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傲慢と善良
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傲慢と善良の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.59pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全441件 161~180 9/23ページ
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本を読むのが苦手なのですが、どんどん読み進めることができました いろいろな人との関係を考えさせられる良い機会になりました | ||||
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タイトルからわかるように、ジェイン・オースティン「傲慢と偏見」を下敷きとしています。 「傲慢と偏見」では、18世紀のイギリスを舞台に、主人公エリザベスと、若き大地主ダーシーの間の誤解と偏見から始まる恋愛が描かれます。 当時、女性が自立できる職業はほとんどなく、良い結婚相手を見つけることが女性の幸せとされていたため、結婚は切実な問題でした。 エリザベスはダーシーの高慢な態度に反感を抱きますが、彼からの突然の求婚とその後の彼からの手紙により、自分がダーシーに対して偏見を持っていたことに気づいていきます。 描写に値しない、些末な行為と思われていた女性の恋愛を軸にして、オースティンは精緻な人物描写と軽妙なストーリー展開によって、人間が本来的に持つ傲慢さと偏見をあぶり出したが故に、傑作と言われます。 本書「傲慢と善良」では、21世紀の日本を舞台に、主人公 真実(まみ)と、若き経営者 架(かける)の、アプリでの婚活から始まる恋愛が描かれます。 現代日本においてもなお、特に地方では、偏狭な価値観が依然として存在し、結婚は切実な問題です。 恋愛なんて不良のようなことしない「良い子」、成人しても門限を守る「良い子」、お嬢様女子大に通う「良い子」が期待され、自立した職業を持つよりも、結婚までの腰掛け就職こそが良しとされる世界。女性に求められるのは、「良い子」でいること、自立しないこと、なんとかしてくれる「良い男性」と結婚すること。 そんな環境で育った真美が、婚活で出会った架との結婚を目前に控えたとき、忽然と失踪してしまう。架が真美を探して、足取りを追うというミステリー仕立てです(物語の前半はね)。 オースティンが描いたのは、恋愛の大前提として男女とも無意識に持っている「傲慢さ」と「偏見」でした。 辻村深月が本作で描いているのは、現代の男女もやはり抱える「傲慢さ」、そしてその裏にある「善良さ」です。 この小説は、単に恋愛・婚活を描いただけではありません。現代の若者は、結婚に際して、出会いが少ないとか、稼ぎが足りないとか、そんなわかりやすい不満があるだけではありません。 目前の相手がなんかイヤで「ピンとこない」。これこそが実際の感覚です。 その根本問題は、現代人なら誰でも抱える「自分らしさ」の在り方なのだ、と気づかされます。 物語の中盤、結婚相談所の小野里との対話が印象的です: 架「婚活につきまとう、『ピンとこない』って、あれ、何なんでしょうね」 小野里「ピンとこないの正体について、私なりの答えはありますよ。 ピンとこないの正体は、その人が、自分につけている値段です。」 物語の後半では、傲慢さ、善良さを乗り越える過程が描かれます。 ・失踪した女性 真実(まみ)は、自分にとっての真実(しんじつ)を探して。 ・真美を追う男性 架(かける)は、その手助けをする架け橋として。 人物名からなんとなく結末が予想できてしまいましたが、それでもやはり、読み終えると涙が止まりませんでした。 「現代の恋愛」を軸にして、辻村深月は精緻な人物描写と軽妙なストーリー展開によって、平易な文章で、現代人の善良さに由来する傲慢さと、自分らしさの再発見過程をあぶり出しました。 | ||||
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主に男女二人の主人公の目線で書かれている作品で、「善良」と「傲慢」の定義が作者なりの視点で解釈されている感じがしました。 思い当たる場面がある方もいれば、なんでそんな考えになるの?と不思議に思う方もいる作品かと思います。 私は読んでみて、共感する部分とここまで自分を押し殺してくるとこうなるのか~と自分にはない境遇の心境があり、興味深く読めました。 私的に残念に感じたのは、作者にとっては重要だったかもしれないのですが、本筋とはあまり関係のない記述が長く続いている部分が多々あり、ストーリー展開にブレーキをかけてしまっている感じがしたので、すこし飽きるような感じを受けるところがありましたので、星を4つにしています。 | ||||
