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薔薇のなかの蛇



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【この小説が収録されている参考書籍】
薔薇のなかの蛇
薔薇のなかの蛇 (講談社文庫)

薔薇のなかの蛇の評価: 3.59/5点 レビュー 17件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.59pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全17件 1~17 1/1ページ
No.17:
(3pt)

恩田陸さんの理瀬シリーズの最新長編『薔薇のなかの蛇』にようやく追いついた。

こちらも十分面白いんだけど、振り返ってみると初期作品『麦の海に沈む果実』の学園のキャラクターや出来事の印象が強烈すぎて、本作の呪われた館は、なんだか物足りない。
薔薇のなかの蛇Amazon書評・レビュー:薔薇のなかの蛇より
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No.16:
(3pt)

理瀬シリーズの続きは嬉しいけど(ネタバレあり)

久々の理瀬シリーズでわくわくしながら読みましたが、作者の悪い癖(私から見て)が大いに出ちゃっている作品。
恩田陸さんのミステリやサスペンスは、盛り上げるのは舌を巻くほど上手いんですが、畳み方が雑なんですよね。「ほんのひとさじの謎が残って余韻に浸れる」というタイプのものでもなく、最後にやっつけ仕事的に回収される感が強くてがっかりするような雑さ。今作もまさしくそれです。
恩田陸作品に慣れていて、ただ単に理瀬シリーズの続きが読みたい方、または雰囲気を楽しみたい方にはおすすめします。ミステリとして読むのはおすすめしません。他の理瀬シリーズを読んでいない方にもおすすめできません。

(以下、他作品のネタバレ含む)

あとこれは個人的な好みの話ですが、『麦の海に沈む果実』の時点で、ユーロ・マフィア云々を入れ込んできたのがなんだかなぁと思っていました。ジャンルが違うのをぶち込んでいる感じ。
確かに『麦の海に沈む果実』は限りなくファンタジーに近い世界観ではありますが、マフィアは同じファンタジーでも「青の丘」「三月の国」から想起される世界観とはまた別物じゃないですか? 
というかヨーロッパを牛耳るユーロ・マフィアのボスって、単純にダサい。子ども騙しに感じます(当時子どもでしたが、それでも子ども騙しだなと)。『黄昏の百合の骨』やヨハン主役の短編でも執拗にその要素を入れてくるので、やめてくんないかなぁと思っていました。もちろん、あくまで個人の好みではありますが。

で、今作も結局真相の大部分はそれです。さらにはMI6まで出てきて、もうしっちゃかめっちゃか。『麦の海に沈む果実』のころの、ファンタジーと現実のはざまを揺蕩うような世界観はもう読めないのかな。
理瀬は確かに『黄昏の百合の骨』のラストで少女時代を終えますが、大人になったのでスパイ&マフィア映画の世界観に引っ越しまーす!ってのもなんだかなあです。作者の多彩さは大いに承知していますが、同シリーズ内では統一してもらえると嬉しい。

とはいえ雰囲気作りはさすがでした。途中までの面白さで☆3つ。
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No.15:
(4pt)

単体では面白味が半減。

シリーズものと知らず、館ものの、ゴシックミステリと思って読んだ。冒頭で、ヨハンと名乗る人物が出て来て、? となったが、猟奇的殺人が発生してからは、連続殺人事件として、面白く読んだ。アーサーと言う人物の視点で、癖のある登場人物が描かれ、その中に出て来るヒロイン「理瀬」は、謎めいた美少女で、異彩を放っている。比較的理性的でまともな人間として。

  話が進み、馬鹿なフリをして、アーサーに盗聴器を仕掛ける美女スパイなど、大いに楽しめる。派手な連続殺人だけど、ミステリと言うより、スパイ小説のようだった。何だかスッキリしない、解決だったし。

  結局「理瀬」や「ヨハン」の事を知らないと、単体では面白味が半減。せっかくのスリリングでミステリアスな話なのに、残念。
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No.14:
(3pt)

