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噂 殺人者のひそむ町



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【この小説が収録されている参考書籍】
噂 殺人者のひそむ町 (集英社文庫)

噂 殺人者のひそむ町の評価: 4.29/5点 レビュー 7件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.29pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全7件 1~7 1/1ページ
No.7:
(5pt)

衝撃の真相、ラストで再度驚愕

最近日本人作家によるkindleで読めるミステリばかり読んでいたので気分を変えるために海外の紙の文庫を手に取りました。噂というタイトルに惹かれ。
イギリスの海のある田舎町で奮闘するシングルマザーの生活がコージーでいい感じ…と読み進めると…。
かつて世間を震撼させた少年犯罪の犯人が名前を変えてこの町に住んでいるらしい…?噂はじわじわと広がり(主人公もそのきっかけを作ってしまう)、疑われた人物への嫌がらせ、ママ友や知人へ次々わく疑念、フリーの記者である恋人への揺れる心、やや思慮の浅い主人公(まあでも等身大なのかな)の日常はジェットコースターのように翻弄され、やがて驚愕の真相に…

掛け値なしに驚愕した真相でした。さらに最後の最後の駄目押しの驚き。デビュー作にして2019年の英国ベストセラーベスト10にランクインしたのも納得。主人公の浅はかなところも含めて読んだら友達と語り合いたくなる面白さでした。この「人のことは所詮分からない」という人生観、色々な母子が出て来ますがお涙頂戴に帰結しないイギリスのドライさは好きです。
登場人物が多いので冒頭の人物表にメモを取りながらが読むといいかも。
噂 殺人者のひそむ町 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:噂 殺人者のひそむ町 (集英社文庫)より
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No.6:
(4pt)

出来事が少ない。

登場人物が結構多くて、しかも最終的にはその大半が出来事そのものには関係しないため、無駄なページを読まされた気になる。だが、噂とはそのように多数の人々の間を渡り歩きながら巨大化するものなのだと考えれば納得もできる。しかし焦点は噂であるため、出来事らしい出来事が終盤に至るまで何も起こらない点は退屈ではあるかもしれない。また、人物描写がほとんどなされないので、登場人物が一体何歳ぐらいなのか、そしてどんな要望なのか、などということが推測しづらいという難点もある。しかしそれだけに結末への持って行き方は圧倒的。最後で天地がひっくり返る状況におそらく読者は圧倒されるだろう。
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No.5:
(5pt)

面白かった!

面白かったです!いつもは殺人事件など刑事物が好きなんですが。こちらは誰も殺されませんが笑、一気に読みました。
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No.4:
(4pt)

「他人事」から「当事者」へと変貌する時。

噂話やゴシップ等は、そういう類の話が好きな人々によって広まるものだと思っていた。
しかし本作読了後、噂の恐ろしいところはそういった類の人々だけでなく、
噂やゴシップを嫌っている人ですらも無意識に話してしまっていること事だと考えを改めた。

本作で描かれている噂が広まっていく過程はとてもリアルだ。
主人公のジョアンナは噂を広めることが目的ではなく、ママ友と仲良くなるためのきっかけ作りや
会話の流れを断ち切る目的のために、あくまで手段として噂話を用いる。
このコミュニケーションの一環として噂話を用いるという描写には、誰しも心当たりがあるのではないだろうか。
もちろん噂話を口にした本人に悪気など一切ない。
それが及ぼす影響や、その噂話の当事者がどういう気持ちになるかなど全く考えていない。
本作が突きつける情報の扱い方やそれに対する考え方は、SNSの普及によりフェイクニュースが氾濫する今だからこそ私たちにより突き刺さる。

そして噂の持つ恐ろしさを描く上手さもさることながら、本作はミステリー、サスペンスとしても素晴らしい。
本当に町に殺人鬼はいるのか、いるとしたらそれは誰なのかというフーダニット形式をとる本作。
様々な登場人物が怪しく見えてくるミスディレクションや、Twitterなどを用いたサスペンス要素も本作の魅力の一つだ。

本作未読の方は、出来れば前情報は何も入れずに本作を読んでいただきたい。
そしてラストの驚愕を是非味わってほしい。
あくまで「他人事」だと思っていた噂が、突然「当事者」へと変貌する恐ろしさとミステリーを巧みに混ぜ合わせた本作。
本作がデビュー作である著者の次作が早くも楽しみだ。
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No.3:
(3pt)

可もなく不可もなく

頁数の割に登場人物の数が多くごちゃごちゃしている事、噂や誹謗中傷という人間の醜い部分にスポットを当てた内容である事、あまり賢いとはいえない主人公にどこか共感できない部分があって、驚く内容ではあるのは確かですが、面白かったかというと微妙な感じでした。特に惹きこまれるものはありませんでしたが、処女作としてはいい出来だと思います。
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No.2:
(4pt)

穏やかな小さな町にもいろいろな人が住んでいる

本来ならゴシップなどに加わりたくない主人公が、そのときの家庭状況や心理状態である意味しかたなく口にしたことばが波紋を広げてしまう。自分のせいなのだろうか……と悩む主人公の不安がよく描かれていた。いわくありげな人物が何人も出てくるので、最後まで飽きずに読めた。なんといっても最後の1行がいい。話が収まるところに収まって、この物語ももう終わる、というところで、それまでの人物像がひっくりかえった。これがなくても物語は成立したが、あったおかげで引き締まった。
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No.1:
(5pt)

噂サスペンスレビュー1編を記す。

ちょっと長い訳題の英国サスペンス。
海辺の田舎町で怖い噂が広まっていく。四十数年前に幼児を殺した当時10才の少女が、成長してこの街に住んでいると。
子持ちジョアンナには周囲の人が怪しく見えてきて、町では噂が原因の騒動も起き、ジョアンナに怪しいメールも届く。未婚夫の黒人ジャーナリストのマイクルは、住人の一人がその女の友人ではないかと疑い始める。
その先はマグマが爆発した如く、波瀾万丈の展開となる。
ジョナンナがたどり着いた意外な、恐るべき真実については、こういうサスペンス好きの読者にはある程度予想がつく。だが、思いつくことと、上手に展開することは別の才能。この作者はかなりうまい。
さらに、作者はもう一ひねりして、最後のクライマックスへ運んでいく。このもう一ひねりは予測できない。
結婚しない夫婦、ジョアンナとマイクルの愛のエピソードも良かった。
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