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TUGUMI
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TUGUMIの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全106件 41~60 3/6ページ
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眉目秀麗なのにガサツで汚い言葉を使う、つぐみ。何故彼女はそうしているのか、などと考えるのは野暮だなと感じさせてくれる、潔い生き方をしている少女達の、一夏の思い出。映画は見ていませんが、海辺の町の、光に満ちた景色がいっぱいに広がった世界を楽しめます。 | ||||
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教科書に載る名作です。 つぐみの行動力、内に秘めた熱い物に反比例する体の弱さ。 体が弱いのにもかかわらず、いつも無茶して回りを心配させる、そんなつぐみに虜になりました | ||||
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つぐみは、生まれつき病弱で、憎悪と反抗だけを生きる力にして18歳まで生きてきた。 そのつぐみが生まれて初めて自分以外のもののために怒ったとき、彼女は自分の命を投げ出して、心に溜めていたすべての憎悪をぶつける。 まりあは、未婚の母の子で、つぐみの実家に母と二人で居候して高校生までを過ごした。 大学進学を機にふるさとを離れたまりあに、つぐみの実家の旅館が今年限りで廃業することが伝えられる。まりあは夏休みを利用して、少女時代最後で最高の夏に向かう。 人は次々に新しいものと出会って、すこしずつ変わっていく。自然といろんなことを忘れたり、切り捨てたりする。人生は「さけがたいけれど決して不幸ではない自然な別離」に満ちている。 そうやって、彼女たちの夏は、終わりを告げた。 夏の海辺の強い陽ざしのなかに、「なつかしい」と「せつない」がぎゅっと濃縮してパッケージされた一冊。 | ||||
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最後にはつぐみの死を匂わせて終わる。しかし残された人たちは「つぐみ」の存在感を感じつつ、生きなければいけないのだ。 つぐみの周りの人々も一番感受性の豊な年だったろう。その人々の鎮魂歌でもあり、それだから「生きていこう」という希望が見られる。 切ない小説だった。 | ||||
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こういった感動ものの日常作品をいくつか読んでいますが、そういったものに共通するのが話の薄さです。 物語は3人の少女と1人の少年で成り立っていて、話が進んでいきますが、全くおもしろみもなく終わります。 日常もので青春や愛を描いたものに共通するのが 、淡々と送る日々です。 そんな日記のような文章のどこにおもしろみを見出だせばいいのか。 昨今の日常系の小説と同じレベルで非常に残念でした。 今度こそはこういったジャンルで面白い小説なのか、とても感動するような内容なのかと期待していましたが、もはや日常ものの小説で楽しみを与えるものはないのかもしれません。 | ||||
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著者は、『TUGUMI』で第二回山本周五郎賞を受賞した吉本ばなな。 (1992.3.10 – 1995.3.20 10版) 「私は」、病弱で生意気な美少女つぐみと育った小さな町へ帰省した。 その淡い夜につぐみと私は、ふるさと最後の夏を過ごす少年と出会う。 少女から大人へと、移りゆく季節のきらめきにあふれた透明な夏の話。 つぐみは今風に言うとちょっと気性の荒い「ツンデレ」になるのだろうか。 つぐみに声をつけるのなら、釘宮理恵がしっくりくるかなと思う(笑) 当時にそんな浮いた言葉はなかったと思うけれど、題名にもなっているこのつぐみがいい味を出していて、吉本ばななの真骨頂みたいなものを感じた。 初めはとっつきにくかった「私」も徐々につぐみを(いい意味で)無視できるようないい関係に変わっていくのは、読んでいて口元が緩んだ。 物語のベースには薄い「優しさ」のようなものがあるんだけれども、それを覆うふわふわとした「否定的なもの」がいい塩梅で覆い隠している。 この物語に関しても決してハッピーエンドでもないし、劇的な、小説的な何かが起こるわけでもない、しかし、読み終わった頃には物哀しいものが溜まっている。 吉本ばななの代表作である本書、読んで損のない一冊です。 ───ひとりの人間はあらゆる段階の心を、あらゆる良きものや汚いものの混沌を抱えて、自分ひとりでその重みを支えて生きてゆくのだ。まわりにいる好きな人達になるべく親切にしたいと願いながら、ひとりで(p.48-49) ───海辺の町の雨は特別ひっそりと降る気がする。海が音を吸い取ってしまうのだろうか。東京に住んでびっくりしたのは、雨がことさらざあざあ音をたてて降るような感じがすることだ。(p.103) | ||||
