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地球移動作戦



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地球移動作戦の評価: 3.96/5点 レビュー 26件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.96pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全19件 1~19 1/1ページ
No.19:
(5pt)

地球を動かす?人類の存亡をかけた究極の選択

2083年の未来を舞台にした壮大な宇宙SF。超光速粒子(タキオン)推進によるピアノ・ドライブを実用化した人類は、新たに発見された謎の天体2075Aの調査に乗り出した。深宇宙探査船がこの天体を観測した結果、24年後に地球に壊滅的な被害をもたらすことが判明する。印象的なのは、ピアノ・ドライブやACOMといった未来技術の描写だ。これらの技術は、単なるSFのガジェットにとどまらず、物語の核心に深く関わってくる。

地球の未来を賭けた壮大な計画、そして山本弘の緻密な世界観とキャラクター描写が光る一冊だ。
地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)Amazon書評・レビュー:地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
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No.18:
(5pt)

素晴らしいSF小説ですよ、上巻は

カバー絵は微妙だし、あらすじもパッとしないし、
ページを開くとすぐに出てくる『妖星ゴラス』なんて知らないし・・
そんなこんなで散々迷って書店で購入しました。

上巻は素晴らしい出来です。
第一部では見えない小惑星の発見と、明らかになる地球との軌道の交錯。
第二部では人類の未来を賭けての《セカンド・アース》と《アース・シフト》の対決。
良く出来ていると思います。
ピアノ・ドライブという夢の超機関以外は本当に10年、20年後の世界を見ているようでした。
妖星ゴラス、知らなくても全然読めます。

ただ下巻がなぁ・・・・
地球移動作戦 (上) (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:地球移動作戦 (上) (ハヤカワ文庫JA)より
4150310343
No.17:
(4pt)

相変わらずぶっ飛んだ話

上巻では相変わらずぶっ飛んだ話で人類の危機が迫りますが、人類が生き延びるために、タイトルである地球移動作戦に対して、もう一つの案となるセカンドアース。セカンドアースに勝たなければ、話が進まない。この先セカンドアースに対して、この理論をどう崩していくのかがとても楽しみでした。それが、下巻であんな残念な終わり方になるとは。ちょっと、拍子抜けでした。人によっては、下巻の方がスペクタクルな展開で、面白んでしょうけど、個人的には、そんなことは求めていないので、セカンドアースが終わった時点で、この作品も終わりました。上巻はいろいろ面白かったので星4つですが、下巻は星2つですかね。
地球移動作戦 (上) (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:地球移動作戦 (上) (ハヤカワ文庫JA)より
4150310343
No.16:
(4pt)

小松左京を思い出した。

人類存亡の危機に対する大プロジェクト「さよならジュピター」だ。
ビブリオバトルの方で記述があったが映画は残念だが小説は面白かった。
その前に「宇宙からのメッセージ」というのもあったな。
思想、宗教、政治で大変なことになるのだが、野尻抱介作品だとさらっと流されるところだろうな。
ラストのパンツァーリートは納得した。
あのタイミングでみんなの折れそうな心をつないで一つにまとめるためのメロディーだね。
地球移動作戦 (下) (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:地球移動作戦 (下) (ハヤカワ文庫JA)より
4150310351
No.15:
(4pt)

「プロジェクトぴあの」を読んだのでこちらも読むことに。

文庫版のKindleだ。
作者がパンツァーリートの替え歌まで作るぐらい好きだってことがすごい。
これはガルパン以前の作品だから、バルジ大作戦だろうな。
妖星ゴラスだし題名通り移動するするのだけれども、移動しないで破滅する選択肢(ゼーガペイン的)も面白いな。
ピアノ・ドライブ普及後の世界でも微細隕石と放射線対策はあまり変わっていないのか。
地球移動作戦 (上) (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:地球移動作戦 (上) (ハヤカワ文庫JA)より
4150310343
No.14:
(4pt)

