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若冲
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若冲の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.15pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全33件 21~33 2/2ページ
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大変面白く読ませて頂きました。登場する人物像も興味深く個性的な描写、応挙や蕪村まで現れ楽しめました。 | ||||
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若冲の、特に鶏がいっぱい描かれている絵が好きで、こんな凄い絵を描く画家さんって、どういう人物だったんだろうと、フィクションも交えてる部分があるとはいえ、興味を持って読みました。 本書の若冲は、絵はうまくても、人付き合いが苦手で、妻を愛していたものの不器用で、うまく伝えられなかったゆえに悲劇の連鎖が起きてゆきます。出だしから凄まじくて、一気に引き込まれます。 芸術と家庭を両立する難しさも感じました。 一つの道に没頭すると、他に手が回らなくなるという犠牲が生じるようです。 この一冊から二つの点が生きるヒントとして得られました。 若冲を憎む義弟は、絵で若冲を超えることで復讐しようとし、若冲を苦しめますが、若冲は自分を超えられないように奮闘したりしてます。実は芸を成長させ、憎い相手なのに認め、理解しつくしてくれてるのは、そうした敵だったりするのかもしれない。何か目標を持って励む者は、その点を気に留めるべきかもしれません。 そして、何かに没頭するとき、若冲のように、一つの分野を究めてゆくためには、孤独に引きこもってコツコツ努力することが肯定される、ということです。 史実がどうかというより、これらの点が、励みになりました。 | ||||
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若冲の絵は好きで見てはいたのですが、背景を考えたこともなかったので新しい視点を与えてくれたという点でありがたかった。 | ||||
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フィクションとして面白かったです。この作者さんのはいくつか読みましたが、これが一番すっと入ってきました。 時代物って当時と現代との齟齬が邪魔して読みづらいのが多いのですが、かなり現代によせてあるのでしょうか。 空白の中に、それぞれの若冲像があるのは無理もないことですが、美術館や、お寺へつい足を運ばせてしまう、パワーのある作品です。 今後作に期待しています。 | ||||
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絵画教室の仲間と読みまわし、数奇画家の人生を語り合いましたが、彼の数奇な、強い直観が、あの絵画を生み出した、と 納得しました。 | ||||
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若冲の絵画ファンで、特に雪中 鴛鴦図に惹き付けられる意味が分かりました。彼の生きざま、江戸時代の絵師の役割、京都の実相寺の関わりなど、ストーリー性も高い小説でした。 | ||||
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”若冲”の生活環境が独創的設定で、若冲に興味が有り、出てくる寺社の名前のところで,又関連作品を思い出させる筆運びは 最高に時間を忘れさせてくれました。 | ||||
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澤田瞳子著『若冲』は、人間、美術、江戸時代の京都が見事に描かれていて、とても素晴らしい本です。絵師・伊藤若冲が結婚していたかどうかなど、美術史家の見解と異なる点があるかと思いますが、小説として見る限り、納得感をもって読むことができます。 若冲の絵からその奥に含まれているものを読み取る著者の感性、若冲の絵には贋作が多いと言われることを物語として昇華させる著者の手腕が素晴らしいです。そして、人間が生きていくうえで心の汚さと美しさ、孤独と共感、それらが迫力ある筆致で描かれています。 特に私の心に響いた言葉は、以下のところです。 「人を憎んで描いた絵と、己の罪を悔いて描く絵はまったく別物」 「絵とはそれを描く画人のためやのうて、世間の者のためにある」 「わしはあの時、あの鳥と獣しかおらんはずの屏風の中に、とっくの昔に死んでしもうた者の面影を、間違いなく見ましたんや」 この『若冲』の文春文庫で唯一残念だったことは、巻末の解説でした。解説者の書いている文章は、歴史と小説の関係を説明するために、長い前置きとなり、あげている事例も本編の『若冲』の品格にまったくそぐわないものでした。このようなものを執筆した解説者、および掲載した編集者に猛省を促したいです。 | ||||
