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深い河
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深い河の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.32pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全166件 161~166 9/9ページ
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若い人,年取った人。幾人かの男と女の人生が,つづれ織りのように静かに語られていきます。何年か経って,ふと本棚に見つけ,夕暮れの中でまた読み返す。そんな本です。「死海のほとり」もそうです。 | ||||
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最初の数ページから嗚咽をあげながら読んだ小説は初めてです。(電車の中で読んで来なくて本当に良かった~。)宇多田ヒカル嬢の「ディープリバー」はこの小説から生まれたと聞き、ミーハー気分で読み始めたのですが、その奥深さに読み終えてからもぼーっとしてしまいました。人生の哀しさや人間の孤独なんかがタイトル通り「深い河」のように綿々と綴られているのですが、暗いということはありません。文章には「悲しい話」につきものの偽善者的なところもなく、読書中に流した涙で普段の生活の中で付いてしまった心の垢を洗い流せたという気分になりました。 | ||||
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幾人もの人生が語られている。それぞれが違うものを背負い、違う思いで河を見つめる。劇的な展開があるわけではないが、登場人物の誰かに貴方も共感できると思う | ||||
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普段口にはしないけれど、人それぞれに胸に秘めている思いがある。 それらを垣間見た気がします。 | ||||
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善も悪も母なるガンジス川によってすべて流されてしまう。そんな舞台にキリストの愛が融合する。私たち日本人の失われつつあるものの一つがここにあるのではないでしょうか? | ||||
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遠藤周作は「沈黙」を呼んで以来久しくご無沙汰していたが、分量もすくなく読みやすく、しかも泣けます。かなりのオススメ。 物語は突然の妻の死で幕をあける。男は妻の突然の死を受け入れる事が出来ない、典型的な日本人の夫らしく妻をいたわり、愛する事をしてこなかった彼が気づいたものは「空気のようだ」と思っていた妻が、本当の空気のようになくてはならないものであったという事実であった。おとなしく、感情をあらわにすることのなかった妻が、乱れるようにして吐いた最後の言葉を追って彼はガンジス川へ旅立つ「必ず生まれ変わるから、この世のどこかに・・・。」 この本では五人の日本人がそれぞれの理由を背負ってインドへ行く。あるものは妻の「転生」というおよそありえない可能性を追って。あるものは太平洋戦争中ビルマで戦って死んでいった親友を弔うため。またあるものは、自分には信じられない「何か」を信じ、そのために「破門」の烙印さえ押された神父の友人を探しに。 私を含め、多くの日本人は無神論者であり基督教の言う神なるものの存在を信じない。しかし、本当に絶望的な時や何かにすがりたい時、誰しも一度は人間ではない物に祈った事があるのではないだろうか。テストの結果発表を見るとき、家族の危篤を伝えられたとき、罪から逃げようとしている時。どんな世界の、どんな階層の人間でも心に苦しみを持ち、その苦しみから逃れるために何かにすがり、祈る。その何かがこの本の中では「玉ねぎ」であり「深い河」ガンジス川なのだろう。 この本の一つのテーマは「転生」だが、物語から伝わってくるのはそれだけではない。 人間の感情には多くのグレーゾーンが存在し、誰もがその葛藤に悩まされている。人間の心が描き出す愛憎は水と油のようなものではない。たまらなく愛しい思いの中にも、深い憎しみが隠されているはず。様々な気づかなかった事に気づかせてくれる名作である。 | ||||
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