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つぐみは最後までつぐみだった。彼女はどんな顔をしていて、どんな声なのだろうと自分の中でイメージしてみる。幸せな読書時間を与えてくれた作品でした。 | ||||
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青春の実験的文学「吉本ばなな」の本「TUGUMI」を読んだのは実に、BOOK-OFFでなんとなく見つけたからであったが、もう一冊、題名は忘れたが「とかげ」が掲載されている短編集も読んでいる。読後感としては「TUGUMI」は長編だけあって、いつもながら神経質で自欲的で若者特有の繊細さは「吉本ばなな」の持ち味であるが全体としては「海」がテーマであることもあって、おおらかさで貫かれている。つぐみ、の異様な性格や行動や言動は病弱であることに、頼っているが気になるのは後半のハメを外した展開、穴をひとりで掘ってみたり、愛犬が不良学生に殺されてしまうなど意外性を狙ったのはわかるが、これは非現実的でありサスペンスのようであってこの作品の脈絡を乱してしまっているのが残念なところ。純文学ならばもう少し作品の乱れに留意してもらいたかった。そのあたりが実験的文学による所以であろう。比較すれば若き日のフランソヮーズ・サガンや中沢けいにも似ているような気がするのは私だけだろうか?「吉本ばなな」は青春のすべてを作品上に叩きつけ自分の限界に挑戦したのは容易に想像できるのである。 | ||||
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古い記憶にあらすじを 著者本人がうまくねたばれしないようにラジオで紹介していた というのがあって読んでみた。 少し思い出してあーあとかおもった | ||||
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おもしろかったです。また吉本ばななさんの違う作品を読みたいと思いました。 | ||||
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登場人物が皆魅力的だし、山本容子さんのエッチングも良い。何度も訪れた家族旅行の思い出の地をとどめておきたくて書いた小説だというあとがきを読み、肩肘張らぬ温かい文体の出自を知りました。小説家というのはなんと羨ましい!「お化けのポスト」の章は特に鮮烈です。 | ||||
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吉本ばななのベストセラー作だが、この小説には二つの点で魅力を感じる。 まず一つは伊豆の海辺の町の描写。海辺の景色、海と自然の中で旅館を営む家族の姿。誰もがこのような故郷を持っているわけではない。だが、日本人が懐かしく感じる景色や空気感であり、「心の中の故郷」ではないだろうか。 「つぐみ」や「まりあ」はその懐かしい景色の中で描かれることによって、一層瑞々しく生き生きとして読む側に迫ってくる。 そしてヒロイン「つぐみ」の描写が印象的だ。病弱という設定により、自意識過剰で、我儘で、少し意地悪で、でも本当は悪い人間として描かれる。実は、人間誰しも「つぐみ」のような欠点は持っていて、日常を無難に生きるために抑えているだけなのだと思う。しかし、人間、自意識過剰で自分に都合良く考えるからなんとか心のバランスを保っているのかも知れない。「つぐみ」はそんな自分自身の姿を描く。その描き方はストレートであっけらかんとして、ここまで描いてくれれば爽快感もある。 ラストの一連のシークエンスは、そんな「つぐみ」の心の脱皮を感じさせる。自意識過剰をすべて出し切ったことで、自分の中の嫌な部分を昇華させることができたのではないだろうか? 「つぐみ」はこの小説の後も「つぐみ」であり続けると思う。でも、少しだけ、そんな自分を冷静に見つめていくような予感がする。 「TUGUMI」という小説は、懐かしい風景の描写の中、自意識過剰な自分を再確認させ、それを冷静に自分で理解させてくれる小説だった。それもうじうじとした感じではなく、カラッとした爽快感で。 | ||||
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「キッチン」「哀しい予感」「デットエンドの思い出」。 4冊目に読んだのが「TUGUMI」。 山本周五郎賞を受賞しているのですね。 でも、私は、前述の3作品の方が好きです。 体が心についていかない、つぐみのもどかしさ、苛立ちは何となく理解できますが、我が儘な人は基本好きではないので、つぐみに感情移入ができませんでした。 恭一と犬と浜を歩くつぐみを描いた部分は、想像力を掻き立てられましたが……。 つぐみが、まりあに出した手紙も私の心には響きませんでした。 | ||||
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十代の時の一番好きな小説でしたが、今読むと随分違う印象を持ちました。今読むと少女マンガを文学にしたような人間描写にはそれほど新しいものを感じなかったのですが(かっこいい男性の描き方、すらりと細くて手足が長くて肩幅が広くて、十代なのに性欲を全く感じさせないなど、少女漫画のまま)、なんといっても良かったのが西伊豆の海の町への郷愁と雰囲気です。まりあにとっては海の町という場所自体が、人間と同等かそれ以上に大切なものなんですね。次の休暇にぜひ西伊豆の旅館に泊まりにいきたいです。実写映画化されましたが、たぶんこれはアニメ映画化した方が合うと思うので、してほしいですね。月光の下の橋の下で風で揺れるたくさんの白い花とか、背景画が見たいです。 | ||||
