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月長石
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月長石の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全21件 21~21 2/2ページ
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この物語は、高名な寺院から動かされなければならなかった月長石が、再び見出され、インドのしかるべき寺院に収められるまでにわたる、800年の放浪の歴史だ。レイチェルの誕生日に消えた月長石の謎を中心に話は進行するが、記録としての形態をとっているため、証言者による日記や回想を元に構成されている。最初は、レイチェルの住んでいるヨークシャーの邸宅の召使頭、ベタレッジの回想。70~80歳の間の老人だが、実直な好人物で、愛読書「ロビンソークルーソー」から啓示を受けるという個性的な性格の持ち主。この章では、ダイヤモンドが消えた前後と凄腕のカッフ部長刑事による、捜査の模様が描かれている。ベタレッジがカッフ刑事と出会い、探偵熱という病気を発見するというエピソードが心和ませる。その後、舞台がロンドンへ移ると共に、語り手が次々は代わる。私が一番印象に残ったのは、ジェニングス医師助手の章だ。イギリス人の父と東洋系の異国の母を持ち、苦難の人生を送るジェニングスだが、ダイヤモンドの謎に関わって、暖かい気持ちを持ってこの世を去ってゆく。紆余曲折を経て、ダイヤモンドが三人のバラモンによって、再びインドの地を踏み、信仰の対象となる場面は感無量だ。長い物語だが、どうでもいいような記述が、後で生きてくるので、心して読むように。 | ||||
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