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(短編集)
サム・ホーソーンの事件簿Ⅲ
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サム・ホーソーンの事件簿Ⅲの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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シリーズものは久し振りですが、飽きさせない工夫に感心しています。ようやく折り返し!? | ||||
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古き良き禁酒法時代のアメリカの田舎町を舞台したこのシリーズも、 三巻に入り1930年代後半になり、遂に禁酒法は撤回される。 時代は、破廉恥な酔っ払いが徘徊する危ない時代に突入し始める。 一番面白かったのは、例によって他社のアンソロジーに収録されている、 「消えた空中ブランコ乗りの謎」である。 サーカスの空中ブランコ乗りがテントの中の空中で消え、 別の家の中で死体で発見される話だが、 サム先生自身がサーカス見物しているので、 主人公の目撃体験に誤謬があったという、アンフェアギリギリの傑作。 主人公の探偵は、自分の眼を信じるなら、 人間が空中で消えてテレポートしたという事実を受け入れるしかなくなる。 しかし、テレポートなど科学的にありえない。 何故、自分の眼は誤魔化されたのか? と推理する主人公の思考過程に燃えます。 幽霊や超能力は存在しないのが明白なので、 体験したら、そのトリックを考えるのが知的な人間というものである。 | ||||
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アメリカの田舎町ノースモントと、サム・ホーソーン先生の周りでは、相も変わらず不思議な事件が目白押し。この町じゃ大変だろうと保安官に同情を覚えつつ、ホーソーン先生の鋭い推理が楽しめます。 と、好きな作家の好きなシリーズなのでほめたいところではありますが、『サム・ホーソーンの事件簿1、2』と比べると、全体的に小粒になったような・・・。短編のシリーズもの、ある程度のマンネリ化は仕方の無いことで、三冊目、初めて読んだときのような新鮮さを感じることができない、読みなれたということもあるのかもしれませんが、事件の不思議さ、トリックとその解決が絶妙だった『1、2』収録の作品に対し、あまりに事件の不思議さばかりにとらわれすぎているように感じられました。 巻末についている作品リストを見ると、まだまだホーソーン先生のシリーズは続いているようなので、次作以降はあの鋭い切れが戻っているといいなぁ。 | ||||
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ニュー・イングランドの田舎町ノースモントの老医師サム・ホーソーンが、数々の不可能犯罪を解決した若かりし日々を回想する、シリーズ物の短編集。第3集の本書には、1930年から1935年までに起きた、12の事件が載せられている。本書では、世界大恐慌による大不況が、片田舎のノースモントにも、じわじわ暗い影を落としている。フランクリン・ルーズヴェルトの大統領選出、禁酒法の廃止、トーキー映画館の開設などのトピックスも取り上げられている。また、サム先生の開業当時は、自動車を乗り回す事でちょっと浮いていたのに、約10年たった本書では、自動車が当たり前になっているのも興味深い。第1集から第3集まで通して読んでいくと、アメリカの社会文化史、ノースモントの町の発達史、そしてサム先生の人生の移り変わりが描かれた、非常にゆるやかな流れの大河ドラマとしても楽しめる。多種多様なシリーズ/非シリーズ短編をバラバラに書いていながら、個々のシリーズではしっかりとした流れを構築しているとは、ホックは大した作家だと思う。また、推理パズルとしての1話1話は、第1&2集と比べると確かに落ちるが、それでも水準以上の出来なのはさすがである。あとがきによると、サム先生のシリーズは65作あるという。ぜひ第4集以降もどんどん出してほしい。 | ||||
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水準は保っているが、1巻、2巻に比べると物足りなさが残るように思う。あらが見えてしまうというか、謎解きの面白さが薄くなったというか。 ホックの短篇は、登場人物の魅力がないように思う。もちろんホーソーン医師にしろ、怪盗ニックにしろ、個性的で好感の持てるキャラクターなのだが、人物の魅力だけで読ませるにはちょっと。不可能犯罪とか状況の奇抜さがホックの持ち味であり、そこの力が衰えてくるとつらいものがある。 本書で面白かったのは看護婦のエイプリルの結婚話であった。そのことが哀しい。 | ||||
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不可能犯罪がなぜか周りで起きる、サム・ホーソーン博士の事件簿第三弾今回は25番目の事件から36番目の事件まで雪に囲まれた足跡のない密室、密閉された部屋での銃撃ドッペルゲンガー、衆人環視の中の消失等々に立ち向かいますでも、全体的に小粒になったかな・・看護婦のエイプリルの結婚など祝福されるエピソードもありますが | ||||
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「怪盗ニック」シリーズといい、この、「サム・ホーソーン」シリーズといい、エドワード・ホックの短編集は、『推理小説=謎解き』が全盛期だったころの雰囲気が楽しめる。事件があり、手がかりがあり、謎解きにいたる。登場人物の言動やら、なんてことはない風景描写やらに目をくばりつつ、自分なりの推理を組み立てていくのは、まさに推理小説の醍醐味。しかるべき場所にパズルのピースがはまったような爽快感は、短編集であるだけに、いっそう鮮やか。また一方で、ホックの筆は登場人物たちの生を、実にさりげなく、しかし丁寧に描写している。陰惨な事件のリアルな描写、人生に疲れた主人公の再起の物語・・・という、昨今主流になりつつある「てんこもりサスペンス」を読み続けたあとでは、一服の清涼剤のよう。ただ、あとがきで登場人物のその後の顛末をばらしてしまうのはいかがなものかと。あとがきはお読みにならないことを節にお勧めいたします。 | ||||
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