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裏世界ピクニック7



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【この小説が収録されている参考書籍】
裏世界ピクニック7: 月の葬送 (ハヤカワ文庫 JA ミ 17-8)

裏世界ピクニック7の評価: 4.71/5点 レビュー 21件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.71pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全21件 1~20 1/2ページ
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No.21:
(5pt)

満たされた…

空魚と鳥子の関係がさらに進展する話であり、2人の成長が描かれる話でもあり、過去にケリをつける話でもあります。
空魚&鳥子ガチ推しで、正直「うるま」という女が嫌いで仕方ない人間なので(名前で呼ばないくらい。まんまと宮澤先生の意図に踊らされている笑)決別に「やっとか」という安心感と共に、「鳥子がまだ執着してるの見せられたら嫌だな…」と空魚とシンクロ率200%の感情もあったのですが、鳥子は強かった。しっかり「今」を生きていて空魚への愛を貫きます。(尊いシーンでゼロ距離ショットガンされたり不意打ちされたりするので心臓の替えは複数個用意しましょう)
そして、それに対して空魚が(例によって)まともに応えていないのですが(へたれ!でもわかる!!)、次巻でついに覚悟を決めるらしい(!)ので今から一日千秋の想いで待っています。
待ちきれない〜!空魚と鳥子が正式に結ばれるまで死ねない身体になったので早く救済してください、先生!
重ねて恐縮ですが、結ばれてからのイチャイチャも末長く浴びさせてください!
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No.20:
(3pt)

え?マジで?これからどうするの?

話自体は相変わらず面白いのだが…今まであれ程固執してた冴月の存在を、こうもあっさりと消してしまうのかと思うと微妙な感じだ。今回はこれまで以上に空魚の視点、思考、その他が強く出ていて鳥子の冴月への想いが置き去りにされてる感じ。タイトルにもある様に“葬送”なのだから物語的にはいいのだが、やはり最後に大きく絡んで来て欲しかったと言う思いも…。
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No.19:
(5pt)

怖かった

めちゃめちゃ怖かった…でも読み終わったあとは爽やかな気持ち。
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No.18:
(5pt)

どんどんまともになる空魚

購入から4カ月が経ちようやく読み終わった。

ラスボス格として存在していた閏間冴月はこれで退場するのか?これまで空魚や鳥子たちに格の違いを見せつけてきたが、彼女もまた裏世界の一部に過ぎなかったということか?
てっきり裏世界と完全に同化して、彼女が消えれば裏世界も消えるとばかり思っていたけど、やっぱり彼女も単なる人かと思うと、散々みんなを引っ掻き回してきた彼女に同情心が芽生えた。

空魚、鳥子、小桜、そして潤巳るなの4人で閏間冴月の葬式に向かう最中、一人だけはしゃいでいる空魚の様子に、彼女だけは本当に閏間冴月が大嫌いなんだなと改めて実感。そして、彼女が他者に抱く感情に自身で違和感を持っていることに、成長を感じられてほほ笑ましかった。真人間に戻っている感覚をおかしくなったと表現しているところを見ると、この物語は空魚の狂気がなくなることで終焉を迎えるのかなと思ったり。

ただ、本書で何よりうれしかったのは、潤巳るなが再登場し、挿絵にもその姿がきちんと描かれていることだ。ヒロアカのトガヒミコにハマった人間なら絶対好きになるビジュアル。狂犬成分の少なくなった今の空魚まら、潤巳るなをパーティーに加えて一緒に裏世界を探索する……ということもあり得るかもしれない。とにかく、続刊でも出てきて欲しい。
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No.17:
(3pt)

決着はついたが、スッキリはしない

この世界のボスかと思っていたが、意外とあっけなくサツキが退場。どうも伏線があまり作用していない様子。まあ裏世界の混沌は人間の手に負えないという印象になるのでそれはそれでよいのだが。
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No.16:
(5pt)

ハッピーエンドのはずなのに、この虚無感

月(=さつき?)の葬式というタイトルの通り、今回はルナの葬式の話でした。
1巻からこの悪女と思ておりましたが、いざいなくなると悲しいものもありますね。

行方不明から実際に決別できてハッピーなはずなのに、「ああ、もういないんだな」と虚無感におそわれました。
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No.15:
(5pt)