好みに合わない点もあるが、プラスのほうが大きい

上下巻を読み終わっての感想です。
正直、登場人物の美醜に関する偏重(基本的に出てくる人は皆美男美女)、アニメキャラ的なAIの扱い方など、作者の好み?と思われる設定に幼稚さを感じて、以前一度挫折しました。
今回、読み直して幼稚と思った部分は変わりませんが、SFらしい考証、設定が面白く読み終えることができました。
タキオン粒子など空想のものもありますが、単に空想のスーパー粒子だから何でも実現できるという魔法的な使い方ではなく、このような特性をもった粒子が存在したら、こういうことが実現できるという考察が、いかにもSF的で面白く読めました。
反面、このようなSF的な説明や、社会に関する描写などで、完全に背景説明のためだけの文章が数ページに渡って続くことがあり、このような説明を退屈と思う人も多いかもしれません。
マイナス部分も多い作品ですが、上記のほかにも最終局面で困難に立ち向かう人々の描写がなかなか感動的で、読後感もさわやか、(類似作品でよく見られる)自己犠牲を賛美しないなどをプラスのほうが多いと思います。
地球移動作戦 (上) (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:地球移動作戦 (上) (ハヤカワ文庫JA)より
4150310343
No.13:
(4pt)

スター・システム

昔からの山本弘ファンなら読み始めたらすぐ気付くと思うが、過去の山本弘作品の登場人物が沢山出てくる。
最初にブレイドが出てきたところで、ん?ブレイドってサイバーナイトと人物名被ってるじゃん。適当だな…と突っ込みたくなった。(サイバーナイト大好き派)
でも他にも沢山過去作の人物が出てくるので、なんとなく分かった。なんかお祭り作品的な?
後書きにはスター・システムだとはっきり解説があった。手塚治虫作品のアレだと。
別に昔の作品を知らなくても全然構わないけど、知ってれば他作品の登場人物が大勢出てくるお祭り作品感が味わえる。

少し話は変わるけど、このお話では、超重要な設定である、永久機関 ピアノ・ドライブ が、大した説明も無くがっつりメインストーリーに絡んで来る。
この物語はピアノ・ドライブ無しでは全く成立しない話といっていい重要な設定なので、山本弘にしてはSF的ギミックの説明しないの珍しいな、と思ってたら、そちらの詳しい解説は、前日譚であるプロジェクト・ぴあので描かれている。
こちらの感想でこんなことを書くのはどうかと思うけど、面白さではプロジェクト・ぴあのの方が断然上なので、こっちを読んだらぴあのも読むといいと思う。作中の時間軸ではあちらが先のお話だけど、本が出たのはこっちが先なのでこっちを先に。
地球移動作戦 (上) (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:地球移動作戦 (上) (ハヤカワ文庫JA)より
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No.12:
(5pt)

新品を迅速に入手

少年時代に観たSF映画『妖星ゴラス』へのオマージュというこの小説。大変綺麗な本でとても良かったです。
地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)Amazon書評・レビュー:地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
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No.11:
(4pt)

魅力的な作品ゆえに感じるもったいなさ

作者の短編を何冊か読んで、着眼点の面白さが魅力だったため、次は長編である本作を読んでみることに。
短編集ではコンパクトに物語を手堅くまとめる手腕が、長編ではどうなるのかと期待しつつ。

期待通り、この作品の、架空の技術を用いたSFならではのスケールの大きいプロットには引き込まれました。
上巻のはじめの章は筆者の短編作品の香りがして良かったです。

ただし、長編であるがゆえなのか、気になることがいくつか。
地球規模の災厄を描いていますが、軍事組織・政治・テロ対策あたりの描写に弱さを感じました。
そして、現在よりはるかに科学の進歩した100年後の未来のわりに、一部の設定以外ではわりと未来の世界を描けていない。
22世紀の大国はどこになっているのか?というマクロ的考察、地球上の家屋の様子、道路・交通といったミクロ的考察が22世紀的でないように思えます。下巻の災害シーンは現代の描写と考えて読んでも支障ないくらいでした。

これらはSF的考証をしっかり描いている分、余計に不足を強く感じてしまうのかもしれません。
キャラクターが全般的に子供っぽい(アニメっぽい?)、作者の定番であるカルトなどを扱う作風も、設定の硬派さとアンバランスを感じます。
このへんは味とも言えるので好みの問題ではありますが。

