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駅物語
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駅物語の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 21~30 2/2ページ
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普段、何げなく利用している駅の駅員の方々の苦労が良く分かりました。 肝心の話の中身のほうは、今一つのめり込めませんでした。 読む前は、ライトな読み物と勝手に想像していましたが、新人駅員の若菜直や先輩の藤原の過去等は重い話でした。ただ、若菜を中心として先輩・同期が一つになっていくところは、丁寧に描かれていて良かったです。 本筋とは関係ありませんが、酔っぱらった保坂が発言した駅に対する不満や、松本助役の駅員の役割に対する頑な考えは妙に共感してしまいました。そして表紙のイラストも素晴らしい。 | ||||
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駅員の事情が少し理解できた気がしましたが、主人公の個人的な思い入れの実現部分は少々出来すぎで現実感が薄くかんじました。 | ||||
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毎日100万人が利用する東京駅。希望通り東京駅の駅員になった若菜直(わかな なお)には、 人には言えないある願いがあった。弟の夢、そして5人の恩人たち。はたして、直の願いは かなうのだろうか? 晴れて東京駅の駅員になった直だが、浮かれている暇はない。覚えることもやるべきことも山の ようにある。先輩から厳しい声が飛ぶこともあった。そんな超多忙な中、直は5人の恩人たちを 捜し始める。毎日100万人もの人が利用する駅で、5人の恩人を探し出すのは不可能に近いと 思う。その部分は現実離れしているとは思ったが、東京駅で働く人たちの描写にはとても興味深い ものがあった。利用者が駅員に尋ねる内容も千差万別だ。そのひとつひとつに丁寧に答えなければ ならない駅員の人たちは本当に大変だと思う。また、人身事故の描写もあったが、その部分は生々 しく、思わず目をそむけたくなった。トラウマになってしまう駅員がいるというのも理解できる。 さまざまな困難を乗り越えながら、駅員として成長していく直の姿には好感が持てた。弟の身に 起こったつらく悲しいできごとも、直ならきっと乗り越えて行けると思う。 話の設定や人物描写に疑問を感じるところもあったが、駅員の人たちの並々ならぬ苦労や東京駅の 裏側を知ることができて、とてもよかった。鉄道が好きな人もそうでない人も、楽しめる作品だと思う。 | ||||
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普段 あまり駅のことって 関係者じゃないとわからない でも なるほどと思わせる内容だった | ||||
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東京の下町に住んでる子どものころの私には、東京駅はどこでもドアみたいな場所だったりした。読み出した直後から直ちんに感情移入してしまい物語に引き込まれました。 登場人物、愛すべきキャラ、すきな俳優さん並べて勝手に妄想で映像化してしまいました 素敵な作品に出逢い幸せです | ||||
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東京駅に配属された、東本州鉄道株式会社の新入社員・若菜直(とその同期の犬塚)の成長物語である。 一読した感想としては、ドラマを小説化したような、非常に陳腐でご都合主義に満ちた作品だったと思う。まず若菜は、入社1年前の就活期に駅で5人の見知らぬ乗客に助けられるのだが、彼らとの再会のシチュエーションが不自然で、悪い意味でドラマチックである。彼らがどういう人間だったのか、どう若菜を助けたのか、どの様にして今の若菜に関わるのかは物語がすすむにつれ明らかになるのだが、その流れが非常に巧みなだけに残念である。 話の展開もどこかで見たような主人公の挫折→同僚や主人公による長ったらしい自分語り→ハッピーエンド、の様な流れの繰り返しで、まさにドラマやハリウッド映画を見ている気分であった。いくら優秀(若菜は入社試験で1位をとった設定)とはいえ、新入社員がいきなり自分の希望する駅に配属されていて、これまた偶然に先述の5人が駅で若菜に再び出会うといった設定も自然な設定とは思えない。ほかにも、客への暴力事件を起こしてもなおクビにならない元ヤンの先輩駅員、鉄道オタクを嫌悪する若手女性新幹線運転手、過去の事故のトラウマを今も引きずる元運転手の上司、小物臭しかしない副駅長、根暗な隠れ鉄道オタクの同期(犬塚のこと)など、とにかく突っ込みたくなるキャラクター(と彼らが放つくさいセリフ)が満載であった。 もちろん小説とは、ドラマとはそういうものであり、王道であるからこそウケるのだろうが、この手の王道は脂っこい食べ物と同じで、何度も口にすると強烈な飽きが生じるものである。あえて踏み込まなかったのか筆者の知識不足かは知らないが、ダイヤや鉄道の技術に関して深く踏みこんでいない分、大衆向けテレビドラマを文字にしただけの陳腐な小説の様に思えた。 | ||||
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駅の情景描写に、引き込まれました! でも少し上手く行きすぎるかな? | ||||