ラスボス潤間冴月との決着を通じ区切りをつける事で他人との関係を省みる事の意味を考えさせられる一幕

コミカライズにアニメ化とコンテンツとしては妙に大きくなった宮澤伊織のネットロア系ホラーシリーズ、第七巻。

物語は小桜屋敷に集った空魚・鳥子が小桜から「霞を引き取る事にした」と告げられる場面から始まる。「寺生まれのTさん」を撃退して人心地付いた状況での唐突な発言に戸惑い、明らかに裏世界絡みの存在である霞を引き取って大丈夫なのかと訝しむ二人だったが小桜の決心は固まっている様子で譲らない。

誰かに特定のフレーズを予めインプットされているかの様な霞の不思議なコミュニケーションスタイルをどう社会に馴染ませていくかを議論しつつ、小桜の意外なまでの「大人らしさ」に意外性を覚える空魚だったが、話題が霞の戸籍に及んだ事で空魚がパスポートを持っていないという事実が発覚。海外旅行を楽しむためにも空魚もパスポートを持つべきと主張する烏子だったが、鳥子が自分の誕生日を告げないまま祝う機会を逃した事をしるや突如キレ始め……

ふーん……なんというか既刊とは些か毛色の異なった内容になっていたな、というのが読み終えての第一印象。確かにホラー染みた描写もあるし、鳥子を中心に百合っ気もあるんだが、それとは別に「区切り」というものを中心となるテーマとして上手く纏め上げていたなと素直に感心。

物語の方は割と最初の方からトップスピード。上に紹介させて頂いた鳥子に誕生日を教えなかった事でキレられた空魚が一人で大宮の、鳥子と出会う切っ掛けとなったゲートに赴いた結果、裏世界の象徴ともいえる存在・潤間冴月に一対一で対峙する羽目になるというかなり衝撃的な状況から始まる。

これまでも裏世界に絡んだ冒険に様々な形で絡んできた冴月だけれども、冒頭から僅か60頁にも満たない早い段階で主人公である空魚との対峙をドンと突き付けられた事で読者としては「あ、今回は本気で決着を着けるつもりなんだ」といやがうえにも期待がグワッと高まる事に。

こうなると読者としては「いかなる怪異が描かれるのか」とホラー色強めの展開を期待してしまうのだけど、全体を通して言えば今回はホラー色がかなり控えめ。理屈の通じない裏世界が主役となるいつもの展開と異なり作者なりに人の生き方について思う所を描こうとしていたのではないか、という気がする。人生に区切りをつける事、それがこの巻で作者が描きたかった物では無いだろうか?

冒頭で鳥子が誕生日を教えずそのままスルーしてしまった鳥子にキレた事や、第二章で二人が出会って一周年を迎えた事を盛大に祝おうとする一幕、そして何より第三章で関係者が一堂に集って実行した「潤間冴月の葬儀」も全ては区切りなのである。

「区切りが何故大切なのか?」「記念日ってそんなに意味があるのか?」と冒頭の空魚の様に周りが何かにつけて区切りを祝おうとする事に違和感を覚える方もおられるだろうと思う。それがいかにも空魚というキャラクターを描き出していた部分もある。過去と縁を切った、前だけ見て生きるという空魚の生き方には確かに区切りの持つ意味はそこまで大きく無かろうかと。

ただ人間が様々な選択を強いられながら生きる存在である以上、区切りをつける事の意味は小さく無いと思う。選択の中で切り捨てて行った可能性を「あの時別の選択をしていれば」と抱え込み続けて前に進めなくなった経験をお持ちの方は少なくないのではないだろうか?特に人間関係においては「別の言い方をしていれば」「もっとマシな関係になれていたのでは」と未練だらけの方も多いのでは?