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子供のころ読んだ時には良さが理解できなかったけれど、大人になった今、改めて読んでみると、いかにこの小説が素晴らしいものかよくわかった。よしもとばななの感性はすばらしい。きらきらと純文学的な上品な表現でちりばめられた描写も、テーマも、キャラクター設定も素晴らしい。とても懐かしいものを思い出す。心が温かく、切なくなる。大人になった今、ぜひ読みたい一冊です。 | ||||
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実は薦めた友人たちにはあまり高評価は得られませんでした。 しかし、私的には、この作品は、恐らく一生手放せないものとなりそうです。 私の母は36歳という若さで癌で亡くなったのですが、その実家が静岡で、海の目の前にある家なのです。私と妹は、毎年夏になると1週間くらい?姉妹だけで泊まりに行っていました。おばあちゃんには随分ワガママを言い、色んなものを買ってもらったりしました。 母が亡くなり、しばらくすると新しく継母が来ました。私は寂しかったので継母が家に来てくれたことはうれしかったのですが、それと同時に、生みの母の実家とは疎遠になり、遊びに行くこともなくなってしまいました。まあ色々あったようです。それも疎遠になってしまった理由のひとつです。 悪いなあと思いつつ、そのまま連絡することもなくなり、ついに静岡のおばあちゃんは亡くなりました。私も妹も、生きているうちに会いに行きたかった(けれど行ける状況ではなかった)という思いのまま、実母の生家とは断絶状態でお葬式にも行けませんでした。 そんな時に出会ったのがこの物語です。この物語を読むと、静岡で過ごした夏休みの出来事が、ぶわっと一気によみがえってくるのです。毎日嗅いだ潮のにおい。寄せては返す波の音で眠れなかった夜。毎日海に行くのが楽しくてしょうがなかった日々。でも、時々ホームシックになって、お母さんがすごく恋しくなったりして。 子供の頃、私に起こった出来事の情景がものすごくリンクしてしまうのです。 この本を読むと、おばあちゃんに対する後悔と、子供の頃の記憶と、すべてが一気によみがえって、私の胸をしめつけるのです。 | ||||
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センターの過去問をそこそこやった人なら、この作品は見たことがあるのではないでしょうか。 私は小説の問題文に採用された一部を読み、著者の作品にはまりました。 振り返ってみると、デッドエンドの思い出やムーンライトシャドウに並ぶできだと、個人的には思います。 | ||||
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吉本ばななの作品は、最初『キッチン』を読んで、今ひとつピンと来なかったので、相性が悪いのかな、と思っていました。なので同時に購入した『TUGUMI』についても、せっかく買ったのだから一応読んでみようかという感じで、さほど期待していなかったのですが、思いのほか嵌ってしまいました。 つぐみの破天荒ぶりが清々しいですね。 幾度も生死を彷徨い、何時どうなるかも分からない不安定な己を抱えるが故の達観みたいなものを感じました。 つぐみは死というものを身近に感じるが故に、生きることに貪欲になれるのかもしれませんね。そして周りの穏やかな日常に波乱を起こすエンターテイナーでもある気がします。 | ||||
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◆病弱で生意気な美少女つぐみ。彼女と育った海辺の小さな町へ帰省した夏、まだ淡い夜の始まりに、つぐみと私は、ふるさとの最後のひと夏をともにする少年に出会った。 少女から大人へと変わりゆく季節の、二度とかえらないきらめきを描く、切なく透明な物語。 ◆つぐみの言動は非常識で正直でまっすぐ。失礼といった域をはるかに超えた人付き合いは簡単にできるものではない。 彼女のそんな価値観は病弱な体を生まれながらにしてもったことにも起因しているのだろう。 心と体のバランスが一切とれないのに、無理し続けることは簡単ではない。 彼女の周りの人間は揃ってみな思いやりに溢れとても寛容。 映画にも少し興味がある。 | ||||
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私にとってよしもとばななさんの本を読むのはこのTSUGUMIが初めてで、この本との出会い以降、よしもとばななさんファンになりました。 登場人物の心情が適切な言葉で描かれていて、すっと入ってくる&同時に丁寧に描かれているためしっくりとくる、ここまで自分の気持ちにぴったり寄り添う小説はありませんでした。つぐみもとっても魅力的。大好きな一冊です。 | ||||
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