上下巻と楽しめましたが、プロットと描写のアンバランスさ、カバーイラストの不満で☆-1.5して、総評は☆3.5です。
地球移動作戦 (下) (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:地球移動作戦 (下) (ハヤカワ文庫JA)より
4150310351
No.10:
(5pt)

非常に面白い。技術的話ではなく人のしがらみ中心の話

非常に面白い。
序章を読んでいて題が「地球移動作戦」であることを忘れてしまった位
序章だけで短編SF物として読めるほどに出来が良かった。

本編は地球を移動させる技術的困難やそれを如何にして乗り越えるか・・・
という事ではなく、
どのようにして地球を移動させるという大事業を
地球上の国家のしがらみを越えて実現するか。
という人間同士のいざこざを中心に描きストーリーが進む。
その中で技術的な話やACOMという擬似人格の葛藤や
アシモフ原則などの話も上手く盛り込んである。
(ジェノアPなどの表現は初音ミクのニコ動意識か?)
地球移動作戦 (上) (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:地球移動作戦 (上) (ハヤカワ文庫JA)より
4150310343
No.9:
(5pt)

難しい言い回しが無く楽に読める割に濃いSF

面白かった。
地球の未曾有の危機に人類は如何にしがらみを越えて一致団結できるのか?
その事を中心に描いている。

もちろん最後まで完全に一致団結なんてできないわけだが、
それでもなお前に進む気持ちがとても好感を持てる。

そしてACという仮想人格。
人間と似て非なる生命の思考の違いによる行動や今後の共存の道の模索なども描かれ面白い。
ただ、前作から23年経っており魅波は12歳から35歳になっているが
話し方がちょっと子供っぽすぎるかなぁと、
性格的な事もあるが描き分けてもらえると時の経過をもっと重く見れたかなぁと。
地球移動作戦 (下) (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:地球移動作戦 (下) (ハヤカワ文庫JA)より
4150310351
No.8:
(4pt)

少ないパーセンテージではあるが『遠くに行きたい』という欲求に突き動かされている者がいる。

(上巻)

本書は1962年公開の東宝特撮映画『妖星ゴラス』制作陣に捧げられている。
大枠は映画と同じだが、地球とニアミスする放浪惑星が何故?Xデ―の24年前まで発見されなかったかの謎解きと、
地球を安全圏に移動させるという大ネタが読み処。カバーイラストにはちょっと引くが内容はハードSF。

ミラー物質からなる「見えない星」は作者のでっち上げだと思ったが一応そういう学説があるようだ。
実は温暖化対策として地球を移動させようと考えている学者までNASAにはいると聞く。
「動かすことになりました」といきなり言われても困るが… +_+

未読だが『「見えない星」を追え!―今世紀最大の宇宙の謎“ミラーマター”の秘密に迫る』という本があるらしい。
【著者紹介】ロバート・フット : 1964年生まれのオーストラリア人。
メルボルン大学を卒業後、ウィスコンシン・マディソン大学(米国)、サウサンプトン大学(英国)、マクギル大学(カナダ)等で研究を続け、
現在はメルボルン大学物理学部研究員。理学博士。専攻は、素粒子物理学、宇宙物理学、宇宙論

(下巻)

華麗なる映像美の『2001年宇宙の旅』に対し、埃まみれの未来像を描いた『ブレードランナー』。
一方、本作はオタク文化が基盤となったアニメチックな未来という日本人にしか書けないSF。

肝心の地球移動の描写はやや冗漫であったが絶体絶命の危機の中、突発的に歌い広がる『シュテルンシフリ―ト』にちょっぴり感涙。

「人間の中には、少ないパーセンテージではあるが『遠くに行きたい』という欲求に突き動かされている者がいる。
彼らが大陸を渡り、海を渡り、人類を地球全土に押し広げた。次には宇宙に…」には大共感。フロンティアスピリット!
地球移動作戦 (下) (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:地球移動作戦 (下) (ハヤカワ文庫JA)より
4150310351
No.7:
(4pt)

痛快!