その上で思う事なのだけれども人間はどこかで区切りをつける事で他人との関係を省みる習性があるのでは、そうする事でしか生きていけない生物なのではと作者から訴えかけられている様な気になった。今回、空魚が冴月を退治ではなく「葬儀」という形で葬ろうとするのも冴月や裏世界そのものが自分たちにアプローチしてくる理由が生者の未練にあるのではと看破していたのではないかと。

どこかで冴月を諦めきれない、冴月との元の関係を取り戻せるのではないかという思いが裏世界の脅威を呼び寄せているとも言える鳥子や小桜、そして閏巳るなが冴月という女性の存在を「過去」と書かれた箱の中に仕舞わうまでを描いた一幕が今回描かれた騒動の正体だったんじゃないかと愚考する次第。

鳥子が一周年や誕生日に拘ったのは空魚との「これから」を生きる上で必要な事だったのだろうけど、鳥子や小桜といった冴月に魅せられた経験のある女性たちは冴月を「もう取り戻せない思い出の中の存在である」と意味づける事で初めて前に歩ける様になったのだ……そんな事を訴えかけられている様な気になった。ラストシーンの小桜の台詞を読んだ後ではよりその実感が高まった。

長い長い人生の間で可能性を過去のものとしていかないと前に進めなくなる人間の不器用な生き方……そんな事を考えさせられるどこかしみじみとした淋しさと希望が溢れる一冊であった。
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No.14:
(5pt)

満足度が高い巻

ここ二、三巻この話どこに向かって行くのだろうと不安になっていたので、今巻でかなりの部分を綺麗に回収してもらって、久々にスッキリかつゾクっとしました。
まだまだ不穏な種がいくつも残っているので、次巻も楽しみに待ちます。
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No.13:
(5pt)

期待以上

今回も期待を超えてくれました。
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No.12:
(5pt)

空魚さんの考察

今回も中だるみ無く一気の読みで終わりました冴月を葬るシーンの緊迫感昔を思い出しましたね。
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No.11:
(5pt)

閏間 冴月「お前も怪異にならないか?」

紙越 空魚「ならない」
閏間 冴月「その目、精神性。"青"の領域に近い。怪異になろう、空魚」
紙越 空魚「ならない。お前と私では価値基準が違う。私の価値基準の第一は鳥子だ」

というわけで閏間 冴月のお話も一区切り
アニメ第二期があればここまででしょうか
アニメの出来が良かったので期待したいですね

しかし、表紙のアートワークの美しいこと
一目で心を奪われました
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No.10:
(5pt)

良い区切り

紙腰さん、かっこいい。百合も順調で良い話であった。今後、全く別の展開になるのだろうか?
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No.9:
(5pt)

潤巳るなの雑魚キャラ感

潤巳るながゲロ吐いてぶっ倒れて気絶した所が好き
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No.8:
(5pt)

ターニングポイント?

まずひと言言わせてもらいます。
「ちっ。」
せっかく鳥子ちゃんが甲斐甲斐しくセッティングしたのに…惜しい。
まあ空魚ちゃんだからなあ…。

意外にあっさりした感じだったけど、シリーズ屈指の危険な場面もありました。
特に中盤のアレがめっさ怖い。
一応これで当初の目的は達成した…のかな?
しかし裏世界に終わりなんてあるのだろうか。

実話怪談の定義は読んでてなるほどでした。この世界も奥が深いですね。
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No.7:
(5pt)

冴月との物語

ついに閏間冴月が直接空魚に…冴月に対して、空魚たちが行動を起こします。その行動が納得のいくもので、私もなるほどとうなづきました。そして怒涛の話の展開。面白くて、最後まで読む手が止まりませんでした。次巻も楽しみです。
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No.6:
(3pt)

ラスボス感が無くなった閏間冴月抹消の巻

これまでの物語の目的のひとつであった閏間冴月を見つけ出すという事に対し、ひとつの区切りが付けられた感があります。
ただ、過去の物語で描かれてきた閏間冴月の存在感、ラスボス感は相当薄れてしまったと個人的には思います。
なので、この巻の印象は閑話休題。

ファイル21では閏間冴月はまだ恐怖感を持っていましたが、それと比べたら、あっさり払われてしまうファイル23は肩透かしを食らわされたよう。
お話自体は色々絡み合って面白いのに、圧倒的な恐怖感が表現されていなかったと思います。

この先、鳥子と空魚が何を目的に裏世界を尋訪していくのか、閏間冴月以上の存在感を持たせてくれる何かと出逢えるのか。
読者としては興味を持ちながら次巻を待ちたいと思います。
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No.5:
(5pt)

ラスボスと対峙?

