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ノースライト



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【この小説が収録されている参考書籍】
ノースライト
ノースライト (新潮文庫)

ノースライトの評価: 3.76/5点 レビュー 181件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.76pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全121件 21~40 2/7ページ
No.101:
(4pt)

複雑だけど内容が濃い

少し建築家のことが煩わしく感じた。
ノースライト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ノースライト (新潮文庫)より
4101316732
No.100:
(4pt)

やっぱり、横山秀夫には・・・

若かりし頃から、ミステリー小説は大のお気に入りで、数々の作者のものを乱読してきたが、横山秀夫の登場で衝撃を受けた者の一人です。
多くの方が恐らくそうであったように、「半落ち」では涙を流しました。この小説はすごいから是非読んでみて、と紹介した知人もやはり感涙したと言っていました。
以来、作者の虜になり、単行本~文庫本は全て読んでいます。その全てに於いて、その作り込みの深さと、読者の期待を裏切らない結末に、驚かされ、感激してきました。
特に「64」は、原作を読んだ後に鑑賞した、ピエール瀧版のドラマも秀逸で、さすが横山!と言わしめる出来でしたし、「クライマーズハイ」もまた同様でした。

もともと横山秀夫は「短編の名手」と言われるように、前半の謎の提起から始まり、中盤に読者を一気に力業で頂点へと誘い、後半なだれ込むように解決へと導くパターンが似合っています。
特に「男の矜持」に拘り、物語の中では登場人物が、激しい火花を散らします。これが彼の真骨頂でり、得意技であり、読者が期待する「横山節」でしょう。
彼の文体は、確かに硬質ですが、細かい情景描写も的確で、人物の感情の機微にもうまく寄り添って、それ程の堅苦しさを感じさせません。
「だが、---」を多用し、読者の不安を煽るのも、横山のある種「発明」と言えましょう。

で、この「ノースライト」ですが、結論から言えば、「ちょっと期待外れ」と言わざるを得ません。
もっとも、それは彼の責任ではなく、売り手の側が「横山史上、最も美しいミステリー」などと書き立てたからとも言えます。初めから、「そこまで言われるのなら、「64」や「クライマーズハイ」に匹敵する凄みのあるものであろう」と、過大な期待をしてしまい、ある種方向違いな結末には、納得出来ない読者も多いのではないでしょうか。
端的に言えば、「横山秀夫らしくない」と言えます。
クライムノベル、特に警察機構に主軸を置いた作品は、どれもこれも素晴らしい出来映えでした。その頂点が、やはり不動の「64」でしょう。

横山秀夫の長編作品では、一貫して「主題と、サイドストーリーが、同時進行」します。そこが魅力の一つでもありますが、やり過ぎると全体がごちゃごちゃとし、また冗長にもなります。そういう意味に於いて、この作品はやや無駄が多い様に思えます。最後の方になると、凡その結末は予想がついてしまいますが、正直、「頑張って読んできた結論がこれか・・・」と思いました。

横山らしくない・・・。
それが私の感想です。

「目先を変えたかった」、それは痛いほど解るのですが、「やはり横山秀夫には、警察小説」がよく似合う」と思えてなりません。
そういう意味で、どうしても「64」>「クライマーズハイ」>「ノースライト」とせざるを得ません。

一時体調を壊されたと聞きますが、復帰第一作は「敢えて、クライムノベルを避けたかった」ということなのでしょう。全体としてのでき映えは、「★4」とさせて貰いましたが、あらゆることを調べ上げ、徹底的に緻密に作り込んだ熱意には尊敬の念しかありません。

小説家に限らず、芸術家という仕事は「辛い」ものだと思います。
作者自身が作りたいものと、ファンが期待するものは、必ずしも一致しませんから。
ファンの為なら、己を押し殺すか。己を押し通して、ファンを裏切るか。

これからの横山秀夫は、何を書いてくれるでしょうか?
いずれにせよ、目が離せない小説家であることは疑いようもありません。
ノースライト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ノースライト (新潮文庫)より
4101316732
No.99:
(4pt)

終盤が、面白くもありつまらない

作者の作品はすべて、読みつくしているが、サスペンスではないこの作品にも、横山秀夫らしさは、十分出ている。
ノースライト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ノースライト (新潮文庫)より
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No.98:
(5pt)

感動。美しい文章と美しい謎。

久しぶりに読書で号泣しました。何度も胸にくるシーンがあり、電車の中にもかかわらず、思わず涙がこぼれるのを止められませんでした。
最初から最後までとにかく「美しい」本でした。
意外な展開や、驚くような仕掛けはありません。
ただ、ひたすらに真っすぐに感情を揺さぶられるような作品です。

