■スポンサードリンク
静かな爆弾
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
静かな爆弾の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.64pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全25件 21~25 2/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
自分はこんなに知っているという傲慢さ、勘違い。なによりも優先しなければならない自分の仕事。忙しいから連絡できないという言い訳に頼ってしまう弱さ。 純粋に相手を知ろうとする気持ちがあれば、伝わればすれちがいはなくなるのかな。 好きだという気持ちにはいつまでも慣れたくない、人間は慣れる動物だけど。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
公園での女性との出会いのシーンから、芥川賞受賞作「パーク・ライフ」を思い出す。 が、しかしその後、大切に積み重ねられて行く二人の時間の描写は、「悪人」以前にはなかった体温が感じられた。 彼女の耳が聞こえないという設定により、二人の間に不用意な言葉のやりとりはない。 メモ帳を介しての一言一言が、これまでの人との付き合いでは感じられなかったほどに重い。 音を全く排除した結果、吟味された言葉でのみ繋がっている関係性の純粋さと、社会的関係に頼らないことの不確かさが、浮かび上がる。 やはり「悪人」以後、舞台を都会に戻しても、以前のような乾いた作風ではなくなっている。 人と人のつながりの不確かさを書きながら、しかし、繋いだ手を離さないぞという必死さを見せる主人公に、何となく作者の実生活を想像してしまうような純愛小説。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最初この主人公がどうにも厭な男で、なかなか作品に入ってゆけなかった。 タイトルにある「静かな爆弾」は主人公の彼女響子の耳が不自由だからだと思いながら読んでいたら、いきなりこの作品に落とされた。 主人公が知っていたのに関心を持たないことにしていたことに気付く感覚が、こちらに伝染するのだ。 大丈夫だと思えない気持ちの行方が心を揺さぶる本だった | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
★公園で出会った耳の聞こえない女性と新聞記者との純恋愛小説です。★煩雑な新聞記者の彼と音のない世界で暮らす彼女の生活自体がとても対比的に描かれています。★一見して傍目から見れば2人の生活は、静かで穏やかそのものなのですが…。耳が聞こえ音がある生活になれている者にとって静の世界は、やはり気付かぬ内にとまどう部分も多く。もちろん彼女もそんな彼に内の心に気付いてゆくのが、シンミリと伝わって来ます。★離れてみて初めてその存在の偉大さに気付くことがある。それをシミジミと教えてくれるお話だと思います。それが物語で出て来る神様的な存在なのでしょうね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「悪人」で昨年は賞を取り、読者に衝撃を与えた吉田修一氏だが、 今回の小説は、「悪人」以前の柔らかな都会派、というもともとの 作風を裏切らない(それが物足りない人も少なくなさそうだけど)感じ。 公園で俊平が出会った響子は、耳が聴こえない。テレビ局に勤め、会社で、 街で、さまざまな音や声に囲まれて暮らしてきた俊平は、音の無い響子の 世界はどんなだろうと思いを馳せつつ、恋におちていくが… という、一歩間違えばケータイ小説風?陳腐?にもなりかねない 障害を持った異性とのラブストーリー。不謹慎な言い方をすると、 ドラマなどにもよくある王道の設定だ。相手が好きだけど、もしも 彼女が健常者だったら、と考えてしまったり、気を使いすぎて いらだったり、そういう細かい心のひだを端正な文章で書きあげた 美しく品のある恋愛小説。ただ、相手役の女性のキャラがすこし 弱かったので、彼がどうして彼女のために一生懸命になるのかな?と ちょっと途中で考えちゃったりもしました。吉田さんの小説の中だと 「7月24日通り」のコンプレックスを抱いたヒロインなんかは 女性読者が読んでも共感度高いし魅力的なんですが、「東京湾景」の 気まぐれな女性とかこのヒロインみたいな猫系の雰囲気美女キャラは ちょっと類型的なんだよなぁ。そこだけが残念でした。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!