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(短編集)
営繕かるかや怪異譚 その弐
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営繕かるかや怪異譚 その弐の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.32pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全32件 21~32 2/2ページ
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相変わらず小野不由美先生の作品は緻密で素晴らしい。ちょっと怖くて温かい不思議な話でした。 | ||||
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入院時に読もうと思って購入しましたが、入院が伸びに伸びているので 未だに読んでいませんが、一巻は読んだので期待大です | ||||
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前巻より、結末のはっきりしない話が多い感じがしました。余計怖い、というか・・・。 | ||||
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建物にまつわる怪異を、解決するのではなく、営繕することでやりすごす、という形式の怪異譚を6編収録しています。 冒頭に収録されている「芙蓉忌」が怖かったです。 さてもおそろしき女の情念かなぁ、と講釈師の声が聞こえてきそうなほど古めかしいお話ですが、それを簡潔でモダンな文章で描いています。 ようやく怪異が遠ざかったのかと思ったら、ラストで……。 いやあ、怖い怖い。 最初の1編を除くと、あとは怖いけれども、温かな印象で終わるように書かれています。 著者の心境に変化があったのでしょうか。 個人的によかったと思うものを、掲載順に3つあげます。 「芙蓉忌」 「水の声」 「まさくに」 | ||||
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「芙蓉忌」 怪異譚には、”魔”に魅入られるという話がありますが、そういうお話。 男はとなりを覗き込み”魔”に魅入られている。そこへ、堂原らしきおにいさんが忠告にやってくる。が、肝心の”かるかや尾端”は、ちょっとあいさつするだけでとなりを営繕。怪異は収まるものの男にとっては有難迷惑。しかし、怪異は形を変えて男の下へ・・・ 他の話と比べてちょっと面食らいます。 「関守」 ”わらべ歌”って、よく意味が分からなかったりします。 ”とーりゃんせ、とーりゃんせ~行きはよいよい、かえりは恐い~”・・・なんで? なんで怖いんだろう・・・鬼がでるから?・・・わたし見たことある・・・ ほんとうは何だったかは、尾端のおにいさんが教えてくれます。 「まつとし聞かば」 人畜無害で小心者で、だから、家にいて子供と遊んであげて・・・そしたら、女房が家を出て行ってしまった。理由も言わずに・・・。実家に帰り、自分の母親と子供で暮らし始めたが、母親は病気になり入院。子供が可愛がっていた猫は死んでしまう。しかし、それを子供に言えなかった・・・なぜ?子供を悲しませたくなかったから?いや、自分が子供にどう向き合っていいのかわからなかったから・・・それって子供のため?それとも・・・ そしたらなんと、子供が、”夜、猫が帰ってきた”と言う! この子は知らない・・・帰ってきたのは・・・何? 尾端が言う。 「心配なら、夜は息子さんと一緒に休んであげたらどうでしょう」 息子に言おう・・・ 「魂やどりて」 たまにいますよネ。自分の考えやイメージを変えたがらない人。自己中というほどではないのかもしれないが、”ふつう、そんなことしないでしょ”と言われても、”私はこれでいいの!”って言う・・・でも、変・・・ 古い物には、以前使っていた人の魂が宿るという。昔は、物を大事にした。それはもう、簡単に買える時代ではなかったから。だから、おかしな使い方をすると・・・”いや、捨てるわけではないので、再利用するんだからいいじゃない!”・・・でもそういう使い方は・・・それを作った人の心が・・・魂が・・・ 「私はこういうことには詳しくないのですが・・・」と言いながら、さすが尾端は良く知っている。 「水の声」 最初の「芙蓉忌」もそうでしたが、小野先生、趣向を変えてきてますね。 「隈田工務店」が出てきます。隈田さんってこういうところに住んでいたのですね・・・普通の工務店です。 尾端がどんなところに住んでるのかはわかりませんが、それは関係ない。 その隈田さんの知り合いの女の子が、結婚を考えている彼が、こんなことを言う。 「僕には結婚する資格がないんだ」・・・その理由「たぶん、僕はもうじき死んでしまうから」 話を聞いて、あの”尾端”が困り顔! そして推理・・・”事件”の真相は・・・ 「まさくに」 家の守り神というと、”座敷わらし”が有名。 でも、首吊ってまで・・・律儀すぎる。 そして、尾端が鋭く探り当てる! ”何を?”って、読めばわかります。 最後に余計なことですが、レビューの催促?が2回来た。シュヴァンクマイエルの「ファウスト」のときは3回目でやっと書いたので、今回は2回目で書いた。なんか、この手のものはレビューの”催促”が来る。他は来ないような・・・これってAmazonの怪異なの? | ||||