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これは、J〇東日本に就職し、東京駅に配属されたフレッシュマンの物語です。 個々のキャラが立っているのがとてもいいです。 私には家族に重度の鉄道ファンがいるので、撮り鉄、乗り鉄らの熱い気持ちもわかるし、時に彼らを面倒くさいと思ったり、あるいは応援してあげたいと思ったりする、傍の人の気持ちもすべて「あるある」でした。 門前の小僧で、私も鉄道旅行が好きだし部分的に鉄道知識があると思うので、全体に漂う緊迫感や鉄道員のエピソードにはニヤリとしてしまったり、機械技術の描かれた場面には、近い将来そうなることをマイナスにとらえず、明るく信じながら読むことができました。 東京駅の日常の一部分を切り取って、印刷してカバーをかけたら出来上がった、というくらいに、実際に働いている鉄道員にとっては当たり前の(苦労)話だと想像されるし、駅を乗り換えのシステムや場所としてとらえているだけの人にとっては、驚きや発見がたくさんつまった物語だと思います。 根っからの鉄道ファンはさておき、昨年新しくなった東京駅に、「取りあえず見ておかないと・・・」と混雑の中を詰めかけてしまったような方々には、これはちゃんと読んでほしい物語です。 しかしながら、ストーリーとしてはTVドラマのように主人公に都合よくいき過ぎる部分が多いので、物語の展開にこだわったり、ミステリーが好きという向きには、物足りなく感じられるかもしれません。 私の知識不足によりますが、鉄道員はそれぞれの駅で募集しているのではなく、鉄道会社で募集して必要な駅に配置されるのではないかと思います。(違ったらごめんなさい) 文中には実在しない会社名や列車名を使っているので、架空のお話だとは思いながらも、「東京駅」としっかり銘打っている部分で、主人公が入社一年目から希望の場所に配属されているという(そうでないと話が成り立たない)設定に、拭えない違和感を最後まで感じていました。 | ||||
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夏休みの一冊にと購入。朱野帰子さんはデビュー作からフォローしており、この『駅物語』で4作目。 まず表紙が美しい。是非カバーはかけずに堪能したい。 物語の舞台は日本有数のターミナル・東京駅。普段あまり気に留めない駅員など鉄道会社のスタッフ、そしてお互いすれ違うだけの何百万人という利用客。無数の人生の物語がふと交差するとき、新しい物語が生まれる。 確かに、そこには奇跡も含まれるかもしれない。 お気に入りのキャラクターは由香子。ちょっと軽薄なギャル系かと思いきや、実は路線や運賃計算が完璧に頭に入った有能な改札係員。首都圏の路線図を刺繍で縫ってしまうという才能。そんな路線図が実際にあったら欲しい。数十年たったら鑑定団でとんでもない値がつくだろう。30万ではきかないはずだ。 副駅長・吉住の憎々しさもいい。怒りを爆発させた主人公・若菜が「制服でないまがい物の鎧。引き裂いてやりたい。」 と飛びつくシーンは一番すごみがあって好きだ。 とにかく現場の人は重労働だ。早朝から夜中まで、猛暑の日も厳寒の日も、客に罵倒されたり殴られたり・・・。 物語にあるように、自動運転や案内ロボットが導入される日はきっとくるのだろう。暴れたり文句ばっかり言うモンスター利用客を抑えこむロボットが出てきたらいいのに・・・と想像を巡らせた。 最後に、朱野作品に共通するのは、身近にあったりニュースで見たりはするけれど、一般の人が知らない舞台裏が描かれていること。ホーム、駅事務室での仕事ぶりから、鉄道会社は鉄道オタクを嫌うとか、人身事故対応の生々しい話まで・・・。 どうやってこんなに詳しく調べるんだろうか? 次の舞台がどこになるのか想像もつかないが、また新しい世界をみせてくれることに多いに期待。 | ||||
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私が読んだ朱野帰子作品はこの「駅物語」で4作目になる。有人潜水船「しんかい6500」と「JAMSTEC」を題材とした「海に降る」に関してはどう頑張ってみても客観的に評価できないので比較対象から外すが、「マタタビ潔子の猫魂(ねこだま)」と「真実への盗聴」と比べてみても、圧倒的にスト−リー展開や人物描写に「深み」と「奥行き」があって、作品に強く惹きつけられると同時に、新しい朱野作品の魅力をくっきり感じた。おそらく本人も「ヲタク」的かつ「ヤンキー」的、さらには「不思議ちゃん」的な価値観を共有しているのだと思うが、実際「駅物語」で描かれる分類上「鉄ヲタ」、「ヤンキー」、「不思議ちゃん」の登場人物には精密な観察に基づく描写だけでなく、根本的な愛情が感じられる。この名脇役達の描写のおかげで、独特の着眼点に基づく舞台設定と綿密な取材に基づく圧倒的なリアリティの追求をベースとした、心にちょっと疵を負った女性主人公の成長物語、という朱野作品の基本骨格に、新しい魅力(肉付き)を付加することに成功していると思う。 簡単にまとめてしまうと、「従来の朱野作品の軽快さを残しつつもより味わい深い新しい朱野帰子の物語が誕生した」。しかも我々がよく知る駅員さん達なんだけど、高倉健の演じるド田舎駅の「自分、不器用ですから」な「ぽっぽや」ではなく、日本の誇る最大、最新の劇的に変化・進化し続けるステーション、多くの人には未知なるワンダーランドにしか思えない魔宮・東京駅で成長する今時のワカモノ達が主役。次、東京駅で降りた時、絶対、ホームや改札で働く駅員さんをジロジロ観察することになるな、ゼッタイ。 この作品自体の完成度はとても高い。しかし実は、朱野帰子の描くちょっと深めの男と女の部分に興味があって、それがまだ描かれていないので、個人的には将来のその部分の評価のためにあえて星4つ。次回作には是非その辺り期待したい(笑)。 | ||||
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