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相国寺に寄贈されたあの動植綵絵、点描画で描かれた象の入った鳥獣花木図屏風などの素晴らしい傑作が生み出された背景を京都の錦小路の商いや家族や親族との関係性を踏まえた想像する力が素晴らしい。江戸中期の京都に生きているかの様な気にさせられる。 | ||||
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文庫が出て、通勤電車を降り忘れながら読みました。 単行本のレビューが賛否両論だったので楽しみにしていた作品です。 私の歴史小説ランキングではベスト5〜3に食い込む勢いです。 40年以上前、建築史を目指す学生の頃、出たばかりの梅原猛「隠された十字架〜法隆寺論」を読んだ後の興奮を思い出しました。その後しばらくの間、他の建築・美術関係者の法隆寺論が面白く無くなったのには困ったものでした。 「満つる月の如し」の定朝も然り、これからもフィクション、ノンフィクションを自在に行き来する澤田ワールドで楽しませてもらえる事を楽しみにしています。 明るい暗いはそれぞれの好みですが、人それぞれながらみんなヒト。 今年の大河ドラマの直虎の面白さと近いかも知れません | ||||
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フィクションとはいえ、実在の人物をモデルにする場合、綿密なリサーチが前提にあってこそ、説得力のある内容になるはずだが、この小説は、自殺した妻と作画の関連付けという発想への肉付けが弱く、登場人物の心理描写が拙い。期待が大きかっただけに、とても残念。。。 | ||||
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昔からその独特の画風には定評があったが、最近、突如として有名となった感がある「若冲」の伝記風時代小説。私も興味を持って本作を手に採ったのだが、本当にガッカリした。作者は自身の抒情的世界を構築する事だけに専心していて、「若冲」その人及びその画の魅力の源泉を真剣に描く気配が全く感じられないのである。作者の論法は以下である。 (1) 若冲は若い頃から家業には無関心で画に専念し、僅か40歳で隠居して更に画に打ち込んだ。 (2) 若冲の魅力の源泉は、この画への専念による妻の縊死(及びそれに伴う義弟(君圭)の怨み)である。 しかし、当時の平均寿命は50歳程度で、40歳で商家を隠居するのは至極自然だったのである。また、若冲が隠居後も町の世話役を積極的に引き受ける等、商いにも熱心で、京の市場全体に貢献した事も現在では知られている。即ち、(1)及び(2)の基本的枠組みは全くのデタラメであり、「妻の縊死(君圭の怨み)→若冲の画風」という様な単純な因果律を勝手に創って、自身の抒情的世界に閉じ篭っているだけで、若冲の本質には全く迫っていないのである。描かれているのは、画に打ち込んで家業に無関心(これがデタラメである事は上述した通り)な若冲に関する家族・親族間のゴタゴタ問題と人情噺だけでお粗末という他はない。画に対峙する若冲の思い・考え方・姿勢が全く伝わって来ないのだ。 作者には題材はどうでも良く、とにかく自身の抒情的世界を構築したいとの悪癖があるらしい。今回も、たまたま「若冲」が話題になっているから、それを利用して「若冲」を題材にしたという色彩が濃い。同じく絵師(長谷川等伯)を描いても萩耿介氏「松林図屏風」とは雲泥の差である。作者の熱狂的ファンは別として、「若冲」の魅力の源泉を期待した一般読者にとっては落胆するしかない駄作だと思った。 | ||||
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単行本のレビューにも書いたが、新聞広告にさも傑作のように掲出されていたので、改めて私のレビューを掲示する。 これは「小説のような手法による、小説めいた作品」であって、心にささる「文芸」ではない。 京の江戸の街並みの様子をはじめ、情景描写の「小説めいた技術」は十分だろう。 しかし、肝心の「若冲の心にうずまくもの」を書ききっていない! 作者としては書いたつもりなのかもしれないが、それがあまりに底が浅すぎる。 若冲を貫いていたはずの一本の太い芯がまったく書かれていない! 読みながら「あの素晴らしい絵をかいた原動力はこんなものだったのか?」と思ってしまう。 ヘタクソな文章でもいいから、若冲の持っていたはずの狂気をぶつけてほしかった。 | ||||
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