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誘拐



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誘拐の評価: 4.00/5点 レビュー 1件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(4pt)

「名無しのオプ=探偵」シリーズ 第1弾

主人公の名前が作中に登場しないという「名無しのオプ=探偵」シリーズ 第1弾。

投機家マーティネッティから、誘拐された息子の身代金を届けて欲しいと依頼を受けた名無しの探偵。犯人から30万ドルを指定場所へ運ぶ指示を受ける。身代金を置きその場を立ち去ろうとした探偵の耳に男の悲鳴が聞こえて ・・・

5,000冊のパルプ・マガジンを収集する元警察官 名無しの探偵。肺癌に脅えながらもタバコを止めることができない47歳。身代金の受け渡し場所で負傷をし、付き合っている女性からは三行半を叩きつけられる。作品全体をとおして滲み出る中年男の悲哀。人間味あふれるというより、あまりにリアルであるがゆえに地味な探偵の物語だ。プロンジーニが20代の頃の作品であることを考えると、驚くべき洞察力というところか。

誘拐事件の顛末はおおよそ予想がついてしまうが、ハードボイルドな探偵の活躍を堪能できる。少ない頁数のわりに話が凝縮しているので読後の満足感が高い。サン・フランシスコの風景描写は、街とそこにくらす人々が目に浮かぶようだ。

探偵と、親友エバハートら彼を取り巻く人々を見続けていきたいシリーズだ。
誘拐―名無しの探偵シリーズ (新潮文庫 フ 12-1)Amazon書評・レビュー:誘拐―名無しの探偵シリーズ (新潮文庫 フ 12-1)より
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