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漁港の肉子ちゃん
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漁港の肉子ちゃんの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全181件 161~180 9/10ページ
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徹底的にお人好しでおデブで頭も弱めの肉子ちゃん 読み終わるまでに誰もが好きになってしまう 不思議な魅力の肉子ちゃん たとえ血がつながっていてもこんなにも子どもを可愛がる人は いないのではないでしょうか。 みんなが肉子ちゃんみたいなお母さんだったらいいのにって 思います。 | ||||
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「サラバ!」に引き続き、西加奈子ワールドに浸かりたくて読みました。 笑いを誘うタイトルとのギャップ。 庶民的なストーリーの中に、キュンとくる少女の思い。 スロースタートから始まっていき、感動はラストに突然スイッチが入り、ピークに達します。 それまでは、主人公の内面をさまざまな周囲のシチュエーションを描きながら引き出していくのです。 なので、はじめは何を書こうとしているのか、その狙いが判然としない状態がずっと続きます。 それは、日常生活によくあるような共感に見えて、そうではないところもあります。 そんな主人公を取り巻く環境や人間関係を克明に書きつづっていくのです。 そして、まもなく思春期に入ろうとしている複雑で多感なきもちを代表しています。 ラストはとても感涙する、切なくて、そしてピュアなきもちが詰まっているのです。 このラストのために、延々とスローに見える日常スト−リーが続くのです。 思春期のころ、戸惑いや敏感になったりとしつつ、かたや子ども子どもだったりと。 そんな感性が高いころに、ひとりで悩まず、みんなで分かち合っていこうと。 とてもこころの温まるストーリーに仕上がっています。 本書では、多感なきもちの移り変わりを見事に描いています。 | ||||
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西加奈子さんの作品の中でもかなり好きです。本当に笑って、笑って そしてほんのり気持ちが暖かくなって。肉子ちゃんはホント魅力的です。 | ||||
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本で、文字でこんなに泣いたのは初めて。 地下鉄の中で読んで、歩きながら読んで歩きながらなのに涙がこぼれる。 “肉子ちゃん”最初は、なんだこの女は,,,(笑)って思ってたのに、読み進めるにつれていとおしくなる。 肉子ちゃんの優しさ、それを優しさと気づかないくらいの純粋さに心洗われます。 『おすすめやでっ!』 | ||||
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肉子ちゃんのような奔放であけすけな女性って、周りにいるとちょっと引いてしまう。特に男に惚れっぽくて騙されて傷ついて泣いてたかと思えばまた別の男にころっといくようなところは、こんな人が見内にいたら面倒くさ過ぎると思ってしまう。だけど傍から見るとめちゃくちゃ面白い。どん底でも明るさを失わず情が深い肉子ちゃんが愛おしくて堪らない。キクりんとのやりとりには感動した。 「さくら」が苦手で西加奈子さんの小説から遠ざかっている人には、これをおすすめしたい。 | ||||
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あるTV番組で 「おすすすめ」 として紹介されていたのがきっかけで購入。 現在、子育てと仕事で毎日があっという間。 最近は、本を読む時間なんてないし 寝かしつけで自分もそのまま夢の中。。 そんな人に読んで欲しい1冊かもしれません! ほんのわずかな時間にちょこちょこ読み。 でも、次が気になってしかたがない。 当たり前のように学校に行って、大人になって 人に迷惑をかけたり、心配をかけることはしないよう ある意味マジメに生きてきて 自分の身の回りのことは自分でして 特に不自由はない、一般的な生活を それなりに過ごしている。 それとはまったく逆の人生を送っている? 主人公の親子と周りの人々。 でも、とっても温かみが感じられて こんな生き方もアリ! 素敵! と思ってしまう。 実は、まだ半分くらいまでしか読んでいないのですが 途中でレビュー。 型にはまらず、力を抜いて、ありのままに、自由に 前に進んで行きなさい、自分らしく。 人生それでいいのかもしれません。 そんな、一冊です^^ | ||||
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マトリョーシカぽい 母 きくこチャン、 ロシア、フィギュア女子代表容貌か のような 娘 喜久子ちゃん 東北の銀座猿楽通商店街で 今暮らしている.「うをがし」のサッサンの 賄いは、活字のなかから ミスジ焼く 匂いまで伝わる。私は 落ち込んでいるとき読んだので、結構 幾分 楽になった。笑える。泣ける。考える。 そのままでいい。時間がはこんでくれるから。 | ||||
