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月長石
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月長石の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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たぶんこういうのは、若くて学生で暇を持て余している時に、電車の中なんかで一か月くらいかけてたらたらたらたら、どうなっているのかなあと思いながら読むのが一番いいのだろう。推理ものとしてのトリックはひどいもので、それもまあ19世紀の濫觴期のものと思えば許せるが、途中でだんだん何が何で、何が問題になっていて、どれが誰だか分からなくなるのだが、『ドン・キホーテ』正続を読むみたいに、いつまでこのおかしな話とつきあわねばならんのかなと思いつつ読むのがよいのであろう。なお中村能三の翻訳は見事なもので、現代の人気翻訳家某あたりに見習わせたい。 | ||||
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物語の構造としては、事件が終息して後日に各関係者が、当事者視点でそれぞれの体験を証言するという体裁をとっています。それは、月長石盗難の舞台となったヴェリンダー家に仕える老齢の執事であったり、親戚の狂信的なキリスト教信者の女性であったり、顧問弁護士であったり、事件の捜査をした警部であったりします。各々とある人の要請にしたがって回想録を書いているのですが、それぞれ特徴があっておもしろいです。共通して昔日のイギリス貴族的緩慢さと大仰な慎ましさが漂っていて、ほんとゆっくり読書するのに最適ですね。ディケンズに代表される当時の大衆文学の最良の部分を堪能できます。 | ||||
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