の取材姿勢、問題意識に共感してかやがて応じる。そして重要な発言をする。おそらく部外者にはこれまで話すことがなかったような話なのではないだろうか。筆者は発言者を褒めちぎるでもなく蔑むでもなく、発言者の言っていること、言わんとすることを正確に記録しようとする。本書に出てくる発言者のほとんどは実名。フライング的に実名で書けば発言者から抗議殺到だろうが、この書き方なら抗議はないだろう。発言者はだれも公になることを覚悟している。 本書は多くの証言を集め、また、丁寧な調査をしているが、明確な結論に辿り着けていない。しかし、何が真相か、何が真相解明を妨げているのかは、おぼろげながら感じるものがある。本書を読んだ者の間でこの点について議論するのも意義があるだろう。 本書を読んでいると、事故発生当時すでにあった、最大潜航深度6500メートルのしんかい6500で探索すればいいのに、なぜしなかったのかという疑問が湧く。その疑問は、1985年8月に起こった日本航空123便墜落事故の原因調査で、伊豆半島南部の上空で落下した垂直尾翼と補助動力装置を海から引き揚げようとしなかった国の姿勢に抱くのと同質の疑問だ。 本書には、運輸安全委員会が設置された意義が繰り返し指摘される。そこでは、事故原因を究明して将来発生する事故の防止と被害の軽減に寄与することにあるから、事故原因を曖昧にすることはできない、何かを具体的に書かなければならない、という言われ方がされている。 運輸安全委員会が本気でそう考えているのだとすれば、呆れる。報告書にこんな事故原因の書き方をされたのでは将来の事故の防止にも被害の軽減にも役立つはずがない。むしろ有害無益だ。事故原因は客観的な事実として存在する。真相に辿り着けなければ辿り着けたところまでの原因可能性を指摘すればいい。調査記録を保存し、原因究明をしたい者が見られるようにしておけばいい。将来、後に続くだれかが再検証することでより真相に近づけるかもしれない。原因可能性は原因蓋然性に、さらに真相に辿り着くかもしれない。そうしなければ、真相解明を引き継げる者は一人も現れない。それでいいのか。 筆者ひとりでは真相に辿り着けないかもしれない。本書を読んだ人たちのなかから真相解明の作業に加わる者があちこちに現れれば、いつか辿り着ける日が来るかもしれない。 レビューのなかに、「潜水艦説をとった場合の教訓は、船員の安全を本当に考えるなら、船員の居室をもっと上部に配置すべき、ということだ。」という指摘をしているものがあった。わたしも船の構造だけを考えたとき、そうかもしれないと一瞬考えたが、3人の生存者の当時の状況を知って、すぐにその考えは消えた。今回の事故の場合、近くに漁船がいてくれたからこそ助かった人たちがいたのだ。これがもっと遠く離れていたら、生存者はいなかったのではないか。課題は沈没までの時間の短さと、海面に広がる燃料の厚さと広さだ。潜水艦に船の底を破られて燃料が一気に漏れ出たら、海に飛び込み船から脱出できたとしても、一面に広がる燃料の幕で、呼吸ができない(しにくい)、泳げない(泳ぎにくい)、短時間で体力を消耗という状況は変わらない。そうだとすると、乗組員の居室がもっと上部だったとしても全員が助かるとは思えない。解決策になっていない。 海上の船には海中の潜水艦はわからない。潜水艦は海上の船に気づき得る。測定できないないなら海上には船がいるものと考えて操縦すればいい。それはどこの国の潜水艦でも同じだ。船員の居室を移動させればいいという提案者は、「著者が今後、軍事の闇を突っついて、当て逃げの潜水艦を探し出しても、これから中国潜水艦も増えてくる中で、ほとんど意味があるとは思えない。」と書いているが、米国の潜水艦も日本の艦船もこれまで責任逃れをしようとした事件があった。中国だけが無法者であるかのように考えるのは誤りだ。軍隊はどの国であろうが平時に一般市民を犠牲にすることがある。だからこそ、政治的に対立関係にある国同士であろうがあるまいが、戦争に関与していない船舶に危害を及ぼしてはいけないのだ。 | ||||
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船舶について全く無知な私でも分かりやすく、何より人間ドラマに引き込まれました。サスペンスのように読み進まないといられない。読み応えありました。 | ||||
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何十人いや100人を超えてるかと思われる取材先の人々の自問自答や、それぞれの立場からの事故への目線が1冊のなかに書き出されている。そして事故調査当局の言動や日本の海上自衛隊やアメリカ、ロシア、中国などの潜水艦事情に至るまでの情報が記録されている。事故後に小名浜を襲った震災と原発汚染水が地元の漁業に及ぼした影響も。 提示された情報量が多いため、この取材は一体どこに行き着くのだろう、作品の意図は何か、と身構えて読み進めたが、終盤に著者が用意しているメッセージに、酢屋商店の野崎社長の生き様に、そして作中で紹介された石牟礼道子の花の詩に心打たれた。 詩のなかの花は、権力にかき消されるような困難な境遇であっても、ひたむきに奮闘する人々の姿に重なる。彼らの姿を知り、思いを受けとめること。我々は自分なりに事実に向き合うべきだということ。この作品の核心はこれなんだろう、と。 本作は間違いなく、多くの人々の目に留まるべき、と思う。 | ||||
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