抑えて言いますが、残念

恩田陸さんの作品は、それぞれ本当に素晴らしいと思う。誰にも吹聴せず、心の中にしまっておきたいと思ってしまうような作品も沢山。
 
 理瀬シリーズと呼称されている、『麦の海に沈む果実』『黄昏の百合の骨』も私にとって正にそうでした。
 猥雑で妖しくてスノッブで艶やかで。
 現実的でもあるしファンタジーでもあるこの2冊に、本当に惹かれました。
 
 でも、本作品は、理瀬もヨハンも、ただ名前を借りただけのよう。お話も、恩田さんならこんなにページは要らないほど。
 良くとれば、この先の展開のための布石なのか、と。
 
 先を読むための案内人のような魅力的な挿絵も、今作品では可哀想に感じました。
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No.13:
(5pt)

待ってました

理瀬シリーズ!!泣きそうです!!
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No.12:
(2pt)

鑑識ですぐ判明するはず、現代の設定がまずい

現代は鑑識で、生前死後いつの切断か、どのように切られたか、血液は新鮮か保存されたものかなど、すぐわかるはずで、捜査はもっと進むはず。警察の動きに違和感がありすぎる。時代を100年前位の、鑑識未発達の頃にしたほうがよかった。
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No.11:
(3pt)

ミステリーかなぁ?

一応ミステリーの形式をとっているが、なんか最後は尻切れトンボで、はっきりわからず、結局真っ二つに切り裂かれた遺体はなんだったの?まあ途中読むのが気味悪くなったことも事実だが、とどのつまりよくわからなかったと言うのが私の感想でした。なんかシリーズ化されているみたいだけど、もう少し下調べしていれば違った感想になっていたかも。残念です。
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No.10:
(3pt)

ミステリの設定だけれど、ミステリではない

久々にリセが登場すると聞いて手に取りました。イギリスの大学に通うリセは完璧なブリティッシュイングリッシュを話す優美で謎めいた女性として描かれています。

貴族の田舎の屋敷が舞台です。やましい商売に関わって財を成した貴族。親戚中が屋敷に集まっている中で殺人や不可解な事件が起きます。イギリスミステリ好きなら設定にワクワクすると思います。

しかし、読者は謎解きに参加できません。それで星3つの評価にしました。ミステリとしては不完全燃焼です。

登場人物は魅力的です。いかにもイギリス紳士のアーサーのその後が気になります。次回作も想定されているようなので引き続き追いかけます。
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No.9:
(3pt)

入り込みにくい

ゴシック調の世界観の描き方はさすがなのだけど、前半はストーリーが上滑り。
我慢して読み進めると中盤からは関係性も分かってくるしそれなりに楽しめるが、理瀬について消化不良。
そもそも前作をよく覚えていないのも理由かもしれないが、もっと想像する余地があった物語が中途半端に現実的になってしまって、どっちつかずに印象。

ミステリーとしてはイマイチだが、著者はそこは重要視していないでその世界観を描いているのかも。
すっきりした結末を求めるタイプの人には読み進めるのがちょっと辛い。
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No.8:
(4pt)

スパイ小説かな

場所はイギリスの田舎。貴族の館の、当主の誕生日を祝う集まりの中で事件は起きる。連即する殺人と殺人未遂事件。近所で起きた猟奇的殺人事件との関連は?屋敷の中に大勢で警察官が警戒する中で、当主が姿を消す。
 舞台はシャーロック・ホームズが出てきそうな館。雰囲気はアガサ・クリスティの小説のよう。中身はミッションインポッシブルみたい。
 作者は多彩な作家だとは思っていたが、ここまでいろいろな要素を詰め込んでくるとは。ただ、ネーミングがいただけない。マクラーレン警部補とハミルトン刑事って。F1じゃないの。オズワルドとロバートというのもどんなものか。まさかジョンはいないよね、と思ったらヨハンが出てきた。英語読みならジョンではないか。ジャクリーンとキャロラインが出てきたらあきれてしまうけれどもね。
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No.7:
(5pt)

前半の引き、後半のたたみかけ。

結末は分かっているし、キャラクタの動きも知っているからこそ、やっぱり面白い。
キャラクタ小説のよさ、続編の持つチカラ。魔法にかかっている間に早く完結してほしい。
以前の作品も、読み直したくなる。

