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(短編集)

ふがいない僕は空を見た



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【この小説が収録されている参考書籍】
ふがいない僕は空を見た
ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)

ふがいない僕は空を見たの評価: 3.91/5点 レビュー 183件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.91pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全131件 21~40 2/7ページ
No.111:
(4pt)

あっけない。すべてがあっけない。だからこそ魅力的だ。

タイトルからグッときた。どストライクだ。
するすると読めてしまい、本をよく積んでしまう私も積まずに最後まで読み進めることができた。
読み途中や読み終わったあと、登場人物をそれぞれ思い浮かべ、ふがいない僕は空を見た。というタイトルを1人ずつに当てはめていったのだが(言っている意味が伝わらないようであれば申し訳ない)、一人一人の最後にこの文を挿入したいと思うほどしっくりきた。最高だ。
まんまとタイトルに釣られて、まんまとタイトルに囚われてしまったわけだ。
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No.110:
(4pt)

愛の物語

とても歪な人間性やその関係が「性」を中心に描かれていて、物語と自分の気持ちに距離があり一体化せずに読み進めていましたが、最後の章でこの物語が心にストンと落ちたというか、温かさが心に広がりました。
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No.109:
(5pt)

窪のベスト

大好きな小説です。
窪さんの本ずっと読んでますが
結局どの本を読んでも、この作品を越えられないなぁって個人的には思ってます。
それくらいこの本がすごいってことですが、、、
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No.108:
(4pt)

読みやすい本でした。

とても良い本でした。5作の短編になっていて読みやすかった。あまり本を読まない人にもオススメです。
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No.107:
(4pt)

やっかいなものを抱えながら生きていく。

読了:2017年152冊(12月7冊)★3.5
『ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)』2012/9/28、窪 美澄 (著)

初読み、窪美澄。前に読んでいた小説は井上靖だったから落差で苦笑いしながら読む。何だかんだ朝井リョウに暗さと性を足したような作風と感じた。解説が重松清だったのは嬉しかった。登場人物たちは誰もがやっかいな何かを抱えている。それは貧困だったり性癖だったり宗教だったり歪んだ愛情だったり。しかし、誰もハッピーエンドにはならず、それらやっかいなものを抱えながら生きていく。嫌がらせをしていたのは、一番身近にいた◯◯でした、というオチを予想していたけど、そんな野暮なこともなかった。次の窪美澄を読むのも楽しみだ。
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No.106:
(5pt)

良かった

良かった。
最後の神社のとこで、なんだかちょっと泣けた。
この続き、皆んながどうなったのか知りたくなった。
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No.105:
(4pt)

印象的なフレーズがあなたの琴線に触れる?

人間が生きていく過程で避けて通るのは難しい性の問題。高校生のタクミ君は、自身でもいけない事だと頭では理解していても、圧倒的なその力には逆らう事が出来なかった。問題は時間の経過とともに悲劇を伴い彼に遅いかかる、それぞれの章の主人公たちにも深刻な問題があり、うまく解決できる訳ではない。
解決出来ない事を抱えながら生きていてもいいんじゃない?良くなるかもよ?という事を印象的なうまいまとめ方でわかりやすく伝えてくれます!良書だと私はおもいました!
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No.104:
(5pt)

まあ、読んでみてください

私はどハマりした読者です。
重ならない風景は1枚も無かった。
ただただアカルイミライを想像していては
取り残されてしまう。
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No.103:
(5pt)

窪美澄さんの筆致に感動すら覚えた

タイトルにあざとさが感じらて今まで読まずにいた。
しかし読み始めると、ストーリーそのものと文章の巧さに
圧倒されながら、夜中まで一気読みしてしまった。
一つの物語を登場人物ひとりひとりの視点から語られる
連作短編なのだが、言葉遣いでキャラクターを浮き彫りに
している。
ミクマリも私はいやらしさは感じなかったが、人によっては
引いてしまうかもしれない。それはもったいない事である。
「セイタカアワダチソウの空」と「花粉・受粉」はそれまでの
言ってみれば軽いノリの話から一気に人生における悩みや
苦しみを正面から見つめる作者の真摯で温もりのある眼差しを
感じられる話にもっていく。お陰で心地よい眠りについた。
ただ、物語全体からすると焦点が曖昧なきらいがある。
それでも私はこの本を読み返すだろう。小さな輝きを放つ星が
あちこちに散りばめられているからだ。
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No.102:
(4pt)

R-18といいながら性と生をまじめに書き込んであります

女性の視点での小説かと思ったのですが、思春期の男女の若者の揺れ動く感情、そして彼らをとりまく大人たちの情けない現実を優しい視線で描いています。
神の目で書くのではなく、登場人物の視点が次々と変わり舞踊のように物語を織りなし、最後には一人の初老の女性の決意のようなもので締めくくられます。
タイトルだけが、内容に合わない気がします。
僕だけがふがいないわけではないからです。
それだけ星を一つ減点しました。
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No.101:
(5pt)