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30歳になって未だ独身の私にとって 架の気持ちが痛いほど分かり、自分の傲慢さを痛感しました。 いつか自分は結婚出来ると思ってるし その気になれば直ぐにでも出来るだろう と心のどこかで思ってたけど それって簡単な事じゃないんだなあと。 語彙力なくて申し訳ないですが、 とにかく今この年齢でこの状況でこの本に出会えて良かったです。 たぶん20代前半に読んでたら受け取り方がまた違ったかも。 | ||||
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最初の方はミステリ小説っぽさが全面に出てて、登場人物がことごとく胡散臭くてリアリティなさすぎて、読むのが辛かったです。何のあらすじも知らずただの恋愛小説として読もうとしていたので、途中で読むのをやめかけました。 でも読み終わった今となっては、切らずに耐えてよかったと思います。女性作家が描く女性心理の機微、ヒリヒリ感が好きなんだと再認識できた一冊でした。 | ||||
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とても深く考えさせられました。まて読み直したい 本です。この本の登場人物が他の2冊にも登場していることを知り、他の2冊も買って読みました。 | ||||
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いっぺんに読んでしまいました! 文才がないので、うまく感想は述べられませんが、婚期が迫ってきて切羽詰まって来た男女の人間模様??わかる気もするし、わからない気もするし...読んだ人それぞれの感想や共感があるのかなと思います。 1つ確実に言えるのは、「彼氏の女ともだち」ってホントに嫌な存在だなってことくらいかなぁ笑 | ||||
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作者の思考が露骨に全面に押し出されているように感じた。 架の未熟さ傲慢さがすごくわかる。 31歳の時、起業に向けて生活が安定しないから結婚できないしとか、色々考えて結婚せずに、相手が26歳だからいつになるかわからない結婚を待たせるくらいなら未だ時間に猶予があるうちにと勝手に考えて別れて1年単位で引きずって 数年後、LINEで苗字が変わっているのを見て勝手にショックを受けて そして数年後の今、結婚して家族を持ちたいと思っても、、、 っていう、おそらくそういった年代の抱える悩みの王道なんだろうけど、それでも感情移入せずにはいられない 登場人物を通して作者の感じている不満や違和感をぶつけられている感じがした おそらくみんな感じていることなのだろうな 親の過干渉、田舎の狭い世界観、マッチングアプリでのお互いの傲慢、 みんな相手も一人の人間であることへのリスペクトが足りていないのかもね ※以下、ネタバレ含みます ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 話が動くタイミングで血の気が引いた 男って馬鹿だなっていうのはすごくわかる まじで信じちゃう 経験があるというか、過去に付き合った(今では境界性人格障害で虚像だった)元カノを思い出して血の気が引いた くそ女が独立する物語なのかもしれないし、ラストは綺麗にたたんだ風だけど、勝手に消えて迷惑と心配かけまくって最悪じゃん。なんじゃこいつ。 高橋とおばあちゃんが救い。 | ||||
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ミステリーでもあり、現代社会の生きづらさの描写もよく、最後の物語の締め方も素晴らしいと思う。それよりも気になるのが現代人の結婚に対する焦燥、距離感、自立心の低さ。これじゃあ、人口も減るだろうし、若者は生きづらそうだと思う。もっと欲の赴くままに生きればよくないか?と思ってしまうのだが。 | ||||
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読んでほしい本かな 自分の若い頃を恥ずかしく思い、娘を育てて感じた事もいろいろ含めて見つめ直せる物語。 | ||||
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6時間くらいかけて読みました。 4時間までは1章を読んでいましたが、第2章は結構飛ばして読みました、 そこまで解説する必要があるのかと、サスペンス恋愛小説を楽しみたい私からそう思ってしまいました。 | ||||
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読んだタイミング(年齢)、性別によって 感じ方が違うんだろうなあーが、いろんな書物であると思いますが これほど感じるのははじめてでした。 | ||||
