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定価のない本
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定価のない本の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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ミステリーとしてはやや強引にまとめた感がある。 お金を稼ぐ行為それ自体は善でも悪でもなく、必要だけど、無条件に最優先というものでもない。 とても面白いのですが、現代に繋げる必要は無いと思う。 | ||||
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サスペンスとしては弱いし、謎解きもつまらないし、現実感はないし、古文書を救ったと言うことがテーマなのかそれにしては主張が乏しいし、久しぶりに読み切るのが辛いほどつまらない本でした。この著者はこう言うものを書くのは初めてなのでしょうか?もう少し別なジャンルを見出した方が良いと思いました。 | ||||
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何というかミステリー部分が駄作すぎる。動機もトリックもすべてが曖昧。伏線部分を変にボヤかすから真相が非常にわかりにくく最後まで読んでもスッキリしない。設定が脆弱、ツッコミどころ満載、ある意味笑えました。 | ||||
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歴史を題材にするエンターテイメント小説は、仕掛けが大切ですし、その仕掛けを本物らしくみせる、細部のリアリティ(もしくは本物らしく見せるリアリティ)が必要です。いわゆる『神は細部に宿る』精神です。ところがこの小説は、天下のGHQが、資金に枯渇するとか、計画の推進者に日本文化の研究家がその片鱗も見せないとか、GHQの架空の計画にリアリティを持たせるものが皆無です。ホームズ時代を彷彿させる物理的トリックや、古書業者の愛国的一致団結は、ご愛敬としても、これではいただけません。東京創元社の版元を信頼して買ったのですが、歴史ミステリとしては粗雑すぎます。 | ||||
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酷い駄作である。単なる「駄作」ならまだいいが、中身が積極的に「酷い」のだ。 きっとこういうものでも、ミステリしか読まない(あるいはエンタメ小説しか読まない)人(含む編集者)なら楽しめるのかも知れないが、「日本の歴史」をまともに勉強したことがある人にとっては、その軽薄な「愛国史観」あるいは「自慰史観」が、あまりに「馬鹿馬鹿しい」としか映らないような、敗戦国小説家の「負け惜しみ小説」でしかない。 著者は、ネット右翼並みに「加害者意識」に乏しく、その分「被害者意識」が強いため、同じような心性の下に書かれた、江藤淳の『閉ざされた言語空間 占領軍の検閲と言語空間』あたりの影響を受けて、本作を構想したのかもしれないが、そんな著者だからこそ逆に、現今の自主規制的な言葉の不自由については、完全に鈍感なのであろうし、またそのくらいな方が、エンタメ作家としては、読者にも理解されやすいのかも知れない。 思想史家の白井聡に『永続敗戦論』があるが、なぜ日本は戦後も「敗戦」し続けるのかと言えば、「敗戦」という現実を直視せず、それを頭の中でフィクション的に否認し続けてきたからにほかならない。 坂口安吾が『堕落論』で「生きよ堕ちよ、その正当な手順のほかに、真に人間を救いうる便利な近道がありうるだろうか」と書いたことの意味を、まったく理解していない通俗小説家が、ここにもいたのである。 本作は、ミステリとしても、およそ「論理性」の欠片もない作品であり、「密室殺人」めいた事件も発生するが、その謎解きは、仮説も真相も、「非論理的」を通り越して「非現実的」なものでしかない。 いちおう「ミステリ」の体裁を採っているので、ネタばらしは控えておくが、その酷さは、例えば「古本屋が、本の重さを知らない」というくらいの「非常識」に立脚した、馬鹿馬鹿しいものでしかないのだ。 そして何よりこの作品には、エセ愛国主義者にありがちな「権威(依存)主義」が、はっきりと見て取れる。 つまり「日本の歴史」とか「古典」や「和本」とか「神田神保町の古書肆街」とか「太宰治」といった、中身を問う前に、ひとまず多くの人がその「名称」だけで畏れ入ってしまうようなものの「権威」に、依存し切って構成された作品なのだ。 本書は「神田神保町の古本屋の心意気」みたいなことを描いて、それへのオマージュを捧げたつもりなのかも知れないが、こんな「歴史的無知」に支えられた荒唐無稽な作品でオマージュを捧げられても、それを喜ぶのは「日本の歴史」に無知な古本屋に限られるだろう。言い変えれば、社会学書や思想・哲学書を専門とするような古本屋なら、あるいは「教養ある古本屋」なら、怒り心頭に発して、本書を地面に叩き付けること、必定である。 だから本書は、「神田神保町の古書肆街」の、「文芸書」を扱う古本屋さんだけではなく、それ以外の各種専門書を扱う古本屋さんにも、ぜひ読んで欲しいと思う。そして、神保町の古本屋の皆さんが知らないうちに、「神田神保町の古書肆街」の「名前」が、このような「歴史修正主義的なフィクション」に利用されているという現実を知っていただきたい。 こんな「現実には負けた者が、敵を馬鹿で卑劣に描くことで、ありもしなかった勝利を仮構して、自己慰撫をするようなフィクション」というのは、「天皇家は、アマテラスオオミカミから連綿とつづく万世一系の家系である」というフィクション(政治神話)と同様の、哀れな「大衆向け現実逃避の具」でしかないのである。 —————————————————————— 【付記】 本書と同系統の歴史フィクションについて、以前、amazonレビューを書いているので、ついでに紹介しておきたい。本書を楽しめる読者にはオススメである。 ・ 伊東潤『真実の航跡』(集英社) レビュー:〈百田尚樹系〉戦犯裁判小説 ' | ||||
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