持っている本を読み直す。
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No.6:
(3pt)

余韻のあるうちに続刊を

理瀬シリーズ、なんと17年ぶりに刊行とのこと。クリスティもののような雰囲気の作品でした。ミステリとしては物足りませんでしたが、理瀬やヨハンとまた会えた喜びが勝りました。今後も出演があると思わせるキャラクターたちの余韻があるうちに、続編を出していただきたいですね。
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No.5:
(5pt)

一気集中読破

このシリーズは学生時代に読んだ懐かしいものの続き、久しぶりに続作が出て一気に読み終えてしまった。
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No.4:
(3pt)

やっぱおさらいしてから読むんだった…

氏の著作はほぼ読んでるが、このシリーズは「読み込んで」はいない。故に多分忘却の彼方の部分が多々ある。おさらいするとなると、「シリーズ」とされてる以外にもカメオ出演みたいなモノがあるし…
新刊魅力に抗えず

延々と不穏とほのめかしが続くこの感じは懐かしい。現代とアンティークな世界が混在してる雰囲気も久々な気が。あー…歳食ったなあ。以前なら背中ゾクゾクして、背後を気にしながら読んだであろうが、歳と共にその手の感覚は鈍る。無念だ
氏のこの手のお話にはすっきりとした謎の解明は求めていないからそこいら辺はOK
が、アーサーはニュートラルな人じゃなくて、自分が認めるレベルに達してないと判断した相手は「どうでもいい」タイプの人じゃないかな?と

ちなみに画が沢山入ってるのが嬉しい。が、始め北見氏だと分からんかった。あれ?担当変わった?と思ってしまった自分が少々ショックだった。氏の画ならぱっと見で分かると思ってたのに。いつの間にかタッチが変わって顔も変わった。ちょっと驚いてみた。自分は元々北見氏の画は好きなんだが立体造形の方は「大衆性からは離れるよなー」と思ってたタチだったから、画から受ける印象が立体の方の印象に近くなってるなー…は寂しい様な嬉しい様な…複雑な気分になってみた

概ね楽しく読みました
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No.3:
(4pt)

少女期は過ぎたらしい

理瀬シリーズ3作目(理瀬が主人公でない短編等は除く)。もとから3部作だと読んだ気がするため、今作で何らかの幕引きが描かれると思っていましたが特にそれらしいことはなく、若干肩透かしをくらった感はあります。3部作というのを何で見たのかすら覚えてないし、そもそも記憶違いかもしれません…なんせ17年経ってるし。
理瀬視点ではなく物語が進むため、前作までのゴシックな少女漫画のような雰囲気は薄れています。また、理瀬の心理描写がないため、彼女の人間らしさや少女らしさを感じることも少ないです。
他の方の「理瀬不足」という表現がとても的確だと思います。
それでも、理瀬をはじめとした登場人物は魅力的で不快感なく読めます。ミステリー部分は前2作のロマンチックさはなく、どちらかというと現実的。
全体的に、登場人物が歳を経ると同時に、少女期の世界から現実世界に近づいてきた、という印象でした。
もし続きがあるなら絶対読みたい!けど、理瀬にはずっと少女でいて欲しい(既に二十歳前後だけど)。今後の邂逅を予感させる彼らはどうなるの!?
…と、やはり続きを期待せずにはいられません。
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No.2:
(3pt)