鳥子の気持ちの変遷、小桜さんと冴月さんの関わり、潤巳るなの本音など、種々諸々の伏線をきっちりと回収した一冊。バトルの中で空魚がとんでもない宣言をしていてかっこよさに鳥肌が立ちました。こりゃ鳥子じゃなくても惚れるわ。
読んできて良かったです。
なんとなく冴月さんがラスボス(?)というイメージで今までいたのですが、そうではないようで。強いて言うなら、裏世界そのものがラスボスと言えるのかもしれません。
DS研に長期入院している皆様の回復や、結局「裏世界」とは何なのか。この辺りが解明されるのはまだまだだいぶ先のように思えました。冴月さんのことは裏世界現象のほんの一端でしかないのかも……。
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No.4:
(5pt)

ホラーと百合の最高のマリアージュ!!

八尺様リバイバル、寺生まれのTさんで話が全然進まねえ…百合ばっかじゃん!

と、思っていた方にこそお勧めしたい第7巻!

読みながらコレを待ってたんだよなあ!と何度も心の中で叫んでいました。

まあ途中から「血が出るなら殺せるはずだ!」になりますが。

得体のしれないモノに対する恐怖、しかもそれがこちらを認識して来る恐怖、

あまりに美しく悍ましいもの…小説だからこそ表現できる雰囲気を感じました。

今巻は3章構成ですが章ごとに怪異が出てくるというわけではなく話の展開で区切っている感じ。

今までの百合・関係性の変化が、話の展開にガッチリと強固に絡み合って面白さを加速させる!

他の方もレビューに書いていらっしゃいますが本当に、ここにきて、シリーズ最高傑作です!

読んできて良かった!

裏世界の遺物とかは出てこないのですが最高でした。あと肋戸さん再登場してほしい。

これで次巻以降も非常に期待を持って待つことができます!ありがとうございました!
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No.3:
(5pt)

シリーズ最高傑作

だと思います。個人的には。
空魚にとっての宿敵であり、鳥子にとっては愛憎入り交じる存在である閏間冴月との因縁。それにひとまずケリをつけるという目標を扱うだけあって、これまで登場した人物の魅力が最大限引き出された長編でした。
自分と身内に手を出す者には容赦しない空魚の攻撃的なカッコ良さ、小桜のロリババ…もとい外見に見合わない大人らしさ。彼女たちに愛着を育んできた読者ほど、さらに魅力的に映ると思います。
鳥子の見せ場は空魚との関係性を描く場面に多かった印象です。百合です。
今回の鳥子はすごいぞ。捕食者仁科鳥子。どれくらいすごいかっていうとホテル廃墟の時よりすごい。
物語としても百合ものとしても、ここがひとつの集大成といった感じがします。6巻まで読んで7巻を手に取らないのはもったいないです。
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No.2:
(5pt)

登場人物同士のなれ合いに陥ることもなく、いまだ維持される緊張感。さすがです。

シリーズに共通するひたひたと忍び寄るような不気味さはこの巻でも健在。
これまでのエピソード・登場人物たちを拾い上げていき、人物像を深めていく流れも見事です。
シンプルで余韻を感じさせられるエピローグも素晴らしい。

6巻からそう間も空いているわけではないのに、7巻のこの濃い密度。
感服いたしました。

本筋とは関係の無いところですが、作品の解説をかねた後書きがこれまでと少し違う趣で、著者のプライベートな話が絡めて語られていて、本作の内容のシビアさもあってそこでも少し心を打たれました。

次巻も楽しみにしております。

鳥子が「お……」といって空魚が「お?」と返すだけで、身構えて読んでしまうほどこのシリーズを愛しております。

裏世界ピクニック4巻の温泉回のようなすちゃらか怪談も期待しております^^
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