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最初は作中の2人の恋愛事情を見ていたはずだったのですが、徐々に2人の心境と自分の内面を重ねてしまいました。自分の内面の悪い所をじわじわと炙り出された気分になりました笑 | ||||
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全体を通して、自身が無意識にしている相手への評価の厳しさと、それに釣り合わない自己評価の高さについて書かれています。 びしびし厳しいこと、痛いところをついてきます。マッチングアプリをやっていて、相手に求めすぎている自分がいかに傲慢だったか、反省します。これを読んでからマッチングアプリで品定めしていた、自分のことを気持ち悪く感じてしまいます。 自分を持って生きることの素晴らしさも同時に描かれているので、救いがない物語ではないです。 ただ、人生で一番刺さった小説!という帯のコメントは、寒いな〜、やめたほうがいいな〜、 せっかくの傑作が。それこそ傲慢では? と思ってしまいました、ごめんなさい。 | ||||
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結婚をまじかに控えた男性です。 友人に勧められて読みました。 ぐさぐさと刺さりまくります。 無意識にこんなこと考えてたかなあ、 といったフレーズばかりです。 自分の心の汚さや、相手への申し訳なさや、 いろんな感情がわいてきます。 ただ、こういうことを乗り越えて結婚していくのかもしれないなとも感じました。 個人的にラストは理解できなかったですが、 これから結婚を考えている方、悩まれている方には、 そのなやみをすっきりと言語化してくれている、 そんな本だと思います。 | ||||
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俺は大丈夫、違う。 そう思ってる時点で傲慢なんだろうなあ。 この本を読んでそれが少し綻んだ気がする。 | ||||
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最後まで一気に読めるくらい面白かったです。でも、 この小説、よく見たらけっこう前に書かれてるんですね。4年前の2019年といえば 世界的流行病でパニックになる前。 だから読んでいて今の価値観とちょっと違うなと感じました。それくらい たった4年で流行病の前とあとじゃ価値観が急激に変わってしまったんだと思います。 今は女性も働き続けるのが当たり前。男性にそんなに依存しないからこそ、離婚率もあがってる。 どうしても結婚したい、妙齢で世間からの圧を感じ、男性は40超えてやっと結婚を考え始めるけど若い時ほどの相手とは巡り会えない、女性は若くないと結婚しにくい、田舎の夫婦の男尊女卑など 小説の中の人たちはやはりちょっと前までの常識の世界にいるように思いました。 なにより女性は結婚してから家庭に入る、働かないという意識がある。 やっぱり4年前の状態と今じゃ違うよなあ。 今って、ほんとに物価もあがって夫婦共働きじゃないとやってけないとよく聞きます。 首都圏にいるほどそれは顕著で、女性も稼ぎが魅力のひとつになりました。 辻村さんが今の価値観で婚活小説を書いたら、また違った感じになるかもと思いました。 | ||||
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2日で一気に読了したので、物語に引き込む力は素晴らしいと思える作品。 ただ、「結婚=善=ゴール」という価値観が基底にあるので、むしろそこが揺らぎ崩壊している現在においては早くも時代錯誤感や過ぎ去ったものへの郷愁まで感じてしまう。 | ||||
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導入ではストーカーの話とか出てきて重い内容なのかな?と感じ、思ってたのと違ったかも?と感じたものの、すぐに良い方に裏切られ、読書を途中でやめられないほど引き込まれた。 婚活をする男女、すでに結婚している周囲の友人知人、両親や兄弟など、さまざまな観点から作り上げられた価値観に関する描写があまりに素晴らしい。詳細だというだけではなく、その考え方に至る過程が生々しくて納得感があり、さらにそれは無意識にまで及ぶ。 今年最も、読んでよかった一冊でした。 | ||||
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登場人物と近い年代の自分が、無意識に三人称視点で少し後ろから登場人物たちを眺めているつもりだったのに、いつのまにか自分との共通点や自分の中の傲慢さに目を向けさせられる。読んでいて胸が苦しくなるところもありました。 全体的な心理描写が見事でとても楽しめた。 綺麗な景色を見た時の登場人物の言葉がとても好きでした。 | ||||
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