■スポンサードリンク
漁港の肉子ちゃん
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
漁港の肉子ちゃんの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本作は私にとって再読でありました。 きっかけは近くの市民ホールでやっていた映画の再上映です(因みに700円!)。 映画があるのは知っていましたが、見たことはありませんでした。ならば見た後に再読しようと思い、手に取りました。 ・・・ そうですね。印象は、西さんの作品らしい、静かな騒がしさ、とでも言いましょうか。 ・・・ 物語は、主人公の子供の見須子喜久子(みすじきくこ)、彼女の眼を通して描かれます。小学五年生の女の子が、北陸の田舎の港町での生活を慎ましやかに表現します。性格は母親とは真逆。頭の回転もよく、器量よしで静かなタイプ。でも運動もできちゃう。母親を冷静・冷徹に観察し、口には出さないものの突っ込みまくっています。その突込みの声がどこか作品全体に冷静さを与えているような印象です。 一方騒がしさというのは、主人公たる母親ですね。その名も見須子菊子(みすじきくこ)と、読みだけみると子供と同姓同名という。既に「なんでやねん」て読者に突っ込みを期待するような展開。このおばちゃん、これまた大阪出身のこてこて関西弁で、ちょっと頭が弱くて、体形も相当ふと目で、見た目も器量よしとは言えない。まあ悪目立ちする感じです。それでいつの間にかついた愛称が「肉子」。 この親子、どこからどう見ても似ていないのです。で、ここまでで勘の良い方は概ね方向性が読めるのでしょう。ぼんやりいうと、終盤に向けて親子関係の真実がつまびらかになる、というものです。 ・・・ さて、ここで改めてタイトルを確認して頂きたいんです。「漁港の肉子ちゃん」。ストーリの視点は子供からのものですが、それでもタイトルはその母親の愛称(「肉子」)なのです。私は、西さんがここに何らかの思いを込めたのかなって考えてしまいました。 デブでブスでしかもアホ、でも飛びぬけて明るくて、人が良い肉子ちゃん。逆境にもめげないし、他人のことを悪く言わない。そんな人の良さの価値を問うている気がします。 会社とかでは違いますよね。真逆。「いい人なんだけど・・・」という枕詞は、仕事できないんじゃおのれボケこの給与泥棒、と言い換えてもまあ7割くらいは意味が通じると思います。性格悪くて仕事ができる人と、性格良いけど仕事ができない人だと、前者が可愛がられ出世すると思います。つまり、人の良さは必ずしも業務上の価値として認められるわけではないと。 でも家族ならどうでしょう。むしろこの「人の良さ」を家族こそが認め受け入れることが大事なのかなあと。丁度、喜久子が菊子を受け入れたように。 というのはですね、つい先ほども80を超える母親と喧嘩したのですよ(しょうもない話ですが、鍋の洗い方について)。うちの母親はお嬢様育ちで、買い物大好き、物溜めまくる、壊れてなくても新しいもの買いたがる(因みに古いのも捨てない)、そのくせ整理とかド下手、散らかしっぱなし。だけどめちゃくちゃ外面いいし、頑固で自分の考えを曲げない、という超めんどくさい人なのです。私の家内も「お母さんとは絶対一緒に暮らせない」と頭を抱えるくらい。 随分前、もうかれこれ20年くらい前に父親に、独自ロジックが半端ない母親の面倒臭さを指摘していたんですよ、よくもまあ結婚していられるね、と(失礼な話です)。すると父親、ぽつりと絞り出したのは「あれは悪気は一切ないんだよ」と。 父親は、母親の人の良さ・裏表(悪意)のなさを見て、それ以外の欠点を吞み込んでいるように見えました。 本作を読んだら、そんな父親との会話を思い出しました。 人を見れば、悪いところは簡単に見つかる。家族だからこそ、悪いところではなくて良いところを見てあげないといけないのかなあと。母親だけでなく、嫁や子供たちに対してもそうですね。まあ簡単ではありませんが。 ・・・ あと、映画(アニメ)もありますが、断然小説を推します。 小説では喜久子は第六感があったり、見えないものが見えたり、虫や生き物の喋りも感じ取ってしまうちょっと不思議な感じの子として描かれています。でも映画ではこのあたりの描写は弱い。また小説ではマキさんとか金子さんとか、癖強めの面白いキャラは省かれていました。映画はですね、全般的に小説の内容を端折って尺に収めた、というイメージを抱きました。 ・・・ ということで久しぶりの西作品でした。 港町でのうるさくて静かなお話です。一般受けする感じではないのですが、私はこの西さんの醸す雰囲気が好きでついつい読んでしまいます。 因みにですが、私と母の喧嘩の原因。焼き芋焼き鍋にこびりついたサツマイモの蜜です(!)。母親「そんなのを洗い流したら水道が詰まるからやめてくれ」、私「それくらいじゃ詰まらない、さっさと洗わせてくれ」。 くだらないですよね。さていずれが正しいか。でも今は正否は問うまいよ。明日私が頭を下げますよ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
小学生の女の子特有のグループ化の内容が結構 細かく出てきて、肉子ちゃんよりもそっちの方が印象的な作品でした。 最後はホッコリしました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
娘と育ての母と実の母と女の人達の物語。女性にしか書けないでしょうね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
情景描写が素晴らしい。本当に自分が漁港の中にいるようだ。きくりんが淡々と物語を進行する中で肉子ちゃんの存在が浮き立つ。 静かに物語は進むが内容的にはハード。 そのギャップが心地よい。 これがどうアニメ化されるのか楽しみだ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
さんまさんがアニメ化をプロデュースすると聞いたので、気になり購入しました。物語自体は、まあ、こんなものかと言った具合ですが、肉子ちゃんの人柄は好きですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