一言でいえば、痛快な作品だと思います。
最終的に地球の危機は救われるという、読んでいて楽しい作品でした。

物語は三部構成。

第一部は、太陽系外縁の未知の天体の調査により、この天体(シーヴェル)が24年後に地球に接近して災厄をもたらす事がわかります。

第二部は、シーヴェル接近による災厄に対し、人々はどのような対策を取るか?が見ものです。
二つの意見が対立し世論を二分します。情報戦・心理戦が見もの。

第三部は、いよいよシーヴェルが接近。最接近までに、陰謀論者や宗教的狂信者などの反対勢力との闘いもあります。

全体的な見所としましては、
人間とACOM(人工意識コンパニオン)の異質性を乗り越えての友情。
アースシフト計画発案者側と、セカンド・アース計画発案者側の公開討論会。
もちろん宇宙空間での未来の宇宙船の描写も、科学的な考察に基づいてのフィクションだという印象がありました。

公開討論会の前に、父親が主人公に向かって言った
「人間は論理の正しさよりも印象で選ぶ」という言葉は、考えさせられるものでした。

星四つにしたのは、一箇所だけ最後まで違和感がぬぐえない設定があったことです。

主人公の恋愛観です。恋人の性をなぜ主人公と同じにしたのか?
この部分は、あえて一般的な設定で行くべきだったのではないかと思います。
地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)Amazon書評・レビュー:地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152090685
No.6:
(5pt)

細かいところはともかく

科学的知識についていけないところはありましたが(著者のせいではなく、私の知識および理解力の不足によるものだと思います)、そのあたりは適当に読み飛ばしたとしても、壮快なお話でした。ラストの盛り上がりは、ついつい目頭が熱くなりました。いい作品だと思います。
地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)Amazon書評・レビュー:地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152090685
No.5:
(5pt)

科学技術史における愉快なエピソード?

鏡像物質(ミラー・マター)でできたミラー天体(だからこの天体側は動かせない)が2107年に地球のすぐ近くですれ違うとの設定。
アバターへの転生による「セカンド・アース」支持派と「地球移動作戦」派が争い(論争し),題名のとおり後者が実行される。前者が仕掛けた両派の公開対談で,後者の立案者(科学者)は,娘を代演させることについて倫理的に悩むが,興ざめ。「小学生程度の科学知識のない大人がたくさんいる」との認識(残念だが正しい認識だと思う)の下で,前者をたたくために「科学技術史における愉快なエピソード」(当時は間違いだと思われたが実は正しかったこと)を「地球移動作戦」派のプロモーション映像でしつこく繰り返すという悪質な詭弁を弄しておきながら(詭弁を使ったのは映像プロデューサーかもしれないがそれを容認したのだから同じこと),なぜ,いまさら悩むのか何の記載もない。
地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)Amazon書評・レビュー:地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152090685
No.4:
(5pt)

2009年度の日本SFのベストスリーに入る傑作

とっても面白かった。題名からするとSFでも宇宙モノのジャンルって感じだけど、山本弘らしくそれだけにとどまらず、AI、ロボットといったものも加えられている。さらには、隕石が地球を襲うというパニックものの要素もある。出てこないのは宇宙人ぐらいで、本当に盛りだくさんだ。

物語の中心は、地球の危機をいかに救うかということだけど、AIと人間の関係や科学と宗教の関わりなど、彼の小説でよく書かれるテーマの方が、読んでいて気になる。現実の未来は、まったく同じようにはならないのだろうが、21世紀、そして22世紀の地球の姿を予言しているようで、非常に興味深かった。

昨年度出版された日本のSFの中でも、自分のベストスリーに入る。
今、日本のSF作家の中で最もアツい小説を書く人だと思う。
地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)Amazon書評・レビュー:地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
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No.3:
(5pt)

山本弘インタビュー

私のPCfanでの連載「空想未来ミュージアム」で山本氏のインタビューをした。その抜粋を。

***

山本氏の小説は、科学考証のしっかりした、それでいてとんでもなくぶっ飛んだ話ばかりで一ファンとして楽しませてもらっている。新作『地球移動作戦』でも山本節はさらにコブシを回す。地球に襲いかかる天文学上の大ピンチ! 人類をレスキューする方法はただ1つ、エンジンをつけて地球を丸ごと動かすこと! 大ボラも大ボラ、話だけ聞いたら横田順彌のハチャハチャSFみたいなお笑いかと思うが、これがずば抜けて面白い。半端じゃないハードSFであり、ロマンチックな人類賛歌であり、これからの未来を予感させるガジェットに満ちた実にSFらしいSFなのだ。

