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ピエタとトランジ
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ピエタとトランジの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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可なりぶっ飛んだ小説。 自分は何処に運ばれてるのか分からないうちに気づいたら読み終え、結局自分は何処にいるのか分からない、そんな読後感。でも何かが心に残る。 伊藤計劃の「虐殺機関」を思い出したり、「SHERLOCK」の常識人かと思ってたワトソンが実はちょっとヤバい人だったり、なんて事を読みながら思い出したりした。本作に関係ない物凄く個人的な感想だけど。 | ||||
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小説をほとんど読まない自分が飽きることなく最後まで読み切って、しかも読了後の気持ちよさが残る。 しかし難解。言葉の選び方も前後のつながりも、「?」となることが多く、ページを言ったりきたりすることがしばしばだった。読み切った自負も込めて☆5 | ||||
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探偵って言葉があらすじに出てくるからミステリーものを連想してしまったけど(目次も○○事件や○○殺人事件なので)どうもそうではないらしい。 と読んでいる序盤で気がついた。が、まぁ物語の妨げになるものでもないしそのまま読み続けて読了。 ピエタとトランジの関係ってなんなんでしょうね。的確な表現が思い付かないけどふたりの離れがたい関係性は良かった。 欲を言えば壮年期のふたりの活躍?をもう少し読みたかったところ。 | ||||
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挿絵を手がけた松本次郎が好きなので買いました。殺人や自殺がシュールに描かれているという点が、松本次郎の漫画作品ととても共通しているので、彼の漫画が好きな私は彼の絵と相まってすぐ小説の世界観に入り込めた。 たくさんの人が死んでいくのに爽やかな、不思議なお話でした | ||||
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女と女が歳を取っても手を取り合って人類が滅亡していくなか元気に生きる話。ずっとこういうのが読みたかった。本当に最高。 | ||||
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冒頭でトランジが読む『結晶世界』をつい先日読んだばかりで、内容も結晶世界の様相だったので個人的に面白い読書体験になった。 不穏なシスターフッド作品としては王谷晶『ババヤガの夜』と双璧では。個人的にピエタとトランジのドライなのに離れられない、友情でも恋愛でも依存でもない、名付け難い唯一無二の関係性はとても良かった。 学生時代から物語はスタートするが、2人とも成長し順調に老いていくその過程もまたよい。 | ||||
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昨年出版されたフェミニズム小説は?と聞かれたら「ピュア」を挙げる方が多いかもしれないが、私は本書を推したい。 (以下、ネタバレあり) 名探偵とその助手である女性同士のバディもの、と聞くと難事件を華麗に解決する推理小説かと思ってしまうがそうではない。(そういう話かと思って読み始めたけど違った。) いや、事件を解決することもあるけど主題はそっちじゃない。 世間が女性に期待する(押し付ける)役割が友人や組織の姿を借りて二人の前に立ちはだかる。 それらに抗い自由に生きる女性像が二人の一生を通して描かれている。 私はトランジほど賢くないし、ピエタみたいに彼氏もいなかったけど、思春期の頃絶対結婚しないと言い張っていた。それから長い月日が経ち、結婚して出産して、それもそんなに悪くないとわかっているけど、本書を読んであの頃の気持ちを思い出した。 人が死にまくる話なのに、読んでいて元気が出る。 著者は女性が年齢を重ねても輝けるということを書きたかったとインタビューで答えている。 そう、女性の輝きも、そして友情も若いときだけのものじゃない! 二人がきちんと年をとって、最後まで冒険して一緒にいられて本当によかった。 ラスト、世界の終わりと対峙する二人の女性という構図は「ハ◯◯◯ー(未読の方のため伏せ字)」を彷彿とさせるけど、もの悲しさはなく不思議と清々しく温かさすら感じた。 これ以上ない、最高のハッピーエンド。 | ||||
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読了後、これは何の話だったんだろうと数日もやもや。 2人の女性が活躍するフェミニズム小説? 人がバンバン死んでいくSF? コメディ? サスペンス? ミステリー? 数日たってからこの小説について考えたとき、パッと思い浮かんだのはミケランジェロのピエタ像だった。 ピエタ像にこの物語の主人公たち、ピエタとトランジの姿が重なった。 ということは、ピエタが聖母マリア、トランジはイエスキリスト? 細かいところは全然違う「ピエタとトランジ」と聖書。 でも超ざっくりな私の読後感としては、この小説は聖書の打ち直しでした。 | ||||
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毎日新聞のに紹介されていて手に取りました。 藤野可織さんは初めてです。 読み始めると、読み手をぐいぐい引き込む筆致に感嘆しながら一気に読み進めました。 もともとの「ピエタとトランジ」(最後に付されている)を知らなくても、主人公二人の関係性や周辺で起こる事件は十分楽しめます。 物語の枠組みとしては、シャーロック・ホームズをモチーフにしていますが、内容はあくまで二人の女性のものがたり。お互いに「死ねよ」って毒づいて言える二人それぞれが個性的で生き生きとしています。ピエタ一人の物語になったときには、スピンオフか?とも思い読み進めましたが、ちゃんと後に続いていました。 半ば強引と言える展開もありますが、それはファンタジーとして気になりません。 言葉のテンポ感を楽しみながら、ピエタとトランジの生涯をたどるところに、人生のわびさびも感じます。 本のカバーイラストが示すように、この物語で何人の人が死んだのか分からないのですが、それだけに生き延びる二人の生が際立ってきます。 散々人が死ぬ物語なのに、生きるっていいよねって実感させられるのでした。 | ||||
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かつてレオン完全版という映画を続編と勝手に勘違いして見に行ったところ、テレビでも放送されていたレオンの所謂ディレクターズカット版で、どこが未公開シーンなのかも良く分からず正直ガッカリした記憶を呼び覚ます「完全版」という単語ではありますが、、、 短編ピエタとトランジの完全版は期待に700パーセント位応えてくれます。 高校卒業後意外にも医学生を経て産婦人科医となるピエタの人生に付かず離れず寄り添うトランジには、これまた付かず離れず不気味な事件が付きまといます。 二人がおばあちゃんになるまで描かれているのは少々やり過ぎの感もありますが、とにかく二人の奇妙な友情が「完全」に描かれています。 ついでと言ってはなんですが「爪と目完全版」も書いて貰えませんかね、ハードコンタクトパリパリやられて、その後どうなったのかそりゃもう心配で心配で | ||||
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初めて著者の作品を読んだので、頓珍漢なところがあるかもしれませんが。読み始めて、あの10年の手前で苦しくなり数時間置いて、でもまた手に取って一気に読みました。自分の人生が折り返しに差し替かったからか、美しい終盤が胸に迫りました。 無理だとわかっていても、こんな信頼関係が誰かと築けたら。 | ||||
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