細かい描写に一目惚れ。。

官能小説のような書き出しから繰り出される、脳内に流れる鮮明な情景に、一章を読んだだけで打ちのめされてしまいました。

是非。
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No.100:
(5pt)

この本を読破するという修行

決して綺麗とは思えない内容。だが、読み手のフィルターを通して綺麗なものを抽出することにより、この本の本質に迫ることができると考える。
性、犯罪、暴力、その裏側にあるものを探さなければ、この本は、特に前半の章はただの気持ち悪い小説、という感想になってしまうだろう。
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No.99:
(5pt)

ハングリーな奴がいた。

この作品は主な登場人物がそれぞれ独白することで物語を形作っている。高1の斉藤君や彼とただれた関係にある人妻あんずの章では、僕はうんざりして、やっぱり最近の小説は合わない!読むの止めようと思っていた。だけど、セイタカこと福田の章で、訳ありの田岡さんの影響力で彼のハングリーさや気骨ある性格に火が付き始めた頃から、心の中で福田を応援し始めることができた。人生ただ転ぶに任せちゃダメだな。還暦前だけど改めてそう思った。
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No.98:
(5pt)

セイタカアワダチソウの空

5つの短編小説で構成されてるが、「セイタカアワダチソウの空」が強く印象に残った。

家庭環境からくるどうしようもない貧困を強く思い知らされた。
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No.97:
(5pt)

ピュアでナイーブ

主婦と男子高校生の不倫を軸に、男子高校生のガールフレンド、友人、母親それぞれの人間模様が描かれた連作短編集。

2話目までは、性行為に溺れる二人の過激な描写や、そもそのも不倫という設定の必然性に疑問を持った。しかながら、全編を通して見ると、登場人物それぞれのピュアでナイーブな面が浮き彫りにされてくるのだ。ガールフレンドが主役の三話目は、せつなさ満開で胸がアツくなってしまった。

タイトルからは、どんなに不甲斐なくても、今が最悪の状況であっても、明日を生きる術はあるというメッセージを受け取った。

その後、彼らに会ってみたい。
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No.96:
(4pt)

救いがないし、決して救われない、普通に不幸な人々…しかし、作者には愛がある。切なくて、ちょっと救われた気持ちになるショートストーリー群。

【内容(ネタバレ禁止!)】
衝撃の冒頭描写から、一つの世界観と登場人物をつなぐ短編集

【ささった言葉】
・男も女も、やっかいなものを体に抱えて、死ぬまで生きなくちゃいけないかと思うと、なんか頭がしびれるようにだるくなった。
・鏡に向かって笑ってみると、確かにあたしはかわいい。ママが言うように、かわいいあたしの人生には、いつもにこにこと笑ってさえいれば、何かいいことがたくさん起こるんだと信じてた。
・団地の子。ここに住む子どもたちは、街の人たちにそう呼ばれる。貧困とか、生活保護とか、アルコール依存症とか、幼児虐待とか。自己破産とか、自殺とか、一家心中とか。街の人たちが眉をひそめて語るような出来事が、この団地の日常だ。沼に棲むオオサンショウウオのような目をした大人たちに囲まれて団地の子供たちは大きくなる。
・団地に続く坂道の途中に自転車を止め、ぼくはこの小さな街を見下ろした。街の灯りを見ながら、死ぬほど勉強して、みんなが驚くような大学に入って、この街を出て行こうと思った。そして、どこかにいる田岡さんのことを思った。どうか今夜、あの人が寒い思いをしていませんように。ぼくはいじわるな神さまに一度だけ祈った。
・彼自身は何も変わっていない。変わったのは私のほうだ。父親になったのだから、きちんと仕事をしてほしい。そんな正論を大声でふりかざした。そう言いながら、いつも、カルピスを飲んだあとに舌に残るもやもやしたかたまりのようなものが、私の心の中に残った。彼の自由な生き方を無責任におもしろがって結婚したくせに、子どもが出来た途端、夫や父親としての責任を彼につきつけた。それまでは、家事はできるほうがやればいい、生活費は出せるほうが出せばいいと、物わかりのいいふりをしておきながら。彼と私と、そして生まれてきた卓巳と、どう生きたいかを考えもせず、探りもせずに、耳馴染のいい世間の良識を、焼き印のように彼に押し付けたのだ。
・他人に悪意を向けるためだけに、用意周到に準備する誰かのことを思った。どうか、そのエネルギーを自分の人生のために向けてくれないか、と。
・正直に言えば、卓巳の父親が出て行ったときも、卓巳の写真がネットでさらされたときも、どうしていいかわからず、仕事の忙しさに逃げ込んだのだ。助産師のスキルもキャリアも、なんの役にも立たなかった。15年も母親をやっていたって迷うことばかりだ。
■解説(重松清)
・なにより惹かれたのは、どうしようもなさをそれぞれに抱えた登場人物一人ひとりへの作者のまなざしだった。救いはしない。かばうわけでもない。彼らや彼女たちを、ただ、認める。官能が(哀しみとともに)濃厚ににおいたつ世界を描きながら、作者はきっぱりと、清潔に、登場人物の「性(せい/さが)」を受け容れ、それを「生」へと昇華させるための五編の物語を重ねていくのだ。
・本書に登場するひとたちは、誰もがそれぞれに大きな「欠落」や「喪失」を抱えて生きている。とりわけ家庭については、どこもかしこも穴ぼこだらけと言ってもいい。
・五編の主役たちは、その道(捨てる)を選んではいない。<やっかいなもの>をやっかいなまま(今後ますますやっかいになりそうな予感さえはらみつつ)自らの内に抱え込んで、<死ぬまで生きなくちゃいけない>のである。
・<この世界はでも、そんなに最悪でもないんだ。多分。というかそう思いたいし>という歯切れの悪いものになるだろうか。
・なぜって、<やっかいなもの>のやっかいたる所以は、うまく捨てられないところにこそあるのだから。きれいに捨てられるような<やっかいなもの>は、そもそも最初からやっかいではない。そして、僕たちの人生は、ほんとうにうんざりするほどたくさんの<やっかいなもの>であふれ返っているのだ。
・肯定は、「いま」の賛美とは違う。たとえ「いま」がどうしようもないものでも、「いつか、きっと」を信じることができるなら、人生や世界は、そしてどうしようもないはずの「いま」もまた、肯定される。本書の五編の小説は、どれも「いま」のやるせなさにぴったりと寄り添っている。そんな「いま」の物語の先に、まるで倍音を響かせるように、窪さんは「いつか、きっと」の光を灯してくれた。
・<やっかいなもの>を捨てられずにいるふがいない僕たちは、でも、その光がまぶたの裏に残っているうちは、人生や世界について少しだけ優しくなれるような気がする。それを信じて、自分で言った言葉に少し照れて、光が消えてしまわないうちに、と急いでとりかかった解説の小文を、いま書き終えた。

