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(短編集)
蝉かえる
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蝉かえるの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.41pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
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爽やか。 | ||||
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前作は読んでいませんが全く問題なく楽しめました。 1話の短さで、その土地の空気感や景色が脳裏に浮かぶ… さくっと世界観に浸れる構成がとても素敵な本でした。 エリ沢くんは全編通して出てきますが主人公という感じではないので、エリ沢くんが合わないな〜と感じることもないです。いいキャラ。 短編集なので、大きな感動や驚きはないですが、読みやすさと世界観の素敵さは、読書苦手な方にもお勧めできる本です。 | ||||
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短編で読みやすく、昆虫を絡めたストーリー展開が非常に新鮮で、 楽しめました。 | ||||
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始めはあまり感情を揺さぶられる事もなく、さらりと読んでいたが、「ホタル計画」が秀逸だった。ここでこうくるのかと。行った事もない北海道の風を切なく感じた。 | ||||
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とてもうまくできていると思いました。 各編の中で、主人公との関わりがあります。 また、さりげなく現代的なテーマが盛り込まれていて 「深い!」と感じました。 | ||||
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最近警察小説ものばかり読んでいたので、本格的な推理小説を久し振りに読みました。面白かったです。早速、「サーチライトと誘蛾灯」買い、読み始めています。おもしろそうです。 | ||||
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表題作には都筑道夫の連作ミステリー 『にぎやかな悪霊たち』の一篇『出雲ぎつね』に通じるテイストが感じられ ノスタルジックな気分にさせられた。 | ||||
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とても良い作品でした。最近は帯の誇張でガッカリすることが多いのですが、これは間違いなかったです。表題作はそれほどジワッとしませんが、読み進めればどんどん沁みてきます。ミステリを普段読まない人に「お勧めは?」と聞かれたら、まずこの作品を勧めます。読みやすいけれど安っぽくない。奥の深い作品だと思いました。 | ||||
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前編の『サーチライトと誘蛾灯』もハイクオリティな短編集だったが、続編ではそれを軽々とうわまわってきた印象。 二つの事件のつながりが見事な『コマチグモ』に加え、意外性と悲しさ・切なさがきれいに共存している『彼方の甲虫』と『ホタル計画』は、控えめにいって傑作だと思う。 次はどんな作品を読めるのか今から楽しみだ。 | ||||
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昆虫好きの青年が謎を解くミステリ短編集。 前作は実のところ、よくできてはいるもののそこまでハマり切れなかった印象だったのだけど、本作で一気に覆った感じ。その最たる要因は、これまで探偵装置でしかなかった主人公・魞沢泉のキャラクターを掘り下げ、彼の人物像をくっきりさせることに大成功したからだと思う。各短編すべてがハイレベルで、これだけの分量の中にキレのあるロジックと盲点を突くどんでん返しと真相がしっかり備えられていて、本当にいいものを読んだなあ、という満足感がある。 妙な設定に頼らず、コンパクトにまとめ、その上で「そうそう、こういうのでいいんだよ!」という読後感を抱かせる、本当に難しい仕事がしっかりと成し遂げられていて、とても嬉しくなった。傑作という言葉で形容することに、なんら躊躇いを抱かせない作品だと思う。 | ||||
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自分の中でホワットダニットと言えば京極夏彦なのですが、基本構造としては、 1. 興味を引く奇妙な事象を提示して 2. その事象が起きた理由をロジカルに推察して 3. 背景に何が起こっていたのか驚愕の真実を示してスッキリ納得 かと思います。多くのホワットダニットは1と3がメインであるのに対し、この「蝉かえる」は2も重視している作品で、好感が持てます。 ただ、面白かったのは面白かったのですが、そこまで高評価になるか…?という感じもありました。 奇妙な謎が提示されて、そこそこのロジックで、少し物悲しい真相が判明し、心を動かされる…言ってしまえば、それだけなのです。 ロジカルではあるのですが後出し情報も多く、唸るほどきれいなロジック、見たことがないようなロジックではない。 最近ミステリのレビューのたびに「新規性」と書いており、他人に偉そうに言う自分に嫌な気分にもなるのですが、やはり自分はあまりこの作品に新規性を感じられなかったです。 おそらく自分はこの作品を読み返すこともないでしょうし、一年経ったら内容を忘れていると思います。 また、最後のアフリカ睡眠病の話は自分の仕事の専門分野とかなり近かったため、ちょっとあり得ない展開・動機に興ざめでした。 あと、やたら髄液検査が痛い痛いと書いてあるのですが、基本的には採血ぐらいの痛みしかない検査です。骨髄検査と間違えているのでしょうか? | ||||
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1文が長くなく端的で理解しやすく物語のなかにす~っと入っていきやすい。昆虫のこと、生態系のことを知らなくてもそれがもたらすミステリーにどんどん引き込まれていく文体がよかったです。 | ||||