アニメ映画化ということで読んでみた。フィクションとは思えないようなキャラクターたちやストーリーが良く描かれている。また、どこにでもあるような主人公の学校生活と肉子の奔放な生活が絡み合うも物語の中では違和感なく最後まで読めた。残念な点は感動や笑える展開がなかったところ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ストーリーは退屈ですが、読みやすい文章で、肉子ちゃんとキクりんのやり取り笑えます。そして最後の最後で号泣。なんでこんなに泣くんだろって自分でも不思議な位。最後まで読んでよかったなーって思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
サラバ!が面白かったので読みましたが、サラバほど人間の内面・思考が表現されておらず、単なる肉子ちゃんにまつわるほほえましいエピソードを楽しんだだけでした。とは言え、退屈ではありませんので、買って損は無いかと。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
西加奈子氏の小説は今回初めて読みました。本作はいろいろな方が、彼女の代表作として挙げていることもあり、かねてから読んでみたいなぁ、と思っていた1冊です。 「肉子ちゃん」 こんな風に人に呼ばれたら、普通は名誉棄損レベルで激怒ですよね・・・。 「肉子ちゃん」という名前の響きは、もうそれだけで相当に強烈なので、読者は一体どんなキャラなのだろうか?と読み始める前に想像逞しく想いを巡らせると思います。で、これがまた不思議なのですが、主人公である肉子ちゃんは、その激しく逞しくして想像したイメージとなんとなくダブる(まさにイメージ通り?)そんなキャラなのです。そう、彼女は大きくてまん丸い・・・。 ただし、そんな事はすぐ忘れてしまう程、彼女は深く、縦横無尽です。口癖、いびき、大阪弁、他にもありますが、本当に見事な著者の描写で、彼女のキャラは、読む程にその体型と同じくどんどん肥大化して行きます。 それ以外にも、出てくる人は、皆、きらりと光るキャラの持ち主ばかりで、話しに更なる彩りを添えます。 本作はそんな人達が、さびれた小さな漁港で生き生きと紡ぐ物語であり、同時に主人公である、“キクりん”の目を通して、極めて特徴的な母親 “肉子ちゃん”を語らせ、彼女自身が女の子から少女へと成長する、その過程を描いた、ほろ苦くもあったかい作品となっています。 本当かどうかは判りませんが、本作の表紙の絵は、クリムトの ダナエを作者が模倣して書いたものだそうです・・・。メッチャ上手ですね・・・絵も玄人裸足・・・。あ、作家は玄人でしたね。(笑) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
付き合っていた男にことごとく騙された、訳ありの母親と子供(私)が、小さな港町にたどり着く。デブでがさつだけど、明るく、憎めないキャラの母親。母親と全く似ていない私。実の親子ではない二人の生活はちぐはぐだけど、、私はこの街で成長していく...。 宮城県石巻市が舞台みたいですが、石巻ってこんな可愛らしい方言だったけ?と気になってしまいました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
amasonの評価が良すぎて、ハードルが相当上がってしまっていたのでした。 どんな名作かと思ったら…。 漫画チックでどんどん読み進められて、泣かせどころ笑わせどころは随所にあります。 それも含めて、作品全体・肉子ちゃんの人間性などがあまりにも作りもの過ぎて…、ベタ過ぎです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
モワーッとしたまま最後まで進む感じ。 すっかり感がなく、あまり好きになれなかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人気に押されて買ったが・・言うほど面白い作品ではありませんでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
おもしろかった。大阪弁がいい感じです。肉子ちゃんはいい人だ。。。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
豪快で小さなことを気にせず、他人を信じ、他人に騙されても、また、他人を信じる肉子ちゃん。誰もが愛すべきそんなオカンと小学生の娘が主人公の小説。 前半は、小学生女子がクラスメートや大人との距離感に取り方の話題を中心に冗長に進む。 最後の最後になって種明かしをして、一気に捲し立てるような展開。ただ、クライマックスの前に出生の秘密がわかってしまうのに、その後、くどい説明は蛇足だろう。 この本を読んでいて、とても劇画チックだと思う。いろんな場面が映像にしやすいのである。 最後にお涙頂戴をもってきたりして、ドラマ化でも目論んで書いているのかと思うほど。 そういう小細工で見えにくくなっている主題の弱さを否めない、そんな小説だった。 話題ほどではありません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
西加奈子先生の作品はいつも どこか可愛らしいです 終始微笑ましいなぁと感じました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
始めての西加奈子さん、テレビで以前紹介されていて購入させて頂きました、内容としては最後だけかなって感じ! 中古で購入させて頂きましたが、お店からは綺麗でステキな本が届き、中古とは思えないくらい!ありがとうございました。 またよろしくお願いします。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
後半で盛り上がって良かったという方も多い作品だとは思う。 肉子ちゃんの過去については、なんとなく想像はついていたのだが、それをあそこまで説明されてしまうと「ああ、そうなんすか」となってしまった。 最後まで最初のテンションでコミカルにいきつつ、空気とか行間とかで哀愁を語って欲しかったな。☆3.5 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
暇つぶしには良いです。 さらっと読めちゃいます。 個人的には、サラバが面白かったので、そのあとこちらを読んだので期待しすぎたかな? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
表紙はクリムトのダナエを西さんが模写したのかな。まだ読んでないけどレビューを少しみたら表紙のこと間違った解釈してるみたい。クリムトのダナエが好きだ。西さんも好きだ。だから買う。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!