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前半めっちゃ笑わせてくれて後半じーんと泣かせてくれます。この方の作品は他作品と共通、もしくは一貫していてその芯はぶれることはないです。円卓コッコ観た後で読んだからどうも主人公が芦田マナちゃんとかぶります。でも文章は独特の西加奈子ワールド全開! ちょっと違うかもしれないけど私はこの方の作品、サイバラさんと同じような匂いがするんだけどねえ。面白いからいいや。 | ||||
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最初は「サリンジャーっ!なんとか戦隊の名前見たいやなっ!」の裏表紙で軽い読みものだと思って読んでいましたが、最後はやられました。 読後感として、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の「ミンナニデクノボートヨバレ・・・・ワタシハナリタイ」を思い出してしまいました。面白かったです。 肉子さんのようにワタシハナリタイです。 | ||||
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物語がテンポよく、読み終わった後も心地よい余韻が残る作品でした。ふくわらいも読みたいです。 | ||||
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おでぶで、ぶちゃいくで、でも、底抜けに間抜けで明るい肉子ちゃん。 北陸、漁師町の焼肉屋に住み込みで働いています。本名は菊子ですね。 そんな肉子ちゃんを母に持つ、美少女キクりんの成長物語です。 因みにキクりんの本名も喜久子。 肉子ちゃんのキャラクタにしても、キクりんの超自然的能力にしても、 (あまり本筋とは関係ないですが、小学生であるキクりんには、 超自然能力として、動物の声が聞こえたりするようです) 一見現実感のない設定のようですが、 ひとつひとつはアンバランスで突拍子ない要素が、 物語全体で、絶妙にバランスを取っていて、独特の世界観を作り上げています。 センス良い作家さんは、こういうのをサラッと出来ちゃうんでしょうね。 読んでて気になったのは、キクりんが美しい子供という事。 肉子ちゃんとの対比で、美少女要素が必要だったのかもしれませんが、 多感な時期である小学生にとっても、美しさというのは重要要素であり、 クラスメイトとの関わりや、自分自身の自己愛形成・人格形成に、非常に効いてきます。 物語の本筋ではないけれども、美しさとの付き合い方というのは、 やはり女性はなかなかしんどいなと思いました。 ま、私は男なので、本当の所は理解不能なのでしょう。 そんな不可侵領域についても、勝手に気になった作品でした。 | ||||
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著者の作品は8割方読破していますが、これは「さくら」に次ぐ衝撃作でした。 とにかく読んで下さい。200ページ思いっきり笑って、ラスト100ページ、 しっかりと感じて下さい。もうそれ以上ネタバレにもなるので書きません。 少なくとも僕自身のように何度も挫折した人間にとって、生きるということの、 それが大げさな意味ではなく、日常の延長としてあることに関して、感じて下さい。 | ||||
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圧倒的な肯定。まさしくそんな感じ。 菩薩様のようになんでも受け入れて生きてきた、 おでぶでブスだけど、とにかく明るい肉子ちゃんこと菊子おばちゃん。 そして肉子ちゃんの娘の喜久子ちゃんは、 まったく違うタイプの繊細で華奢な美少女 この二人が流れ着いた漁港の街。 二人が暮らすことになった焼き肉屋さん。 なんてことない日常が続いていくのだけど、 その日常がほんとに羨ましいくらいに温かい。 生きているだけでいいんだと思わせてくれる温かな本です。 | ||||
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苦しくなったときに、また読んでみたいと思う小説。 途中まではユーモラスで、ある意味読みやすかったのですが、 最後はとまらなくなって、電車を降りて、マックで一気読み。 小説を読んで、久々に泣きました。 | ||||
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以前から読みたいと思っていたのですがなかなか機会がなかったのですが、と手mp良かったです。 | ||||
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表紙はクリムトのダナエを西さんが模写したのかな。まだ読んでないけどレビューを少しみたら表紙のこと間違った解釈してるみたい。クリムトのダナエが好きだ。西さんも好きだ。だから買う。 | ||||