まるで映画を見ているかのようにありありと浮かんでくる風景や、温かく人間味があり愛おしい人間模様など、筆者の文章力と美しい言葉選びに思わずため息が出ます。
500ページを超える量にもかかわらず最後まで疾走感をもって走り抜ける様も、終盤のペースアップもお見事としか言いようがありません。
さもすれば、陳腐になりがちな王道ルートをここまでど真ん中で感動させられたのは久しぶりでした。
親になった今だからこそ、なのかもしれません。

心が救われるような本でした。
本当にこの本を読めてよかったです。素晴らしい一冊です。今年読んだものの中で最高の本でした。
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No.97:
(4pt)

建築家のこだわり、理想の先にあるもの

理想どおり建築し完成した家の中に、入る家族がいない。家の中に残された過去の名建築家のイスの由来をたどり、入るべきは自分の家族であると気づく。ミステリー要素もありながら、やはり最後は暖かい気持ちになりました。NHKドラマも良かったです。
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No.96:
(5pt)

横山秀夫ファンは噛みしめるべき作品

私ごとですが、横山秀夫氏の大ファンで全冊拝読しました。(横山ファンはそういう方たくさんいると思います。)本作も発行当時、即買いして読了しました。直後の感想は、警察ものでなく殺人もなく伏線の回収もイマイチ納得感がありませんでした。これまでの物語展開とのあまりの乖離に、当時は、⭐︎⭐︎⭐︎ぐらいの印象でした。どうなってるの?と言う疑問のもとに、先へ先へと進みたくなる為、ブルーノ・タウトという建築家が登場する意味を噛みしれられないまま読了しました。主人公の父親がダム建設労働者という設定や九官鳥もピンと来ませんでした。

さて、縁あってタウトの書籍やタウト論を読む中で、再読してみました。
第二次世界大戦前、タウトそしてエリカが祖国ドイツを離れ日本に亡命しました。当時の日本は、第二次世界大戦を前に皇室の権威をさらに高める為、タウトの言葉を利用して桂離宮を神格化を進める一方、建築家としての活躍の場を彼に与えませんでした。陸に上がった魚と揶揄されていたタウトは、日本工芸に活動の場を移していきます。数多くの工芸家と親交する中で、創造的デザイナーでもあった富本憲吉を評価する一方、民芸運動の中心的推進者である柳宗悦とは実のところ意見が合いませんでした。つまり素朴な「用の美」でなく日本的な自然解釈と繊細さ、そして創意工夫にこそタウトの美意識と合致したようです。
本作の中で展開される戦後高度経済成長期の中で乱立されたダム建設に象徴される自然を統制する巨大建造物への依存と精神的な忌避。日本的な美意識を象徴する工芸とそこに侵食する工業が、交錯することで起こる事故・事件。何か横山氏が伝えたかった別の側面があるのではと改めて思いました。時代の流れの中で失われる日本の美意識に対する問いかけあるような気がいたします。

「70年前、タウトが日本人の物の見方を変えた。それは確かだと思う」

主人公の言葉を改めて「それは真か否かと」と考える機会となりました。タウトの椅子に座り、ノースライトの中、黙考したいものです。

タウトは日本を離れ故郷ドイツに帰ることなく亡くなりました。主人公もダム労働者の息子ゆえ故郷がない男です。無常感の中に、生きる強さを持てる場所、横山氏はそれを描きたかったのではと思いました。

戦前、戦後、バブル、バブル後と歳を取ったオヤジには沁みる小説です。
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No.95:
(5pt)

建築士なら共感出来るミステリー

主人公と同じ設計の仕事をしてます。
作家の方の仕事や業務についての調査が的確だと思いました。
ドラマを見てからの購読で、背景など主人公を含めて登場人物を掘り下げてみたくて購入しました。バブルの頃を経験してたのでコロナ禍の時代当時と同じように仕事がなくなる事も多く、主人公に共感しながら読み進めています。
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4101316732
No.94:
(5pt)

純度100%のおっさん小説

いやあ、やっぱり良いねえ横山秀夫
個人的に文春1位作品は全て満点の大傑作ですよ
見よ!この綺羅星のごときラインナップを

2002年 - 『半落ち』1位
2003年 - 『クライマーズ・ハイ』1位
2012年 - 『64』1位
2019年 - 『ノースライト』1位

寡作だが異常に打率高いわ
まさにおっさんによるおっさんのための純度100%の傑作おっさん小説

しかし女性の読者いるのかね?
今度嫁さんと娘に読んでもらおう
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4101316732
No.93:
(5pt)