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前作に続く怪異譚集。6つの短編からなる。 古い城下町が舞台。町が古いと建物だけでなく、人々が使っている道具や建具も古くなる。日本人は長く生きた動物や古くなった道具は化けると考えてきた。化け猫や付喪神などである。飼っていた猫の思いが去らない。神社を参拝する人々を守ってくれる木戸。不慮の死を遂げた少年の思いがとりつく古屋。貧しい北国の人々が思いを込めて縫った着物。良い感情もあれば悪い感情もある。様々な思いがあちこちに残っているのが古い町だ。 一番気に入ったのは最後の短編だ。家が古いということは、それを守ってくれる、目には見えない存在も続いているということなのだね。その寿命が尽きようとするとき…。昔からある、天井いたのシミが人の顔に見えるということからの発送なのかもしれない。 | ||||
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オムニバス形式で、それぞれのお話で背筋が寒くなるのですが、尾端さんの登場で各話の登場人物だけでなく、読み手も救われます、何という安心感のあるお人なことか(笑) 怖さで言うなら1巻の方が恐かったように思いますが、やはり小野不由美さんの作り出すお話や世界観は珠玉そのもの。 その世界観の伝え方が私では分かりませんが、しとしとと静かに降る雨、しかし湿り気のない、爽やかな雨…ときに寒く、ときに哀しく… 単なるホラーとも言い難く、謎がほろりと解ける様までも美しい、秋の夜長に是非お勧めしたい本です。 | ||||
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これ映像化したら面白いでしょうね。 主役の「尾端さん」が、毎回最後にチラッとしか登場しないのが 残念というか寂しいですが。それが乙なところでもあるので難しいかな。 猫の話では怖がるよりもボロボロ泣いてしまったし、ご先祖様の話では 前半のお約束のシーンがもはやコメディにしか読めなくて笑いながら読みました。 なぜ幽霊は、子供が一人でいる時に驚かしにくるのだろう? ほかのバリエーションは無いのかと突っ込んでしまいました。でもそれも ちゃんと理由があったので、納得です。 ホラーを期待して読むと、すこし怖さが足りないかもしれない。 それでも読んだあと満足感に浸れる良い一冊だと思います。 それぞれの短編が濃厚で、違った趣があって最高です。 今後は、尾端さん自身の謎に迫る話も読みたいですね。 本当に霊感は無いのか?本当は幾つなのか?いつから こんな事に巻き込まれるようになったのか? 尾端さんの存在がミステリーです。 | ||||
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ある古びた小さな元城下町で、営繕屋の尾端青年がさまざまな怪異に出会い、対処してゆくことで、住民の恐怖を鎮め、心の傷をいやすという静謐な怪異譚集の第二作。こうした基本性格は変わらず、むしろ舞台となる城下町の、時代に取り残されたひっそりとした佇まいが強調されている。読んでいて福永武彦の『廃市』を思い出してしまった。また第一話『芙蓉忌』は、ドイツの作家エーヴェルスの有名な怪奇短編『蜘蛛』を、遊女の哀しみにうまく翻案していた。 前回は、怪異にはそれぞれ特有の複雑な癖があって、尾端はそれに合わせて凝った対処をしていた。今回はそうした複雑さは目立たず、尾端の対処も「板を張る」程度のさらりとしたものである。これがかえって、怪異に浸された町の雰囲気を高めて成功していた。そして、各回の主人公である生者の心の中の空洞がひたひたと読者に伝わってきた。滋味溢れる怪異譚で、ぜひ誰かテレビドラマにしてほしい。 | ||||
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先に妻が読んで「前より怖くない」と言ってましたが、自分が読んだら前と同じように怖かったです。 完全に解決せず「怪異」が継続して終わるお話、一応の解決は見たけど怖さは消えなかったもの、結局元凶がなんだったかよくわからなかったお話等々。すっきり解決したお話もあるんですけどね。 | ||||
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前作が大好きで何度も読み返していたので、続きが出て嬉しいです。 今回はちょっとホラー度が増して、その分、営繕屋・尾端(おばな)のリフォーム度は弱くなったと思います。猫の出てくる「まつとし聞かば」が一番前作の雰囲気に近いかな。とは言え面白さは変わらずでした。 | ||||
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背筋が寒くなるほどゾッとしたかと思えば しんみりと切なくなったり 時にはウルッと涙腺が緩み また時にはほっこり心が温まり そして突き落とすように再びゾッとさせてくれる。 読書中の私の心情をグラフ化できたなら、山あり谷ありのさぞかし愉快な形になったことでしょう。 ホラーの名手小野不由美による、暑さを一時忘れられる、寝付けない熱帯夜のお供にオススメの一冊です。 | ||||
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