 J・P・ホーガンにオタクが出てくるみたいな独特のテイストは今回も炸裂ですね。

「やっぱりね、“萌え”と“燃え”が欲しいですよ」

 やっぱ萌えは必須ですか。

「ハードSFはとっつきづらいので、萌えの要素は必要かと(笑)」

 出てくる女の子がアニメやゲームのキャラそのままですものね。

「ああいうものは変に人間に近づけないほうがいいんですよね。不気味の谷ってあるでしょう。人間に近づけていくとどこかで不気味の谷はなかなか超えられないので」

 人工知能の生み出す仮想人格が重要なキーとなるのだが、今までのSFならアンドロイドだっただろう設定が今作ではCGである。

「実際、ニコニコ動画に影響されているんですね」

 2ちゃん系ですか。

「ニコ動で、2年ぐらい前から初音ミクを動かしている人がいるんですよ。マーカーを置くとその上に初音ミクが現れて、歌って踊るんです。肉眼には何も映らないけど、カメラを通してみるとそこに初音ミクがいる」

 バーチャルリアリティの技術でAR=拡張現実と呼ばれるものだが、個人レベルでさえそこまで完成しているのだ。

「その初音ミクの映像を見た時に、あ、これは未来のスタンダード技術になるよと。だって仮想上のキャラクターが実際にそこにいるように見える技術があったら、みんな飛びつくはずですよ」

 強烈な未来ですね。

「僕は人口減っても構わないと思っているんで、古い感覚の人だったら仮想上のキャラクタと結婚するなんて何事だと言うんでしょうが、僕はそういうことはありだろうと思うんですよ。今もアイドルに夢中になっている人はいっぱいいるわけじゃないですか。でも結婚できない。現実のアイドルと架空のアイドルの違いは何か? まったく架空のキャラクターに萌えるというのは、これまで人類が体験したことのない文化じゃないかと思います」

***

山本さんがと学会で発表してくれたとかしてくれてないとかの私の本もよろしく。
地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)Amazon書評・レビュー:地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152090685
No.2:
(5pt)

是非、映像化を!

銀河の彼方から地球に迫る惑星有。その惑星は24年後に地球と衝突。それを防ぐため
人類はありとあらゆる英知と資源と資本を突っ込んで・・・というお話。
細かい科学考証は分かりませんが、少なくともウソ臭さはありません(実現可能性は
また別の話)。そして、お約束のSFらしいガジェットも満載(今回は進化した仮想現実と
地球を動かすだけの動力が一番の肝か?)。

 どの場面を読んでも絵が浮かび、そして目が離せないストーリーに時間を忘れて
読みふけってしまうのです。その世界観を構築した筆力に乾杯。
特に最後32p(398〜430p)は涙無くしては読めません。
ここの部分だけ何度読み返したことか!

 SF嫌いの方でも大丈夫。お薦めの一冊です。

附:NHKで1年もののアニメにしてくれないかなぁ。本作は映像化に向いている。
  かといって2時間3時間で収まる話でもないので。
地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)Amazon書評・レビュー:地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152090685
No.1:
(5pt)

オールスターキャスト

ストーリーについては既に詳しいレビューがあるので割愛します。この作品、コアなファンへのサービスなのか、
山本キャラ総出演!!「サイバーナイト」「ギャラクシートリッパー」「ゴーストハンター」「ソードワールド」etc
もちろん「神は沈黙せず」「アイの物語」などからも。しかし、未来世界だとジェノア様はPなんですね(^ ^;)。
ビンセントがヲタなのはわかります。完結した物語の登場人物達、サーラもデルも、作者の中では生き続け、再起動を
待っているのかと思うと感慨深い・・・。
地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)Amazon書評・レビュー:地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152090685

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