タウトの建築家として生き方を真正面に受け止める。いい作品。

建築に向き合い始めて、建築とは何か?をよく考えるようになった。
そして、ノースライト のテレビドラマを見た時よりも、この本の中における建築家の思考方法が、実に濃密であり、建築家とは何か?考えさせられることが多かった。
ブルーノタウト に対する思いが込められているようで、タウト的な生き方に心が動く。
タウトは、自分にとって異国の地で、美しいものに出会った。それはタウト自身にも大きな衝撃であったと思う。さらに日本の建築史を大きく転換することでもあった。
日本では、タウトは建築家としては受け入れられなかった。その苦痛を浮かび上がらせているような気がする。建築家と建築士との違いを、建築の設計をしようとする主人公青瀬そして岡嶋に突きつける。
ノースライト。北からの光。柔らかく均一である。そのような光を取り入れた家。それを考えた建築家青瀬。青瀬は、その光ノースライト が好きだった。ダム建築現場を渡り歩いた父親の住む家がノースライト に溢れていた。青瀬は、妻とは8年前に離婚し、中学2年生の娘がいる。毎月1回 娘と会う。
バブルの頃の建築家の仕事はたくさんあった。バブルが崩壊することによって仕事は瞬く間になくなった。鉄とガラスとコンクリートで作ったビルをひたすら作ってきた。
挫折の中にいた青瀬に「あなたの住みたい家を作ってください」と言う施主がいた。
家はできたがその施主は、忽然と消えた。残されたのはタウトの椅子だった。青瀬はタウトの椅子を追いかける。そこで初めてタウトの思いを知る。洗心亭にいたタウト。
ドイツから亡命してきた。一緒に連れてきた女 エリカがいた。同心梅。同じ心を持つもの。青瀬と岡嶋が、同心梅なんだろうね。
タウトは、建築家であるにもかかわらず、日本で家を建てる事は叶わなかった。
そして椅子や家具を作った。彼はトルコに渡り、そこで死んだ。
エリカはタウトのデスマスクを日本に携えて洗心亭においた。タウトは日本で死にたかったのだ。
それを見た青瀬は、どこで死ぬのだろうと思いを寄せるのだった。建築家と建築士との違いをタウトを調べながら知る。
建築の理念、思想と哲学を持った建造物を作るのが建築家。家を作るだけの建築士。
なぜタウトを避けてきたのか?を青瀬は、自分に問いかける。ノースライト を取り入れることで、「自分の中で何かが変わった」やっと負け犬の巣穴から抜け出して、建築家として自覚できた。青瀬は、自信を持つことができたのだ。
岡嶋はいう、「タウトは。この世で一番美しいものをさ。形あるものか、観念的なものか、ともかく絶対美と呼べるものの在り処を知っていて、だから自分も美しいものを創造しようとした。それって、自分の心を埋める作業だよな。埋めても埋めてもまだ足りないものを、ひたすら埋めていく終わりなき作業だ」と。
タウトとは、何者か?建築家とはどうあるのか?よく絞り込まれた名作だった。
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No.92:
(5pt)

建築文学ミステリーだ

間延びが凄いので1ページを一分位で速読したが建築文学という新しい芸術に触れながら伏線てんこ盛りのミステリー小説を堪能した。昨年ドラマ化されているのを知ったがやはり読まなければこの感動は得難い。64の作者と聞いて納得
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4101316732
No.91:
(5pt)

殺人の無い横山節

ドラマ化されたのを先に観てしまったのをものすごく後悔。逆ならどれだけ良かった事か。いずれにしても横山作品の中で最も泣けます。
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4101316732
No.90:
(5pt)

謎解きよりは、登場人物たちの生き方を描くのが主題の作品か

NHKのドラマが面白かったので、あとから本も読んでみました。

ドラマでも小説でも、ブルーノ・タウトにゆかりの椅子を新築の家に残して施工主の一家が失踪した事実は非常に興味深く話に引き込まれるのですが、最終的な種明かしの内容は、それほどすごいと感じさせるものでもなかった印象です。
どちらかというとミステリーの謎解きよりも、登場人物たちの感性・感情や生き方に焦点を当てていて、その部分で感動させられるような作品であるのかもしれません。
将来に希望を繋いでいくようなストーリーの終わらせ方も、さわやかでよかったです。

ドラマで見ていてあいまいに感じた部分で、小説を読んで良くわかったことがいくつかありました(私がドラマで見落としただけのこともあるかもしれませんが)。

まず、青瀬稔と元妻の村上ゆかりの馴初めや離婚にいたった状況の詳細についてです。
また、岡嶋昭彦と妻の岡嶋八栄子の家庭内の複雑な状況のさらなる詳細と、八栄子が不義の子を産むに至った状況についても良くわかりました。