理瀬の物語としてはいささか期待外れ

まるで海外の大作ドラマや映画を観ているかのような心地になる世界観、雰囲気作りは相変わらず上手い一方で、ミステリとしてはなかなかの尻切れとんぼ。これらの点は良くも悪くもいつもの恩田さんらしいということで見過ごせるとしても、読み終わった後の圧倒的な水野理瀬不足についてはいささか期待外れで物足りなかったと言わざるをえません。というのも全編の9割以上が、物語の舞台となるレミントン家の長男アーサーの視点で進行するため、『麦の海に沈む果実』、『黄昏の百合の骨』と異なり理瀬の内面描写はほぼ皆無なんです。はっきり言って今回の理瀬は脇役です。このため本作は水野理瀬シリーズの新作(当初このレビューでシリーズ第3巻と記載しましたが、そもそも理瀬の物語は『三月は深き紅の淵を』からの派生作品であることに加え、同じく『三月は〜』から派生した姉妹作である『黒と茶の幻想』や幼少期の理瀬の短編作『睡蓮』などを理瀬シリーズ第○巻と呼んでよいものなのかどうか曖昧で紛らわしいため、ナンバリングについては記載を削除修正いたしました。)というよりは、恩田さんの新作ミステリに理瀬がゲスト出演しているといった方が正確かもしれません。もっとも、自身の一族について語る理瀬や、『麦の海に沈む果実』以来となるあのパートナーとの絡みなど、シリーズファンならニヤリとさせられる描写も確かにあります。色々な意味で理瀬が強く、賢く、美しく順調に成長していることが伺えるだけに、渡英後の理瀬が何をしてきたのか、20歳前後と思われる今の彼女が何を考え、何を目指しているのかもっと知りたかったという飢餓感が余計煽られます。そして本作の事実上の主人公であるアーサーもどうやら、今後の理瀬の人生に大きく関わってくる人物である模様。海外の大作配信ドラマを思わせる壮大な未来が待ち受ける予感がこれまで以上にするだけに、読者としては第4作の実現を期待したいところではありますが、メフィストの連載で本作を完成させるのに恩田さんが10年超を費やしたことを考えると、恩田さんにとって理瀬の物語は既に「続きを描きたい気持ちがない訳ではないけど筆が一向に進まない作品」になり果ててしまったのかなぁという気がしてならず、半ば諦めております。
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No.1:
(5pt)

犬が好きな方は読まない方がいいです。

ネタバレなので詳しくは書きませんが、犬が好きな方は読まない方がいいかもしれません。描写は少なめです。

以下は小説の感想です。
17年ぶりの理瀬シリーズが配信されるとのことで、12時から読んでいました。途中、とても怖くなったのでホラーが平気でない方は深夜に読むのはあまりおすすめはしません。2時間くらいで読み終わりますが、眠れなくなります。
今までの理瀬シリーズは大半が理瀬の視点で描かれていますが、今回はアーサーという青年の視点が大部分です。
ちょくちょく理瀬視点もありますが、今までに比べたらとても少ないです。

今回理瀬は美しく気品もあるミステリアスな女性として描かれています。アーサーの目を通してみても、やはり彼女は魅力的に映っているようです。
遺跡の中で猟奇殺人が起こり、ブラックローズハウスでも同じような殺人が起こり、訪れた客人たちは混乱と恐怖の中に突き落とされるお話なんですが、ミステリーとして読者も混乱と恐怖の坩堝に突き落としてくれました。
所々伏線もあり、ミスリードもあり、さすが恩田陸と言いたくなるようなミステリーでした。

麦の海に沈む果実は舞台が舞台なので幻想的な雰囲気でした。黄昏の百合の骨は白百合の館と呼ばれる家が舞台で、麦の海に〜よりは現実的なお話になっていました。そして今作はまるで神原恵弥シリーズのような現実的なお話になってきているイメージです。そしてアリス・レミントンは神原恵弥シリーズのブラックベルベットで少し出てきています。ということはいつか二人が出てくるのだろうか…なんて楽しい妄想をしています。

今回理瀬は少し大人になっていて、麦の海に〜ではまだ早いと言っていたスカートとパールを身に付けた姿で出てきます。貴族のパーティーに招かれたからという理由ももちろんあるのでしょうが、もうそんな年になったのかと少し感慨深くなりました。

カバーイラスト、挿絵は全て北見隆先生です。理瀬シリーズにはやっぱり謎とインパクトのある北見先生の作品が合っています。

とても面白い作品で、ああ、こうなるのか!と最後は驚かされました。取り急ぎ感想を書きましたが、まだまだ読み込めてないところが多いのでもう一度今から読んでみます。
上質なミステリーを読みたい方は、是非この本を読んでみてください。
薔薇のなかの蛇Amazon書評・レビュー:薔薇のなかの蛇より
4065230500

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