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これは面白い。 主人公の魞沢泉のとぼけた味わいと周りの人々(ミステリーなのになぜかいい人ばかり)との軽妙なかけあいが面白くて、どんどんと読み進めてしまう。 ミステリーとしては、途中で仕掛けに気づいてしまうところもあるのだけれど、とにかく魞沢泉のキャラクターが魅力的過ぎて、読み終わるのがもったいない気分。 ちなみに表題作の伏線の回収は見事。 「えっ、そこまで」というところまでピタリとはまってしまう。 | ||||
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どの短編も昆虫が絡んでくることによって、季節感とそこから滲みだす詩情が、作品に独特の味わいを与えている。また、そんな風趣をもった背景から立ちあがった事件であればこそ、事件の関係者たちの人生の機微や、そこにある社会問題・環境問題などが、より複雑な陰影をもって伝わってきて、謎解きの面白さだけにとどまらない内容の豊かさを感じさせてくれる。いろんなミステリのベストテンで、高評価を受けているのも肯ける短編集である。 唯一やや物足りなさを感じたのは、泡坂妻夫氏の亜愛一郎シリーズへのリスペクトから創作された作品であるなら、ワンパターンの面白さがもっとある作品であったらと思ったこと。謎解きのポイントに気づいた瞬間、亜愛一郎が白目を出したり、三角形の顔をした洋装の老婦人が必ずどこかに登場したりと、ワンパターンの楽しさにあふれている泡坂作品。それは、ポパイのホウレン草が毎回どんなシチュエーションで飛び出すか、子供のころ胸おどらせてテレビアニメを見た楽しさなどから構想されたとか。そうしたワンパターンの趣向がよく生かされた作品になっていたら、本作の名探偵クンも、さらに魅力的なキャラ立ちを得たのではないかと思った。名探偵というヒーローものの楽しさの一つは、ワンパターンの面白さだ。黄門様の印籠とか、「月に代わっておしおきよ!」とか、「ジッチャンの名にかけて」…いや、これは無断でパクったらしいから、ちょっと…。 | ||||
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複雑な謎解きはない。会話の妙に思わずクスッとしてしまう。探偵役の自然な軽さとなぜか哀しみが見えかくれする。次回作が読みたい。ただそれだけです。勝手にこれを映像化したら、大野くんかなと思ってしまったけど。 | ||||
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良いですね。粒ぞろいの短編集です。中でも表題作の蝉かえる、そして彼方の甲虫が個人的にはとても良かった。 前作も面白かったですが、やや地味でしたし、探偵役も虫好きという個性しかありませんでした。今作はこの探偵役の人間性が格段に深まっています。 独断ですが、今年のこのミステリーが凄い、本格ミステリベスト10の10位以内に間違いなく入ると思います。本ミスはひょっとしたら1位も…。 | ||||
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面白い! どんでん返しにこじつけ感がなく、1話ごとに膝を打つ感覚がある。 こういうミステリいいですよね。 | ||||
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前作で次作を期待すると書いたが、素晴らしい出来栄えになった。探偵役の魞沢のふわふわした人柄が全編を貫いていて、作品の味わいを決めている。一見ぼうっとしているようでいて、物事の勘所は外さない魞沢。それが作品の深みに繋がっている。表題作の「蝉かえる」や「サブサハラの蠅」などはなかなかの感動作だ。ミステリーではあるが、謎を解明するのが終着ではなく、謎の背景をちゃんと味わせてくれるのだ。 | ||||
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おもしろい。とても軽いタッチの文体です。しかし何気なく読み進めると、小説の中のすべてのエピソードが伏線になっている、という構造に度肝を抜かれます。このような構造を使うと物語がかなり窮屈に感じられるのが普通ですが、この作者の小説にはそのようなことは一切ありません。短編ミステリのオールタイムベストに載せたいような作品がいくつもありました。次回作も楽しみです。 | ||||
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「蝉かえる サーチライトと誘蛾灯」(櫻田智也 東京創元社)を読みました。探偵役・魞沢泉を主人公にした連作短編集。5つの短編が収録されています。 (1)蟬かえる・・・・・山形。御隠の森。伝奇ものかと思いましたが、そうではなく、地方に今なお残るタブー、地震、奇妙な体験。そして、セミ供養。物語は、巧緻に反転し、その終盤、切れのある驚きをもたらします。 (2)コマチグモ・・・・交錯する事件。出動した救急車が、もうひとつの事故に遭遇します。子グモと母グモ。少女だけが隠し持つある烈しさ。これもまた間然するところのない短編だと思います。 (3)彼方の甲虫・・・・奥羽山脈北部の山。ミスディレクションを決めてみせて、”スカラベ”の反転を誘います。動機が少し弱いと感じました。「明日がくることと、ぼくに明日があることは、同じではない」 (4)ホタル計画・・・・消えたサイエンス・ライターを探して、雑誌編集長・斎藤が北海道に向かいます。発光するホタル。何があったのか?少しパセティックですが、傑作だと思います。シリーズ中、一回しか使えないサプライズ。舞台監督・蜷川幸雄が言うところの「一瞬の叙情」が流れ、巧緻で、物語がうねりながらエンディングを迎えます。 (5)サブサハラの蠅・・・アフリカから持ち帰った蠅のさなぎ。この短編集の中では、一番インパクトが弱い。 民俗学、母親と少女、人種と悪意、遺伝子組み換え、そしてアフリカの病というメイン・テーマに生物学と昆虫学を駆使した探偵・魞沢がそれぞれのミステリを解き明かします。魞沢を語ろうとすると、その手品を解き明かすことになりそうなのでやめておきましょう(笑) | ||||
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