またドラマで岡嶋が病室から転落したとき、青瀬が必死に病室下の地面でたばこの吸い殻を探すのを見て、私はそれをしても岡嶋が自殺かどうかの決め手にはならないのではと思いましたが、決め手になる可能性があった理由がわかりました(結果的には目的の吸い殻は見つからなかったが)。

横山秀夫氏の作品は初めて読みましたが、文章がとても読みやすかったです。
ある程度難しい言葉も使っているのですが、その難しさがギリギリ難解にならない丁度良いレベルで抑えてあって、辞書で調べたりすることは少なかったです。
私の読書レベルに合っていただけともいえるのかもしれませんが。
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No.89:
(5pt)

[善意」

横山秀夫さんの「64」とは少し趣が異なる作品でした。
「64」は展開がグイグイと読む者を引っ張っていく感じのサスペンス色が強く面白い作品でした。
一方この作品は謎を追う作品ではありながら、結末は人の「善意」を感じさせるものであり、読後にほっとしたというか、爽快感が残りました。
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4101316732
No.88:
(5pt)

横山秀夫氏の作品はどれも美しい

プロット以外に文章も美しい。今作も2回読みました。
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4101316732
No.87:
(5pt)

ミステリーよりも人間関係が織りなす物語です。

主人公青瀬さんの疑問から自分の家族、岡嶋との関係、吉野さんの不可解な行動が描かれて何故Y邸にタクトの一脚の椅子があるのか?興味を唆る展開でした。従来の横山秀夫ミステリーとは、ひと味違う感じを受けました。是非最後まで読んで、各自の人間模様を確認してください❗️考えさせられる所が多くあると思います。
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4101316732
No.86:
(4pt)

少し盛り込みすぎではないですか

久しぶりの横山秀夫に期待大で読み始めたのだが、
こんなに粘着質の文体だったっけとまず読むのにやや難渋。
地元群馬、しかもタウトが中心で、面白くなってくれよ、と祈りつつ読み進めたが
最後までその願いは叶えられなかったような
誠に残念
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4101316732
No.85:
(5pt)

後半の疾走感が心地よい。素晴らしい読後感。

読み応えがありました。横山秀夫の作品にいつも思うのは、男性の苦悩や嫉妬がよく描けてるなと。読み始めはいじけた男だなと感情移入できずにいると、後半物語が疾走していくに従って人物がどんどん魅力的になっていって、引き込まれていきます。最後の方は一気読みでした。良い読書ができました!
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4101316732
No.84:
(4pt)

横山さんの本を初めて読みました

今まで読んだことのないジャンルだったのですが、興味をひかれました。横山さんの本を他にも読みたくなって、
「クライマーズ ハイ」もキンドルで購入して読みました。
推理小説しか読んだことのない私でも、次々と読み進めることができました。
「64」は長そうなのでもう少し短い小説に挑戦します。
ただ、新聞社・警察などあまりしらない世界なので、専門用語などわからないところもあって読み飛ばしました。
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4101316732
No.83:
(5pt)

建築家と家族の再生物語

ミステリーかと思って読み進めていったものの、なかなか謎解きのストーリーに乗っていかない。
しばしば本線の謎解きから離れて、主人公の生い立ちや家族との関係、仕事について語られる。
最初の謎はどこに行ったのー!?と思いつつも、ブルーノ・タウトの椅子からタウトの物語に引き込まれ、メモワール建設や所長との人間関係に関心がシフトしていく。

最後にはすべてがつながり、謎は解決していくのだが、中後半あたりで、あーこれはミステリーじゃないんだな、一人の建築家と家族、周りの人々の再生物語なんだな、ということに気が付く。
いい意味で裏切られ、いい意味で、その再生物語にのめりこみ、没頭した。

ブルーノ・タウトも名前くらいしか知らなかったが、熱海の別邸をこの目で見たくなった。
ノースライトをメインにした信濃追分の家は、実際目にするとどんな造形なんだろうか。
メモワールは、どんなふうに完成したのか。

この冬(2020年)NHKでドラマ化するようなので、そこで見られるのが楽しみです。
ノースライト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ノースライト (新潮文庫)より
4101316732
No.82:
(5pt)

警察小説ではなくとも

横山さんにとって珍しく警察小説ではない作品でしたので、少し構えて読み始めましたが、とても楽しく読み終えることができました。謎の作り方と、引っ張り方、伏線と回収は見事です。ストーリーも重めではありますが、最後に救いもあったかなと思います。
ノースライト (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ノースライト (新潮文庫)より
4101316732

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