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ハロー・ワールド
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ハロー・ワールドの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.30pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 21~23 2/2ページ
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「インターネットで世界中と繋がっている」 そんな単純な事実を、まるでドキュメンタリーのようなリアルさと身近さで描く快作。 遠い国の内乱、中国の検閲、反政府デモと暗殺、そんな国際ニュースでしか触れないような出来事と、IT技術を通じて関わっていく一人の日本人。「ハロー!」と世界に呼びかけ、社会を変えていく力は、もう活動家だけのものじゃない。オクスペッカーがバズって世界中に広がっていく下りは鳥肌が立った。 「それでも身近な人たちと繋がっていたい」「世界は自由じゃない、けど豊かにはなっている」性善説とも楽観主義とも取れる主人公の心情には深く共感出来るし、魅力的だと思う。 | ||||
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Kindle限定のおまけ短編は「ロストバゲージ」。文庫本換算で8ページ分くらい?のもの。画像データで入ってるのでKindleで読むのは大変なのでタブレット端末かPCで読むのがよさそう。 | ||||
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これは、今よりほんのちょっとだけ未来の話だ。近未来SFと呼ぶのも躊躇われる、たとえば1年ぐらい先の。 登場するのはどれも私たちがよく知っている、今そこにあるテクノロジやサーヴィスばかり。 つまりこれは架空の未来ではなく、現実の世界の物語だ。我々の日常に組み込まれたテクノロジの、ちょっとした陥穽が世界を大きく変える。 表題作「ハロー・ワールド」は、プログラミング学習に於いて最初に書く小さなコード、画面に”Hello,World!”と出すだけのあれを意味する。 プログラミングが専門ではない主人公がJavaScriptで書いたモバイル向けのちょっとした広告ブロッカーが、なぜかインドネシアでだけ妙に売れる。その理由とは── その他、カリフォルニアを舞台にGoogleの自動運転車やAmazonの配達ドローンが登場する「行き先は特異点」、タイを舞台に空撮ドローンをメインに据えた「五色革命」、日本と中国、TwitterとMastodonの絡む「巨像の肩に乗って」、そしてビットコイン経済を予測する「めぐみの雨が降る」。ほとんどがアジアを舞台に、技術がもたらす政治や経済への影響を描いてみせる。 “Hello,World!”に込められた意味が刺さる表題作だけでなく、”豊かさと自由に関係がないから、こんなに難しいんじゃないか”という一文が重く響く「五色革命」や、トップレベルの腕利きエンジニアに「雇いたい」と告げる主人公に「いいよ。高いけど」と返すエンジニアと、「今の倍払うって返しておいて」「何千万かしますよ」「それなら普通じゃない」投資家のこんなやりとりなど、とかく藤井太洋作品は言い回しや短かいフレーズがグッと来る。 ところで、主人公の文椎泰洋(ふづい・やすひろ)は”専門を持たない何でも屋”だという。海外の開発会社の折衝、新製品の立ち上げ、買収した会社との業務統合、DBの設計やサーバの確保、社員の再教育、量販店で自社製品のデモンストレーションも行なう。様々な分野を経験し広い視野を持つが突出した専門知識を持たないジェネラリスト。これは元システムエンジニアで国産3Dソフト「Shade」の開発やデモンストレーションなどにも関わり、iPhoneで小説を書いて電子出版デビューという経歴を持つ藤井太洋氏自身がモデルですよね。読みもふづいとふじい、泰洋は音読みでたいようだし。 | ||||
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