【感想と教訓】
救いがないし、決して救われない、普通に不幸な人々…しかし、作者には愛がある。切なくて、ちょっと救われた気持ちになるショートストーリー群。
ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)より
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No.95:
(5pt)

青春

私の地元は、淀んだ町です。
小学生の頃は皆清純でルンルンな毎日を送っていましたが、中学で激変。不良になったり、学校辞めたり。街で人殺しもありました。
皆そうなのかもしれませんが、私にとってこの小説の舞台は殆どまんま地元でした。

よくよく思い返せば、公園のホームレスやコンビニにたむろうヤンキー達など、小学生の頃から地元があまり綺麗でないことは感じていましたが、中学でそれが一気に爆発したのです。

高校は、言い方悪いですが殆どが底辺にいきました。
皆諦めきった目をしていました。
「どうせ今の現状からは抜け出せないよ」
と目で語っていました。
地元に帰れば、最近できたコンビニやGMSで彼らに会います。アルバイトなのか社員なのか。もう社会人になって何年かたつ歳なのに。音信不通の子もたくさんいます。
皆どこぞで生きているのでしょうが、相変わらず地元の川はどぶ臭く、心なしか天気はいつも曇りのような気がします。

私は抜け出すのにもがき、今やっとだいぶ離れた街で暮らしています。
皆なにかしら痛みや悩みを抱えて生きています。周りに大っぴらに言えなくとも、ささやかな幸せで満足している人はたくさんいるでしょう。嫌なことばかりの中ほんの少し救いの手が差しのべられた、そんな話に思えます。また読み返したいです。
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4101391416
No.94:
(5pt)

胸が熱くなる

朝比奈あすかを思い出す。母であることの責任と、覚悟を改めて感じることができる。母になれて良かったと思う。
ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)より
4101391416
No.93:
(5pt)

このエロさが良かった

この本を読んで、本への感動を初めて感じ、本を読むことが好きになりました。他にも好きな著者はいますが、この方の本はすべて読みたいですね
ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)より
4101391416
No.92:
(5pt)

もやもやしているときに思い出す存在。

僕たちは僕たちの人生を本当に自分で選んだかー、
この問に対する私の答えはこうだ。私は私の人生を自分で選んでない。
悔しいとき、悲しいとき、最近私はこの物語の存在を頻繁に思い出す。アニメオタクの主婦や、主婦に買われてる男子高生タクミ、古い団地に認知症の祖母と暮らすタクミの友人良太、助産師を営むタクミの母、どこか掴みどころのないコンビニ店員の男、田岡。
田岡という人間の描き方が素晴らしかった。マイノリティかつアブノーマルな嗜好を持ちながら、そんな自分の嗜好に憔悴しきっている、この人は。
この本を読んでいると空を見ている気分になる。 同じ人間を生きながら、わかりあえない現実。その現実の不甲斐なさをどうか愛してくれ、そう囁かれる。
ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)より
4101391416

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