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とにかく登場人物がみな魅力的なのだ。 「皆殺しの日ぃー!」と物騒な叫び声をあげる孤高のペンギンカンコちゃん。 「ちょっと、私の由緒の話を。」と、長々と由緒話をしたがるエロ神社。 小学生キクリン目線で描かれた物語の世界は賑やかで面白い。 そして肉子ちゃん。 ブスで、バカで、糞男に騙されてばかりの、キクリンのお母さん。 肉子ちゃんを裏切る人はいても、肉子ちゃんは絶対に裏切らない。 どんな仕打ちを受けようと、憎みも恨みもしない肉子ちゃん。 とてつもなく、器のでっかい肉子ちゃん。 肉子ちゃんは、はじめから全ての人を許しているのだ。 菩薩ってこんな感じなのかもしれないと本を閉じて思った。 | ||||
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生きていくってことは、人に迷惑かけたり恥かいたりして生きてくんだ。大人でも完璧な人間な人間なんていないんだ。まさにそのとおりだし、特別なことはないんだけどそれが大事ってあらためて思うような内容で好き。 | ||||
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肉子ちゃんって…。 あまりにも衝撃的な名前ですよね。 そんなタイトルから、ぶっとんだおふざけギャグ小説家と思いきや、心の隠し扉の鍵をいともたやすく開けてしまうニシカナ節が炸裂しています。 そんな風変わりなあだ名の母を持つ少女が、小さな共同体で大人になっていく物語。 読み始めは、ややもすればファンタジー的にすら感じられた作品の中の世界が、いつの間にかまるでリアルな自分の街の話のように感じる、その圧倒的な筆のうねりに身をゆだねるのは小説ならではの楽しみ。 特に後半のドライブ感は、まさにニシカナ節炸裂。 なんだろう、泣きながら書いていて、それをこちらも泣きながら読んでいるようなプロレスのリング上にいるような気持ちにもさせられます。 西加奈子さんの作品を読むといつも、与えられた環境や状況がどんなものあっても、それを自分の言い訳や誰かへの攻撃の材料にしないで生きられる勇気がもらえます。 それこそが、彼女の物語の持つ強い力だと思う。 | ||||
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西加奈子の最新長編小説は、これ迄の彼女の作品と全然違う。 逆説めいたタイトルの『漁港の肉子ちゃん』とは一体何か、読者はまずそう思うだろう。 北陸のとある漁港近くに「うをがし」という名の焼肉屋(!)がある。 そこに住み込みで働いている38歳の女性。本名は「菊子」なのだが、その姿形で客達からは「肉子」ちゃんと呼ばれている。 小学校高学年になる娘はほっそりとしていて目もぱっちり、母親には似ても似つかない。母親は娘に読み方の同じ「喜久子」と名付けた。(こんな事普通ある?) 母親は娘を「キクりん」と呼ぶ、客達も小学校のクラスメートも同じように呼ぶ。 このキクりんが小説では「私」で、彼女の目を通して、ひなびた港町に住む人々、学校の交友関係、そして何よりダサく知性の欠片もない肉子ちゃんを語る。 キクりんは母親を、他の人達と同じように肉子ちゃんと言う。1人称小説だが、この呼び方から、基本である親子の関係に、ある距離感が生まれてくる。それが、ひいては、他も含めた登場人物達に自立性を生む事になる。 父親はいない。 肉子ちゃんは生まれは大阪だが、ミナミから始まり、栄、伊勢崎、東京、そしてこの北陸の漁港へ、いろんな男に騙され続けて流れてきた。 伊勢崎迄は水商売というか歓楽街に仕事を得てきたが、東京では足を洗い、お惣菜屋で働く事になった。 しかし、にキクりんは、次のように言う。 「東京では、二度と悪い男には引っかかるまいと決意を新たに、スナックで働く事をやめたのだそうだ。肉子ちゃんはそう言うけれど、単に、肉子ちゃんを雇う店が、なかったからではないかと、私は思っている」。 しかし、よりによって惣菜屋でも、肉子ちゃんは男に騙される。 キクりんによれば「肉子ちゃんには、悪い男を引き寄せる磁石のようなものがついているのだ」と。 「カジノのディーラー男」「自称学生男」「自称サラリー男」「自称小説家」。そんな「糞野郎」にすぐに惚れ、そして騙され、金を貢いできた。 そんな訳で、父親が誰であるか、キクりんは知らない。 ふだん開けっ広げな肉子ちゃんも、その事になると口を閉ざす。 とんでもない悲惨な人生を歩んできた肉子ちゃんだが、明るいのか、ちょっと抜けているのか、彼女が喋り出すと皆滑稽な話しになる。 そんな彼女の来し方を、西加奈子の文体は、リズム良く、乾いた短い文体で、物語る。 「肉子ちゃんは、ほっぺたがぷんぷんで真っ赤、福々した顔をしているので、全然悲壮感が伝わってこなかった。一番大きなマトリョーシカみたいだった」。 豪快ないびきは、「すごぉおおおおおおい、すごぉおおおおおおいっ!」と聞える。確かに、そんないびきも肉子ちゃんならかきそうだ。 こんな調子が物語の8割前迄来たところで、急に変わる。 文体も変わり、語り手も変わる。 「彼女が育ったのは・・・」と始まる、その「彼女」が誰の事か、説明なしで物語は急に早口になる。 「とても美しいと評判の娘だった」とあるから、肉子ちゃんではないらしい。 こうして小説はメタ構造を構築し、思いもよらぬ展開を見せて、そして、再び肉子ちゃん,キクりんの物語に帰ってくる。 冒頭で口走った(こんな事ふつうある?)という思いのも、その訳が判る。 そうして、キクりんは、1歩、大人になる。 | ||||
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